無敵の太陽

主要マスメディアでは解説されない政治問題・文化・社会現象などを論評する。固定観念では分からない問題を黒木頼景が明確に論ずる。

2019年05月

残酷なイギリス人を演じたユダヤ人 / 戦場に赴く愛国者(前編)

教科書に載せて全日本人に知らせたい現代史 支那人の卑史 朝鮮人の痴史
黒木 頼景
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異人種が演じる英国軍人

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  ハリウッド映画の中には優れた作品があるけど、時々トンデモない代物や駄作としか言い様がない失敗もある。さらに、感動と憤慨が入り交じった迷作もあるから、映画の評価というのは案外難しい。こうした作品の一つが、2000年に公開されたアメリカ映画の『パトリオット(The Patriot)』である。これはメル・ギブソン主演の映画なので、日本でもかなり観客が入ったはずだ。もちろん、他国でも観客が入ったから、興行的には成功だった。海外の評価はどうであれ、アメリカ人というのは愛国心を揺さぶるような映画を好む。とりわけ、勝利で幕を閉じる独立戦争だと万々歳。泥沼となったベトナム戦争には嫌な思い出が多いけど、遙か昔の独立革命ならギリシア神話みたいで好奇心が湧く。それに、大半のアメリカ人にとったら祖先の過去じゃなくて、馴染みのある「外国史」となるので、気軽に楽しむことができる。日本人はあまり意識しないけど、アメリカの「白人」といったって、家系を辿れば曾祖父が南イタリアの貧民だったり、曾祖母がポーランドの百姓とか、ギリシアの寒村から抜け出した労働者の祖父、ハンガリーから女中として渡ってきた祖母、と十人十色、ご先祖様も人それぞれだ。

  アメリカ人でも歴史に興味を持つ人はいるが、困った事に、青史を繙いて勉強する人より、映画を観て学ぶ人の方が圧倒的に多い。ハリウッドの時代劇には虚構と史実をごちゃ混ぜにした作品が多く、大筋では「歴史っぽい」が、所々に「フィクション」がちりばめられている。つまり、本当のような嘘が巧妙に織り込まれているということだ。したがって、映画を鵜呑みにすると、後で赤っ恥を掻くことになる。特に、日本軍による真珠湾攻撃とか、ナチス・ドイツによる虐殺などを扱った映画は、あくまでも「娯楽作品」と考えた方がよく、絶対に頭から信用しないことだ。

Michael Bay 1(左  /  マイケル・ベイ)
      例えば、ベン・アフレックが出演した『パール・ハーバー』は荒唐無稽な作品で、史実は無視。例えば、日本軍が機銃掃射を行い、民間人や病院を攻撃しているシーンは物議を醸した。だいたい、天皇陛下の帝国海軍が、そんな卑劣な真似をする訳ないじゃないか。(例えば、南雲中将が帰還して、昭和天皇に戦果をご報告したとしよう。その時、中将は「陛下、アメリカの女子供をぶっ殺してきました !」と言えるのか。もし、陛下のお叱りを受けたら切腹ものだぞ ! ) でも、監督のマイケル・ベイ(Michael Benjamin Bay)は気にしなかった。このユダヤ人監督にとったら、ナチスも日本も同じ穴の「悪魔」で、倫理道徳を踏みにじっても気にしない外道となっている。ちなみに、彼が手掛けた作品は日本でもヒットした。スティーブン・スピルバーグと一緒に作った『トランスフォーマー』シリーズや、ベン・アフレックとブルース・ウィルスが共演した『アルマゲドン』、2009年に制作された『13日の金曜日』、1作目のリメイクである『エルム街の悪夢』(2010年)などがある。

  アメリカの観客は『パトリオット』を気分良く鑑賞したが、イギリス人は快く思っていなかった。というのも、映画ではイギリス軍部隊を率いるウィリアム・タヴィントン(William Tavington)大佐が卑劣な悪役になっていたからだ。もちろん、この大佐は歴史上の人物ではない。おそらく、イギリス軍の連隊を率いていたバナスター・タールトン(Banastre Tarleton)をモデルにして設定されたキャラクターと思われる。彼はウィリアム・ハーコート大佐の部隊に属し、チャールストン占領にも加わっていた。タールトン大佐の評判が悪かったのは、彼が入植者のゲリラと闘い、呵責無い決断を下していたからだ。「ワックスホウズの虐殺」(1780年5月29日)で非難を浴びたのは、悪質なゲリラ兵を処分したことに由来する。しかし、彼が入植者の負傷兵や女子供を虐殺したという記録は無い。

