地雷のような使用禁止用語
我々は自由主義社会に住んでるようで、実は共産主義社会のような窮屈な状態にあるのかもしれない。マスコミはとかく差別用語や放送禁止用語に敏感だ。匿名視聴者や特殊圧力団体からの抗議がよほど怖いのだろう。たとえば、朝日・毎日新聞で、きだみのる著『気違い部落周遊紀行』(富山文庫)などはタイトルだけで広告拒否になるんじゃないか。たが、この本はユーモラス作品として評判になったし、元々はあの岩波雑誌『世界』に連載された文であり、毎日出版文化賞までもらったのだ。民放の生放送番組なら、偶然出演した一般人が「キチガイ」を口にしてしまうだろうが、藝人なら冷や汗をかいて何とか誤魔化すだろう。お上品ぶったテレビ局の重役たちは、もめ事や厄介事をことのほか嫌う。彼らこそ特殊な部落民である。例外は漫画の『釣りキチ三平』くらいだ。今年の流行語大賞なら「ヘイト・スピーチ」が日本人にとって一番注目すべき言葉である。巷では「だめよ、ダメダメ」という漫才師のギャグが話題になっているようだ。しかし、実際は朝鮮人が日本人に対して「ダメだ、ダメダぞ、てめェら倭人(チビ)め」が流行語だろう。
昭和40年から50年代のTVドラマ黄金期では、現在ほど言論・表現規制が厳しくなく、意外とドラマ制作者に自由があった。たとえば、『唖侍 鬼一法眼』(1973年放送/日本テレビ系)では、若山富三郎が主人公柳田健之介を演じた。健之介はイスパニア出身のゴンザレスに許嫁を殺され、自身も喉を切られて声を失う。後に賞金稼ぎ「鬼一法眼」になり、宿敵へ復讐するための旅に出る筋書き。勝新太郎の『座頭市』が盲(めくら)の按摩(あんま)なら、若山の柳田は唖(おし)の剣士である。(ちなみに、このドラマは勝プロの作品) アニメでも『佐武と市捕物控』(石ノ森章太郎原作/1968年虫プロ作品)が放送され、ツル禿(はげ)の市は盲の按摩師で居合抜の達人。仕込み刀市を座頭市が真似したのだろう。現在のテレビ局では放送禁止だろうし、仮に放送できても役者のセリフに制限や禁止が多くてドラマが成立しないはずだ。ちなみに、若山富三郎主演の『子連れ狼』(外国ではLone Wolf and CubやShogun Assassinのタイトルで紹介された)は、物凄い殺陣(たて)のシーンがあり、敵の鮮血が吹き出す死闘があるから地上波では放送できない。しかし、外国の映画監督には好評で、クウェンティン・タランティーノ監督は影響を受けている。
以前、筆者がNHK-BSで『海のトリトン』を懐かしく観たが、「唖(おし)」というセリフは消音されていて、視聴者には会話が理解しづらくなっていた。アニメ『巨人の星』でも、星飛馬が「俺のとうちゃんは日本一のXXXXだ」と言ったとき、「土方(どかた)」という声が消されていたことがある。「土方」が差別用語だったからである。今は「建設作業員」ないし「土木作業員」と言い換えられ、「日傭人夫(ひやといにんぷ)」でさえ使用禁止になっているはずだ。こんな規制で雁字搦(がんじがら)めでは、アニメや時代劇など作れない。まるでドラマの脚本家は、あちこちに地雷が埋まっている野原を走るようなもので、放送禁止用語集を片手に創作に取り組まねばなるまい。アニメ論になると、けっこう詳しく論じることができるのだが、長くなるのでまた今度。
子供の喧嘩にも言葉狩りが
今は亡き天才漫才師・横山やすしは子供の頃から、その性格が変わっていなかったみたいだ。ある時期は、久米宏と一緒に『TVスクランブル』に出演して、社会問題について発言していた。知識人ぶって斜(はす)に構えてコメントしていた久米よりも、学歴はないが正直な意見を述べていた横山の方が好感をもてる。そんな横山のやっさんが『まいど! 横山です』(徳間書店 1981年)を出して、少年時代を回顧しているのだ。(やっさんの本名は木村雄二) 昭和26年の頃小学一年生だった木村雄二少年は、給食の時間にお茶碗を持参したという。当時のクラス・メートは皆アルミ製の食器をもってきたそうで、雄二少年だけ違っていたのである。クラスのみんなはミルクの配給時に、雄二がお茶碗を出したことを笑ったが、彼は気にしなかったらしい。下校時には梅田君という友だちと一緒だったが、帰る途中にやんちゃ坊主の金山に喧嘩をふっかけられたのである。金山は雄二の腕をつかんでのしかかってきたが、茶碗を壊したくなかった雄二は必死で胸に抱え込んだ。抵抗できない雄二に対して金山は、容赦なく殴りつけてきて、雄二は歯を食いしばって堪えるしかなかったという。喧嘩の弱い梅田君は助太刀できぬことを謝り、破れたシャツを見て事情を聞いた母親は、よく我慢したと褒めてくれたそうである。
