無敵の太陽

主要マスメディアでは解説されない政治問題・文化・社会現象などを論評する。固定観念では分からない問題を黒木頼景が明確に論ずる。

2017年05月

黒い種と白い肌 / 人間と作物の種 (後編)

教科書に載せて全日本人に知らせたい現代史 支那人の卑史 朝鮮人の痴史
黒木 頼景
成甲書房






黒人が家にやって来た!

Britt Robertson 8McKenna Grace 12










(左: ブリット・ロバートソン  / 右: マッケンナ・グレイス )

  日本人には国家意識が無い。国防軍の創設どころか、国民の質に興味が無いからだ。日本国民が遺伝子組み換えの種子に警戒心が足りないのも当然で、人間の精子に関心が薄いんだからしようがない。現在だと朝鮮人や支那人の種はもちろんのこと、日本国民が保存する「遺伝子プール」に、フィリピン人からタイ人、インド人、クルド人、アフリカ人まで、実に様々な民族の種が紛れ込んでのだ。以前なら考えられぬことだが、インドネシア人やトルコ人と交際・結婚する日本人女性がいる。もしかして、イスラム教に改宗したのか、頭にベールをまとって街を歩いている女性までいるのだ。そうなれば当然、生まれてくる赤ん坊は亭主の遺伝子を受け継いでいるし、イスラム教の信仰と誡律で育つ可能性が高い。一方、アフリカ人と結婚した女性から生まれる子供は色黒となるだろう。単に肌が黒いというだけでなく、人相もアフリカ人的となるのだ。もっとも、日焼け防止クリームを塗らなくて済むから経済的なのかも知れないが。

Sigred Agren 9Tehila Rich 24Shandi Finnessey 10









(写真  /  ハリウッドで獲物にされる女性のタイプ)

  アメリカから浸透するグローバリズムの潮流は、映像や娯楽に乗って運ばれてくる。「人種混淆は善」というハリウッドの津波は、歐米諸国のみならず、我が国にも押し寄せている。1950年代くらいまでは白人国家だったアメリカは、文化破壊型のマルクス主義によって雑種国家に造り替えられてしまった。本を読まないアメリカ人でも映画だけは毎週のように観るから、知らず知らずのうちに、異人種との性交に対する抵抗感が薄くなって行ったのだろう。ハリウッドのユダヤ人は「リアリティー・ショー」などで、頻りに白人女性と黒人男性とのロマンスを焚きつけるが、その結果までは映像で見せない。アホな白人娘たちは、黒人の精子で生まれてくる赤ん坊が、自分と異なる人種として誕生することに気がついていないのだ。両親や祖父母、曾祖父母から受け継いだ遺伝子に、アフリカ黒人の遺伝子を混ぜ込んで、別系統の子孫を残すことに頭が回らないのだろう。

French muslim 2Muslim rapist 5yeargirl







(写真  / 右: 理想的な男性とされるアフリカ人とアジア人 )

  こうした風潮を助長する映画の一つに、エディー・マーフィー(Eddie Murphy)主演の『ミスター・チャーチ(Mr. Church)』がある。スランプ続きの元人気コメディアン、エディーが心温まるヒューマン・ドラマに挑戦したわけだが、これがまた滑稽というか“うんざり”するような作品なのだ。ちょっとだけストーリーを紹介したい。

Eddie Murphy 2Eddie Murphy & Britt Robertson 1








(左: エディー・マーフィー  /  右: 映画の中でシャーロットを抱きしめるエディー)

  このドラマは、ある黒人男性と母子家庭の間に芽生えた「友情」をモチーフにしている。その友情はエディー扮するヘンリー・ジョセフ・チャーチという「家政夫(?)」が、マリー(ナターシャ・マッケルホーン / Natascha McElhone)の家庭にやって来るところから始まるのだ。彼女は以前、既婚者のリチャードと不倫関係となってしまったという。しかし、この姦通相手は不運にも亡くなってしまった。だが、裕福だったリチャードは生前、シングル・マザーであるマリーの為にと、料理人を雇っていたのである。リチャードは死ぬ前に手筈を整えていたということだ。という訳で、ある日突然、黒人の派遣料理人チャーチがマリーの家に現れたのである。

Natascha McElhone 6McKenna Grace 2









(左: ナターシャ・マッケルホーン  / 右: マッケンナ・グレイス )

  乳癌で余命半年と宣告されていたマリーは、助け船としてチャーチを迎え入れるが、娘のシャーロット(ナタリー・コクリン / Natalie Coughlin)は、この料理人を受け容れる事ができない。まだ、10代の少女は彼が作る料理も好きにはなれず、自宅に居坐る黒人に反撥を感じていたのだ。学校に行った彼女は、友達の前で「私の家には新たな料理人がいるの! しかも、彼は黒人よ!!」と驚くべき内情を打ち明けていた。しかし、学校のみんなは関心が無い。たとえあっても、驚いたりしては人種差別になるから、無視することが一番。

Natalie Coughlin 1Britt Robertson 5Natascha McElhone 5








(左: 幼少期のシャーロットを演じたナタリー・コクリン  /  中央: 成長したシャーロットを演じたブリット・ロバートソン   /  右: 母親を演じたナターシャ・マッケルホーン )

  不治の病を患っていたマリーだが、奇蹟的に六年間も命を伸ばすことができた。最初、半年の契約だったチャーチも、引き続き料理人として一家と共に過ごすこととなり、シャーロットも親しくなっていた。母の病気が不安でならないシャーロットは、チャーチと話していた方が安心するからだ。しかし、マリーの終焉も近づいてきた。シャーロットがプロム(卒業時のダンス・パーティー)を迎えると、マリーの寿命が尽きてしまったのだ。孤児となったシャーロットはボストン大学に通いたいが、経済的余裕が無い。すると、チャーチが5千ドルの入った封筒を彼女に渡したのだ。実は、チャーチが長いことクーポン券を利用してお金を貯めていたのだ。

Eddie Murphy 13eddie murphy 16








(左: 映画でのシーン。シャーロット やイジーと一緒のチャーチ /  右: 店内でくつろぐチャーチ)

  大学に入ったシャーロットは無事に学業を修めるのか、と思いきや、男子学生と昵懇になって未婚の妊婦になっていた。身籠もって帰ってきたシャーロットは住む場所も無い。そこでシャーロットはチャーチの自宅を訪ね、一緒に暮らしてくれるよう頼んだ。すると、チャーチは自分の私生活に干渉しないことを条件に、彼女を住まわせることにした。ただ不思議で堪らないのは、彼に謎が多く、シャーロットには彼が一体どんな生活をしているのか判らい点だった。チャーチはジェリーズ・カフェ(Jelly's Cafe)という店に通っているみたいだが、彼は何をしているのか語ろうとはしないのだ。ただ、店の人と口喧嘩をしたことくらいしか分からない。どうやら、チャーチはジャズが好きなようだが、どうしたことか、シャーロットには詳しく話そうとしなかった。