Banastre Tarleton 1Jason Isaccs 3











(左 : バナスター・タールトン  /  右 : ウィリアム・タヴィントン大佐)

  ところが、架空のタヴィントン大佐は、冷酷非情なイギリス人となっている。映画の中で、彼は主人公であるベンジャミン・マーティン(メル・ギブソン)の宿敵となっており、反抗的な入植者(アメリカ大陸で生まれ育ち、そこで人生を送るイギリス人)を“あっさり”と処刑したり、マーティンが所有する農園に火をつけたりするのだ。さらに、タヴィントンはマーティンの次男であるトマスをスパイの容疑で捕らえ、縛り首にしようとする。トマスが連行されると、父のベンジャミンは助け出そうとするが、運悪くトマスはタヴィントンによって撃たれてしまう。この冷酷なイギリス人指揮官の蛮行はまだ続く。彼は協力を拒む黒人たちを殺し、その兇行はウェイクフィールドの住民にも及んでいた。この村はマーティンたちゲリラ兵の拠点となっていたから、タヴィントンは村人達に容赦が無い。彼は教会に集まっていた人々に、マーティンの情報を教えるよう脅しをかけた。しかし、誰も応じなかったので彼らを始末することにしたのだ。(一人だけ情報提供者が名乗り出たが、タヴィントンは彼の話を聞くと「助命する」という約束を反故にした。)

  タヴィントン大佐は部下に命じて教会の扉を閉めさせる。大勢の村人たちは教会の中に閉じ込められ、誰も逃げ出すことはできない。反抗的な入植者を罰することに躊躇しないタヴィントンは、部下のウィルキンス大尉に教会を燃やすよう指示した。命令を受けた大尉は戸惑うが、情けを捨てて鬼となり、持っていた松明を建物に向かって投げつける。さらに、松明を手にしたイギリス兵が教会の周りを取り囲み、燃え上がった炎は教会を包み込む。聖堂の中では女達が泣き叫び、男達はたじろぐばかり。建物の外にまで悲鳴は轟(とどろ)く。絶叫を聞くウィルキンス大尉は自失呆然。恐ろしい殺戮を犯してしまったことに動揺しているようだ。しかし、イギリス兵は誰一人として中にいる村人を助けようとはしなかった。タヴィントン大佐はキャンプファイヤーでも終えたかのように現場を後にした。

Patriot church burning 2Patriot church burning 1








(左 : 放火された教会  /  右 : 教会を取り囲むイギリス軍)

Roland Emmerich 1(左  / ローランド・エメリッヒ )
  『パトリオット』を劇場で観たイギリス人はさぞ憤慨したことだろう。支那人じゃあるまいし、イギリス紳士に率いられる正規軍が、片っ端から無辜の民を焼き殺すなんてあり得ない。これは完全な作り話だ。たぶん、焼き討ちのシーンはナチスの蛮行を連想させるよう仕組んだものに違いない。監督のローランド・エメリッヒ(Roland Emmerich)は、1955年、ドイツのシュトットゥガルトで生まれたユダヤ人である。彼はオープン・ゲイ、すなわち世間に自分がゲイであると公表した同性愛者で、ついでに民衆党の熱心な支持者ときている。「進歩派」を気取るエメリッヒは、綺麗事を並べるヒラリー・クリントンのファンで、彼女が大統領選挙に出馬した時は、手弁当で資金集めに奔走したそうだ。こんな人物なら、ありもしない虐殺をでっちあげ、あたかも「史実」のように描くことなど朝飯前だろう。残酷なイギリス人を印象づけるには、ナチスをモデルにすればいい。しかし、ドイツ兵だってこんな虐殺はしないだろう。もし、ナチ党に反対するドイツ人がいても、同じ国民を焼き殺すなんてできない。女子供を焼き殺したのはイギリス軍の方で、ドレスデンの空爆を見れば明らかじゃないか。戦後のユダヤ人はナチスの殺戮を一方的に断罪するが、処刑されたり虐殺されたユダヤ人の中には、ドイツ兵を殺したゲリラやテロリスト、ゴロツキ、共産主義者などもいたから、一概にドイツ軍を責めることはできない。

