教科書に載せて全日本人に知らせたい現代史 支那人の卑史 朝鮮人の痴史
黒木 頼景
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チャンネル桜の甘い対応

  『水戸黄門』の主題歌に、「人生、楽ありゃ苦もあるさぁ~」という歌詞あったけど、人生には「上り坂」と「下り坂」に加えて「まさか(魔坂)」がある。順風満帆の出世街道でも落とし穴は附き物だ。ましてや、世間の注目を浴びる人物なら、墓穴を掘るようなことは謹まなければならない。普段は芸能記事とか三面記事に興味の無い筆者でも、三橋貴明の逮捕劇には目が止まった。偶然、ライブドア社のニュースを見たら、三橋氏の名前が載っていたので「何事か?」と思い、事件の一報を読んでみると、意外な騒動だったので驚いた次第である。最初、「10代妻への傷害容疑」との報道であったから、自宅に招いた知人の女房でも殴ったのかと思った。だって、ひと様の夫人をぶっきらぼうに「妻」と呼ぶ記者は“おかしい”だろう。記事を書く記者が「うちの妻が・・・」と言うなら分かるが、よその「奥様」を自分の嫁みたいに扱うなんて変だ。まぁ、他人の「自家用車」を「マイカー」と述べるアナウンサーとか、「長屋」を「マンション(一戸建ての豪邸)」と呼ぶ警察官がいるくらいだから仕方ないけど。

Mitsuhashi 2  本来、「傷害事件」は警察が取り扱う案件で、被害者の三橋夫人と三橋氏が解決すべき問題と言えよう。筆者のような第三者が“どうこう”言う事案じゃない。しかし、今回は「お節介」と「野次馬根性」で述べてみたくなった。というのも、三橋氏がチャンネル桜でレギュラー・キャスターを務め、同局の討論番組でも常連であり、地上波テレビとラジオ番組にも出演していたので、多少興味があるからだ。それに、今週放送された水島総社長のコメントが、いつもと違い妙に甘かったので違和感があった。三橋氏の一件が私生活でのトラブルとはいえ、彼の読者や支援者は、番組での姿と家庭での姿を重ねてしまうから、三橋氏は何らかの声明を直に発しなければならなくなるだろう。

  三橋ファンの中には、彼の夫人が10代であったことに驚いた者もいたようだが、男女の関係は十人十色で、“意外な組み合わせ”も多いから、三橋氏の夫婦関係もおかしくはない。だって、世間には元の教え子と結婚する教師がいるし、80歳の老婆と結婚する20歳の青年もいるんだから。例えば、40歳代の高校教師が自分のクラスにいる女子校生徒と恋仲となり、卒業後すぐ結婚しちゃう場合もある。また、資産家のオバはんと結婚する財産目当ての若者もいて、「夜の営み」を想像すると震えが来るが、コレばかりはしょうがない。米国ではヨボヨボの石油王と結婚した美女もいるんだからさ。ちなみに、尾崎秀実と一緒に捕まったソ連のスパイ、リヒャルト・ゾルゲ(Richard Sorge)は、恩師の元女房と結婚していたのだ。ゾルゲがアーヘンで博士課程にあった時、彼の指導教授がカート・アルベルト・ゲルラッハ(Kurt Albert Gerlach)博士で、この赤い学者はクリスチアーネ(Christiane Gerlach)夫人と別れてしまった。その後、教え子のゾルケは「先生の別れた女房」と結婚する。しかも、驚くべき事に、弟子と師匠との友情は失われなかった、というから共産主義者の頭は我々の常識を越えている。(マーティン・ジェイ 『弁証法的想像力』 荒川幾男 訳、みすず書房、1975年、 p.13) 恩師と離婚した女性を娶るなんて筆者にはとてもできないし、両親や友人だって「それは・・・、ちょっと・・・、何だかなぁ」と困惑するはずだ。でも、自分の同級生が母親の再婚相手になった場合を想像すれば、そっちの方が「まだ“マシ”かなぁ」と思ってしまう。

暴行の常習者なのか?

Mitsuhashi 1(写真  /  選挙でコスプレ姿になった三橋氏とさかき漣さん)
  ともかく、三橋氏の現夫人が何歳であれ、それはとやかく言うものではない。一番の問題は、三橋氏に“常習的な”DV(家庭内暴力)の傾向があると噂された事だ。三橋氏自身、ブログで平手打ちの事実を認め謝罪しているから、感情的に夫人を殴ってしまったのだろう。多少の夫婦喧嘩はどこの家庭にもよくあることだから一々咎めないが、警察沙汰になるというのは尋常ではない。報道によれば、三橋夫人は2017年の9月と11月にも暴力を受けていたというので、今回で3回目の災難となる。しかし通常、夫婦の口論くらいでは逮捕されないだろう。普通なら「とりあえず、喧嘩はやめなさい!」で済むんじゃないか。警察が度重なる通報を受け、連行・逮捕したとすれば、警察官が「またやったのか!」とか「悪質だ!」と考えたのかも知れないし、また、裁判所がなぜそう判断したのかの理由も知りたい。三橋氏のブログによれば、口論が起こったのは1月5日の夜だったそうで、警察に連行されたのが6日の早朝ということだから、随分と長く喧嘩をしていたことになる。三橋夫人が長時間の苦痛に堪えられなくなって110番したとも考えられるので、事の真相は夫人と警察にしか分からない。