Mckenna Grace 3Eddie Murphy & McKenna Grace 1McKenna Grace 4









(左と右: マッケンナ・グレイス   /    中央: エディーとマッケンナ )

  妊娠したシャーロットは無事女の子を出産し、「イジー(Izzy)」と名づけられた。同居人のチャーチは、さながら父親かお爺ちゃんのようになっていた。こうして幸せな家族を持ったシャーロットは仕事を見つけ、ウェイトレスの職に就く。しかし、こうした日々も長くは続かなかった。五年後、チャーチが病に冒されてしまったのだ。心臓が肥大化したことで、チャーチは還らぬ人となってしまったのだ。彼が亡くなったあと、シャーロットはジェリーズ・カフェを訪れてみた。彼女が店の主人にチャーリーの事を尋ねると、彼の職業が判明したのである。実は、ジャズ・ピアニストであったのだ。物語はシャーロットがチャーリーの回想を記すシーンで幕を閉じることになった。

白人家庭に住む場違いの召使い

  まぁ、ざっとこんな粗筋で、映画の興行成績は惨憺たるものであったらしい。監督はモーガン・フリーマンの『ドライヴィングMissデイジー』や、アシュリー・ジャッド主演の『ダブル・ジョパディー』を手掛けたブルース・ベレフォード(Bruce Beresford)であるが、今のところ日本での公開はなさそうだ。この作品が目指したものは、チャーチとシャーロット一家を描いた心温まるヒュマン・ドラマなんだろうが、全体的にまどろっこしく、どうもスッキリしない箇所が多い。例えば、物語はチャーリーが自分の私生活や職業をなぜ曖昧なままにしているのか、という疑問に答えていないし、ジェリーズ・カフェで何が起こったのかの説明も無いのだ。これでは観ている方にストレスがたまってしまい、未消化のままラスト・シーンを迎える事になる。原作者のスーザン・マクマーティン(Susan McMartin)や監督のベレフォードも分かっていたはずなのに、映画のプロットをぼかしていたのだ。評論家や観客から「駄作」の烙印を押されても当然だろう。

Bruce Bersford 1Susan McMartin 1Eddie & Susan McMartin 1









(左: ブルース・ベレスフォード  / 中央: スーザン・マクマーティン  /  右: スーザンとエディー)

  ある評論家によれば、チャーチの秘密はその職業ではなく、彼が属していた店にあったというのだ。なるほど、彼はジャズ・ピアニストであったが、それをシャーロットに隠さねばならぬ理由はどこにもない。どうして彼女に伏せねばならなかったか、といえば、あのカフェがゲイの集まる店であったからだ。映画の中で、店に居るチャーチが酔っ払って、親爺と喧嘩になり、「俺をホモ(fag)と呼ぶんじゃねえよ!」と叫んでいたからである。これは単なる推測に過ぎないが、なぜチャーチが自分のしていることをシャーロットに内緒にしたかったのか、これで何となく解るだろう。彼が同性愛者でなくとも、ゲイの店で働いていることを、大切なシャーロットに知られたくなかったのだ。ただし、原作者のマクマーティンがはっきりさせていないので、依然として謎のままである。

Kristen West Savali 2(左  /  クリステン・ウエスト・サヴァリ)
  しばらく銀幕を遠ざかっていたエディー・マーフィーにとって、この映画は久々のカムバック作品となった訳だが、どうも嬉しくない結果に終わったようだ。それに、黒人の映画批評家にも袋叩きにあっていた。クリステン・ウエスト・サヴァリは、黒人向けのニューズ・サイトに批評を載せ、エディーとその作品を扱(こ)き下ろしていた。エディーの演じる役が、料理人だろうが運転手だろうが、彼女にとっては問題ではない。彼女にとって不満なのは、黒人男優が主役なのに、なぜ脇役のようになっているのかに腹を立てていたのだ。彼が仕える相手が白人のシングル・マザーで、友達になるのが白人娘という点がおかしい。なぜ、白人の母子家庭、しかも世帯主が病気で、それほど裕福でもないのに、高潔な黒人が使用人として雇われるのか。黒人俳優がいつも白人に劣る役どころなんて、黒人批評家には我慢がならないのだ。サヴァリはこの作品を黒人を救ってあげるリベラル白人の幻想(ファンタジー)と評していた。(Kristen West Savali, "Mr. Church : Just Another Film about a Black Man Being a Whie Woman's Servant", The Root, August 23, 2016)

  一方、白人の観客だって言いたいことはあるだろう。まず、黒人の料理人が本当に女だけの家庭に入っていけるのか、甚だ疑問である。サヴァリが第一原則に挙げていたが、黒人男性は白人にとって脅威とならないこと。いくら優しそうに見えても、黒人はいつ兇暴になるか分からないから、まず白人女性は雇わないし、たとえタダでも引き取ってもらうだろう。黒人にとっては心外だが、彼女たちには通じない。例えば、深夜の高層アパートで、たまたま白人女性がエレベーターに乗っており、そこに黒人男性が乗り込むと、大抵の女性は緊張する。目的の階に着く前に早めにエレベーターを降りようとする。ちょっと気の利いた黒人なら、下の階に行くためにエレベーターを待っていても、エレベーターのドアが開いた瞬間、白人女性一人なら、「僕は上に上がるから」と嘘をつく。なぜなら、彼女が表情に現さなくても、妙に緊張しているのが分かるからだ。

white lady 27Black rape 2white lady 245










  フィクションだから仕方ないが、キャラクターと環境の設定に無理がある。チャーチがシャーロットや娘のイジーと仲良くしているが、黒人と白人娘の私的な交流だと、何となく違和感が湧いてくるのだ。よくハリウッド映画だと、白人の女子学生が黒人のルームメイトや親友を持つ設定になっているが、現実的には白人女性が求めるルームメイトは白人だし、親しくなる友人も白人である。家族ぐるみの付き合いだって、白人カップル同士の親睦が普通なのだ。ましてや、母子家庭の白人女性が、謎だらけの黒人男性と親密になることはない。それに、イジーのような白人の幼女を連れたチャーリーが街中を歩けば、周囲の人々は誘拐犯じゃないかと疑ってしまうのだ。もし、そうじゃなくても奇異な目で見られることは確かである。

McKenna Grace & Chris Evans 5Chris Evans 6Eddie's Daughter Shayne 2









(左と中央:  クリス・エヴァンスとマッケンナ・グレイス   / 右: エディーと実の娘シャイン  )

  エディー・マーフィーには悪いけど、もしイジーを演じたグレイス・マッケンナ(MacKenna Grace)の養父にするなら、クリス・エヴァンス(Chris Evans)の方が相応しいし、白人観客にとっても納得が行くだろう。エヴァンスは『キャプテン・アメリカ』や『ファンタスティック・フォー』で人気俳優となっているから、日本人にも馴染みがある。実を言えば、エヴァンスとグレースは『ギフテド(Gifted/ 2017年制作)』という映画で共演を果たしているのだ。作品の中では、エヴァンス演じる独身男性のフランク・アドラーが、数学の天才児である姪のメアリーを育てることになっている。つまり、『ミスター・チャーチ』では黒人が小さな白人少女のお爺ちゃん役を演じ、『ギフテド』では二枚目の白人男性が姪の養父になっていたのだ。どちらが、現実的で好ましいかは、アメリカ人じゃなくても解るだろう。