しかし、腹の虫が収まらぬ雄二少年は、翌日目が覚めると怒りがムラムラと込み上げてきた。一目散に家を飛び出て、梅田君と一緒に登校したところ、水道で水を飲んでいる金山を発見したのである。雄二はその辺で探した棒きれを握りしめ、憎き金山に近づいた。彼の背後に忍び寄り、突如「金山ッ」と雄二が叫ぶや、彼は振り向いた。そこへガッつんと一撃を加え、「くそッ、昨日の仕返しじゃ、このチョンコ」と大声を上げながら、滅多打ちにすると、金山は背中を丸めて逃げまどった。雄二は構わず追いかけて更なる攻撃を加える。お茶碗を持たぬ雄二は思う存分の復讐を果たしたのだ。そこへ先生が駆けつけて、二人の喧嘩を止めに入ったそうである。二人とも罰として廊下に立たされたという。(上掲書 p.47)
気取らぬ横山やすしは、たんに少年時代のエピソードを語っただけである。しかし、当時のマスコミは日本人による差別を糾弾する在日朝鮮人どもに阿(おもね)っていた。やっさんが朝鮮人の金山(通名?)を「チョンコ」呼ばわりしたのを許さなかったのである。日本語には罵倒語が少ないから、朝鮮人を侮蔑しようとすれば、そんな言葉しかないのだ。朝鮮語や支那語なら豊富にある差別語・侮蔑語が、日本語にはほとんどみられない。だから、雄二少年が激怒したときに、思わず発した言葉を容認できぬ日本のマスコミは大人げない。朝鮮人が日本人を倭人(チビでつまらぬ奴)と呼んだり、豚の足みたいな足袋をはくから「チョッパリ」とからかうのは問題ないのか。根拠もなく日本人を朝鮮人の弟分にしている小中華思想の朝鮮人が何をぬかすのか、と怒りたくなる。ヘイト・スピーチ規制法は必ずや朝鮮人と左翼勢力が濫用する法律になるだろう。温厚な保守派国民は朝鮮人相手に、そんな法律で対抗しようとはしない。裁判沙汰にするのは、圧力組織を背景にした朝鮮人の方だ。日本人に罵倒されるのが嫌なら、さっさと南鮮へ帰ればいいのだ。病気になっても南鮮へ戻らず、日本で上等な治療を受ける在日朝鮮人は、図々しいとしか思われない。鮮人が賤民と言われる所以(ゆえん)である。
「チョン」は差別語か?
2009年9月6日のフジテレビ『新報道2001』に自民党の小坂憲次衆議院議員が出演した。小坂議員は一度自民党を離れて、新生党に入り、その後は新進党、太陽党、民政党を経て、自民党に復党した経歴を持つ。2010年には参議院に鞍替えした。番組中に自分のことを語る小坂氏が、「お前はバカでもチョンでも・・・」と口を滑らせてしまい、「ああ、いや失礼!」とあわてて訂正した。CMの後で、司会者が訂正のお詫びをしていたが、何がいけなかったのか、筆者には分からなかった。おそらく「チョン」が朝鮮人をバカにする侮蔑語と勘違いしたのだろう。「バカでもチョンでも」は朝鮮人に関係ない。「チョン」は「わずかな」とか「しるし」を意味するから、朝鮮人に適用するときは、「チョーセンジン」の省略形としてであろう。英語でチャイニーズを「チンク(chink)」と縮めて呼ぶのと同じだ。しかし、小坂氏は俗語として発言したのではないから、謝罪する必要はなかったはず。
今ではコンパクト・カメラを「ばかチョン・カメラ」と呼ばなくなった。この小型カメラは、一眼レフのプロ用高級カメラと違って、誰でも簡単に撮影できるカメラとして人気を博したのである。「ばかチョン・カメラ」が廃語となったのは、朝鮮人への侮蔑を連想させるからであろう。しかし、筆者は差別心が全くないのに「ばかチョン・カメラ」を発言したカトリック神父を知っている。英文学科出身の日本人ならピーター・ミルワード(Peter Milward, SJ)神父の名前を聞いたことがあるだろう。日本で随一のシェイクスピア学者で上智大学教授を務めたイギリス紳士だ。20年くらい前に、ある聖書クラスで筆者はミルワード先生から、旅先で撮った写真を見せてもらった。先生がイスラエルに旅行したときに、ご自身で撮影されたものだという。ミルワード神父は得意げに「私がバカチョン・カメラで撮りました」と筆者に明言した。笑顔で語る先生の心に朝鮮人への侮蔑はひとかけらもなかった。英語が母国語のミルワード神父は、政治的な正しさ(political correctness)という言語規制を知っていたはず。朝鮮人に対して過剰に配慮する日本人が異常なのだ。尊敬されない民族のままでいる朝鮮人の方が、日本人の侮蔑心を招いていることに気づかないのである。もっとも、朝鮮人にはロクでなしでアカンタレが多すぎるので、まともな朝鮮人も迷惑しているのだろう。それなら、彼らは日本人保守派と協調して不逞鮮人追放運動に参加すればいいのに。朝鮮人につける薬を誰か発明してくれないかな。ノーベル賞がもらえるのにねぇ。
ああ、今年もこんな話題で締めくくるなんて、嫌だけどしょうがない。お正月は何かもっとすがすがしい話題でブログを書きたいなぁ。でも、すばらしいニューズって人気が出ない。猫に語っても「ニャ~ん、ご飯」としか反応が返ってこないのだ。今年始めたブログを読んでいただいた方々に感謝します。皆様よいお年を。
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