若者を赤くする産経の朝日志塾

  産経志塾には未来を担う若者を育成する目的があるそうだ。産経新聞を購読するような家庭の若者なら、朝日新聞を怪しまない低能青年とは違い、まともな人物がいそうじゃないか。塾に応募するくらいの青年なら、社会や政治に関心が高いのだろう。ところが、こうした若者に教えを垂れる講師の質は検査されていなかったのである。支那人に加工食品製造を任せている企業は、きれいなパッケージで包めば中身は腐った肉や野菜でも構わない。食品素材より宣伝にカネをかける方が有効だし、どうせ他人が食うのだからいいだろうと思っている。産経志塾もこうした悪徳業者と同じ穴の貉(むじな)。過去の講師には、五百旗頭真(いおきべまこと)や佐藤優、小川和久がいたのだ。

  こんな講師を見たら、産経志塾は朝日志塾と看板を変えてもおかしくはない。小泉純一郎首相の靖國神社参拝を批判した五百旗頭を講師に呼んだ千野境子(元産経新聞論説委員長)は反産経的である。千野氏は朝日新聞で論説委員をしていても変じゃない。五百旗頭は北鮮による邦人拉致に対しても同情を示さず、とても冷淡であった。こんな人物が防衛大学校で校長に就いていたのだ。日本は国防を付け足し程度にしか考えていないのだろう。日本を担う若者に反日左翼学者がふさわしいと考えた千野氏のオツムを、産経新聞のまともな記者はどう思っているのだろうか?

  筆者は2011年の産経志塾の広告を産経新聞紙上で見かけて驚いた。何と講師に佐藤優と小川和久の名前があったのだ。まさかその朝は朝日新聞を手にしたのかと思ったくらいである。この両名は同志社大学で黒ヘルを被って騒いでいた札付きの左翼分子であった。一般読者は彼らを非左翼知識人と思ってしまうが、彼らの思考を分析すれば赤い脳味噌が見えてくる。(同志社大学では文学部や法学部、経済学部の学生が赤ヘルを被り、神学部の学生だけが対抗して黒ヘルを被っていた。)

佐藤優はロシアの手先か?

  日本にはスパイ防止法がないから、外国の諜報員が気楽にスパイ活動するし、政界工作も低予算でできてしまう。ロシアは日本人の手先を使って世論操作やスパイ活動に従事させている。政財界や自衛隊に工作員を潜り込ませているのだから、言論界などロシアの子供でも簡単に支配できるのだ。世間ではロシア専門家と言えば、瀧澤一郎や中川八洋ではなく、あちこちの雑誌で顔を出す佐藤優を挙げるだろう。雑誌の『サピオ』『WiLL』『正論』などでで馴染みがあるため、ロシア問題となるとマスコミは佐藤氏を頼ってしまう。だが、この人物はロシアの手が背後にあるように思えてならない。

  まづ佐藤氏の思想背景からすれば、保守派を自称していても実際は偽装保守だろう。彼は異様に共産国やマルクス思想に関心がある。高校一年生の夏休みにソ連・東欧を40日間も旅をしたらしい。(竹村健一 X 佐藤優 『国家と人生』 太陽企画出版 2007年 p.80) 佐藤氏が訪れた1975年の共産圏など日本の少年にとって魅力的とは思えないし、共産圏へ少年が旅行するのは非常に珍しい。高校時代にはマルクス主義の文献を読んでいたくらいだから、マルクス・ボーイだったのだろう。(p.53) それに牧師や神父になるつもりがないのに、同志社大学の神学部に入ったのも、無神論を本格的に勉強したからだったという。学んだ神学も左翼的神学者の思想だし、キルケゴールやマルクス、被差別部落も学んだらしい。そのうえ、彼は黒ヘルをかぶった暴力学生であった。