Chris Evans 4McKenna Grace & Chris Evans 6









  日本人の幼女だって、アフリカ系黒人のエディーと西歐系白人のエヴァンスを提示され、「どちらと一緒に住みたいか」と訊かれれば、圧倒的にエヴァンスを選ぶだろうし、シンジル・マザーの大人でもハンサム白人の方を選ぶに違いない。これとは関係無いけど、もし英語の個人レッスンを受ける時、日本人女性に「選択の自由」が保障されるなら、きっとエヴァンスの方に人気が集中するだろう。たとえ、両者が等しい能力を持っていても、気分的にはエヴァンスの方が良いし、もし二人っきりになれるなら、エヴァンスのような白人男性の方が断然いい。以前、有名男優のユアン・マクレガー(Ewan G. McGregor)が、大手英会話学校のテレビ宣伝に出ていた。義務教育の学校なら生徒の要望は無視されるが、民間企業だとお客様は神様となるので、お金を払ってくれる生徒に耳を傾ける。

Ewan McGregor 8Michael Clarke Duncan 1Laurence Fishburne 2Forest Whitaker 1








(左: ユアン・マクレガー  /  マイケル・クラーク・ダンカン / ローレンス・フィッシュバーン  /   右: フォレスト・ウィティカー)

      いくら人気俳優でも、教師役がフォレスト・ウィティカー(Forest Whitaker)とかウェスリー・スナイプス(Wesley Snipes)、マイケル・クラーク・ダンカン(Michael Clark Duncan)、ローレンス・フィシュバーン(Laurence Fishburne)などに廻ってくるとは思えない。日本では子供英会話スクールが流行(はや)っているが、日本人の母親がこうした黒人男性を見て、娘の家庭教師にしようとは思わないだろう。父親だって反対だ。たぶん、露骨に異を唱えないだろうが、適当な理由をこしらえて鄭重に断るだろう。人種差別という非難を受けない保証と、誰を選ぼうが勝手という自由が与えられれば、日本人は正直な行動を取れるのだが、世間には建前が根強く残っている。

黒い恋人が子供の種

Paige Butcher 2Paige Butcher 1Eddie Murphy 1










(左と中央: ペイジ・ブッチャー  /  右: エディーとペイジ)

  『ギフテド』で親子のような叔父と姪を演じたエヴァンスとグレイスは、見ていて気持ちが温かくなる。街中で一緒に歩いていても、本当の親子のように見えるし、周囲の白人だって気にしないだろう。人種の壁というものは意外と厚いものである。一般の日本人観客なら、黒人の召使いが白人家庭に入り込む設定に違和感を抱くだろう。また、その役を演じたエディー・マーフィーだって、黒人の観客から酷評がくると予想できたはずだ。でも、彼が『ミスター・チャーチ』のオファーを受け容れた理由は何なのか? 一つのヒントは、彼の私生活にあった。エディーは離婚経験者だが、新たな恋人ができて、ついには赤ん坊まで出来てしまったのだ。ところが、このお相手が、モデルのペイジ・ブッチャー(Paige Butcher)という白人女性なのである。しかも、すごいブロンド美人。エディーがぞっこんになるのも無理はない。(何となくタイガー・ウッズみたいだ。)

Eddie Murphy family 1Eddie's kids shayne-myles-briaEddie's Daughter Bria 3









(左: エディーの元妻ニコールと子供たち  / 中央: エディーの子供たち / 右: エディーと娘のブリア)

  56歳のエディーが36歳のファッション・モデルに惚れるのは解るけど、彼は既に八人も子供がいたのだ。元夫人のニコール・マーフィーとの間には、ブリア、ベラ、ゾラ、シャインという娘とマイルズという息子がいるし、スパイス・ガールのMel Bという女性との間には、エンジェルという名前の娘がいる。そして、ペイジとの間には「イジー(Izzy Oona Murphy)」という名の女の子を授かったのだ。エディーのファンなら、「あれっ、映画の中の女の子と同じ名前だ」と気づくだろう。偶然なのかもしれないが、運命的な命名である。ただし、映画のイジーとは違って、ちょっと色黒だ。でも、母親が白人なので赤ん坊が真っ黒ということはない。前妻のニコールは黒人女性だから、彼女との子供たちは黒人である。

Eddie Murphy & Mel B 009Eddie's Daughter Bella 01Paige Butcher 1









(左: エディーの元妻Mel B  / 中央: エディーと娘のベラ  /  右: ペイジ・ブッチャーと娘のイジー )

  エディーを見ていると、殺人容疑を掛けられ、有罪になりかけたO.J.シンプソンを思い出す。白人美女を手に入れたO.J.は必死になって「白人」になろうとした。在米日本人なら解ると思うが、彼の英語は黒人らしからぬ発音で、白人男性と変わらぬ喋り方であった。それもそのはずで、O.J.はレッスンを受けて黒人訛りを矯正し、標準英語を身につけていたのだ。しかし、アクセントを改善しても、アフリカ系の容姿は変えられなかった。妻のニコール・シンプソンとの間にできた娘も、白人というより黒人に近かった。有名フットボール選手だったO.J.は、念願の「トロフィー・ワイフ(勝利を象徴する妻)」を手に入れ、上等な白人社会の一員となったのに、結局、何らかの疎外感を抱いて妻を刺し殺してしまったのだ。(もっとも、裁判では殺人犯にならなかったけど、米国の白人は彼を有罪だと思っている。) エディーはペイジと仲良く暮らして行けるだろうが、彼女の友人たちが自然な感情を持ってエディーを受け容れるかどうかは別である。これも、「たまたま」だろうが、別れた妻の名前が「ニコール」だなんて、嫌な偶然だ。

 Simpson 5 Simpson & family 1












(左: O.J. シンプソンと一番目の妻マルゲリットと子供たち  / 右: 二番目の妻ニコールとその子供たち )

  赤の他人には関係無いけど、ペイジの両親は娘の交際と未婚の妊娠をどう思っていたのか、ちょっと興味がある。確かに、エディーはハリウッド・スターだから大歓迎なんだろうが、もし彼が単なる平民で、華やかな職業に就いていない低所得の黒人だったら、彼女の両親は喜んで娘のボーイ・フレンドを受け容れただろうか? 恋人が黒人なら、生まれてくる孫は自分と違った容姿になってしまうが、それでも気にならないのだろうか? 藝能情報筋によると、ペイジはオーストラリア出身でちょっとした女優業もこなしていたそうだ。彼女の父親は元モデルで、母親はファッション・デザイナーであるという。どおりで、黒人男性に慣れている訳だ。これがもし、米国南部の片田舎で育った白人女性で、両親が伝統的精神を有する保守派だったら、決して娘の交際を許さないだろう。すくなくとも、未婚のまま妊娠を認めることはしないんじゃないか。