  「野蛮なイギリス軍将兵」を描いた『パトリオット』は、ある意味、入植者を絶賛してアメリカ白人の「仲間」になろうとしたユダヤ人の作品とも言えるんじゃないか。なぜなら、エメリッヒ監督の他にもユダヤ人がいて、プロデューサーのマーク・ゴードン(Mark Gordon)やゲリー・レヴィンソン(Gary Levinsohn)、ディーン・デルヴィン(Dean Delvin)もユダヤ人だ。ゴードンは日本でもヒットしたTVドラマ『グレイズ・アナトミー』や『クリミナル・マインド』を手掛た大物プロデューサー。相棒のレヴィンソンは、第二次世界大戦を描いた映画『セイヴィング・プライベート・ライアン』やトム・クルーズ主演の『ジャク・リーチャー』を制作したやり手だ。アジア系に見えるデルヴィンは、母親がフィリピン人だけど、父親がユダヤ人という混血児。彼はエメリッヒとダッグを組んで大ヒット作の『インディペンデンス・デイ』とその続編『ID / リサージェンス』を世に送り出した。エメリッヒにはヒット作が多く、ジャン・クロード・ヴァンダム主演の『ユニヴァーサル・ソルジャー』とかハリウッド版『ゴジラ』、異常気象を描いた『ザ・デイ・アフター・トゥモーロー』などがある。

Mark Gordon 1Gary Levinson 1Dean Devlin 11










(左 : マーク・ゴードン  / 中央 : ゲリー・レヴィンソン   /  右 : ディーン・デルヴィン )

  ちなみに、タヴィントン大佐を演じたジェイソン・アイザックは、通常「イギリス人男優」と紹介されるが、実際は英国で生まれ育ったユダヤ人。彼の曾祖父はリヴァプールのユダヤ人・コミュニティーに住んでいたそうで、父親の代にロンドンへ移り住んだそうである。少年時代のジェイソンは、週に2回ほどユダヤ人学校に通っていたらしい。役者になったジェイソンは、ユダヤ人の出自には触れたくなかったそうである。当時の英国だと、まだユダヤ人に対する暗黙の嫌悪感が残っていたので、「ユダヤ人の役者」と思われたくなかったそうだ。ユダヤ人に疎い日本人だと、彼の容姿を見ただけではユダヤ人と気づくことはないだろう。たぶん、ほとんどの日本人はジェイソンを「イギリス人」と思ったはずだ。

  そう言えば、大ヒットシリーズの『ハリー・ポッター』でハリーを演じたダニエル・ラドクリフ(Daniel Radcliff)をユダヤ人と知らない日本人も結構多い。彼の父親アレンはプロテスタントのアイリス人であるが、母親のマーシャはロシア系ユダヤ人の家系に生まれたイギリス系ユダヤ人。ダニエルはあるインタビューの中で母親の血統に触れ、ユダヤ教の信仰心は持っていないけど、自分のアイデンティティーは「ユダヤ人」と断言していた。(Kevin Sessums, Dirty Harry, Daily Beast, January 26, 2009.) 異人種の家庭に生まれたダニエルだが、取材記者から英国のことを訊かれると、「イギリス人」であることをとても誇りにしていると答えていた。しかし、「自分は王党派(royalist)ではない」と釘を刺していた。なぜなら、英国の君主は英国が犯してきた過ちを象徴する人物だかであるという。つまり、イングランドの国王は「悪の象徴」という訳だ。ユダヤ人というのは、いくら愛国者を自称しても、心のどこかでイギリス人を憎んでいる。とにかく、「イギリス人」を強調するダニエルだが、君主政を斥け「共和政」を支持しているそうだ。また、ユダヤ人のダニエルは「差別」が嫌いなようで、社会的に差別される同性愛者を熱心に擁護している。

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(左 : 「タヴィントン」役のジェイソン・アイザック  / 中央 : ダニエル・ラドクリフ  /  右 : 『インペリウム』でのラドクリフ)