  1985年に佐藤氏が外務省に入ったのは、外務省でチェコ語の研修が出来るとの情報を得たからである。彼はチェコスロバキアの社会主義とプロテスタント神學について研究していたという。(佐藤優 『自壊する帝国』新潮社 2006年 p.20) 外務省に入ったものの佐藤氏は結局チェコではなく、イングランドでロシア語を勉強することになった。ロシア人工作員なら外務省の研修生の中で利用できそうな若者に目を付けるだろう。ノン・キャリアだがロシア語が堪能な佐藤氏なら、ロシア人スカウト係も近づきやすかっただろう。しかも、マルクスに興味があって、過激派学生であることも聞き出していただろうから、抱き込むことも容易だったはず。佐藤氏は研修生時代を語るが、その話がどこまで本当なのかは他人には分からない。外務省にはキャリア組ロシア・スクールのくせに、ロシア語が下手な奴がぞろぞろいる。佐藤氏の不満はロシア人にすぐ分かる。ロシア人が無能なキャリア組官僚をこき下ろし、ノン・キャリア組である佐藤氏のロシア語を褒めてやれば簡単に手先にできるだろう。ロシア人から女を貰ったかどうかは不明である。佐藤氏は、よくロシア人女性との接触を話すが、第三者には本当のところは闇の中である。

  かつて佐藤氏は外務省の同僚から、ロシアを訪問した日本の政治家金田金造(仮名)の弱みを握ってくれと頼まれたらしい。そこで高級日本料理店でその金田代議士が、ロシアの金髪娼婦を買うことを容認したのである。金田氏は案の定もめ事を起こし、佐藤氏が後始末をしたらしい。だが、佐藤氏とその娼婦のヒモがグルだったことも考えられる。(「金田金造先生の夜のモスクワ大冒険」 佐藤優 『外務省ハレンチ物語』 徳間書店 2009年) ロシアでの娼婦絡みの話は、実話かもしれないが、どれだけ脚色しているのか疑問である。佐藤氏のロシア話や諜報活動のエピソードは確認のしようがないし、秘密の情報源や個人的体験の回顧なので、一般読者をスリリングな異国物語で丸め込むのはたやすい。ロシア通の日本人はほとんど居ないから、反論したり検証できる日本人論客も当然少ないのだ。

  佐藤氏はロシア人との交流が多彩で、独自の人脈を持ち顔が利くようだが、それはロシアの諜報組織がいろいろと背後で動くからではないか。日本の政治家をロシア要人に紹介できるのは、ロシア人ハンドラー(指令や操作をする係)が裏で手配するからではないのか。ロシアが日本人代弁者を育成するため、部外者では分からぬ情報を佐藤氏に与えて、それを佐藤氏が日本人の政治家に流す。そうすれば彼はロシア専門家としての信頼度を高めることができる。ロシア語の知識が全くない日本の政治家や財界人なら大いに感謝し、佐藤氏の能力を各界に宣伝してくれるだろう。ロシアの手口を知る者なら、こう勘ぐりたくなる。元財務相官僚の高橋洋一・嘉悦大学教授によると、政治家がロシアへ行くと全員が佐藤氏に頼み事をする。ロシア要人とのアポイントメントから土産の手配まで、ありとあらゆる頼み事を引き受けるのに、すべて何とかしてくれるらしい。(高橋洋一 『官愚の国』 祥伝社 平成23年 p.176) これだけ政治家に恩を売れば、日本で佐藤氏は世話をした政治家から見返りを得るだろう。そしてロシア人が日本の政治家を手なずけるきっかけを作れるわけだ。

