教科書に載せて全日本人に知らせたい現代史 支那人の卑史 朝鮮人の痴史
黒木 頼景
成甲書房

好評発売中 !
大した事件じゃないのに騒ぐマスコミ

  選挙が近づくとマスコミが蠢(うごめ)く。不偏不党を謳っているが、心の底では「民進党頑張れ !」とか、「共産党、躍進 !」と叫んでいるに違いない。でも、現実はそう甘くはない。フジテレビの視聴率と同じく、いつも底辺を這いつくばっている。それでも、何とかしたい。だから、鵜の目鷹の目で、どこかに与党を攻撃する材料はないかと捜しているのだろう。そんな時、絶好のスキャンダルを見つけたから小躍りして喜んだ。豊田真由子・衆院議員の罵声や稲田朋美防衛大臣の失言など、蜂の巣を突いたように大騒ぎ。でも、その実態は、毎度お馴染みの空騒ぎ。六月の蠅なのに、妙に五月蠅(うるさ)い。

  このところ、偶然にも女性の政治家が世間の話題になっている。稲田大臣は自衛隊の名を用いて選挙応援をしたようで、野党とマスコミに叩かれた。確かに失言だろうが、目くじらを立てて怒るほどのものではなかろう。これくらいのミスで辞任騒ぎなら、どうして自衛隊を国防軍にしない政治家を許しているのか? 拉致被害者を奪還できないのも、我が国が正式な軍隊と圧倒的な兵器を持たないからである。もし、北鮮人がアメリカ国民を拉致したら一巻の終わりである。いくら邪悪な金日成でもそんな真似はしないだろう。もし、米国が本気になれば、一瞬で北鮮軍を殲滅できる。でも、我が国は何十年もかけて「お話し」を続け、いつか望みを叶えてくれるさ、と涼しい顔で過ごしてきた。これで解決しようとしているんだから、「馬鹿」を通り抜けて「ボケ」になっている。大臣が口を滑らせた一言の「誤り」で辞任要求と金切り声を上げるなら、先ず以てマスコミ各社は半世紀にも亙って再軍備に反対した自社の責任を取れ。拉致被害者家族が次々と亡くなって、「どうしてこのような結果になったのかしら?」なんて社説を掲げたら赦さないぞ。

Inada 2Toyoda 2










( 左: 稲田朋美 / 右: 豊田真由子 )

  週刊新潮によって暴露された豊田議員の罵詈雑言は、「お茶の間感覚」で言えば面白い。だが、「それがどうした?」と訊きたくなる。彼女が秘書に浴びせた侮辱は、雇用関係においてのトラブルで、世間の生活には関係が無い。暴行事件なら警察が調べ、判事が処罰を下すだろう。ところがマスコミは、安倍首相と豊田議員を“どうしても”絡めたい。自分の秘書をいたぶる悪徳議員と彼女を選挙で応援した安倍氏を無理やり結びつけたい、という下心が見え見えだ。何処の党首だって新人議員の応援演説くらいするじゃないか。たいして親しくもない候補者でも、同じ政党に属しているという理由だけでべた褒めはおかしいけど、それも政治だ。誰でも分かっている。候補者がどんな性癖なのか、どんな私生活なのか、どんな交友関係を持っているのか、なんて一々調べる訳じゃないだろう。候補者をよく知る地元民だって、本当の姿を知らないんだから。ましてや義理で応援に駆けつける党首が知っている訳がない。それなら訊きたいが、あれだけ犯罪者を輩出したNHKだが、会長は一人一人の社員がどんな私生活を送っていたのか知っていたのか? TBSの社長は全社員の性生活や夫婦生活、上司と部下の人間関係を把握していたのか? 謝罪会見を行う重役たちは、「俺のセイじゃないよなぁ」と心で呟きながら、“仕方なく”頭を下げているはずだ。

