本人登場の釈明会見

  前回(1月11日のブログ)、DV(家庭内暴力)で逮捕された経済評論家の三橋貴明について書いた。その時、筆者には詳しい内情が判らなかったので、勝手な憶測と邪推で評論し、三橋氏の容疑を晴らすには、本人が公の場で説明するか、三橋夫人が何らかの声明を直接発するしかないと提案した。すると、要望が叶えられたかのように、三橋夫人がチャンネル桜に出演した。彼女が「事件」の経緯を説明してくれたので、筆者としてはちょっと嬉しい。やはり、当事者が画面に現れて直に弁明しないと世間は納得しないよねぇ。

Mitsuhashi 3  三橋夫人は顔を伏せての釈明だったが、それでも話し方や受け答えの様子で、三橋氏の「暴力」が強烈なものではなかったと安心できた。新聞の報道だけでは事件の発端や経緯が分からないので、不特定多数の人が「DVの常習者だ !」と断定したり、「少女趣味のロリコンだ!」と揶揄していたから気になっていた。ただし、三橋夫人の話だけで納得しない人もいるはずで、「それなら、第一夫人と第二夫人の場合はどうだったのか?」との疑問を投げかけられれば、擁護派の人も唸ってしまうだろう。本当に夫婦間の揉め事は判りづらい。

  説明対談は有り難いが、それで全員が納得する訳ではない。ある人々は「もしかすると、三橋夫人は何かを隠しているのかも知れないし、知られたくない事実を隠すために、敢えて気さくに答えたのだろう」と勘ぐるひともいるからだ。一緒に連れてきた赤ん坊を見れば解るけど、幼い子供を育てる母親としては、父親の名誉を守りたいし、過去にあった色々な夫婦喧嘩を話したくないと断っても不思議じゃない。意地悪な見方をすれば、「真相」をうやむやにする為に夫人が嘘をつくことだってあるだろう。今回の事件で夫の仕事が減ってしまったから、家庭を支える妻としては、夫の容疑を晴らし、以前のような活動を再開してもらいたいと考えるのも妥当だ。これから幼い子供を育てて行くわけだから、養育費を心配する妻であれば、夫の収入が激減するのは避けたいし、自分のせいで事件が大きくなってしまったという罪悪感もあるはずだ。

  今回の釈明でチャンネル桜の視聴者は、一応の納得できたはずだし、三橋氏を堪忍してやろうと考える人も出てくるだろう。ただ、依然として疑惑の目を向けたり、「それでも赦せない !」と頑なに拒絶する人もいるはずだから、一度犯した過ちは中々消せるものではない。たぶん、三橋氏のテレビ出演は激減するだろう。彼は何度かテレ朝の『TVタックル』に出演していたが、同番組制作者は三橋氏をもう呼ばないんじゃないか。一旦、DV疑惑の汚点がついてしまった人物を起用するのは、局としてもリスクが高いし、視聴者からの抗議も予想されるから、再び招くとしたら数年後になるだろう。漫才師とか有名俳優なら、暴行事件を起こしても復帰できるだろうが、知識人枠で出演する評論家だと難しい。だって、殴った相手が男ならいいけど、女性で女房とくればイメージが悪いじゃないか。

  水島社長の質問に答えていた夫人が認めていたけど、過去二回の通報は本当だった。筆者の感覚からすると、夫婦喧嘩くらいで警察に通報するなんて愚かだが、19歳のお嬢さんだと「普通」なんだろう。これは推測だけど、夫婦間の口論が過熱して、取っ組み合いの喧嘩となり、激昂した夫人が“勢い”で警察に電話を掛けた、というケースも想像できるのだ。世間の視聴者は「たかが夫婦喧嘩くらいで警察沙汰にするなんて、頭がどうかしている !」と叱責するだろうが、舅や姑と暮らさない核家族の夫婦だと、他に頼る人や仲裁してくれる人がいないので、怒りにまかせて通報することもあるだろう。確かに「警察は便利屋じゃないぞ !」と言えるけど、若い子には「何かあれば警察に」という考えがあるのかも知れない。昔と違い、役所や交番への距離が精神的に近くなったことは確かだ。

  自分から進んでチャンネル桜に赴いた三橋夫人には勇気がある。水島社長との会話で、少々アホな回答があったけど、正直に答えているという印象を受けたので、全体的に見て良かった。「留置場」と言うところを「刑務所?」と言い間違えるところなど、今風のお嬢さんらしくて笑える。三橋夫人は夫婦関係を修復し、これからも共に暮らす意思を表明していたので、深刻なDV疑惑は晴れたんじゃないか。ただし、三橋氏が酒を呑んでの暴行と判ったので、別の欠点がバレてしまった。家の外では温厚で陽気な人物でも、一旦お酒が入ると大胆になり、態度が豹変する人もいるから、三橋氏はこのタイプなのかも知れない。アルコールが入って態度がデカくなる人は、本質的に「気が小さい」と考えられる。普段の生活では意識的に「謙虚」となり、本性を抑圧しているから、酔っ払うとその箍(たが)が外れてしまうのだろう。居酒屋などで酔っ払った場合、三橋氏は男性に対しても大胆になるのだろうか? もし、女房に“だけ”としたら、内弁慶みたいで情けない。

  三橋氏にとって、これからの試練は、チャンネル桜に再び現れるのか、という点である。彼は一緒にキャスターを務めた浅野久美さんと「また」コンビを組めるのか? 女性キャスターと女性の視聴者は厳しいぞ。適当な謝罪だと赦してもらえないし、彼女達の信頼を回復するには相当な努力と時間を要する。雪印乳業だってスキャンダルから立ち直るまで、相当な苦労をしたはずだ。「信頼」を築くのは何年もかかるのに、それを壊すには一瞬でいい。男性視聴者なら、「まぁ、カミさんが赦してくれたんだから、いいんじゃないか」と寛容な見方をするけど、一般的に、女性は女房に手を挙げる亭主を憎み、なかなか赦さない。筆者は「甘い !」と叱られそうだけど、三橋氏には赤ん坊もいることだし、再起を図ってもらいたい。ソッポを向いた読者やファンを取り戻すことは難しいけど、チャンネル桜に再登板して謝罪すれば赦してくれる人もいるかもよ。テレビ・カメラの前に立って、醜態を晒すのは本当に屈辱的で、死ぬほど恥ずかしいけど、我が子の将来を考えれば、じっと堪え忍ぶべきなんじゃないか。格好つけてブログの執筆と講演活動に立て籠もるなら、だんだんと人気に翳りが生じ、「忘れ去られた評論家」になってしまうぞ。余計なお世話かも知れないが、三橋氏の才能を惜しむ筆者は、彼に勇気を持ってもらいたい。(もっとも、三橋氏が筆者のブログを読むとは思えないけどね。)


  

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