観客が少ないと騒いだマスコミ

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(写真 / テイラー・スウィフト)

  赤いジャーナリストは実に執念深い。昨年の大統領選挙でヒラリー・クリントン圧勝を謳っていた左翼メディアは、予想を覆すトランプの勝利で赤っ恥をかいた。「あんな奴が当選するわけないさ」と馬鹿にしていたが、投票箱の蓋を開けてみたら、民衆・共和で揺れる激戦州や大票田が赤色(トランプ)に染まり、CNNやニューヨーク・タイムズの記者たちは顔面蒼白。膝から崩れ落ちるような衝撃だった。ところが、潔く負けを認めてトランプ大統領の誕生を祝福するかと思いきや、鬼のような形相で復讐を誓っていたんだから始末に悪い。怒りに燃えたマスコミは、何とかしてトランプの権威を低下させようと、選挙戦中にロシアのハッキングがあったとか、弱みを握られてロシアから脅迫されている、ティラーソン国務長官はロシアと癒着しているなど、様々なネガティヴ・キャンペーンを仕掛けてきた。

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(左: 観客数が少なかったトランプの就任式と大勢が詰めかけたオバマの就任式  /  右: オバマに握手を求める支持者)

  それでもトランプがめげないと観るや、彼の就任式は「人気が無い」とケチをつけたのである。ワシントンD.C.交通局によれば、就任式を見物しようと駅を訪れた人数がたったの57万557名で、オバマ大統領の就任式を見物に来た人数には遠く及ばなかったそうだ。具体的に言うと、2009年の就任式には110万人が訪れ、2013年の時は78万2千人だったという。テレビ視聴率でもトランプには人気が無かったそうで、就任式のセレモニーを観た人は3060万人なのに、2009年のセレモニーを観た視聴者数は3780万人もいたからだ。(Matt Ford, Trump's Press Secretary Falsely Claims : Largest Audience Ever to Witness an Inauguration, Period, The Atlantic, January 21, 2017) ちなみに、1981年に行われたロナルド・レーガン大統領の就任式では、4180万人の視聴者が宣誓式を観ていたそうだ。

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(左: オバマの就任式を見に来た支持者  /  右: トランプの就任式に訪れた支持者)

  確かに、トランプの就任式には空席が目立っていたが、それは天候と支持層の質が違うからだろう。というのも、就任式の前日から現地では小雨がぱらつく、といった悪天候で、テレビで観ているだけでも寒さが伝わってくる。あんな寒い式典なら、高齢者や子供連れは来ないし、中西部や南部、西部から支援者がわざわざ見に来るとは思えない。ノース・ダコタやネブラスカ、ワイオミング、テキサスとかの田舎から、子供を連れた夫婦がお金をかけて見に来ないし、仕事やレジャーで忙しい高額所得者はせいぜいテレビをちょっとだけ観て終わりだ。それに、首都周辺は民衆党支持者が圧倒的に多いから、ピクニック気分で見物に来る共和党員は少ないだろう。オバマ支持者と違って、トランプ支持者は元学生運動家ではないし、“プロ市民活動家”といったタイプの人々ではない。大抵は「カタギ」の仕事人で、小売店を切り盛りする親子とか牧場を経営する独立業者といった勤労者である。まぁ、トランプ支持者からすれば、仕事をきちんとこなしてくれれば満足だ。だいいち、彼らが「わ~い、白人の大統領だ。仕事を休んでも就任式を見に行くぞ」と考えるのか? インターネットやニュース番組の映像だけで充分だ。

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(左: トランプの応援団  /  右: 熱烈なオバマ支持者)

  オバマの第一期目の就任式に訪れた人数が多かったのは、黒人初の大統領をひと目見たいと望む熱狂的なファンが全米各地から押し寄せたからである。これはアメリカ人特有の「新しいモノ好き」といった国民性からくる行動だ。例えば、暇人とか物好き、オタク族は、新作のiPhoneとか「ドラゴン・クウェスト」などのゲーム・ソフトが発売されると聞くや、数日前から販売店の前に並んで「初物」を手にしようと試みる。別に、最初に販売された商品と一週間後に再入荷した品が違うわけでもないのに、何としても一番乗りで買いたいと考えてしまうのだ。オバマ・ファンも同じで、初の黒人大統領は歴史的快挙だから、是非とも肉眼で就任式を目撃し、オバマと一緒にその時間を共有したいと考えてしまうのだろう。特に、マーティン・ルーサー・キング牧師と一緒に行進した高齢の黒人は、再び「偉大なる黒人」と共に足跡を残したと自慢できる。黒人贔屓の左翼白人も後々、「私はあの瞬間を目撃したのよ !」と自慢できるから、「希望の星」に見えたオバマにあらん限りの拍手を送っていたのだ。