  豊田議員がどの様な「裏の顔」をもっていても、ちゃんと立法活動をしていれば、我々には被害が及ばないはずだ。あの音声公開は、侮辱された秘書が自らの恨みを晴らすための仕返しだろう。テレ朝は議員の「人格」云々とほざいているが、朝日新聞から派遣され、「ニュース・ステーション」でデカイ顔(ツラ)をしていた、“あの”菅沼栄一郎はどうなんだ? 議員の資質を問うなら、先ずどの様な国家観を持っていて、国益とは具体的に「何」と考えているのかを取材すべきだろう。それなのに重箱の隅をつつくような「あら探し」と、うんざりするようなスキャンダル報道ばかりでは、宣伝工作機関と呼ばれても反論できまい。財務官僚と学校経営者との土地取引や、文科省の役人が勝手に作った文書について、何週間も報道する価値があったのか? 一般有権者にとっては何の利益も得られず、ただ税金を無駄にされただけだ。しかし、マスコミにとっては与党攻撃に便利な「弾丸」となっていた。これらのゴタゴタを自民党に結びつけて、「都民ファースト」が大勝すれば、また特番が作れると計算しているんだろう。また、防戦一方の自民党議員も情けない。積極的な景気対策とか、軍備増強、兵器開発の解禁を目玉にすれば、よっぽと実りある政治となるだろう。よくデフレ解消を議論にしているが、国家プロジェクトとして、ガンダムや宇宙戦艦ヤマトでもいい、とにかく画期的な兵器開発をすれば、絶好の景気刺戟策になるし、科学技術の進歩・発展に繋がるから「お得」だ。

  票数計算に長けた小池百合子・都知事は、選挙中に豊洲問題が炎上するのを避けるため、早めに移転の決定を表明し、火消しを図ったから何とも狡賢い。調査機関の予測を信じるなら、「都民ファーストの会」は自民党の予想を上回る議席数を獲得するだろう。選挙の鍵となるのは、マスコミ報道やイメージ作戦に踊らされる都民がどの程度存在し、その内の何パーセントが投票所に足を運ぶかである。テレビ・キャスターを務めていた小池氏は、民衆の「気紛れ」に敏感だから、支援者を鼓舞するような話題や演技を考えているだろう。特に、女の武器は「見かけ」だから、小池氏はそれを最大限に利用するはずだ。

Susuda 1(左  /  薄田泣菫 )

  昔、薄田泣菫(すすきだ・きゅうきん)がうまいことを言っていた。神様の数多い作品の中で、「女」が一番の傑作であるらしく、泣菫も異論が無かったという。「女の美しさ」を「傑作」と呼ばないのは盲目(めくら)であるらしい。(今の大学生には薄田泣菫は人気が無いようだ。「それ誰?」と訊く人が多い。村上春樹の本を買うくらいなら、泣菫のコラム集の方がよっぽど楽しいし、遙かに価値がある。)

  泣菫は西洋の新聞に載っていた三面記事に注目した。ある夫婦が結婚後、4、5年が経ち、お互いの顔すら見るのも厭になり、修復できぬほど心が離れてしまったそうだ。それなら、いっそのこと別れようじゃないか、ということで離婚の手続きを進めるため、弁護士を交えた話し合いを持とうとした。ところが、その会合の日が運命を狂わせることになる。その日に限って女房は素晴らしく着飾ってきた。身動きする度に絹摺れの音がして、体からは香水の薫りが漂っている。亭主は目眩がするほど見とれていたそうだ。

  旦那 「見違えるほど美しいじゃないか、どうしたんだね」
  奥方 「いいえね、あなたとお別れすれば、独り身になるんで、嫁入口を探しに往ったんですわ」
  旦那 「怖ろしく早い手回しだな。良いのが見つかったのだろう」と吐き捨てるように言った。
  奥方 「もうご存じなの、あなたにも宜しくって言っていたわ」
      そう口にすると、女はちょっと笑ってみせた。