Paige Butcher & Parents 1Eddie Murphy & Paige Butcher 05Paige Butcher & Bria








(左: 両親と一緒のペイジ  / 中央: エディーと妊娠中のペイジ /   右: 娘イジーを抱くペイジとエディーの娘ブリア)

  現在の若者は多民族教育で洗脳されているから、異人種間結婚を気に掛けないけど、昔のアメリカでは優生思想が常識で、黒人との結婚など論外だった。特に、生まれてくる赤ん坊が混血児になってしまうし、白人の仲間とは見なされない。なぜ西歐人がこうした混淆を嫌ったかと言えば、雑婚・混血(mongrelization)は種族の特徴を消滅させるからだ。名家に生まれ育った社会学者のヘンリー・プラット・ホールによれば、二つの異なった種族が交われば、その両者が有する人種的特徴が変質してしまうというのだ。(Henry Pratt Fairchild, The Melting-Pot Mistake, Boston, Little, Brown and Company, 1926, p.125.) エディーとペイジとの間に生まれたイジーは、確かに母親と似ているのだろうが、その肉体は父親の遺伝子も含んでいる。イジーの顔つきがゲルマン系ではなく、アフリカ人と似ていても不思議ではない。この幼女は母親と祖父母から“種族的に”隔たっていると言えるのではないか。彼女は二つの世界に跨がっているが、そのどちらにも属さないとも言えるだろう。しかし、どちらかを選ぶとすれば、彼女は黒人の方を選ぶかも知れない。なぜなら、バラク・オバマのように、白人社会からは弾かれるので、黒人社会の方が“安心して”暮らせる世界、つまり自分を温かく迎えてくれる共同体と思うからだ。

Henry Pratt Fairchild 1Mixed race family 1









(左: ヘンリー・プラット・フェアチャイルド   /  右: 異人種カップルの家族 )

  最近は、日本人でもアフリカ人やアジア人との交際や結婚を気にしなくなった。それは個人の自由だからしょうがないけど、子供が日本人から疎外された時が厄介なのだ。異国人の親は不条理な差別に憤るし、日本人の親は同胞を恨むようになる。例えば、黒人と結婚した日本人女性は、アフリカ人のような人相と体質をもつ我が子を不憫に思う一方で、人種差別を以て愛する息子や娘を毛嫌いする日本人を「敵」と見なしてしまう。もし、日本人男性と結婚していれば、いつも通りの生活を送り、人種や民族、国境などを考えずに過ごせたはずだ。彼女の両親だって祖先と同じような生活を送ってきたし、娘も当然似たような人生を迎えるものと思っていたはずだ。ところが、「グローバル化時代」とか「多民族共生」といった馬鹿げた思想が流布し、自分の娘が予想外の行動を取ってしまい、目の前が真っ暗になる両親が出て来た。まさか、遺伝子が激変する孫が出来るとは思ってもみないからだ。「まさか!」というショックで気が滅入ってしまう両親もいるはずだ。

Mixed race child 1Mixed race family 2







(左: 混血児の子供  / 右: 異人種家族 )

  確かに、娘が黒人やトルコ人、インド人、タイ人などの恋人を家に連れてきたら、普通の両親は手が震えてしまい、心臓が一瞬凍りつくし、毛細血管の血流すら止まってしまうだろう。理屈ではなく本能で「嫌だ! こんな男が義理の息子になるなんて!」と心の中で叫びたいが、口に出してはならぬと自戒するので、冷静さを装うしかない。朝鮮人や支那人でさえも嫌なのに、中東アジア人とかアフリカ人ならもっとショックである。メロンやグレープ・フルーツなら中味がオレンジ色でもグリーンでも良いが、人間の赤ん坊ならそうは行くまい。遺伝子操作で虫のつかないトウモロコシは嫌だけど、教育環境操作なら歓迎だ。出来れば悪い虫がつかない子供に育てたいものである。「アフリカ系」とか「マレー系」、「インド系」なんていう孫じゃ嫌だ。「何々系」は電車だけで充分。やはり、ハイフンが附かない昔ながらの日本人がいい。




人気ブログランキング

遺伝子操作と世論操作 / 人間と作物の種 (前編)


恐ろしい科学技術

  以前、このブログで米国のTVドラマ・シリーズで『ジ・アメリカンズ(The Americans)』という作品を紹介したことがある。現在、第五シーズンが放映されているのだが、このスパイ・ドラマでは、ソ連の工作員夫婦たるエリザベス(ケリー・ラッセル)とフィリップ(マシュー・リス)が、あるウィルスを巡って暗躍することになっているのだ。米国政府がソ連経済を崩壊させるため、穀物を枯らすウィルスを開発したとの情報がソ連首脳を震撼させ、対外工作部は、米国に潜伏するエリザベスとフィリップに生物兵器のサンプルを奪取するよう命令を下したのである。ドラマの中ではそのウィルスは穀物を全滅させるものではなく、アフリカの飢餓を救う研究であることか判明したから一段落となっていた。

Keri Russell 13Keri Russell 10







(左: 「ジ・アメリカン」のポスター  /  右: ケリー・ラッセル)

  このドラマは冷戦時代の後半、すなわちレーガン政権時代が舞台設定になっていて、ワシントンの政府がソ連を食糧供給の面で苦しめようと画策したことが分かる。共産主義政権に対しては全面核戦争の脅しより、食糧不足による「揺さぶり」の方が効果的であるというのだ。確かに、クレムリンに従順なロシアの庶民も、マーケットにパンが無くなれば叛乱を企てる。食い物に関する恨みは恐ろしい。ゴルバチョフ時代にアル中対策としてウォッカの制約を試みたが、結局みんなの不満が爆発して取り止めになった。あんな寒いロシアでお酒を禁じたら庶民が暴動を起こすだろう。大統領になったボリス・エリツィンだってお酒を断念できず、晩年になると単なる酔っ払いになっていたから、ロシア人に禁酒法は無理である。まぁ、とにかくパンとバターとウォッカはロシアの必需品だから、その供給不足はクレムリンにとって西側の中距離核ミサイル配備よりも怖かった。

  戦争というのは何も銃弾やミサイルだけで行うものではなく、金融制度や貿易、食糧、資源、環境、謀略工作などを組み合わせて遂行するものである。したがって、西歐各国は他国からのコントロールを受けないためにも、命綱の資源を確保すると共に、国の基本となる食糧の自給を維持するために邁進するものだ。一次産業たる農業は環境保全の面ばかりではなく、国家の伝統や宗教とも密接に繋がっているから、保守派の国民は農民と農地の保護を「国防」と位置づけなければにならない。我が国の神道は自然崇拝にもとづくから、宗教防衛にもなるだろう。よく知られているけど、伊勢神宮の式年遷宮に用いられる檜(ヒノキ)は国産でなければならない。いくら安いからといって、東南アジアからの材木じゃ嫌だし、朝鮮で作ったベニア板など言語道断だ。紀州の大杉谷とか尾張の木曾谷で生育した檜は、日本の国土から栄養を吸収するだけではなく、先祖の霊魂をも宿す真正な木材である。古代ギリシアでは亡くなった親を畑に埋めたが、それは自分の土地が先祖の血と肉からなるものと信じていたからだ。したがって、猛毒の除草剤を撒いて苗を植えるなんて冒瀆だろう。神聖な神社を建てる時にも、神聖な樹木を用いるのが常識である。だから、農政はゼニ・カネの問題より、固有文化の存続に係わる国家の「大事」なのだ。

