八百長劇だった記者会見
11月30日、秋篠宮殿下は恒例のお誕生日会見を行われた。しかし、今回は生放送ではなく、11月25日に収録された編集済みの記者会見だった。たぶん、こうなったのは眞子内親王殿下と小室圭の結婚が原因だろう。眞子様の異例な御結婚とNYへの移住は、様々な週刊誌やインターネットで話題となったから、宮内庁の配慮で録画になったものと推察される。
記者会見を視聴した国民なら解ると思うが、この質疑応答は全くの"ヤラセ"で、肝心な質問は一切無く、殿下の回答も不満だらけの内容であった。こんなのは打ち合わせ通りの茶番劇に過ぎない。確かに、朝日新聞の記者からは、眞子様の御結婚と小室家の金銭問題、国民やマスコミからの誹謗中傷、PTSDに関する件などの質問があったけど、これら問いかけは騒動の本質を剔る質問ではない。秋篠宮殿下が明らかにすべきは主に以下の点である。
(1) 小室圭が受けた恩恵や特典は、眞子様を含む秋篠宮家の手配だったのか、あるいは第三者(相手先)の忖度だったのか?
(2) 小室圭は本当に優秀だったのか?
(3) なぜ眞子様は御結婚後、異例のスピードで旅券や国際免許証を取得できたのか?
(4) 渋谷にある「オークウッド・レジデンス青山」への入居は、誰がいつ手配のか?
(5) 結婚後、渋谷の仮住まいが警察官に守られていたが、その命令は誰が下し、警備費用は誰が負担したのか?
(6) 小室夫妻はNYの高級アパートメントに入居したが、誰の提案で決定され、そこの家賃は誰が負担しているのか?
(7) NYの総領事館が小室夫妻を警護しているとの噂が流れているが、どうして一般人となった眞子様に皇族レベルの保護が与えられているのか? また、誰が総領事館や外務省を動かし、警護費用を出しているのか?
(8) 総領事館がマスコミとの報道協定を結んだというが、それは誰の発案と命令で、秋篠宮家や宮内庁はどの程度かかわっているのか?
(9) 小室氏のロー・スクール入学と奨学金の獲得、雑誌掲載の論文等について、様々な疑惑が持ち上がっているが、殿下はどの程度、実態を把握しているのか?
(10) 小室氏の就職や入学に関して、秋篠宮家はどの程度、介入・援助してきたのか?
主要メディアは小室家の金銭問題にばかり焦点を当てているが、そんなのは小室佳代と元婚約者の間で起こった"揉め事"だろう。息子の小室圭が母親の婚約者から借りた訳でもないのに、それを御結婚にまつわる問題とするのは論点の"すり替え"である。秋篠宮殿下が回答すべき点は、直接・間接的にせよ、「如何なる形で、どんな命令を下したのか?」である。もちろん、宮家の側近や宮内庁の職員が"忖度"を利かせて勝手にやったこともあるだろうが、殿下の承諾を得ずに断行したとは思えない。
もちろん、殿下が関与しないところで、第三者がきめてしまった事もあるだろうが、数々の結果を目にすれば、殿下だって「これはおかしい ! 奇妙だ ! 有り得ない !」と気づくはずだ。例えば、優秀な学生でもない小室圭が、いきなり大手の三菱東京UFJ銀行に入ることができ、しかも丸の内支社で法人営業を担当したんだから、普通じゃ考えられない。金融や会計の知識も無い小室氏が、英語能力だけを頼りに海外赴任を希望するなんて馬鹿げている。いくら眞子様の要望であっても、民間企業の仕事は厳しく、皇室の権力を使って「万事解決」なんてことは無理。小室氏を見つめる同僚の視線が冷たくなるだけだ。
銀行での仕事に限界を感じた小室氏は、なんと、次の就職先も大手の会社だった。法律の知識も無いくせに、奥野総合法律事務所に転職でき、「パラ・リーガル」といった身分で給料を貰うこともできた。さらに、充分な職業経験も積んでいないのに、なぜか"特例"で一橋大学の大学院に入ることができた。これじゃあ、一般国民が「えっっ~、そんなのアリなのかぁ~?」と呆れ返ったのも当然だ。
驚愕の奇蹟はまだ続く。新米の下っ端なのに、小室氏は事務所から給料(生活補助)を貰い、フォーダム大学への留学を実現した。ここにも奇妙な"フォース(force)"が働いており、法学部を出ていない小室氏であったが、なぜか彼はLLMコースに入学できたのだ。ルーク・スカイウォーカーじゃあるまいし、「フォース」を使って人間を動かしたのか? さらに、ここを"優秀"な成績で修了した小室氏は、大学の規則を飛び越えて、LDコースへの"編入"を果たした。普通の留学生はLSATの試験を受けて入学するのに、小室氏はLLMの資格だけで横滑りを許されたのである。こんな"例外"を目にした留学生は、一体どんな感想を抱いたのか?