  今回の事件で厄介なのは、三橋氏がブログで簡単な「お詫び文」を掲載しただけで、具体的な経緯を述べず、一般人の勝手な推測が飛び交ってしまった事だ。曖昧なインターネット情報によれば、作家のさかき漣さんが三橋氏の二番目の夫人で、離婚していたという話もある。漣さんのお姿は筆者もチャンネル桜で拝見したことがあるので、彼女が三橋氏の事務所に勤務し、彼と共著で本を出版していたことも知っていたが、夫婦関係にあることは知らなかった。どんな理由で離婚に至ったのかは不明だが、彼女が書いた過去のブログが再浮上して三橋氏の疑惑が更に深まっている。2015年6月28日附のブログで、彼女は「なぜ被害者は加害者から逃げ出せないのか」という文章を書いていた。その中で、DV被害者の状況について述べている。


  ・・・加害者から長年にわたり身体的虐待と共に「役立たず」「バカ」「きちがい」「俺以外には誰もお前に優しくする人間はいない」「他人は絶対にお前を助けない」「俺だけがお前を理解している」などの罵倒や甘言を交互に受けてきた経験から、被害者は、自分の思考を加害者からコントロールされているに近い状態にあり、加害者以外の他人の言葉を素直に受け止めることも困難となっている。

  さかき漣さんの表現によると、被害者は「カルトの洗脳が完了した」状態に近いようだ。だから、DVを受けた妻が、虐待を世間に訴えかけようとしても、夫にバレたら叱られる、と怯えてしまい、病院で怪我の治療だけ済ませ、そのまま帰宅してしまうケースもあるそうだ。たとえ、警察から何度も「被害届を出しなさい」、「シェルターに逃げるという方法もある」と説得を受けても、「ここで私が我慢すれば、“何もなかった”ことになるのだ」と思い込み、やはり帰宅してしまうらしい。そこで、漣さんは、次のように勧告する。

  もしも暴君のコントロール下から抜け出したいのなら、被害者には、「もしや自分は加害者から利用されていたのではないのか」との疑念を持ち始めることが肝要だ。

  こんなブログを一般人が読めば、「もしかしたら、さかき漣さん自身の体験を基にした分析なのか?」と疑ってしまうだろう。事実、漣さんは家庭内暴力に関心があるようなので、彼女の主張と見解には何となくある種の重みがある。チャンネル桜の水島社長は、番組内で「いずれDVについても討論してみたい」との旨を語っていたので、さかき漣さんをゲストに迎えてみたらいいんじゃないか。彼女は「夜桜亭」とか「討論! 討論! 討論!」にも出演したことがあるので、水島社長とも面識があるはずだ。だだし、「漣さん、ご自身がDVを受けた経験がありますか?」との質問には答えないだろうから、その時に彼女が見せる表情で判断するしかない。

  今回の逮捕劇で三橋氏のイメージが損なわれたのは確実だ。保釈後、三橋氏はブログを更新し、その中で、マスコミが大々的に報道する程の事件か、と呆れていたが、ベストセラーを世に送り、テレ朝の『TVタックル』を始めとする討論番組に出演する売れっ子評論家ともなれば、マスコミが放って置く訳がないだろう。藝人のつまらない色恋沙汰でさえ何日も垂れ流すマスコミだ。そこに、普段からマスコミ批判を繰り返す三橋氏が「傷害事件を起こしたぞ !」とくれば、血に飢えたサメのように群がり、容赦無く噛みつくのは当然だろう。しかも、三橋氏は初犯でなく、2015年(平成27年)9月にも、神奈川県の小田原署に逮捕された「再犯」である。三橋氏はこの事件をどう説明するつもりなのか? 2015年というと、二番目の夫人である「さかき漣」さんへの暴力かも、と推測できる。この件に関しては三橋氏に訊くしかない。水島社長はこの「逮捕」について、三橋氏に問い質したのだろうか。原因や内容を聞き出せなくても、事件の確認くらい電話で訊けるだろう。