 すると、どうしたことか、亭主は細君の手を摑んで、弁護士の家を飛び出した。三十分後には写真館に入って、夫婦鳩のように肩を並べて、じゃれあっていたそうだ。泣菫は謹んで世の女性たちに告げた。「男は皆こうしたものだ」、と。(薄田泣菫 『茶話』 上巻、冨山房百科文庫、1983年、pp.58-59) お昼御飯の後にソープ・オペラを観ながら羊羹やどら焼きを食べている中年婦人は、よぉ~く碩学の忠告を聞いておくべきだ。「デザートは別腹」なんて安心していると、二段、三段腹になって靴紐が結べなくなるぞ。しかし、多分それは杞憂で、大半の女性は体型や美貌を保つために、大金を投入しているから大丈夫だろう。亭主のお小遣いを削減しても、化粧品をケチる人は少ないから、日本人女性は一般的に綺麗だ。小池都知事だって「白塗りババァ」と揶揄されても、テレビ映りを重要視しているから、美容には人一倍気を使っているはずだ。でも、スッピンになったら誰だか判らない、という現実があったりして。まさか、北川景子みたいな美人が、化粧を取ったら「白鵬みたい !」なんてことはないよねぇ。

Kitagawa Keiko 3Hakuho 2(左: 北川景子  / 右: 白鵬 )

  泣菫の話を参考にすると、大衆とは駄目亭主みたいなもので、ちゃんと給料(税金)を稼いでくるが、女房(政治家)に飽きっぽい。最初は惚れて憧れるが、数年経つと刺戟がなくなり、欠点ばかりが目に付くようになる。感謝よりも愚痴が多くなってしまうのが特徴だ。中高年夫婦でも、毎日食事を作ってもらっているのに、「母さん、今日のご飯はちょっとねぇ」と渋い顔をしたり、「えぇ~、今日はおかずがこれなのぉ」と文句を垂れる。奥方からすれば「じぁ、あなたが毎日作ってみなさいよ !」と反論したくなるだろう。「洗濯と掃除をするだけで午前中はあっと言う間に終わっちゃうんだから」と苦労を語り、「それに、子供たちが帰ってくる前に買い物を済ませて、夕飯の準備なんだから」と憤る。こんな毎日でエクスサイズにエステ通いじゃ大変だ。「自分にご褒美」と高価な洋服を買うのも分かる。でも、ペットの犬より亭主の方を大切にしなきゃ。何もセクシーなブラジャーを身につけろ、とは言わないが、ちょっとくらい亭主を「男」に奮い立たせるだけのサービスをすべきだ。

Koike Uriko 5(左  / 小池百合子 )

  その点、小池氏は独身でも大衆を「ときめかせる」手管に長けている。政策の内容や費用の問題よりも、人目に触れる衣装や化粧に重点を置いている。とりわけ、「何を喋るか」ではなく「どんな風に喋るか」に気を配っているのだ。どうせ大衆は詳しい法律や政策を理解できない。それよりも、世間の視聴者は、羽織っているジャケットはどのデザイナーの服なのかとか、パンツ姿よりスカート姿の方がいいとか、襟元のスカーフの色は赤なのかグリーンなのか、といった点に注目しがちだ。あとは、政敵となる「悪者」を拵えて、抵抗勢力に闘いを挑むジャンヌ・ダルクを演じればいい。世間のオっちゃんやオバちゃんは、こうした“勇ましい”姿を観ると、「へぇ~、女だてらにすごいねぇ」と感心するから、彼女が推薦する候補者に一票入れたくなる。思い起こせば、日本新党がキラキラしていた新党ブーム、郵政選挙でみんなが熱狂した小泉劇場、「政権交代」というスローガンだけで誕生した民主党政権、と得体の知れない空気で日本国民は酷い目に遭ってきた。

Edmund Burke 1(左  / エドマンド・バーク )