小室氏が披露する「アメリカン・ドリーム」は、マーヴェル・コミックよりも驚異的だった。彼はアメリカ人の学生でも難しい「マーティン奨学金」を獲得したのだ。アメリカ人でも学費の支払いに苦労するのに、小室氏は奥野氏から小遣い(貸与の支援金)を貰いながら、高嶺の花である奨学金を手にすることができた。ただし、この"奇蹟"に疑問を投げかけるアメリカ人は少なくない。奨学金を貰っているアメリカ人の中には、高いGPA(Grade Point Average)を保つよう約束されている人も居る。(GPAは0.0から4.0までの数値で表される成績で、AプラスとかBマイナスといった評価がある。Fだと落第点。)
本来、奨学金というのは有望な学生に与えられるものだ。米国だと競争が激しく、優秀な学生であっても、奨学金維持のためには試験で良い成績を収めねばならぬ。それゆえ、普段の勉強も大変である。最初から満額をもらえて、返済の義務が無い小室氏とは大違い。小室氏は本当に三年間、フォーダムの授業について行けたのか? 確かに、小室氏は「JFK Profile in Courage Award」という名誉を受賞したが、全米のアメリカ人は彼の受賞に疑問を呈している。一般の日本人だって「小室氏のプロファイルは怪しい」と思っているんだから、秋篠宮殿下や天皇陛下だって「胡散臭い」と思っているに違いない。
奨学金を貰えたのに司法試験に落ちた小室氏は、入社早々、長期休暇を取っても「ローウェンシュタイン・サンドラー社」をクビにならなかった。普通なら、ふざけた野郎を雇い続ける法律事務所なんか無い。しかし、小室氏は皇族の結婚相手だから解雇にならなかった。おそらく、二月の司法試験に落ちてもクビになるまい。ただし、いくらなんでも、これはマズいから事務所側も小室氏に解雇通告を突きつけるはずだ。それでも彼は安泰。宮内庁と秋篠宮家は受験前から、小室氏の不合格を予想していたから、法律事務所を解雇された場合の再就職先も考えている。というより、結婚前から用意しているんじゃないか?
秋篠宮殿下は国民に向けて「異例の結婚」と述べていたが、小室氏の"だらしなさ"くらい最初から分かっていたはず。たぶん、小室夫婦の処遇と「落とし所」は、もう決まっているのだろう。宮内庁の側近は以前から、小室夫妻がNYに留まる場合のシナリオや日本に帰国する事態など、幾つかのケースを想定し、複数の計画を立てていたのかも知れない。これは宮内庁と外務省が協議し、秋篠宮家が諒承する形で進められたと思う。一般国民の中には「まさか、そこまで・・・」と信じない人もいるだろうが、高校の修学旅行だって、1年前にはちゃんと計画が立てられ、様々なトラブル処理も考えられている。ましてや、皇族のお姫様がNYで生活したいとの旨を宮内庁や参与に相談していたんだから、色々な部署の役人、および皇室関係者が動いたはず。小室氏の試験合格を信じて将来設計を描く役人なんていないだろう。
記者会見場で秋篠宮殿下は、眞子様の"複雑性PTSD"に言及し、世間の誹謗中傷を咎められたが、保守派国民は眞子様の御結婚じたいを反対した訳じゃない。ただ、相手となる小室圭と母親に様々な問題があったから騒いだだけである。もし、小室圭が誠実な人間であれば、借金問題など直ぐに解決できたであろう。たとえ三菱UFJ銀行を辞めても、高賃金の筋肉労働に従事すればいい。2016年から2020年まで必死で働き、節約生活をしていれば、全額じゃなくても300万円くらいは返せたはずだ。それなのに、小室氏はホワイトカラーの上級職を望み、実力を弁えない職業を目指した。どうして庶民と同じように、普通の会社で働く事ができないのか?
誹謗中傷の件だが、確かに『週刊文春』や『週刊新潮』などの雑誌は、銭儲けの為に刺戟的なタイトルを掲げ、根拠がハッキリしない記事を掲載することもある。しかし、皇室支持派の国民が怒りを抱いているのは、こうした週刊誌に便乗したからじゃない。「一般人宣言」をなされた眞子様が、結婚後も"皇族"と同じ待遇を受け、一般人では決して得られない特権を行使しているからだ。小室夫妻は「Taconic Investment Partners」が運営するNYの高級アパートメントに住んでいるが、誰がその部屋を手配したのか? 下働きの小室圭が契約できる物件じゃないぞ。おそらく、NY総領事館の職員が地元の不動産屋に問い合わせたか、馴染みの不動産業者に頼んだからだろう。(三井不動産の現地社員とか、色々な在米日本人に頼めば、適当な物件を紹介してもらえるだろう。) 部屋の家賃だって本当の値段じゃなく、割引賃料の場合も考えられる。つまり、眞子様の貯金を減らさないよう、宮内庁が配慮しているということだ。
眞子様は日本に住んでいたが、国民の誹謗中傷のせいで中学生の頃から思い悩み、複雑性PTSDになったという。もし本当なら、これはかなり深刻である。戦場で凄まじい恐怖体験をしたとか、幼児期に両親から虐待を受けた、学生時代に強姦された、というのであれば理解できるが、雑誌の批判記事くらいで重度の精神病に罹るなんて信じられない。仮に複雑性PTSDになっているんなら、日本国内に留まり、軽井沢か葉山の何処かで静かに暮らせばいいじゃないか。わざわざパパラッチが待ち受ける米国へ旅立つなんておかしい。眞子様はアメリカ人の精神科医による治療を受けて、病気の治療に専念されているのか? 日本語でも難しいのに、英語で自分の気持ちを外人の医者に伝え、微妙な表現の英語を聞きながら英語で返答するとは思えない。日本で医者の診察を受けた時、眞子様は流暢な英語で会話したのか?