  オバマの就任式に大勢が群がった理由は様々だけど、ひとつだけ言えるのは、彼の黒人という点が最大の「売り」だった。“これ”といった特技も能力も政策も無いオバマだけど、みんなが注目する黒人が喋る言葉だから、聴衆は何となく含蓄があり哲学があると思ってしまう。たぶん、同じ言葉を白人議員が喋れば誰も振り向かないんじゃないか。オバマはアメリカ社会を分断する人種主義を非難したが、彼が当選できたのはまさしく黒色人種への偏愛、同胞意識の高揚、米国内に於ける有色人種の結束、白人左翼の偽善があったからだ。もう一つ言いづらいことだけど、立派な人物が周囲にいない黒人にとって、同じ肌をしたオバマが大統領になったのを見ると、まるで自分も偉くなった気分に浸ることができるから、熱狂的に喝采を送っていたんだろう。普段の生活が惨めな人間ほど偉大な人物に接近し、自分も同じ仲間になって一時的にでもその優越感を味わいたいと望むものだ。だから、いつもは選挙に行ったこともない黒人の高齢者やチンピラ黒人、福祉を食い潰してきたようなダメ黒人などが、黒人の候補者が現れたというだけで投票所に向かったのである。

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(左: トランプ支持者  / 右: オバマ支持者 )

  当時、日本のマスコミは触れなかったが、どうして黒人は「黒人だからオバマに投票した」と言えるのに、白人有権者は「白人だからマケインやロムニーに投票しました」と言えなかったのか。白人が「白人候補者だから」との理由を述べたら、周りから総スカンを食ってしまうアメリカは異常である。中南米系の有権者だって、本音ではマルコ・ルビオがヒスパニック系議員だから、彼に投票したはずだ。ルビオ議員だってそれを分かっており、自分の「人種票」を計算しての出馬だった。したがって、トランプ支持者が白人の権利を代弁するから投票したと述べてもおかしくはないだろう。オバマの支持者がトランプを「白人至上主義者」とか「ネオ・ナチの総帥」と罵るなら、トランプ支持者だってオバマを「黒人優遇主義者」とか「有色人種の代理人」と呼んでもいいはずだ。マスコミはトランプがロシアと癒着関係にあると批判するけど、それなら彼らはクリントンも支那と昵懇だったと批判すべきなんじゃないか。オバマの汚い過去を大々的に報道しなかったマスコミは、「身内贔屓」と評されても反論できまい。

あんたトランプ支持者じゃないの?

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(左: マドンナ  / エマ・ルドマン / レオン・チョルゴッシュ /  右: ウィリアム・マッキンリー)

  アメリカの藝能界には単なる伝統的な民衆党員ばかりじゃなく、極左、アナーキスト、隠れマスキスト、元過激派、ゲイ、レズビアン、反米主義者など様々な左翼が蠢(うごめ)いている。こうした連中が反トランプを掲げてワシントンに集まり、「女性の為の大行進(Women's March)」を楽しんだ。このイベントには有名人が多数参加したので随分と話題になった。例えば、歌手のマドンナは演壇に登ると、激しくトランプを非難。彼女はかなり頭にきていたのか、インスタグラムに「ホワイトハウスを爆破したい」とまで書き込んでいた。あとで、単なる比喩と釈明したが、彼女はトランプを殺してやりたいほど憎んでいたのだろう。でも、マドンナの糾弾演説を聴いた過激派が、トランプ大統領を殺してしまったらどうするのかねぇ。昔、アナーキストのレオン・チョルゴッシュ(Leon Frank Czolgosz)が、札付きの極左ユダヤ人、エマ・ゴールドマン(Emma Goldman)の演説を聴いてウィリアム・マッキンリー大統領を暗殺した過去もあるから、アメリカは何が起きても不思議ではない物騒な国である。