  イギリス人の観客はユダヤ人が残酷な“イギリス人”を演じた時、どのような感想をいだくのか? 普通なら、ユダヤ人俳優のジェイソン・アイザックが、イギリス人士官を演じるだけでも不愉快なのに、アングロ・アメリカ人を焼き殺すなんて、いくら映画でも承知できない。こんなのは反英プロパガンダじゃないか。でも、これはある意味、イギリス人にとって良かった。なぜなら、いつもドイツ軍を悪者にしているイギリス人が、ドイツ人の悔しさを理解できるからだ。一方、悪役を演じているアイザックには良心の痛みなど無いだろう。どうせ映画はフィクションだし、彼が演じている軍人は「異教徒のイギリス人」で、同胞のユダヤ人じゃない。ユダヤ人というのは、時たま悪党を演じるが、そのほとんどはユダヤ人の才能を発揮するマフィアとかグローバリストじゃなく、アメリカ人やヨーロッパ人の恥部を描き出す下郎である。ダニエル・ラドクリフは『インペリウム(Imperium)』という映画で「ネオ・ナチ」を演じたが、これはFBIの潜入捜査官というキャラクターであった。ユダヤ人の俳優は人種差別を行う白人を懲らしめるため、敢えて下劣な役を演じたりする。彼らは幼い頃からユダヤ人を毛嫌いする白人を肌で知っているので、レイシストの白人を演じさせたら天下一品だ。

  日本人は『パトリオット』を娯楽作品として楽しんでいたが、もし、日本版の『パトリオット』が作られたら大変なことになる。想像したくないけど、ユダヤ人が大東亜戦争の映画を作り、支那大陸やフィリピンで虐殺を行う日本軍を描いたらどうなるのか? ハリウッドのユダヤ人監督なら、どんな蛮行を捏造しても平気である。例えば、南京で100万の民間人を殺す日本兵とか、フィリピンに侵攻した日本兵による戦争犯罪など、いくらでも考えつく。目つきの鋭い日本兵が現地の女を強姦し、赤ん坊を銃剣で突き刺す場面とか、数名の老人を縄で束ね、ダイナマイトをくくりつけて吹き飛ばすとか、日本人では思いつかない残虐行為を創作できるのがユダヤ人だ。ハリウッドの脚本家や監督は、ショッキングな映像を客に見せつけて世間の話題を攫おうと考える。よく映画の始めに豪快なアクション・シーンを挿入するのは、客の度肝を抜くための「摑み」だ。「あっ!」と思うようなシーンがあれば、観客は銀幕にのめり込む。

  日本人の俳優ならいくら頼まれても、「狂気の帝国軍人」役なんて嫌だし、所属事務所がOKを出すことはないだろう。しかし、朝鮮系俳優なら「OK」を取れるかも知れない。彼らはハリウッド映画にデビューできるなら、どんな役だって構わないと考える。朝鮮系役者なら、「日本国内で燻るなんて御免だ ! オレはもっと広い世界に出て有名になり、脚光を浴びるんだ!」と鼻息を荒くしてもおかしくはない。彼らは日本国籍を持っていても、心は「朝鮮人」のままだ。朝鮮系の役者なら残虐な日本兵を演じても良心は痛まない。むしろ、役者魂をフル稼働させて、迫真のの演技を見せるだろう。そして、場合によっては、アメリカの映画制作者から「いゃあ~、すごいねぇ !」と絶賛を受けるかも知れないぞ。

  一方、日本人の観客は、「何だ、あの朝鮮野郎 ! 柄の悪い朝鮮人を再現しているだけじゃないか !」と反撥するだろう。しかし、ハリウッドの制作者なら、もっと恐ろしい企画を持ち出す可能性もある。例えば、アジア侵略を裏で指図する昭和天皇といった虚構だ。アメリカ人からすれば、「エンペラー」と呼ばれる独裁者が膨張主義を掲げ、配下の軍人が遠征軍を派遣しても不思議ではない。彼らは学者を含めて日本の文献を読めないし、日本の歴史も勉強したことがないから、どんな空想でも適当に膨らますことができる。それにもし、日本人が抗議してくれば、「これはフィクションなので、我々の自由です」と反論すれば済む話だ。演技を褒められた朝鮮系俳優だって、世間から非難されれば、「いや~、あれは指示された役柄なので・・・」と巧みに躱(かわ)せばよい。そもそも、ドキュメンタリー映画じゃないんだから、「何を作ろうが私の勝手でしょ」と言われて終わりだ。日本人からすれば腹立たしいけど、「藝術の自由」を楯にされると反論のしようがないので、矛を収めるしかない。