記者会見で秋篠宮殿下は、眞子様が突然のパニックや発作を起こすかも知れない、と危惧していたが、それなら米国で暮らしている時、突然のフラッシュバックでパニック症状を引き起こしたら、一体どうするのか? 確かに、眞子様には四六時中、領事館職員か民間のボディーガードが附いているから、卒倒しても心配ないんだろうが、それを何時まで続けるつもりなのか? それに、こうした警護費用は誰が出しているのか? もし、外務省が機密費で出していたら問題である。なぜなら、こうした闇の出費は国会議員でも追及できないからだ。
もし、小室圭が「ローウェンシュタイン・サンドラー社」をクビになった場合、眞子様がNYのどこかに就職する可能性だってある。しかし、米国での生活経験が無いお姫様が、いきなり米国の企業や民間団体に就職できるのか? おそらく、外務省か皇室が米国での人脈を使って、高額の給料を出す職場を手配するんだろう。でも、こうした"コネ採用"をすれば、またもや一般国民が騒ぎ出すに違いない。「一般人になった眞子様が、どうして病気を抱えながら、上等な職場に就くことができるのか?」と大騒ぎだ。普通の日本人であれば、異国の都会で高給取りにはなれない。皇室支持派でない国民なら、「どうせコネ入社だろ !」と吐き捨てる。税金を使って警護されたお姫様が、皇室パワーを使って楽ちん就職なんだから、一般国民だって腹が立つ。特に、就職氷河期や派遣労働で屈辱感を味わった国民だと、嫉妬心が憎しみに変わり、「どうして、あの人達は税金で贅沢な暮らしをしているの?!!」と怨んでしまうだろう。
秋篠宮殿下は気づいていないだろうが、皇族はその身分ゆえに様々な厚遇を得ている。恵まれた環境で育つ皇族の子供には、最高級の家庭教師が附くし、名門校に入学届を出せば、間髪入れずに受け容れ体制となる。形式上、筆記試験を受けても、採点前に合格は決まっているはず。面接で親王殿下や内親王殿下を落とすバカはいないだろう。もし、悠仁親王殿下が願書を出せば、筑波大附属でも慶應義塾大附属でも合格だ。開成や麻布といった名門校でもすんなりOK。願書の名前を見ればビックリ仰天だ。推薦者が侍従長とか宮内庁長官だったら誰でも通る。小室圭の留学を見れば一目瞭然じゃないか。皇室がバックに附けば、凡才の外人だってロー・スクールに入れるんだから、必死で受験勉強をする一般人は「なんだ、あいつら !」という気持ちになる。
日本人は仏教徒でもキリスト教徒でもない。昔、山本七平は日本人の宗教を問われて、「日本教」と答えていたがが、筆者は「学歴信仰」だと思っている。日本人は学力を測る筆記試験を尊ぶ。受験においては家柄や職業が考慮されず、"公平"で"平等"な審査が行われると信じているのだ。それゆえ、高額な寄付金を用いて我が子を名門校に入れようとする者は、社会から激しく非難されてしまう。「裏口入学」は一種の"瀆神行為"であり、神聖な儀式においてズルをしたことになるから、窃盗罪のような非難を世間から招く。よく、入試問題にちょっとしたミスがあれば、即座にテレビ局で報道されるのは、日本人が入試を神聖な登龍門と考えているからだ。1問くらいミスがあっても、そんなのは些細な過ちだ。それほど大慌てする事じゃない。でも、受験生とその親は政治スキャンダル以上に騒ぐ。
各大学の偏差値や名声は、そこに在籍する学生の「業績的地位(achieved status)」と重なり、それは卒業後に彼の「帰属的地位(ascribed status)」へと転換する。だから、一流大学を出れば世間から「優秀」と見なされ、三流校ないし底辺校を出た者は、そのまま「凡庸」か「三流」の烙印を押されてしまうのだ。これは背中に彫った刺青のようなもので、一生涯、あらゆる場面で本人に附き纏う。
小室圭に"下駄を履かせてしまった"秋篠宮殿下は、不正手段で娘婿を大学院に入れたことに気づいていないのだろう。たとえ、殿下の差し金じゃなくても、世間の一般人は皇室の権威を使って小室圭がロー・スクールに入ったと思っている。とりわけ、リベラル派のインテリ国民は、意識的・無意識的な学歴信仰者であるから、コネ入学の疑いがある皇族を侮蔑する。高校や大学で反皇室思想を植え込まれたインテリになると、天皇陛下を「天ちゃん」と呼んで小馬鹿にしたし、共産党にかぶれた連中は、「タダ飯を食ってノウノウと暮らす穀潰しを赦すな ! 人民を支配する天皇制を打倒せよ !」と叫ぶ。
たとえ、こうした筋金入りの左翼じゃなくても、一般人は薄い左翼思想に染まっているから、コネ入学を画策する皇族を胡散臭く思っている。もし、秋篠宮殿下と宮内庁が小室圭の留学に対して何もしていなかったら、留学自体も実行されていなかったし、奨学金の獲得や論文での表彰も無かったはずだ。皇室パワーの影がチラつくから、小室圭は異例の恩恵を受けた訳で、秋篠宮殿下は未然に防ぐ事ができたはず。それなのに、殿下は黙認し、小室氏は雑誌論文で二回も表彰されていた。「知っているのに知らぬフリ」という態度を国民が見れば、殿下の関与を疑うのも当然だ。記者会見でも、この点については双方とも一切触れず、どの記者も「存在しない」かのように質問しなかった。たぶん、宮内庁と癒着する皇室ジャーナリストばかりだから、不都合な質問はしないのだろう。
常識を弁えた一般人とは違い、保守派の言論人は愚鈍である。彼らは眞子様の御結婚ばかりに目を奪われ、皇室にとって何が本当の危機なのかを解っていないのだ。確かに、眞子様の「我がまま生活」には呆れるばかりだが、その根底には皇室の権威失墜が隠れている。つまり、大半の日本国民は皇室の存続を望んでいるが、保守派ほど熱心な支持者ではない。かといって、左翼分子のような皇室打倒論者でもないから、ぼんやりと天皇陛下を敬っており、元旦ともなれば神社に初詣をする。だが、不正入学を「卑劣」と思わない皇族を密かに侮蔑しているはずだ。
今回の御結婚には眉を顰める人も多く、保守派国民の間にも、秋篠宮殿下に不満な人が多い。リベラル派のインテリ国民だと、「やっばり、皇族なんて"あんな"程度だよなぁ~」と"小馬鹿"にするから、こちらの方が深刻である。なぜなら、小室夫妻には皇室のパワーが満載だからだ。「コネ入社」や「コネ入学」および「疑惑の奨学金」に加え、「不審なロー・スクール卒業」、「税金をふんだんに使った警護体制」、「忖度としか思えないビザのスピード発給」、「高級アパートでの新婚生活」、「国民のせいで複雑性PTSDに罹ったプリンセンが、NYで一般人生活を満喫」、「治療もせずに楽しくショッピング」、「ボディー・ガードを伴ったNYでのお散歩」なんだから、保守派国民でも擁護しきれない。