Roundup 2Monsanto herbicide 1








  売国奴が溢れる国会で、またもや反日政策が実行されている。すなわち、「主要農作物種子法」の廃止である。低脳議員たちは農業の自由化、民間企業の参入、地方経済の活性化などのお題目を並べて廃止の正当化を図っているが、要するに巨大企業のハンドラーが放った日本人エージェントの手先になっただけ。情けないけど、国会議員の大半は事情が分からない馬鹿と、多勢にくっついて「おこぼれ」をもらう浅ましい下郎であるから、グローバル企業の策略にホイホイと乗っかってしまうのだ。昔の士族だと幼い時から未来の統治者たる自覚を涵養されていたし、そうなるように教育を施されていた。だかから、立ち居振る舞いはもとより、忠君愛国を実践するのが当り前だった。自分の生命よりも名誉を重んじたから、国家の經綸が優先され、わざとじゃなくても失敗すれば切腹を受け容れたのだ。ところが、現代の国会議員だと幼い頃から日教組教育を受け、頭は受験勉強で老朽化、倫理道徳は試験科目に無いから無視。我が国の根幹を成す皇室と神道に関しては「極右科目」ということで無知。権限最大、責任最小が議員のモットーなので、無責任というより破廉恥になっている。彼らは「種子法の廃止が自由経済への前進だ」と思っているから、「それでいいんじゃない」といった程度の認識しかない。アホらしいけど、手放しで賛成を表明したのだ。大切な決議で「うん」と言うだけなら、「ワン」と吠える仔犬でも代役が務まるだろう。これじゃぁ、仔猫だって鼻で笑ってしまい、「ニャンとも言えない!」と呆れるぞ。

  ここで私的な感想を述べさせてもらえば、筆者が農業問題に関心を寄せたのはかなり古い。覚えている方もいるだろうが、1980年代に竹村健一が農業の過保護廃止と自由貿易による米価の引き下げを訴えていた。彼は半分自民党の代弁者だったから、筆者は話半分に聴いていたが、自由競争で日本の個人農家が国際競争に勝って、繁昌できるのか甚だ疑問だった。だいたい、日本の農民でセスナ機を使って農薬を散布しているのか? それに、穀物を大量に生産して国際市場を席捲することなど、夢物語にしか思えない。もそも日本の農業は大陸型ではないのだ。極端な譬えで言えば、日本の稲作は手間の掛かる藝術作品で、米国の穀物栽培は廉価な工業製品である。

  これは米国の食堂で出される料理を「堪能」すれば分かるはずだ。例えば、アメリカの野菜は素材の味がしないので、ドレッシングをかけて食べるしかない。日本とは常識が逆で、ドレッシングが「主体」で、トマトやキュウリが「添え物」なのだ。食パンでも同じで、サイズが大きい割に値段が安いけど、小麦本来の味と薫りが無いので、ピーナツ・バターをたっぷり塗って、甘い穀物製品にしてから食べる。また、野球場の外で売っているホット・ドッグも驚異の食物で、ソーセージの材料となっている肉には何が使われているのか判らない。正体不明な上に、ケチャップも怪しい原料で出来ている。トマトのはずが「トマト」ではなく、「赤いスライム」といった感じだ。筆者は米国で数名の友人に「ソーセージの中味は何の肉?」と尋ねたことがある。しかし、彼らはその質問に当惑し、友人の一人は「ウサギの肉かなぁ?」と自信なさげに答え、もう一人の友人は「馬の肉なんじゃないか」と笑いながら話していた。つまり、誰も中味を知らなかったのだ。まぁ、ウンコになれば同じだからねぇ~。

Jeffrey Smith 1(左  /  ジェフリー・M・スミス)
  アメリカ人の無神経さには独特のものがあった。例えば、「チューブ入り」のチーズをかけてホット・ドックを食べているアメリカ人も居たから、筆者は目眩がしたことを覚えている。チーズって固形物だと思っていた筆者が「時代遅れ」だったのかも知れない。ただ、その原料となるミルクはホルモン注射で“大量”に“安く”作ったものだろう。なぜなら、アメリカの企業はコスト削減が鉄則だから、できるだけ材料を安く抑えることはよくある。ちなみに、筆者は1990年代にジェフリー・M・スミス博士(Dr. Jeffrey M. Smith)の警告を聴いていたので、「セイフウェイ」などの食料品店で1ガロン・ミルク(3.7リットル容器入りの牛乳)を買えなかった。スミス博士は『偽りの種(Seeds of Deception)』を出版した著名な学者なので、理系の日本人なら知っているだろう。スミス博士の名を聞いたことがなくても、「ボヴァイン成長ホルモン(Bovine Growth Hormone / rBGH)」を注射された牛なら聞いたことがあるはずだ。たぶん、週刊誌でも報道されたんじゃないか。日本だとこうした「丈夫な」牛から取れたミルクを、我が子に飲ませる母親はいないはずだ。

  また、街角のデリ(デリカッセン/ 食糧雑貨店)で売られている、ポピュラーな「ターキー・ハム」サンドウッチだって、本当の七面鳥とは思えなかった。たぶん、屑肉を圧縮して作った整形肉だろう。昔、日本でもファミリー・レストランに「サイコロ・ステーキ」というメニューがあったけど、こんな合成肉を注文する親子が実際にいたのだ。アメリカでも「いかがわしい肉」が普通で、脂ぎったベーコン焼きや、正体不明の冷凍ハンバーグ、化学製造のチキンナゲットがメニューに載っており、みんな平気で食っていた。アメリカ人って、値段が安くてボリュームがあれば満足なので、プラスチックのハンバーガーでもケチャップを山ほどかければ、一気に食べてしまうんじゃないか。支那人はダンボールを細かく刻んで、「おいしい肉団子があるヨ!!」とお客に販売したから、あながち不可能でもあるまい。もう一つ言えば、アメリカのダイナー(大衆食堂)で出されるコーヒーは薄くて不味い。なんか「茶色の液体」を飲んでいるようで、ちゃんとした「薫り」が漂う日本のプレミアム・コーヒーが懐かしくなる。米国の食事に関しては驚きの事例が尽きない。

世界市場を支配するジャイアント・コーポレーション

  種子法の廃止については「チャンネル桜」の討論会に出ていた三橋貴明が詳しく説明していたので、筆者は別の点を述べてみたい。でも、ちょっとだけ何が問題なのか述べてみたい。