  『パトリオット』の筋書きには納得できない点もあるが、別の場面には素晴らしい演出があるので、後編でそのシーンを紹介したい。

  

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川崎の悲劇はまた起こる?! / 怪しい奴がうろつく社会

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無差別殺人の恐怖

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(写真  /  殺人現場となった川崎多摩区)

     5月28日の朝、川崎市多摩区では恐怖の叫び声がこだました。登戸駅附近のバス停で並んでいた人々が、見知らぬ男に次々と刺され、小学6年生の女児1人と30代男性が死亡したという。報道機関はこの犠牲者2人を含め、子供たちなど19人が被害に遭ったと伝えている。包丁を用いて無差別殺戮を行った男は、事件直後、自らの首を刺して自殺を図った。警察に確保され、間もなく死亡した犯人は、川崎市麻生区に住む岩崎隆一という51歳の男らしい。犯人が死亡したので、その動機は不明だが、白昼堂々と大量殺人を目論んだ岩崎は明らかに異常である。悲しいことに、死亡者が2名も出てしまったが、もし犯人がもっと執念深かったら、他の子供を滅多刺しにして更なる犠牲者を出していただろう。たとえ、大人が止めに入っても、犯人が決死の覚悟なら、その制止者をも殺しまうから、自暴自棄の殺人鬼というのは本当に厄介だ。

  こんな事件を耳にすれば、徒歩通学やバス通学をさせている親は、不安で体が震えてしまうだろう。我々は「いつ、どこで、誰が」子供たちを襲うのか予想できない。川崎だけでなく、変態や殺人鬼は何処にでもいる。「子供の安全を確保する」と口で言うのは容易いが、実際の行動を取るとなったら大変だ。いくら学校の門を厳重に監視しても、登下校中に襲われたら、子供は簡単に捕まってしまうだろう。かといって、全児童を一人一人護衛する余裕は学校に無い。となれば、保護者が毎日送り迎えをしなければならないが、全部の親ができるとは限らないから、現実的には不可能なんじゃないか。共働きの親だと、朝夕の送迎は大変だし、クルマで通学となれば、年間のガソリン代も馬鹿にならない。よくアメリカ映画で、シングル・マザーが幼い子供の送り迎えを忘れてしまうシーンがあるけど、日本でも仕事を持つ母親が毎日職場を離れて、学校に子供を迎えに行くなんて無理だろう。毎朝、弁当を作ることでさえ大変なんだから、毎日の送迎となればもっと面倒だ。

  比較的安全だった日本でも、段々と治安が乱れている。不景気なのか、それとも教育が腐っているのか、犯罪の原因は不明だが、頭のおかしい連中が街中をうろついている事だけは確かだ。したがって、子供を持つ親は心配で堪らない。特に、これからは外国人労働者が増えるから、危険な人間が余計に増えてくる。なるほど、「外国人だから危険だ !」とか、「低賃金労働者だから犯罪者になる !」とは言えないが、やって来るほとんどの者が下層階級なので、手放しで歓迎することはできない。犯罪心理学者によれば、無差別殺人を犯す人間には、社会に不満や恨みを持つ者が多いという。こうした外道は、「自分が不幸になったのは社会のせいだ」とか、「俺が損をしているのは、周りの奴らが悪いからだ」という考えを持つらしい。それゆえ、怒りをぶつける相手は誰でもよく、道路を歩いている人や学校に通う子供たちを狙ったりするそうだ。

  だとすれば、日本にやって来る外人労働者だって、日本社会に恨みを抱いたりするんじゃないか。彼らは日本人が就きたくない職種に就き、低賃金や劣悪な環境でも黙って働く事が多い。しかも、言葉が通じないからはっきりと自分の意見を言えなから不満が溜まってしまうだろう。たとえ言えたとしても、弱い立場だから遠回しに抗議して、本来の感情を抑えている。ところがもし、外人労働者が日本人の現場監督とか上司に叱られたり、経営者から解雇されたらどうなるのか? こうした外人労働者の中には、渡航費用を工面するために借金を背負った者もいるし、祖国で待つ家族の元へ仕送りをする者だっているだろう。それなのに、日本人の雇用主は外人だから遠慮無く手荒に扱うし、景気が悪くなれば真っ先に解雇する。理由は何であれ、無慈悲な首切りを断行すれば、最初の計画が狂う外人もいるはずだ。したがって、不本意ながら犯罪に走る外人が出てきても不思議じゃない。