どうして、秋篠宮殿下は国民から"小馬鹿"にされるような行為を取ってしまうのか? 原因と思われる一つに、賢明な助言者の不在が挙げられる。もし、殿下に立派な側近や友人がいれば、小室氏が三菱東京UFJ銀行に入った時点で、「裏から手を回すのは良くない !」と諫言したはずだ。そして、見栄を張るために皇室の権威を使ったことを咎めるだろう。皇室パワーで就職の斡旋をしたら、それは皇室権力の濫用となり、皇室の歴史に汚点を残すことになるからだ。皇族はその絶大な権威を用いて私益を図ってはならない。殿下の周りには自主的に奔走する人物が多く居るので、殿下がちょっと頼んだだけでも直ぐ動く。無能な小室圭に信じられない"奇蹟"が起こってしまうのは、皇室が物凄い影響力を持っているからだ。
しかし、こうした魔法を使えば使うほど、皇室の権威は穢され、人々の侮蔑を招くことになる。おそらく、秋篠宮殿下はご自分で皇室の権威を貶めているとは思っていないだろう。眞子様と小室氏の警備だって「当然」と思っていたはず。免許の取得くらいで、あれだけの大名行列が一般人になされる訳はないのに、殿下は一切そのことに触れなかった。もし、記者会見で質問されたら、「あれは警察が勝手にやったことです」と答えるのか? 警察は眞子様が皇籍を離脱されても、依然として"皇族"だから24時間体制で警備に附いたのだ。 もし、殿下が私費で民間の警備員を雇ったら、一体いくらの金額を請求されることか。NYで眞子様は貯金をはたいて警備員を雇っているのか?
一連の失態を見ていると、秋篠宮殿下の周りには聡明な側近が居ないことに気づく。おそらく、昔は居たんだろう。しかし、何らかの理由で離れてしまい、残ったのはゴマすり職員か、事なかれ主義の役人ばかり。秋篠宮家の評判がどうなろうが、宮内省の役人には関係ない。命令された仕事だけをこなしていれば給料を貰えるから、わざわざ殿下から叱責されるような真似はしないだろう。皇族が何をしようがお構いなし。下手に「諫言」でもしたら大目玉を食らうだけだから、殿下の言うままに従った方が悧巧である。最終的に困るのは、秋篠宮殿下と眞子様なんだから、宮仕えは黙って従うしかない。
昭和天皇がご幼少の頃には、立派な御用掛がたくさんいた。質実剛健を絵にしたような乃木希典大将が学習院の院長を務めていたし、乃木大将が自刃した後は東郷平八郎元帥が東宮御学問所の総裁になった。倫理学は人格者の杉浦重剛(すぎうら・しげたけ)が努めていたし、海軍大佐であった小笠原長生(おがさわら・ながなり)子爵が学習院御用掛となっていた。御学問所評議員になった山川健次郎も逸材で、彼は会津藩で家老をしていた一族の生まれだ。健次郎は白虎隊の生き残りで、15歳の少年だったから従軍から外されたという。しかし、後に彼が白虎隊について語る時は、必ず居ずまいを正し、厳粛な表情に変わったそうだ。凄惨な戦闘と仲間の自決を思い出すと、彼の表情は悲しくなり、絶句することもあったらしい。こうした武士の薫陶を受けた裕仁親王殿下は、立派な皇太子へと成長する。昭和天皇が帝王の威光を放ち、臣民の篤い尊敬を受けたのは、こうした超一級の教育者に恵まれたからである。
現在の皇室は本当に寂しい限りだ。今上陛下は雅子妃が抱えた適応障害の件があるから、眞子内親王の"我がまま"に対して強く言うことはできない。天皇陛下も秋篠宮家の醜態を解っているが、弟の家庭に容喙できないから、不正行為やコネ採用を察知しても沈黙を守るだけとなる。秋篠宮殿下は問題の核心をズラして、小室圭の金銭問題や国民からの誹謗中傷だけに論点を据えるから、皇室支持派だって厭になる。保守派国民は殿下に対し苦言を呈するが、それは殿下に正直な姿勢と常識への回帰を求めているからだ。皇室支持派は眞子様の不幸を望んでいる訳じゃない。もし、保守派国民が皇室を見放していれば、ゴチャゴチャ言わずに、やりたい放題の状況を傍観するだけだろう。
左翼分子が皇室を攻撃するのは昔からあることで、まともな国民であれば、左翼陣営に与せず、「アホな連中だ」と言って軽蔑するだろう。ところが、今回は熱心な皇室支持派も批判的だ。秋篠宮殿下は週刊誌と勤皇派をごちゃ混ぜにするが、皇室支持派は秋篠宮家を心配しているんだから、殿下はこうした国民の意見に耳を傾けるべきだ。何しろ、殿下自らが皇室の権威を貶めているんだから、こちらの方が一大事じゃないか。西歐の王侯貴族と同じく、我が国の皇族だって、全員が俊英で有徳な聖人ではない。中には私情を優先して批判を浴びる人もいる。だから皇族には賢明な輔弼が必要なのだ。
八百長会見で一件落着と考えている殿下は間違っている。来年の二月には小室圭が再び司法試験に挑戦することになっているから、結果発表の五月には、また一波乱あるだろう。合格よりも不合格の方に賭ける人が多いのは、一般国民が小室圭の実力を解っているからだ。元気なのは小室夫妻とNYのパパラッチだけなんて、本当に情けない。もし、再び「不合格」の報道が日本中を駆け巡ったら、秋篠宮殿下はどう対応するのか? たぶん、宮内庁は声明文の原稿を用意していると思うけどね。
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11月30日、秋篠宮殿下は恒例のお誕生日会見を行われた。しかし、今回は生放送ではなく、11月25日に収録された編集済みの記者会見だった。たぶん、こうなったのは眞子内親王殿下と小室圭の結婚が原因だろう。眞子様の異例な御結婚とNYへの移住は、様々な週刊誌やインターネットで話題となったから、宮内庁の配慮で録画になったものと推察される。
記者会見を視聴した国民なら解ると思うが、この質疑応答は全くの"ヤラセ"で、肝心な質問は一切無く、殿下の回答も不満だらけの内容であった。こんなのは打ち合わせ通りの茶番劇に過ぎない。確かに、朝日新聞の記者からは、眞子様の御結婚と小室家の金銭問題、国民やマスコミからの誹謗中傷、PTSDに関する件などの質問があったけど、これら問いかけは騒動の本質を剔る質問ではない。秋篠宮殿下が明らかにすべきは主に以下の点である。
(1) 小室圭が受けた恩恵や特典は、眞子様を含む秋篠宮家の手配だったのか、あるいは第三者(相手先)の忖度だったのか?