  平均的な有権者には、議員の手腕や政策の結果を判断できる能力は無いから、時が経てば何度でも騙される。そもそも、国政と地方政治とは別なのに、マスコミは一色単にして与党を攻撃したがる。そもそも、両者の混同はおかしい。国会議員は各地の行政区から選出されるが、その代議士は地元の為じゃなく「国家」の為に尽くす政治家であるべきだ。英国の哲人エドマンド・バークはかつてブリストル演説で述べていた。かいつまんで言うと、議会という場所は、各種の利益団体から派遣される使節の集まりではない。この議会は国民全員の利害を代表する審議会である。確かに、代議士は地方から選出されるが、一旦選出されれば、もはやブリストルの成員ではなく、議会の成員となるのだ。もし、選挙区の有権者が地元の利益を求め、それが他の地域の利益と反するならば、その要求に従うべきではない。(Francis Canavan, ed., Select Works of Edmund Burke, Miscellaneous Writings , Indianapolis :  Liberty Fund, 1999, pp.11-12.)

  今でも国政選挙になると、宣伝カーに乗った候補者が、「地元のために頑張りまぁ~す」と大声で叫んでいる。しかし、地元のために奔走するのは県会議員くらいでいいんじゃないか。国会議員は「日本国の大事」、例えば国防や外政、防諜組織の確立、金融財政、税制、憲法議論などを優先すべきで、特定業者に公共事業を与えるとか、地元の幼稚園を増やそうとか、交付税を鷲摑みにするなんて、二次的な仕事じゃないか。学校建設に関して総理大臣の「口利き」が、“あった”とか“なかった”とかは「どうでもいい事」だ。都議会選挙だって東京都の問題に集中すべきなのに、「小池都知事は国政に復帰するのか」とか「自民党との連立はあるのか」なんて下世話な次元の勘ぐりである。 いくら東京が日本の顔だからとて、小池都知事の行政範囲は東京だ。

  「都民ファーストの会」に集まってくるのは、新人候補や鞍替え議員、他党からの逃亡議員、公明党などで、「自分の生活第一主義者」の連中である。民進党にいたら落選するから、と考える議員が、どんな思想や政策を持って移籍するのか分からない。どうせ、曖昧な公約を掲げて新鮮さだけをアピールするつもりなんだろう。ハワイで波乗りでもすれば箔がつくと思っている三流のサーファーと同じだ。実際の海でなら、大波に呑み込まれて溺れ死ぬだけだが、政界だと議席にしがみついて結構、スイスイと泳ぐ奴がいるから頭にくる。そう言えば、小池氏も色々な政党を渡って出世魚になった。彼女は派閥の親分に色目を使い、大臣の地位を手に入れてきたんじゃないのか。妖艶な元キャスターは、「誰と寝たっていいじゃない」とばかりに、細川護煕、小沢一郎、小泉純一郎、石破茂と添い寝をしてきた。しかし、跨がった男に力量が無かったのか、小池氏は女性初の首相になれなかった。だからといって、都知事で気分転換という態度じゃ困る。

Ichikawa 1Yamaguchi 1Matsuko 1Umezawa 1







(左: 市川沙耶  /  山口恵梨子 / マツコデラックス  /  右: 梅沢富美男)

  そう言えば運命の神様は女だから、もしかすると嫉妬されたのかも知れない。だが、小池氏は昔の男たちを眺めて、「私の方から振ったのよ」と言うかもね。漢字では男二人が女を挟むと「嬲る」で、「うるさく付きまとう」という意味らしいが、女二人に挟まれた男はどうなるのかなぁ。「女」+「男」+「女」で「あっさり捨てられる」という意味だったりして。理想的には将棋界のえりりん(山口恵梨子・女流二段)と市川沙耶に挟まれることなんだけど、現実にはマツコデラックスと梅沢富美男なんだよねぇ。おっと、両方とも男だった。



人気ブログランキング