売国奴鈴木宗男とグルになる

  彼が怪しいのは北方領土問題で、鈴木宗男や東郷和彦とグルになっていることだ。とくに売国奴で強欲の宗男が、ロシア利権を握るための手助けをしていたからである。交渉などでロシアが領土を返還するわけがない。ロシア人は「力」でしか動かない。日本に交渉を持ちかけてくるときは、必ず日本人からカネだけふんだくるつもりなのだ。これは対ロシア認識の基礎であり鉄則でもある。佐藤氏はロシアが如何にも日本側に北方領土を返還する意思があるような素振りを臭わせて、日本政府にお金や技術支援を出すよう促進するのだ。北方領土交渉で儲ける鈴木宗男と仲良しの佐藤氏は対談本まで出している。ロシアとの交渉では鈴木宗男は「裏政界に居坐るロシアの手先」である。その宗男を論壇で支援するのが佐藤優の役目であろう。ロシアの飼い犬が互いに褒めあって「北方領土の外交秘話」を語っているのだ。じつに胡散臭い。宗男はソ連の日ソ中立条約侵犯を弁護している。ソ連の悪行を非難しても外政交渉に水を差すことにしかならないから無意味だと言う。

  領土問題を含めた日ロ関係は、過去の出来事とだけ結びつけて議論しても、決して前進しません。(鈴木宗男 佐藤優 『北方領土「特命交渉」』 講談社 2006年p.64)

佐藤氏もアメリカをはじめとする連合国側は、背後でソ連を煽って日ソ中立条約を侵犯させたから同罪である、と述べてソ連の罪を軽減してやっている。宗男は「政治家の仕事は、いま生きている人たちの立場に立って問題を解決することだと考えている」とぬかしている。つまり「死んだ日本人のことはほっとけ」と言い、現在生きている人間が利益を得ればいいという考えである。そして現在のロシア人を弁護しているのだ。

  日本とロシアの領土問題は「スターリン主義の残滓」と考えなければならない。日本人は、決してロシア国民を恨んだりしてはいけません。(p.66)

鈴木宗男は確か北海道からの日本人代議士だった気がするが、ロシア代表団の一員だったのかも知れない。しかも読者よ、驚くなかれ。宗男曰く、

  領土問題とは、日本国家と日本人の「名誉と尊厳」を基本的に考えねばなりません。「名誉と尊厳」の価値を基準にして交渉しないと、問題の本質を見誤ることになるでしょう。(p.88)

「宗男! お前が言うな」と誰もが思うだろう。こんな瀆職(とくしょく)議員が国家の名誉や尊厳を口にするのだ。厚かましいというか、恥知らずというか、開いた口が塞がらない。この男はもともと中川一郎の秘書で、親分を裏切ってのし上がったのである。だから故・中川昭一財務大臣は許さなかったのだ。この宗男を佐藤氏は「一言で言うならば、鈴木宗男さんは一種の天才ですね。大衆の集合的無意識を掴むのがうまい。とにかく政治的な勘がいいですよね。・・・鈴木さんの中にはアナーキーなものがある。国家に包摂されない、人間の根源的自由を志向するところがある。(佐藤優 『国家と神とマルクス』 太陽企画出版 2007年 p.214) そうか、宗男はネコババの天才だったのか。宗男は大衆を利益誘導して当選し、選挙区に「掴みゼニ」を中央政府からもってくるのが上手い。日本国家にとらわれず、ロシアのために自由に活動したのだろう。宗男にとって「根源的自由」とは無制限に外務省の利権を貪ることだろう。

  ロシア人のポケットに入っている奴と昵懇の中にある佐藤氏は、ロシアの犬「宗男」とよほど気が合うのだろう。対談でも楽しそうだ。外交で私腹を肥やす宗男につづき、佐藤は外務省の東郷和彦と組んで北方領土交渉で暗躍するのだから、怪しまない日本人の方がどうかしている。この東郷和彦とは、あの朝鮮系外務大臣東郷茂徳の孫である。ソ連が大好きだった東郷外相は、日本を侵略しようと準備していたソ連に和平の仲介を頼もうとしたくらい間抜けであった。ソ連のモロトフ外相が大切にしたわけである。そのアホとユダヤ人女性エヂとの間に出来た娘いせが和彦の母である。東郷和彦は朝鮮系ユダヤ人と呼んだ方が正しい。ロシア人は一度手なずけた愚者を離さない。そいつの末代まで利用しようとする。東郷和彦もロシア人の掌中にあると考える方が普通だ。北方領土交渉で東郷が如何に怪しいかを論ずると長くなるので省略する。しかし、なんで外務省にはロクデナシばかりが多いんだ?