(2) 小室圭は本当に優秀だったのか?
(3) なぜ眞子様は御結婚後、異例のスピードで旅券や国際免許証を取得できたのか?
(4) 渋谷にある「オークウッド・レジデンス青山」への入居は、誰がいつ手配のか?
(5) 結婚後、渋谷の仮住まいが警察官に守られていたが、その命令は誰が下し、警備費用は誰が負担したのか?
(6) 小室夫妻はNYの高級アパートメントに入居したが、誰の提案で決定され、そこの家賃は誰が負担しているのか?
(7) NYの総領事館が小室夫妻を警護しているとの噂が流れているが、どうして一般人となった眞子様に皇族レベルの保護が与えられているのか? また、誰が総領事館や外務省を動かし、警護費用を出しているのか?
(8) 総領事館がマスコミとの報道協定を結んだというが、それは誰の発案と命令で、秋篠宮家や宮内庁はどの程度かかわっているのか?
(9) 小室氏のロー・スクール入学と奨学金の獲得、雑誌掲載の論文等について、様々な疑惑が持ち上がっているが、殿下はどの程度、実態を把握しているのか?
(10) 小室氏の就職や入学に関して、秋篠宮家はどの程度、介入・援助してきたのか?
主要メディアは小室家の金銭問題にばかり焦点を当てているが、そんなのは小室佳代と元婚約者の間で起こった"揉め事"だろう。息子の小室圭が母親の婚約者から借りた訳でもないのに、それを御結婚にまつわる問題とするのは論点の"すり替え"である。秋篠宮殿下が回答すべき点は、直接・間接的にせよ、「如何なる形で、どんな命令を下したのか?」である。もちろん、宮家の側近や宮内庁の職員が"忖度"を利かせて勝手にやったこともあるだろうが、殿下の承諾を得ずに断行したとは思えない。
もちろん、殿下が関与しないところで、第三者がきめてしまった事もあるだろうが、数々の結果を目にすれば、殿下だって「これはおかしい ! 奇妙だ ! 有り得ない !」と気づくはずだ。例えば、優秀な学生でもない小室圭が、いきなり大手の三菱東京UFJ銀行に入ることができ、しかも丸の内支社で法人営業を担当したんだから、普通じゃ考えられない。金融や会計の知識も無い小室氏が、英語能力だけを頼りに海外赴任を希望するなんて馬鹿げている。いくら眞子様の要望であっても、民間企業の仕事は厳しく、皇室の権力を使って「万事解決」なんてことは無理。小室氏を見つめる同僚の視線が冷たくなるだけだ。
銀行での仕事に限界を感じた小室氏は、なんと、次の就職先も大手の会社だった。法律の知識も無いくせに、奥野総合法律事務所に転職でき、「パラ・リーガル」といった身分で給料を貰うこともできた。さらに、充分な職業経験も積んでいないのに、なぜか"特例"で一橋大学の大学院に入ることができた。これじゃあ、一般国民が「えっっ~、そんなのアリなのかぁ~?」と呆れ返ったのも当然だ。
驚愕の奇蹟はまだ続く。新米の下っ端なのに、小室氏は事務所から給料(生活補助)を貰い、フォーダム大学への留学を実現した。ここにも奇妙な"フォース(force)"が働いており、法学部を出ていない小室氏であったが、なぜか彼はLLMコースに入学できたのだ。ルーク・スカイウォーカーじゃあるまいし、「フォース」を使って人間を動かしたのか? さらに、ここを"優秀"な成績で修了した小室氏は、大学の規則を飛び越えて、LDコースへの"編入"を果たした。普通の留学生はLSATの試験を受けて入学するのに、小室氏はLLMの資格だけで横滑りを許されたのである。こんな"例外"を目にした留学生は、一体どんな感想を抱いたのか?