  米国には世界を股にかけた「農業ビジネス」を行う企業があって、「モンサント(Monsanto)」「カーギル(Cargill)」「アーチャー・ダニエル・ミッドランド(ADM / Archer Daniel Midland)」「バイヤー(Bayer)」「バンギ(Bunge)」などが有名である。もっとも、「バンギ」はヨハン・P・G・バンギ(Johann Peter Gotlieb Bunge)がアムステルダムで創業した会社だからアメリカ企業とは言いづらい。「バンギ」にいついて紹介すると、孫のエドワード(Edouard)が本社をベルギーのアントワープに移し、彼は兄弟のアーネスト(Ernest)を伴ってアルゼンチンやブラジルに進出したそうだ。彼らは南米で成功を収めた後、北米に移ったという経緯がある。たぶん、日本だとADMの知名度は低いと思うけど、米国では結構知られたた巨大企業である。TV広告も頻繁に流れていたから在米日本人なら馴染みの会社だろう。筆者も米国で「ディス・ウィーク」とか「ミート・ザ・プレス」を見ていた時、ADMが番組スポンサーになっているのに気がついた。「日本だとADMみたいなスポンサーは無いよなぁ」と思ったことがある。日本の番組なら「旭化成」とか「クボタ」、「ヤンマー」くらいじゃないか。

  日本の報道番組が、「バイオ農業ビジネス」に関心が無いのはいつものことだから驚かないけど、その実害には注目せねばなるまい。種子法廃止で遺伝子組み換え作物や除草剤が脚光を浴び、多くの日本人が目覚めたことは良いことだ。大まかに言って問題となっているのは、雑草を枯らす除草剤とそれに耐えるようデザインされた遺伝子操作の種子であろう。例えば、雑草剤の「グリホサート(glyphosate)」などは、素人にだって有害だと解る。ちなみに、これはアミノ酸系の「グリシン(glycine)」と「ホスホン酸(phosphonate)」が組み合わさって出来た名前である。一般には「ラウンドアップ(Roundup)」という名称で流通している「モンサント」商品である。この非選択性除草剤を畑に散布すれば、雑草を一括して排除出来るという。そして、遺伝子操作を受けた穀物だけは、この枯れ葉剤に耐えうるという仕組みになっている。だから「合理的」で「効果的」。こうした穀物は、「ラウンドアップに駆逐されない種子」という謳い文句で、「ラウンドアップ・レディーRoundup Ready」と名づけられ、一般に販売されているのだ。こうした科学技術により、農民は雑草をむしる手間が無くなった耕作地で、「素晴らしい」米、麦、大豆、トウモロコだけを収獲できるという。夢のような科学製品だが、悪夢が「おまけ」に附いていた。

Roundup 1Roundup 3







  何と言っても、自然界は甘くはなかった。この除草剤に耐えうる雑草が出て来たのだ。そこで、モンサントなどの会社は更に強力な除草剤を開発するが、こんどは穀物もその「毒」に対抗せねばならぬから、またもや遺伝子をいじくらねばならない。この悪循環がつづくと、サリンやVXガス並の猛毒にも耐えうる「スーパー種子」が誕生し、グロテスクな「キマイラ(畸形動物)」と同じ類いの植物を作ることになる。最先端科学のバイオ産業は儲かるからいいけど、「それを食べる人間はどうなんるだ?」という疑問が湧いてくるだろう。それにしても、枯れ葉剤の攻撃に耐えて、それに負けない性質を備えるんだから、雑草って驚くほどしぶとい。猛毒に耐えて更に強くなる雑草は、踏まれても「めげない」ブスみたいだ。「悪い虫」がつかない穀物なんて、男が寄りつかない女性みたいだから、高校生の諸君は口が裂けても、「まるで田嶋陽子みたい」なんて言っちゃいけないよ。もう、世間知らずの小学生じゃないんだから。

  バイオ企業は遺伝子組み換え穀物の長所を宣伝しているが、虫も食べない野菜や穀物なんて「安全」なのか? 個人的な話で恐縮だけど、筆者は約20数年前、ある農家のオッちゃんと色々雑談したことがある。その時、農薬について現場の「生々しい」話を聞いて気分が悪くなった。内容は公開できないけど、農薬が大量に保存された納屋の中で実情を聴くと納得が行くものである。印象的だったのは、そこのおばあちゃんが“可愛い”孫の為に無農薬野菜を独自に作っていたことだ。家族と他人は「別」ということなんだろう。でも、ちゃんとした「味」のする野菜っていいもので、スーパー・マーケットで販売される大量生産品とは違っていた。まぁ、虫も避けるトウモロコシを消費者が食べているんだから、人間の抵抗力は並外れているんだろう。

Bees in Poland 1Gilles-Eric Seralini 3










(左: 死んだ蜂の写真   /  右: ジル・エリック・セラリーニ)

  しかし、か弱いミツバチは生き残れなかった。2012年、ポーランドでは大量の蜂が死んでしまったという。モンサント社の「MON810 GM」穀物とか、殺虫剤、除草剤などの影響により、害虫と一緒に大切な蜂までもが駆逐されてしまったのだ。3月には1500名もの養蜂家が抗議デモを起こして大騒ぎになった。(Ray Ananda, Poland's Monsanto Action Lays 1000s of Dead Bees on Government Steps, Food Freedom, 25 March 2012.) 古代からミツバチは重宝され、苺の受粉にまで利用されるんだから、農家にとっては貴重な生物である。アニメ・ファンだって、「ミツバチ・ハッチ」が何万匹も死んだら悲しいだろう。こうした遺伝子組み換え生物(Genetically Modified Organism / GMO)の被害は世界各地で報告されているし、深刻な社会問題となっている。興味のある人はフランスのジル・エリック・セラリーニ(Gilles-Eric Sélalini)博士の告発を調べてみればいい。一般の日本人には、博士の「なぜグリホサートはラウンドアップとの問題にならぬのか」という論文が、要点を纏めているので解りやすい。("Why glyphosate is not the issue with Roundup", Journal of Biological Physics and Chemistry, Vol. 15, 2015.) 高校生の読者は理科の先生に頼んで教えてもらってね。たぶん、セラリーニ博士による爆弾発言を詳しく説明してくれるから。

Rats 1Rat 2








(写真  /  腫瘍ができたネズミ )

