教科書に載せて全日本人に知らせたい現代史 支那人の卑史 朝鮮人の痴史
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違法行為を容認したキャメロン元首相

  英国映画で随一のロング・ヒットを続ける「007」シリーズは誰でも知っている。英国海軍中佐でMI6(対外諜報機関)のジェイムズ・ボンドは架空のスパイだが、防諜機関たるMI5の局員も「殺しのライセンス」を持っていたことが明らかになった。というのも、最近、デイヴッド・キャメロン元首相の署名がある機密文書が暴露されたからだ。一部の人々は、「今更、それがどうした?」という感じもあるだろうが、やはり実物が表に出ると一般人は驚く。

  1989年、パトリック・ファヌーカン(Patrick Finucane)は家族がいる目の前で、連合王国支持派のブライアン・ネルソンという狙撃手によって射殺された。ファーヌカンはベルファストで活動する弁護士であったが、アイルランド独立を目指す共和派の幹部達を代弁していたから、ある意味、危ない橋を渡っていたと言えるのかも知れない。英国陸軍は彼の存在を疎ましく思っていたのか、準軍人的諜報員を使って“始末”することにした。そこで英国の諜報組織は、事前に首相の「承諾」というか、「許可(authorization)」を求めたのであろう。「要請」を受けたキャメロン首相は筆を執って、「ブリテンの国土に於いて訴追や裁判の恐れ無く、殺人、拷問および性的暴力に関与する許可を与える」と書いた。(Rebecca Camber, "David Cameron gave MI5 agents licence to kill in secret letter", Daily Mail, 4 October 2018)

David Cameron 1Spooks 2







(左: デイヴィッド・キャメロン  /  右: TVドラマ「スプークス」の出演者)

  この「お墨付き」に関しては、元判事のマーク・ウォラー卿(Sir Mark Waller)も知っていたそうで、キャメロン氏は2012年に書簡を送り、諜報局のエージェントが法を破るのは長年に亙り行われてきた極秘の方針である、と述べていた。ちなみに、マーク・ウォーラー卿はかつて諜報局の長官を務めており、MI6やMI5、GCQHを監督する立場にあったという。ちなみに、このGCHQ(Government Communications Headquarters)とは、英国の諜報機関で、国内外の様々な情報を集め、通信傍受や監視、盗聴などを行いながら治安維持を図る組織である。一般の日本人には馴染みがないけど、日本でも放送されたBBCのスパイ・ドラマ『スクープス(Spooks)』や、007の映画を観た人なら覚えているかも知れない。米国のNSAと似たようなインテリジェンス機関と考えれば理解できるだろう。

  この極秘文書が暴露されたことで、過去に起こったミステリアスな事件が再検討され、「もしかしたら諜報機関の仕業かも?」という疑念が生まれるようになった。例えば、四半世紀前に話題となったスティーヴン・ミリガン(Stephen Milliagn / 45歳)議員の怪死である。1994年2月7日、ジョン・メイジャー政権の注目株だったミリガン議員は、テムズ川近くにある自宅の台所で死んでいるのを発見された。これは自殺ではなく、不運な事故死と判断されたのだが、その死に様が目を蔽いたくなるほど醜悪なものだったという。発見当時、ミリガン氏は丸裸であったが、女性用のストッキングとサスペンダーを身につけ、頭には黒いポリ袋を被っていたのだ。そして、首には電気コードが巻き付けられ、口の中にはオレンジが一房入っていた。検死の結果、ミリガン氏は首に巻いたコードを絞めた時の圧力で窒息したらしい。遺体を目にした捜査関係者は、この独身議員が自慰行為というか、独りで性的興奮を求めているうちに、偶然、窒息死する破目になったのだろう、と考えた。検死を行ったジョン・バートン医師によれば、自殺や他殺の痕跡は無かったという。考えられる原因は、「無謀な冒険」、あるいは「やり過ぎた遊び」にあったそうである。

Patrick Finucane 1John Major 1Stephen Milligan 2








(左: パトリック・ファヌーカン  / 中央: ジョン・メイジャー  /  右: スティーヴン・ミリガン)

  いゃ~、人間、いつ、如何なる場所で、どんな死に方をするのか判らないものである。ミリガン氏も、まさか、こんな運命が待ち受けていたとは思わなかったはずだ。一応、元大英帝国の下院議員なんだから、せめて死ぬ時くらいは、ちゃんと服をまとい、畳の上で「お迎え」を待ちたいものである。(街中のタクシーだって裸の中年男じゃ素通りするぞ。ただし、藝人の「小島よしお」なら別だけど。) 筆者はSMに疎いので、専門家や愛好者に訊くしかないんだけど、性的変態は自分の首を絞めて窒息状態スレスレの恍惚感を楽しむそうだ。しかし、ミリガン議員が本当にSM趣味を持っていたのかどうかは不明である。彼の友人や同僚によると、ジャーナリス上がりのミリガン議員は、よく教会に通っていたキリスト教徒で、鋭い知性を持ち、ユーモアに溢れる人物であったらしい。