小室氏が披露する「アメリカン・ドリーム」は、マーヴェル・コミックよりも驚異的だった。彼はアメリカ人の学生でも難しい「マーティン奨学金」を獲得したのだ。アメリカ人でも学費の支払いに苦労するのに、小室氏は奥野氏から小遣い(貸与の支援金)を貰いながら、高嶺の花である奨学金を手にすることができた。ただし、この"奇蹟"に疑問を投げかけるアメリカ人は少なくない。奨学金を貰っているアメリカ人の中には、高いGPA(Grade Point Average)を保つよう約束されている人も居る。(GPAは0.0から4.0までの数値で表される成績で、AプラスとかBマイナスといった評価がある。Fだと落第点。)
本来、奨学金というのは有望な学生に与えられるものだ。米国だと競争が激しく、優秀な学生であっても、奨学金維持のためには試験で良い成績を収めねばならぬ。それゆえ、普段の勉強も大変である。最初から満額をもらえて、返済の義務が無い小室氏とは大違い。小室氏は本当に三年間、フォーダムの授業について行けたのか? 確かに、小室氏は「JFK Profile in Courage Award」という名誉を受賞したが、全米のアメリカ人は彼の受賞に疑問を呈している。一般の日本人だって「小室氏のプロファイルは怪しい」と思っているんだから、秋篠宮殿下や天皇陛下だって「胡散臭い」と思っているに違いない。
奨学金を貰えたのに司法試験に落ちた小室氏は、入社早々、長期休暇を取っても「ローウェンシュタイン・サンドラー社」をクビにならなかった。普通なら、ふざけた野郎を雇い続ける法律事務所なんか無い。しかし、小室氏は皇族の結婚相手だから解雇にならなかった。おそらく、二月の司法試験に落ちてもクビになるまい。ただし、いくらなんでも、これはマズいから事務所側も小室氏に解雇通告を突きつけるはずだ。それでも彼は安泰。宮内庁と秋篠宮家は受験前から、小室氏の不合格を予想していたから、法律事務所を解雇された場合の再就職先も考えている。というより、結婚前から用意しているんじゃないか?
秋篠宮殿下は国民に向けて「異例の結婚」と述べていたが、小室氏の"だらしなさ"くらい最初から分かっていたはず。たぶん、小室夫婦の処遇と「落とし所」は、もう決まっているのだろう。宮内庁の側近は以前から、小室夫妻がNYに留まる場合のシナリオや日本に帰国する事態など、幾つかのケースを想定し、複数の計画を立てていたのかも知れない。これは宮内庁と外務省が協議し、秋篠宮家が諒承する形で進められたと思う。一般国民の中には「まさか、そこまで・・・」と信じない人もいるだろうが、高校の修学旅行だって、1年前にはちゃんと計画が立てられ、様々なトラブル処理も考えられている。ましてや、皇族のお姫様がNYで生活したいとの旨を宮内庁や参与に相談していたんだから、色々な部署の役人、および皇室関係者が動いたはず。小室氏の試験合格を信じて将来設計を描く役人なんていないだろう。
記者会見場で秋篠宮殿下は、眞子様の"複雑性PTSD"に言及し、世間の誹謗中傷を咎められたが、保守派国民は眞子様の御結婚じたいを反対した訳じゃない。ただ、相手となる小室圭と母親に様々な問題があったから騒いだだけである。もし、小室圭が誠実な人間であれば、借金問題など直ぐに解決できたであろう。たとえ三菱UFJ銀行を辞めても、高賃金の筋肉労働に従事すればいい。2016年から2020年まで必死で働き、節約生活をしていれば、全額じゃなくても300万円くらいは返せたはずだ。それなのに、小室氏はホワイトカラーの上級職を望み、実力を弁えない職業を目指した。どうして庶民と同じように、普通の会社で働く事ができないのか?
誹謗中傷の件だが、確かに『週刊文春』や『週刊新潮』などの雑誌は、銭儲けの為に刺戟的なタイトルを掲げ、根拠がハッキリしない記事を掲載することもある。しかし、皇室支持派の国民が怒りを抱いているのは、こうした週刊誌に便乗したからじゃない。「一般人宣言」をなされた眞子様が、結婚後も"皇族"と同じ待遇を受け、一般人では決して得られない特権を行使しているからだ。小室夫妻は「Taconic Investment Partners」が運営するNYの高級アパートメントに住んでいるが、誰がその部屋を手配したのか? 下働きの小室圭が契約できる物件じゃないぞ。おそらく、NY総領事館の職員が地元の不動産屋に問い合わせたか、馴染みの不動産業者に頼んだからだろう。(三井不動産の現地社員とか、色々な在米日本人に頼めば、適当な物件を紹介してもらえるだろう。) 部屋の家賃だって本当の値段じゃなく、割引賃料の場合も考えられる。つまり、眞子様の貯金を減らさないよう、宮内庁が配慮しているということだ。
眞子様は日本に住んでいたが、国民の誹謗中傷のせいで中学生の頃から思い悩み、複雑性PTSDになったという。もし本当なら、これはかなり深刻である。戦場で凄まじい恐怖体験をしたとか、幼児期に両親から虐待を受けた、学生時代に強姦された、というのであれば理解できるが、雑誌の批判記事くらいで重度の精神病に罹るなんて信じられない。仮に複雑性PTSDになっているんなら、日本国内に留まり、軽井沢か葉山の何処かで静かに暮らせばいいじゃないか。わざわざパパラッチが待ち受ける米国へ旅立つなんておかしい。眞子様はアメリカ人の精神科医による治療を受けて、病気の治療に専念されているのか? 日本語でも難しいのに、英語で自分の気持ちを外人の医者に伝え、微妙な表現の英語を聞きながら英語で返答するとは思えない。日本で医者の診察を受けた時、眞子様は流暢な英語で会話したのか?