  遺伝子操作の種子や除草剤の有害性については、あまたのレポートがあるので、一般国民でもちょっと記事を検索すれば解るだろう。問題なのは、こうした惨状を知らない政治家、知っていて隠蔽する売国議員や企業から雇われている科学者、スポンサーだけが「お得意様」の大手マスコミなどが存在する事だ。例えば、イブラヒム博士とオカシャ博士によって、「不都合な研究結果」が公表されているのに、日本の大手新聞社は一面で取り上げなかった。(Marwa Ibrahim and Ebtsam Okasha, "Effect of Genetically modified corn on the jejunal mucosa of adult male albino rat", Experimental and Toxicologic Pathology, Vol. 68, 2016を参照。)  彼らはネズミに遺伝子組み換え穀物を長期間与えて、どのような影響が出るのか実験してみたそうだ。すると、このネズミには大きな腫瘍が出来てしまい、その衝撃映像は全世界に発信され、大きな話題になったらしい。お腹が大きく膨れあがったネズミを見れば、誰だって遺伝子組み換え作物や除草剤の危険性に気づくじゃないか。

shanthu shantharam 1(左  /  シャヌー・シャンタラム)
  しかし、大手企業に雇われた「お抱え学者」は、違った意見を持っていた。例えば、ブリテンのインド系科学者であるシャヌー・シャンタラム(Shanthu Shantharam)教授は、遺伝子組み換え作物の安全性を述べていたが、どうも密かにGMOの製造会社とつるんでいるらしい。(Colin Todhunter, Genetically Modified Food and Crops. Behind the Mask of Pro-GMO Neoliberal Ideology, Global Resaerch, March 11, 2017) 一見すると、独立・中立を保っている科学者でも、裏で関連企業と癒着している場合もあるし、何らかの見返りを求めて媚びを売っている場合もあるのだ。例えば、潤沢な研究費を“間接的”にもらえたり、どこかの研究所に“移籍”できたり、と様々な「賄賂」があったりする。また、大手企業は「広告塔」を雇って宣伝に努めたりするから、我々は用心せねばならない。例えば、元「世界銀行」のコミュニケーション部門に所属していたヴァンス・クロウ(Vance Crowe)氏は、モンサント社に雇われて「ミレニアル・エンゲージメント(Millenial Engagement)」の責任者になって、若者にGMOの安全性を訴えていたのだ。曰わく、モンサントは全人類に尽くし、世界各国で食糧の供給に貢献しているんだってさ。「本当かよ!」と疑いたくなる。

Vance Crowe 1Barbara Mikulski 1










(左: ヴァンス・クロウ  /  右: バーバラ・マコルスキー)

  本来、政治家は国民の健康や食糧の安全性に目を光らせるべきなのに、何も勉強しないで役人に丸投げなんだから、税金泥棒の非難を免れない。米国ではちょっと知られた政治家に、メリーランド州選出の上院議員でバーバラ・マコルスキー(Barbara Mikulski)というオバちゃん議員がいた。彼女はポーランド移民の孫で、曾爺さんは地元ボルティモアのハイランドタウンでパン屋を営んでいたそうだ。それなら、ちょっとくらい小麦や穀物に関心があっても良さそうなものだが、議会でHR933(俗に言う「モンサント保護法」)が通過した時、彼女はそれを食い止めなかった。普段は環境保全や消費者保護を口にしていたのに、この時はアメリカ国民に背を向け、バイオ・テック企業に靡いてしまったのだ。マコルスキーのオバはんは、後に後悔していると告白したが、既に遅かった。まぁ、父親がアルツハイマー病を患っていたから、製薬会社や化学製造会社と昵懇になっていたんだろう。彼女は長年勤めた上院を引退して、悠々自適の隠居生活を送っていてるそうだ。「秕政のツケは国民に」、という典型例である。

Roy Blunt 1Abigail Blunt 2









(左: ロイ・ブラント  /  右: ロイとアビゲイル・ブラント夫妻)

  だが、連邦議会にはもっと悪い奴が居た。その筆頭は共和党のロイ・ブラント(Roy Dean  Blunt)上院議員だ。彼は下院議員上がりだが、要職(Majority LeaderとWhip)を歴任したことがあり、保守派グループの「ティー・パーティー(Tea Party)」にまで属していたのである。こうした保守を騙って民衆を裏切る政治家は実に多い。モンサントの飼い犬になったブラントのお陰で、政府や裁判所は遺伝子組み換えの種子が有害と判っても、その販売を差し止めることが出来なくなってしまった。そして、彼の再婚相手(2番目の妻)であるアビゲイル・パールマン夫人は、ワシントンでも指折りの企業ロビーストである。彼女は大手食品メーカーの「クラフト(Kraft)」社やタバコ企業の「フィリップ・モーリス」社のロビーストを務めていたのだ。公式には「関与していない」との話だが、選挙中に
「大企業」と夫の関係をを支える妻としては頼もしい。夫婦共々、巨大企業と癒着して儲けていたんだから、何も知らないアメリカの有権者は憐れだ。

Abby Martin 3Fiona Bruce 2










(左: アビー・マーティン  /  右: フィオナ・ブネース)

  専門家でもない筆者がこれをよく覚えているのは、RTテレビのアビー・マーティン(Abby Martin)が真っ赤になって怒っていたからだ。彼女はブラント議員が大嫌いで、吐き捨てるように彼の行動を非難していた。RTという、このロシア系宣伝放送局は、米国のマスコミが取り上げない不都合なニューズを放送するので、時々だけど有益となる。それに、中年のオッさんより、美人キャスターの方かいい。BBCのイヴニング・ニューズだって美しいフィオナ・ブルース(Fiona E. Bruce)の出番だと嬉しくなる。あの独特なブリテン・アクセントで喋る英語が魅力的だ。テレビ画面を見ながら飲むコーヒーが旨い。でも、インド人やアフリカ人のアンカーだと気分が暗くなる。ブリテンのテレビ番組なんだから、イギリス人の方がいいよねぇ。

Amy Walter 2Amy Walter & Kathryn Hamm 1Tamara Keith 1










(左: エイミー・ウォルター  / 中央: キャスリン・ハムとエイミー  /  右: タマラ・キース)

  そう言えば、このHR933を問題なく容認して、気軽に署名したのが、あの人権派と呼ばれたバラク・オバマ大統領である。呆れてしまうけど、左翼のマスコミはトランプだと猛攻撃するくせに、黒人の大統領には甘かったのだ。公共放送のPBSテレビによく出てくる「クック・ポリティカル・レポート(Cook Political Report)」のエイミー・ウォルター(Amy Walter)や、その相棒たるNPRラジオのタマラ・キース(Tamara Keith)は、オバマを徹底的に批判したのか? この極左コメンテーターの二人はオバマを陰ながら応援していたから、「公共放送」であっても番組が左に傾いていた。ここでは関係無いけど、筆者は初めてエイミー・ウォルターを見た時、「レズビアンじゃないか?」と直感的に疑ったことがある。自慢じゃないけど当たっていて、彼女はキャスリン・ハム(Kathryn Hamm)という同性愛活動家と「パートナー」になっていたのだ。彼女の発言や雰囲気から「レズビアン」と判るなんて、我ながら洞察力の鋭さに嬉しくなった。話を戻すと、テレビ番組のコメンテーターはオバマを頻りに賞讃していたが、彼の行った功績など皆無に等しく、どちらかと言えば有害な政策の方が多かった。でも、「黒人」だから何をやっても「偉大な大統領」になるんだろう。肌が黒いだけで「偉大」になるんだから、これって、人種偏見じゃないのか?