  日本人は出稼ぎ外人やジア人研修生を全員「善良な外国人」と思っているが、彼らがいつ「兇悪な外人」に変貌するか分からないし、日本に来てから人格が変わってしまうケースもあるのだ。もし、最初から悪質な外人が来日したら、仲介業者や雇用主はどう責任を取るのか? おそらく、「いやぁ~、驚きました。信じられません」と感想を述べて終わりだろう。経済界の重鎮や企業経営者は、人手不足の現場に外人を用いて応急処置を図るつもりなんだろうが、これは一般人にとって甚だ迷惑な話である。例えば、企業経営者は時給1,000円を宣伝しても、日本人が集まらなくて困ってしまうが、外人だと700円くらいで募集できるから嬉しい。ところが、この企業が300円儲かった分、日本社会はそれ以上の負担を背負い込むことになるのだ。政府は外人のために医療や教育、住宅、福祉を用意せねばならないし、この外人が犯罪をはたらけば逮捕、裁判、懲役の面でも特別な配慮をしなければならない。例えば、日本に恨みを抱く外人が無差別殺人を犯したとする。当然、一般国民が被害者となるが、警察は取り調べの際に通訳を彌と割ればならないし、裁判所も弁護士の他に通訳を用意しなければならない。被告人が英語圏の外人ならまだしも、タガログ語とかウルドゥー語、パンジャブ語、カレン語を話すアジア人ならどうなるのか? 腹立たしいのは、被害者に何の金銭的賠償が無いのに、犯罪者には「人権」とやらが考慮され、丁寧な尋問と公正な裁判が提供されてしまうことだ。たとえ有罪となって刑務所送りとなっても、外人の「権利」は尊重され、親切な取り扱いとなる。馬鹿らしいけど、先進国の刑務所はサマー・キャンプみたいなものだ。

精神異常者が跋扈する英国

  異邦人が増えれば、そのうちの何パーセントかは異常者とか犯罪予備軍、ゴロツキ、碌でなし、軽犯罪者となるので、日本人は余計な被害を受けることになる。同じ島国で多民族国家になってしまった英国では、異常犯罪や残酷な犯罪が増えて、一般国民は頭を悩ませいている。重犯罪はもちろんのこと、日常で起きる些細な軽犯罪だって嫌なものである。そこで、イングランド東北部のタイン・アンド・ウィアーで起きた事件を紹介したい。2017年2月、サウス・シールズのチチェスター通りをレベッカ・テルフォード(Rebecca Telford / 25歳)は歩いていた。彼女が生後9ヶ月になる娘のレイラ・ジャン(Layla-Jean)を連れて買い物に行こうとしたところ、レザス・アブドゥラ(Rezzas Abdulla / 33歳)という見知らぬ男が近づいてきた。そして、この男は赤ん坊に向かって唾を吐きかけたのだ。(Loulla-Mae Elftheriou Smith, "Man spits in baby's face and tell mother : White people shouldn't breed", The Independent, 22 February 2017.)

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(左 : レザス・アブドゥラ   /  右 : レベッカ・テルフォードと娘のレイラ・ジャン )

  忌々しいアブドゥラは、幼いレイラ・ジャンの顔に唾を吐きかけると、「白人は生まれてくるべきではない !」と叫んだ。激怒したテルフォード夫人が言い返すと、アブドゥラは「うるせぇ、黙れ!」と彼女をり、そのまま走り去ったという。後に、アブドラは逮捕されたというが、彼には前科が二件あり、白人女性に対する憎悪的攻撃で有罪となったらしい。今回、アブドラはニューカッスルの法廷で裁かれ、8ヶ月の懲役刑と執行猶予18ヶ月が言い渡された。そして、リハビリと精神治療も命じられたという。しかし、こんな奴に精神治療なんて無駄だろう。治療による効果があるとは思えない。たぶん、刑務所を出れば、また何らかの罪を犯すんじゃないか。一番いいのは、ブリテン国籍を剥奪して、元の出身国に追い返すことだ。西歐のインテリどもは何かと言えば外人の「人権」を擁護するけど、ブリテン政府が優先的に守るべきものは、イギリス人やスコット人が先祖代々受け継ぐ「国民の権利」の方である。