ロシアに操られる鳩山家を支援する

  ロシア人は鳩山一郎も手下にしていた。北方領土交渉や日ソ共同宣言に熱心だった鳩山は、アレクサンドル・ドムニツキーの操り人形だった。KGBのドムニツキー大佐のもとで小姓となっていたのが馬島僩(まじまかん)で、日ソ交渉の演出家を担っていた。鳩山にくっついていた河野一郎農相が北洋漁業権で大金を懐に入れたのは有名な話だ。ロシアが日本からカネをふんだくる土台を作ったのが鳩山一郎である。だから2007年にロシアの対日交流団体・ロシア21世紀委員会が鳩山一郎の像を造ってあげたのだ。孫の由紀夫はこのプレゼントを喜んでいたのだから、馬鹿は死ぬまで治らない。(鳩山由紀夫の息子紀一郎はモスクワ大学で客員講師を務めた。)

  この祖父鳩山一郎から引き続いて利用されたのが鳩山由紀夫で、あのおぞましい民主党政権を代表した宇宙人である。新党さきがけでは共産主義者の武村正義(元・自民党)からいいように利用され、民主党時代でも小沢一郎に担がれたバカ殿である。小沢の名言「担ぐなら軽くてちょっとパーがいい」は実践されたのだ。由紀夫の母が持つブリヂストン石橋家のゼニを目当てに、海千山千の政治家が群がっていたのである。北海道旧4区(現9区)から選出された由紀夫は、ロシアの縄張りで育成されたのであろう。マスコミが鳩山を賛美したのは、ロシアの宣伝工作による演出ではないか、と想像したくなる。こんな鳩山由紀夫を佐藤氏は絶賛するのだ。

  称賛の理由は、鳩山由紀夫が工学部出身で博士号を持ち、オペレーション・リサーチを専攻するロジスティックスの専門家だから。佐藤氏によると、「森喜朗や小渕恵三といった自民党の政治家たちは「加減乗除」しかできなかったが、鳩山由紀夫は「微分積分」ができるので、政治の変化を頭の中で数値化して、連立方程式を組むことが出来る、そうだ。由紀夫はロシアの天才数学者アンドレイ・マルコフの「マルコフ保全理論」をテーマにして論文を書いたので、その影響を受けた政治哲学をもち、「偏微分」を駆使しながら数理的に実証していく、らしい。えぇ? 佐藤氏は何言ってんだ? 鳩山は単なる政治の素人だろう。これまた、佐藤氏の鳩山評価には驚愕してしまう。

  意外に思われるかもしれませんが、鳩山首相は、学生時代は「決断」の専門家だったのです。これを鳩山首相の決断様式にあてはめるると、腑に落ちるところが非常に多いのです。( 副島隆彦X佐藤優 『小沢革命政権で日本を救え』 日本文芸社 平成22年 p.119)

我々なら「るーぴー」鳩山が思いつきの坊ちゃん発言で、内政や外政をめちゃくちゃにしたことを覚えている。ところが、佐藤氏は鳩山発言は二転三転していたように思われるが、実はブレていなかったと評する。おいおい、佐藤正気かよ。そこまで褒めなくてもいいじゃないか。ロシア人ハンドラー(担当官)から由紀夫を援護せよとの指令が下ったのか? 由紀夫の後援会だってそこまでヨイショすることはない。贔屓の支持者ですら「いくらなんでも」とつぶやくだろう。

  以上述べたのは筆者の佐藤考察の一部である。こんなにもいかがわしい人物を産経志塾の講師にするなんて、一体だれが佐藤を起用したんだ? 内部事情を公開してもらいたい。次回につづく。




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