記者会見で秋篠宮殿下は、眞子様が突然のパニックや発作を起こすかも知れない、と危惧していたが、それなら米国で暮らしている時、突然のフラッシュバックでパニック症状を引き起こしたら、一体どうするのか? 確かに、眞子様には四六時中、領事館職員か民間のボディーガードが附いているから、卒倒しても心配ないんだろうが、それを何時まで続けるつもりなのか? それに、こうした警護費用は誰が出しているのか? もし、外務省が機密費で出していたら問題である。なぜなら、こうした闇の出費は国会議員でも追及できないからだ。
もし、小室圭が「ローウェンシュタイン・サンドラー社」をクビになった場合、眞子様がNYのどこかに就職する可能性だってある。しかし、米国での生活経験が無いお姫様が、いきなり米国の企業や民間団体に就職できるのか? おそらく、外務省か皇室が米国での人脈を使って、高額の給料を出す職場を手配するんだろう。でも、こうした"コネ採用"をすれば、またもや一般国民が騒ぎ出すに違いない。「一般人になった眞子様が、どうして病気を抱えながら、上等な職場に就くことができるのか?」と大騒ぎだ。普通の日本人であれば、異国の都会で高給取りにはなれない。皇室支持派でない国民なら、「どうせコネ入社だろ !」と吐き捨てる。税金を使って警護されたお姫様が、皇室パワーを使って楽ちん就職なんだから、一般国民だって腹が立つ。特に、就職氷河期や派遣労働で屈辱感を味わった国民だと、嫉妬心が憎しみに変わり、「どうして、あの人達は税金で贅沢な暮らしをしているの?!!」と怨んでしまうだろう。
秋篠宮殿下は気づいていないだろうが、皇族はその身分ゆえに様々な厚遇を得ている。恵まれた環境で育つ皇族の子供には、最高級の家庭教師が附くし、名門校に入学届を出せば、間髪入れずに受け容れ体制となる。形式上、筆記試験を受けても、採点前に合格は決まっているはず。面接で親王殿下や内親王殿下を落とすバカはいないだろう。もし、悠仁親王殿下が願書を出せば、筑波大附属でも慶應義塾大附属でも合格だ。開成や麻布といった名門校でもすんなりOK。願書の名前を見ればビックリ仰天だ。推薦者が侍従長とか宮内庁長官だったら誰でも通る。小室圭の留学を見れば一目瞭然じゃないか。皇室がバックに附けば、凡才の外人だってロー・スクールに入れるんだから、必死で受験勉強をする一般人は「なんだ、あいつら !」という気持ちになる。
日本人は仏教徒でもキリスト教徒でもない。昔、山本七平は日本人の宗教を問われて、「日本教」と答えていたがが、筆者は「学歴信仰」だと思っている。日本人は学力を測る筆記試験を尊ぶ。受験においては家柄や職業が考慮されず、"公平"で"平等"な審査が行われると信じているのだ。それゆえ、高額な寄付金を用いて我が子を名門校に入れようとする者は、社会から激しく非難されてしまう。「裏口入学」は一種の"瀆神行為"であり、神聖な儀式においてズルをしたことになるから、窃盗罪のような非難を世間から招く。よく、入試問題にちょっとしたミスがあれば、即座にテレビ局で報道されるのは、日本人が入試を神聖な登龍門と考えているからだ。1問くらいミスがあっても、そんなのは些細な過ちだ。それほど大慌てする事じゃない。でも、受験生とその親は政治スキャンダル以上に騒ぐ。
各大学の偏差値や名声は、そこに在籍する学生の「業績的地位(achieved status)」と重なり、それは卒業後に彼の「帰属的地位(ascribed status)」へと転換する。だから、一流大学を出れば世間から「優秀」と見なされ、三流校ないし底辺校を出た者は、そのまま「凡庸」か「三流」の烙印を押されてしまうのだ。これは背中に彫った刺青のようなもので、一生涯、あらゆる場面で本人に附き纏う。
小室圭に"下駄を履かせてしまった"秋篠宮殿下は、不正手段で娘婿を大学院に入れたことに気づいていないのだろう。たとえ、殿下の差し金じゃなくても、世間の一般人は皇室の権威を使って小室圭がロー・スクールに入ったと思っている。とりわけ、リベラル派のインテリ国民は、意識的・無意識的な学歴信仰者であるから、コネ入学の疑いがある皇族を侮蔑する。高校や大学で反皇室思想を植え込まれたインテリになると、天皇陛下を「天ちゃん」と呼んで小馬鹿にしたし、共産党にかぶれた連中は、「タダ飯を食ってノウノウと暮らす穀潰しを赦すな ! 人民を支配する天皇制を打倒せよ !」と叫ぶ。
たとえ、こうした筋金入りの左翼じゃなくても、一般人は薄い左翼思想に染まっているから、コネ入学を画策する皇族を胡散臭く思っている。もし、秋篠宮殿下と宮内庁が小室圭の留学に対して何もしていなかったら、留学自体も実行されていなかったし、奨学金の獲得や論文での表彰も無かったはずだ。皇室パワーの影がチラつくから、小室圭は異例の恩恵を受けた訳で、秋篠宮殿下は未然に防ぐ事ができたはず。それなのに、殿下は黙認し、小室氏は雑誌論文で二回も表彰されていた。「知っているのに知らぬフリ」という態度を国民が見れば、殿下の関与を疑うのも当然だ。記者会見でも、この点については双方とも一切触れず、どの記者も「存在しない」かのように質問しなかった。たぶん、宮内庁と癒着する皇室ジャーナリストばかりだから、不都合な質問はしないのだろう。
常識を弁えた一般人とは違い、保守派の言論人は愚鈍である。彼らは眞子様の御結婚ばかりに目を奪われ、皇室にとって何が本当の危機なのかを解っていないのだ。確かに、眞子様の「我がまま生活」には呆れるばかりだが、その根底には皇室の権威失墜が隠れている。つまり、大半の日本国民は皇室の存続を望んでいるが、保守派ほど熱心な支持者ではない。かといって、左翼分子のような皇室打倒論者でもないから、ぼんやりと天皇陛下を敬っており、元旦ともなれば神社に初詣をする。だが、不正入学を「卑劣」と思わない皇族を密かに侮蔑しているはずだ。