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(左: アメリカ・フェフェレーラ  / 右: エマ・ワトソン )

  マドンナの他には、女優のマギー・ギレンホールと弟のジェイク、アシュリー・ジャッド、ジリアン・アンダーソン、シェール、エマ・ワトソン、クリスティン・スチュアート、アメリカ・フェレーラ、スカーレット・ヨハンソン、と根っからの左翼とファッション左翼が入り混じって華を添えていた。往年の左翼としては、イギリス人左翼のヘレン・ミレンがいたし、「ハノイ・ジェーン」との綽名をもつジェーン・フォンダが性懲りもなく現れ、ベトナム戦争の卑怯者、ジョン・ケリー元国務長官まで参加していたから、まるで反米活動家の同窓会のようだった。さらに、フェミニストの大御所グロリア・スタイナムまでしゃしゃり出てきたんだから、もう1960年から70年代にかけての反戦ソングを唄いたくなるだろう。こういう顔ぶれが激怒していたということは、トランプの登場はアメリカにとって吉報なのかも知れない。極左連中が嫌がる人物なら、アメリカ社会にとってプラスかも、と考えられるからだ。ちょうど、我々が日本の進路をどうすべきか迷った時、朝日新聞の社説を読むのと似ている。反日の朝日と逆の方向を進めば、「正解」になることもあるし、少なくとも「誤った道」くらいは避けることができるからだ。

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(左: アシュリー・ジャッド  / 右: ジェーン・フォンダ )

  この大行進でとんだ“とばっちり”をうけた女性がいる。それは日本でも有名な超人気歌手のテイラー・スウィフト(Taylor Swift)だ。彼女は「デイリー・ビースト(Daily Beast)」誌のエイミー・ジンマーマン(Amy Zimmerman)というユダヤ人記者に睨まれてしまった。テイラー氏はSNSなどで自身のファンに向けて、選挙に行きましょうと呼びかけていたが、スウィフト氏は自分が誰を推奨するのかを言わなかった。ジンマーマン氏にはこれが不満らしく、スウィフト氏のお気に入りがトランプなのか、クリントンなのか、それとも緑の党から出馬したジル・スタインなのか分からないと漏らしていた。彼女はスウィフト氏が投票を秘密にしていたのは、ファンの中にかなりのトランプ支持者がいるからではないか、と勘ぐっていた。つまり、スウィフト氏は共和党のファンを失いたくないから、あえて誰を支持するのか公表しなかったんじゃないか、と考えているのだ。その根拠として、彼女は「ネオ・ナチ」活動家のアンドリュー・アングリンがスウィフト氏をアーリア系美女として絶賛しており、女神として崇めているからだと述べている。(Amy Zimmerman, Taylor Swift's Spineless Feminism, The Daily Beast, January 24, 2017)

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(左: 黒人女優ヴィヴィカ・フォックスと一緒に写っているエイミー・ジンマーマン  / 中央と右: テイ・スウィフト )

  こんな言い掛かりをつけられたら、テイラー・スウィフトが気の毒だ。彼女が自分の支持政党や好きな候補者を秘密にするのは自由じゃないか。もし、連邦政府が「トランプへ投票する人は、別の箱に入れて下さい」、と指定したらロシアと同じで恐ろしいだろう。いくら選択のの自由があっても、硝子張りの投票箱じゃ意味が無い。しかし、ジンマーマンにとって、そんなことはお構いなし。彼女は暗に「どうして堂々とヒラリーを支持するって言わないのよ !」と脅していたのだ。同僚のケヴィン・ファロン氏によると、スウィフト氏はエンターテイメント業界の中で唯一、誰を支持するのか答えなかった人物であったという。(Kevin Fallon, Who Did Taylor Swift Vote For ? , The Daily Beast, November 9, 2016) スウィフト氏が答えなかったことには色々な理由が考えられる。まず第一に、彼女が生臭い政治闘争を嫌っていて、穢らわしい騒動に巻き込まれたくないという心情だ。たぶん、スウィフト氏は自身の清らかなイメージが損なわれるのを懸念したのだろう。