  政府の要人と業界の手先が「つるむ」ことは、米国でも日本でも同じである。日本のマスコミは米国の政権が交代した時、名前と顔くらいしか紹介しないけど、本来なら各長官の素性や支持者、裏の繋がりくらいは暴露すべきだろう。平民の筆者だってオバマの暗い過去を書いたんだから、高給取りのテレビ局員はもっと詳細な経歴報道をしてもいいはずだ。ということで、バイオ企業と繋がっていた有名人をちょっとだけ紹介したい。

  まず、意外なのは元国防長官のドナルド・ラムズフェルド(Donald Rumsfeld)が、大手製薬会社の「サール(G.D.Searle)」で最高経営責任者(CEO)になっていたことだ。この会社はモンサントに併合されたことがあり、現在は大手製薬メーカーの「ファイザー(Pfizer)」に買収されて、そこの子会社になっている。サール社は経口避妊薬とか睡眠薬、人工甘味料の販売を行っているから、知っている人も多いだろう。ただし甘味料の「ニュートラ・スウィート」は販売中止となった。おそらく、健康にとって有害だったのだろう。

Donald Rumsfeld 1Clarence Thomas 1Michael Taylor 1Michael Kantor 1








(左: ドナルド・ラムズフェルド  / クラレンス・トマス  / マイケル・テイラー /  右: マイケル・カンター)

  また、最高裁判事のクラレンス・トーマス(Clarence Thomas)は、以前「モンサント」の顧問を務めていたという。食糧と薬を扱うFDAで副長官を務めていたマイケル・テイラー(Michael Taylor)も、モンサントの顧問弁護士だった。さらに、ウィリアム・ラッケルズハウス(William D. Ruckelshaus)元司法副長官でさえ、モンサントの重役を務めていたのだ。政府の機関には他にもモンサントの手下がいて、具体名を挙げれば、マイケル・カンター(Michael Kantor)、アン・ヴェネマン(Anne Veneman)、ルフス・エルサ(Rufus Yerxa)、リチャード・マホーニー(Richard Mahoney)などがいたのだ。まぁ、巨額の利益を上げる企業だから、自分の配下を官庁に派遣するなんて造作もないことだろう。社長のヒュー・グラントなんか、一人で1300万ドルもの大金をつくってしまうんだから、研究者や弁護士、政治家が近寄ってくるのも当然だ。

  もっと凄いのは、食物市場をうごかすメガ企業の「カーギル」であろう。一般的には大企業としか知られていないけど、このカーギルは家族経営のプライベート企業なのだ。普通の人は「えぇぇっ!」と声を上げてしまうが、誰だって巨大な国際企業が一族経営なんて信じられないだろう。このファミリー企業は約1300億ドルから1400億ドルくらいの年商があって、14万3千人の雇用を創り出し、67ヶ国で幅広いビジネスを展開しているそうだ。創業者のウィリアム・ウォレス・カーギ(William Wallace Cargill)は、スコット系アメリカ人の家庭に生まれ、七人兄弟の三男だった。1865年(慶應元年)頃に、彼は兄弟を伴い、ミネソタ州で小さな穀物問屋を開業したそうだ。彼は相当な切れ者だったらしく、会社を大きくして二人の子供に事業を託したという。1909年にウィリアムが亡くなった時、会社の資産は200万ドルくらいであったらしい。今のレートで換算すれば、110億ドル(1兆2千100億円)に相当する金額であるそうだ。

William Wallace Cargill 3Edna & John MacMillan 1










(左: ウィリアム・ウォリス・カーギル  / 中央: エドナ・カーギル / 右: ジョン・マクミラン・シニア )

  父の事業を継承した息子のオースティン(Austen Cargill)は、やはり息子のジェイムズと娘のマーガレットに株を引き継がせた。ウィリアムの娘であるエドナ(Edna)が、ジョン・マクミラン・シニア(John MacMillan, Sr.)と結婚したので、カーギル一族にはマクミラン家の子孫が役員になっている。二人の間には息子のカーギル・マクミラン・シニアとジョン・マクミラン・ジュニアが生まれていた。マクミラン家はもともとスコットランドから渡ってきた一族で、祖先のダンカン・マクミランは1815年に、アメリカではなくカナダへ移住したそうだ。三代にわたって商売人として成功を収めたマクミラン家は、ジョンの世代でカーギル家と結びついたのである。たぶん、ジョン・マクミラン・ジュニアの息子がホイットニー・ダンカン・マクミラン(Whitney Duncan MacMillan)と名づけられたのは、祖先のダンカンに因んでのことだろう。現在のカーギル社は6家族によって17名の理事会を構成しているそうだ。

John MacMillan & Austen CargillWhiteny MacMillan  001










(左: ジョン・マクミランジュニア  / 中央: オースティン・カーギル /  右: ホイットニー・マクミラン)

  それにしても、日本人は何故か他国の惨状を参考にしないから、本当に脳天気である。アメリカの現状を見れば、国民が家畜のようになっているのが判るのに、それを無視して同じ轍を踏もうとする。アメリカ人は遺伝子操作された穀物や、遺伝子組み換えの飼料で育った肉を食べて満足しているが、人体にどんな影響があるのか不安でならない。米国では安くて保存の利く食糧が歓迎され、素材の風味が悪ければ、化学調味料で味付けをして、「美味しい」料理に変えてしまうのだ。たとえ、そうした廉価な食事で肥満になっても、医療が充実しているので表面的には困らない。でも、安い料理を食べて高額医療を払っているんだから、差し引き「損」になっているはずなのだが、そこは陽気なアメリカ人、そんなことを考えない。政府の医療政策が間違っているから国民が苦しむ、と考えてしまうのだ。それよりも、日本料理のような健康食を摂って、病気にならず、丈夫な体にする方がよっぽどマシなのに、それすら理解できないんだから手の施しようがない。

  安倍政権も米国の売国議員と同じで、僅かな利益の爲に国民の健康と未来の子供を犠牲にしてしまった。これは安倍首相だけが愚劣なのではなく、国会議員と一般国民に国家意識が無いからだ。保守派の知識人だって何を守っているのか判らない人が多い。抽象的に言論を弄ぶだけで、具体的に何なのかをはっきりさせないところが欠点なのだ。ロシアのプーチン大統領は、ロシアは西歐諸国と違って健康的で高品質の食糧を生産するんだと意気込んでいた。「ロシアは食糧の輸入国ではなく、輸出国なのだ」と宣言していたそうだ。(Putin wants Russia to become world's biggest exporter of Non-GMO food, RT, 3 December 2015) つまり、グローバル企業の餌食にならないぞ、と釘を刺していたのだろう。いゃ~、冷徹な元諜報員は悪党の手口を判っている。「悪人は悪人を知る」ってことだ。

  筆者は評判の悪い人種論や民族の遺伝を論じてきたが、それは国民意識を喚起するためである。だいたい、人間の種を守らない国民が穀物の種を守る訳がないだろう。日本の国土に遺伝子組み換え作物が持ち込まれれば、日本固有の米や大豆にGMOの花粉が附着し、品質が変わってしまうのだ。一度失われた国民の財産は取り戻せない。これでは祖先に申し訳ないし、子孫に対しても無責任である。次回は人間篇を述べるけど、我々は嫌な事実に目を背けず、未来のために覚悟を決めるべきである。




人気ブログランキング
記事検索
最新記事
アクセスカウンター

livedoor プロフィール
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