今回の御結婚には眉を顰める人も多く、保守派国民の間にも、秋篠宮殿下に不満な人が多い。リベラル派のインテリ国民だと、「やっばり、皇族なんて"あんな"程度だよなぁ~」と"小馬鹿"にするから、こちらの方が深刻である。なぜなら、小室夫妻には皇室のパワーが満載だからだ。「コネ入社」や「コネ入学」および「疑惑の奨学金」に加え、「不審なロー・スクール卒業」、「税金をふんだんに使った警護体制」、「忖度としか思えないビザのスピード発給」、「高級アパートでの新婚生活」、「国民のせいで複雑性PTSDに罹ったプリンセンが、NYで一般人生活を満喫」、「治療もせずに楽しくショッピング」、「ボディー・ガードを伴ったNYでのお散歩」なんだから、保守派国民でも擁護しきれない。
どうして、秋篠宮殿下は国民から"小馬鹿"にされるような行為を取ってしまうのか? 原因と思われる一つに、賢明な助言者の不在が挙げられる。もし、殿下に立派な側近や友人がいれば、小室氏が三菱東京UFJ銀行に入った時点で、「裏から手を回すのは良くない !」と諫言したはずだ。そして、見栄を張るために皇室の権威を使ったことを咎めるだろう。皇室パワーで就職の斡旋をしたら、それは皇室権力の濫用となり、皇室の歴史に汚点を残すことになるからだ。皇族はその絶大な権威を用いて私益を図ってはならない。殿下の周りには自主的に奔走する人物が多く居るので、殿下がちょっと頼んだだけでも直ぐ動く。無能な小室圭に信じられない"奇蹟"が起こってしまうのは、皇室が物凄い影響力を持っているからだ。
しかし、こうした魔法を使えば使うほど、皇室の権威は穢され、人々の侮蔑を招くことになる。おそらく、秋篠宮殿下はご自分で皇室の権威を貶めているとは思っていないだろう。眞子様と小室氏の警備だって「当然」と思っていたはず。免許の取得くらいで、あれだけの大名行列が一般人になされる訳はないのに、殿下は一切そのことに触れなかった。もし、記者会見で質問されたら、「あれは警察が勝手にやったことです」と答えるのか? 警察は眞子様が皇籍を離脱されても、依然として"皇族"だから24時間体制で警備に附いたのだ。 もし、殿下が私費で民間の警備員を雇ったら、一体いくらの金額を請求されることか。NYで眞子様は貯金をはたいて警備員を雇っているのか?
一連の失態を見ていると、秋篠宮殿下の周りには聡明な側近が居ないことに気づく。おそらく、昔は居たんだろう。しかし、何らかの理由で離れてしまい、残ったのはゴマすり職員か、事なかれ主義の役人ばかり。秋篠宮家の評判がどうなろうが、宮内省の役人には関係ない。命令された仕事だけをこなしていれば給料を貰えるから、わざわざ殿下から叱責されるような真似はしないだろう。皇族が何をしようがお構いなし。下手に「諫言」でもしたら大目玉を食らうだけだから、殿下の言うままに従った方が悧巧である。最終的に困るのは、秋篠宮殿下と眞子様なんだから、宮仕えは黙って従うしかない。
昭和天皇がご幼少の頃には、立派な御用掛がたくさんいた。質実剛健を絵にしたような乃木希典大将が学習院の院長を務めていたし、乃木大将が自刃した後は東郷平八郎元帥が東宮御学問所の総裁になった。倫理学は人格者の杉浦重剛(すぎうら・しげたけ)が努めていたし、海軍大佐であった小笠原長生(おがさわら・ながなり)子爵が学習院御用掛となっていた。御学問所評議員になった山川健次郎も逸材で、彼は会津藩で家老をしていた一族の生まれだ。健次郎は白虎隊の生き残りで、15歳の少年だったから従軍から外されたという。しかし、後に彼が白虎隊について語る時は、必ず居ずまいを正し、厳粛な表情に変わったそうだ。凄惨な戦闘と仲間の自決を思い出すと、彼の表情は悲しくなり、絶句することもあったらしい。こうした武士の薫陶を受けた裕仁親王殿下は、立派な皇太子へと成長する。昭和天皇が帝王の威光を放ち、臣民の篤い尊敬を受けたのは、こうした超一級の教育者に恵まれたからである。
現在の皇室は本当に寂しい限りだ。今上陛下は雅子妃が抱えた適応障害の件があるから、眞子内親王の"我がまま"に対して強く言うことはできない。天皇陛下も秋篠宮家の醜態を解っているが、弟の家庭に容喙できないから、不正行為やコネ採用を察知しても沈黙を守るだけとなる。秋篠宮殿下は問題の核心をズラして、小室圭の金銭問題や国民からの誹謗中傷だけに論点を据えるから、皇室支持派だって厭になる。保守派国民は殿下に対し苦言を呈するが、それは殿下に正直な姿勢と常識への回帰を求めているからだ。皇室支持派は眞子様の不幸を望んでいる訳じゃない。もし、保守派国民が皇室を見放していれば、ゴチャゴチャ言わずに、やりたい放題の状況を傍観するだけだろう。
左翼分子が皇室を攻撃するのは昔からあることで、まともな国民であれば、左翼陣営に与せず、「アホな連中だ」と言って軽蔑するだろう。ところが、今回は熱心な皇室支持派も批判的だ。秋篠宮殿下は週刊誌と勤皇派をごちゃ混ぜにするが、皇室支持派は秋篠宮家を心配しているんだから、殿下はこうした国民の意見に耳を傾けるべきだ。何しろ、殿下自らが皇室の権威を貶めているんだから、こちらの方が一大事じゃないか。西歐の王侯貴族と同じく、我が国の皇族だって、全員が俊英で有徳な聖人ではない。中には私情を優先して批判を浴びる人もいる。だから皇族には賢明な輔弼が必要なのだ。
八百長会見で一件落着と考えている殿下は間違っている。来年の二月には小室圭が再び司法試験に挑戦することになっているから、結果発表の五月には、また一波乱あるだろう。合格よりも不合格の方に賭ける人が多いのは、一般国民が小室圭の実力を解っているからだ。元気なのは小室夫妻とNYのパパラッチだけなんて、本当に情けない。もし、再び「不合格」の報道が日本中を駆け巡ったら、秋篠宮殿下はどう対応するのか? たぶん、宮内庁は声明文の原稿を用意していると思うけどね。
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