  次に考えられるのは、スウィフト氏が隠れ共和党支持者、あるいは今回限りの共和党支持者かも知れないということだ。たとえ、過去に民衆党の候補者に投票したことがあっても、今回だけはトランプに投票したとも考えられる。また、単にスウィフト氏がヒラリーを嫌っていたとも考えられるじゃないか。女性だから全員ヒラリーを応援するとは限らない。「何よ、あんな傲慢なオバさん。お金まみれじゃないの !」と癪に触るのでヒラリーに投票しなかった女性だっているんじゃないか。でも、ハリウット村は民衆党一色だから、ヒラリーを賞讃しない者は村八分になってしまう。スウィフト氏が沈黙を守っていたのも無理はない。もし、思案の末にトランプを選んだとしても、それを口にすれば藝能界の極左どものことだ、どんな報復に出るか分からないじゃないか。左翼が牛耳るハリウッドでは、異端者に対する風当たりは相当強いから、民衆党ファンではないと生きて行けない場合もある。嘘でも民主党支持者になっていれば、極左の大御所たちから温かく迎えられ、ひょっとしたら良い仕事をもらえるかも知れないのだ。なるほど、国家の命運を考えて共和党を選びました、というのは一般国民として立派である。しかし、藝能人としては失格だ。たとえ乗り気でないにしても、真っ赤な連中に迎合し、自分の将来を確保する方が先である。いずれにしても、本当のところはスウィフト氏本人にしか分からない。

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(左写真  / 投票所でのスウィフト )

  左翼勢力は本当に偽善者で、表面では「平和」とか「寛容」、「人権」を述べるくせに、いざ自分と違った意見や思想を持つ人物には陰険な仕返しを目論んだりする。もし、スウィフト氏がトランプに投票した公表したら、ジンマーマンやマドンナは彼女を赦したのか? 彼女たちが「裏切り者」の意志を尊重して「寛大な心」を示すとは思えない。それに、ジンマーマンが抱くスウィフト氏への疑念には私怨も混じっている。ジンマーマンがこの歌姫を「可愛い白人娘」と小馬鹿にするのは、心の奥で押さえつけている嫉妬心があるからだろう。つまり、スウィフト氏には、ユダヤ人が持っていないゲルマン的美しさがあるからだ。だからこそ、「あの白人女め、やっぱりトランプに入れやがったな !」と勘ぐり、スウィフト氏を吊し上げる記事を書いたんじゃないのか。世間では「ブスの僻みは恐ろしい」と言うからね。そりゃあ、スウィフト氏はペンシルヴァニアの裕福な家庭に生まれ、健全ですらりとしたブロンド美女ときている。しかも、音楽の才能に恵まれていて、グラミー賞とかアメリカン・ミュージック・アワードなど多数の賞を獲得し、米国で最も稼ぐ女性歌手となっている。これでは、セム種族的容姿のジンマーマンとしたら腹が立つ。嫉妬に駆られた女のイジメは陰湿である。

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(左: ケイティー・リッチ  / 中央: バロン・トランプ / 右: 母親と一緒の幼きバロン君 )

  反トランフ陣営が行うイジメの矛先は、美人歌手ばかりではなく、トランプの息子にも向いていた。NBCの長寿番組「サタデー・ナイト・ライブ」で放送作家を務めるケイティー・リッチ(Katie Rich)が、バロン君(Barron / 10歳)に対し悪質なツイートをしていたのだ。彼女はトランプが大嫌いで、「バロンはこの国で初のホーム・スクール乱射犯になるわ」と書いていた。 (Nian Metz, SNLwriter suspended after Barron Trump tweet, Chcago Tribune, January 23, 2017) 早速、このツイートに対し非難が湧き起こり、慌てふためいたリッチは謝罪文を表明し、NBCから停職処分を受けたそうだ。何とも愚かな女である。こんなツイートを発表したらどんな反応が来るのか分からなかったのか? たぶん、軽い気持ちで嫌味を書いたのだろうが、まともな大人がする行動ではない。普通の日本人なら無邪気な小学生に向かって冗談でも、「君は将来殺人鬼になるかもね」とは言わないだろう。左翼の異端審問官にとったら、敵が何歳であろうが関係無いんだろうね。支那人みたいに九族皆殺しとまではいかなくても、トランプ一族は皆悪人と見なしているから、子供でも容赦しないんだろう。ジンマーマンといいリッチといい、どんな育ち方をしてきたんだ? 親の顔を見てみたい。もしかしてたら、親子代々左翼だったりして。マリファナ吸ってラリった母親が出て来たら怖いな。 




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