  こういう事件が起きると、イギリス人は憤慨するが、それでも事件の本質に触れることはない。テルフォード夫人は取材記者に語っていた。

  サウス・シールズは本当に多文化主義の地域で、こんなもの以前なら絶対に目にしなかったわ。私は彼(アブドゥラ)に正義が下されたのを喜んでいます。しかし、彼は軽い罰で済むでしょう。私はレイシストじゃないけど、正直言って、もし違う立場に居たら、彼を罵っていたわね。・・・・言っておくけど、私はムスリムやイスラム教コミュニティーに対して憎しみを抱き、それを焚きつけている訳じゃないの。これは明らかにある一人の人間による個別的な事件で、イスラム教全体に係わるものじゃないのよ。(Karon Kelly, "Man who spat in baby's face during racial attack is spared jail", The Shields Gazette, 21 February 2017.)

  人種差別防止と差別教育を受けたイギリス人は、異人種に対する本音を吐かないよう調教されている。ゆえに、どんな酷い事件に遭っても、正直な意見を述べることはない。本当は中東アジアから来た有色人種など追い払いたいところだが、そんな事を口にしたら即座に「レイシスト」、あるいは「ネオ・ナチ」と非難されるから黙っている。ブリテンにも言論の自由はあるけど、社会的地位を失っては元も子もない。

  左翼教育では絶対に言及されないが、異民族や異人種との「共存」にはいつも危険が潜んでいる。学校教師は「人種偏見はいけません !」と説教するが、現実の社会だと、ある種の「偏見」を持たないと安全が保てなくなる。例えば、ある事件が起き、警官が自宅にやって来て、「この附近で誰か不審な者を見かけませんでしたか?」と尋ねてくることがあるけど、もし、普段から警戒心を持たない一般人だと「誰も見かけません」としか答えられない。しかし、異邦人や容姿の違った人物に敏感な人は、警察官に何らかのヒントを与えることができる。怪しい人物が常に容疑者本人とは限らないが、不審者を目撃した人の話は捜査の参考になることが多い。

Alexander Philo-Steele(左  / アレクサンダー・フィロ・スティール )

  歐米諸国では夫婦揃って外出するとき、臨時が馴染みのベイビーシッター(子守)を雇うことがあるけど、必ずしも信用できる人物とは限らない。英国のケンジントンでは11件もの変態行為をはたらいた子守がいたそうだ。しかも、このゲス野郎は友人や雇用主の子供にまで性的虐待をしていたという。アレクサンダー・フィロ・スティール(Alexander Philo-Steele)という35歳の男は、子守を職業にしていたそうで、自身のウェッブサイトに「ピーター・パン・ナニー(Peter Pan Nanny)」という看板を掲げて営業していたそうだ。(Yann Tear, "Kensinton paedohile is jailed for stiring of crimes against young kids", South London Press, 16 May 2019.)
  
  捕まったフィロ・スティールという男は、2003年から2018年に亙って、6歳や7歳の幼い子供を餌食にしていたそうだ。法廷に立つフィロ・スティールには反省の色が全く見られず、犠牲者の親とか警察当局に悪態をついていたらしい。こんな奴は一生刑務所に閉じ込めておけばいいのだが、「人権」が大好きなリベラル・ブリテンの裁判官は、たぶん“寛大”な判決を言い渡すだろう。何しろ、殺人犯にも甘いブリテンだ。きっと何年か経てば変態男は娑婆に出てくるに違いない。それにしても、この犯人は一体どこの出身なんだ? 生粋の「イギリス人」じゃないことは確かだが、警察からの情報公開が無いので、具体的な出身国や種族は判らない。もしかしたら、北アフリカ出身の人物かも知れないが、色々な人種の混血児という可能性もあるので、素性の特定は極めて困難だ。

  今回、川崎で起きた惨劇は痛ましいが、これからも子供や弱者に対する殺人は起こるだろう。問題なのは、如何にして事件を未然に防ぐかである。しかし、「人権」への配慮とか「差別」の禁止という障碍があるので、屋外で子供を守るのはとても難しい。結局、本音で「嫌なものは嫌」と言えない庶民が被害を被る破目になる。筆者の意見に賛同するのは、被害を受けた国民だけである。日本人は実際に体験しないと現実を理解できない。本当に残念なのは、予想できる悲劇を率直に認めない日本人が矢鱈と多いことである。


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