疑惑を晴らす手段

  今回の事件を三橋氏がどうするのか、無関係な筆者には全く分からない。彼はレギュラー・キャスターを務めるチャンネル桜に今後出演するのか。もし、三橋氏が今回の騒動を「単なる夫婦喧嘩」と判断するのであれば、彼は来週にも再登板すべきだ。なぜなら、自分にDVの性癖が無く、夫人との和解ができていると言うなら、視聴者の前に出て堂々と話すべきだし、皆が持っている疑念を払拭すべきである。このままチャンネル桜から消え去り、講演巡業や著述活動に専念するなら、視聴者の多くが「やっぱりねぇ~」と彼のDV疑惑を認めてしまうだろう。私生活での醜態をインターネット・テレビで語るのは恥ずかしいだろうが、家庭内暴力に関する猜疑心はいつまでも人々の記憶に残るから、三橋氏の将来にとって大きなマイナス要因となることは確実だ。したがって、「当分のあいだ謹慎する」と言って雲隠れすれば、彼の立場はますます不利になるだろう。伊藤詩織に対する「強姦疑惑」を持たれた山口敬之さんも、月刊『Hanada』で反論文を投稿し、花田氏のインターネット動画にも出演したから、自身の疑惑を晴らすことができたのだ。あのまま沈黙を守っていたら、現在のようには活動できない。警察沙汰が一件落着しても、世間の不信感は解決できないのだ。

  もし、三橋氏が疑惑を晴らしたければ、被害者の三橋夫人が何らかの声明をネットで発表するか、声だけでもいいからチャンネル桜で流してもらうべきだ。警察への被害届を取り下げたといっても、世間はそれを「恐怖による撤回」としか考えない。本当に三橋氏が謝罪し、夫人からの赦しを受けたのなら、三橋夫人としても旦那のために一肌脱ぐべきじゃないのか。夫の仕事に影響が出てしまい、ファンの数も何名かは減ってしまうのだから、窮地に立った夫を助けるのも妻の役目だろう。愛人騒動で騒がれた山崎拓は、勇気ある夫人に助けられたし、浮気を繰り返すビル・クリントン元大統領もヒラリー夫人に掩護されたじゃないか。ただ、三橋夫人が「そんなの絶対にイヤ」と突っぱねる場合も想定できるので、こうした提案は非現実的かも知れない。それに、まだ彼女が恨みを抱いている場合、夫への復讐心が消えていないので、三橋氏の窮状を見て「ざまあみろ!」と思っている可能性もある。

  この事件を当ブログで論じることには、少なからぬ抵抗感があった。まるで藝能週刊誌が得意とする中傷記事になってしまいそうで気分が重くなったからだ。元々、筆者は三橋氏に対して悪意は無い。私的な事だけど、彼が2010年に参議院選挙へ出馬した時、彼に献金をしたことがある。筆者は最初から、「まだ政界進出には早い。しかも、知名度や組織票が無いから駄目だなぁ」と思ったけど、藝人議員よりは“まし”だろうと考え、三橋氏を支持することにした。だって、元柔道家の田村亮子やプロレスラーの馳浩などと比べれば、三橋氏の方が「まとも」に思えるじゃないか。しかし、三橋氏の選挙参謀になった宇田川敬介との「いざこざ」や、三橋氏の未熟さを耳にして嫌気が差したのも事実だ。宇田川氏から「女と選挙戦、どっちを取るんだ?」と迫られた三橋氏は、「女」と答えたそうだから実に情けない。ある会話で三橋氏は選挙のために1500万円も巻き上げられ愚痴をこぼしていたけど、権力を目指す者には色々な人間が群がってくるのを分かっていなかったのか。宇田川氏から選挙の挨拶回りが出来ていない、と叱責されてふて腐れていたが、政治家になる場合には、不愉快な人物に対しても愛想を振りまき、何度も頭を下げねばならないものだ。それがイヤなら最初から出馬しない方がいい。個人の人気だけで当選できる候補者は限られている。

  今回のブログは曖昧模糊となってしまったが、「三橋氏には頑張ってもらいたい」というのが筆者の願いである。ただし、読者から「能力があれば、そして良い意見を主張するなら、DV癖を寛恕できるのか !」と詰問されれば、答えに窮するから筆者も反論するのが辛くなる。それゆえ、三橋氏にはカメラの前で堂々と説明してもらいたい。世間は彼の態度や表情で判断するだろう。でも、傷つきやすい三橋氏のことだから、「ギャアギャア言う連中は相手にしない ! テレビの仕事が無くても食って行けるから」と言いそうだ。目下のところ、引く手あまたの経済評論家なので、チャンネル桜や地上波での仕事を失っても、それほど痛くはないだろう。しかし、いくら人気者といっても、しょせんは三橋事務所は個人商店だ。巨額の資産を保有する大企業じゃないから、信用が失墜すれば徐々にその名声にも翳りが出てくるだろう。ダメージに対する初期対応を怠れば、必ずやそのしっぺ返しが来るぞ。被害届が取り下げられたから、今回起きた事件の解明はうやむやとなり、三橋氏へのネガティヴな印象だけが残ることになる。余計な世話だけど、三橋氏の失脚を惜しむから、筆者は敢えて意見を述べる事にした。これから世間の反応がどうなるか、ちょっと気掛かりだ。



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