事故に見せかけた殺人

  ミリガン議員の死亡は偶然に起きた「悲運」として片付けられたが、武器商人のジェラルド・ジェイムズ(Gerald James)は別の意見を持っていた。彼は兵器会社の「アストラ(Astra)」を経営していたが、サダム・フセイン治下のイラクに武器を流したことで会社を潰してしまったらしい。その後、武器市場の裏を知るジェイムズは、本を書いて世間に警告を発する「事情通」に転身したそうだ。この告発者によると、自ら首を締めて死亡に至る事故は、秘密諜報部員がよく使う手口であるらしい。(Guy Adams, "Did MI5 under orange-in-mouth Tory MP?", Daily Mail, 5 October 2018) というのも、変態行為での事故死だと、愚かしいスキャンダルということもあって、適切な捜査と綿密な検死が行われない場合が多いからだ。通常、亡くなった人物の遺族や友人は、恥ずかしさのあまり、なるべく早く幕引きを行いたいと考え、事を荒立てずにそっとして欲しい、という心理が働く。したがって、故人の名誉を尊重する遺族は、死因を徹底的に突き止めようとは思わない。(確かに、故人の性癖を知れば、遺族はマスコミを避けたがるし、一刻も早く忘れたいと願うはずだ。) 警察も破廉恥な遺体を目にすれば、「こりゃ、自業自得だなぁ~」と思ってしまうし、所属政党の面子も考えてしまうから、大抵の場合、形式的な捜査をして「一件落着」となる。

Gerald James 1(左  /  ジェラルド・ジェイムズ)
  ジェイムズの説明を聞けば、イギリス人じゃなくとも、「なるほど、そうだよなぁ」とうなづき、「ひょっとしたら政府の諜報員に殺されたのでは?」と疑ってしまうだろう。確かに、ミリガン議員には殺されるだけの理由があった。当時、彼は武器調達を担当するジョナサン・エイケン(Jonathan Aitken)大臣の秘書を務めていたから、武器取引に関する政府の極秘事項や汚い遣り口を知っていたのだ。ジェイムズによると、死亡する少し前、ミリガンは保守党の重鎮達と激しい口論を交わしていたという。もしかすると、激昂したミリガンは、元ジャーナリストであったから、表に出せない政府の行為を世間にぶちまけてやる、と脅したのかも知れない。「サンデー・エクスプレス」紙が事件の六日後に報道していたが、ミリガン議員が死亡した当日、警察が駆けつける前に、不審な男が議員の自宅から出てくるのを目撃されていたのだ。同紙によれば、この不審者は防衛省からの人物で、現場に政府の極秘文書が残されていないかどうかをチェックするために訪れたそうである。ところが、防衛省はそんな人物を派遣した覚えはない、と否定した。そのため、事実は未だに不明である。

  とにかく、ミリガン氏の死亡には疑問が多い。英国の「インディペンデント」紙は、ミリガン議員の「元ガールフレンド」に取材し、インタビュー記事を1994年2月9日附の新聞に載せていた。彼女はミリガン氏の死亡を他殺と考えていたそうである。ミリガン氏はチズウィックのブラック・ライオン・レーンにある自宅のキッチンで倒れていたのだが、彼の性癖からすると、その場所は彼らしくないそうだ。台所はすきま風が入りやすく、床はタイル張りだし、窓から室内がよく見えるので、ミリガン氏は好まなかったそうである。まぁ、言われてみれば、外から覗かれる可能性が高い台所で、変態プレーを楽しむというのは、ちょっとおかしい。第一、有名議員なんだから、もし通行人とか藝能記者に見られたら一大事となるはずだ。普通なら、窓の無い奥の部屋とか、誰も近寄らない地下室などで、恥ずかしい変態プレーを楽しむんじゃないか。でも、世の中には開放感を味わいたい変態もいるから、どちらとも言えないものである。

別の不審な自殺死体

James Rusbridger 1(左 / ジェイムズ・ルスブリッジャー )
  もう一つ気になる事件があった。ミリガン議員が亡くなってから九日後、元MI6局員でジャーナリストになったジェイムズ・ルスブリッジャー(James Rusbridger / 65歳)が、デヴォンにある貸家で死んでいたのだ。ところが、彼の死に様が普通じゃなかった。床にうつぶせで倒れていたルスブリッジャー氏は、ガス・マスクを被り、緑のつなぎ服を着て、厚手のゴム手袋をはめ、防水加工の長いコートを羽織っていたのだ。屋根裏からは長いロープが伸びており、彼の首と足首に結ばれていた。そして、彼の周りには、縄で縛られた男女の写真があったという。これは、彼がSMの趣味を持っていたことを示している。つまり、彼も変態プレー中に誤って死んでしまった、ということだ。

  しかし、ルスブリッジャー氏には、やりかけの仕事があった。死亡する数日前、彼はローカルTV局に、「ミリガンの死について調査するつもりなんだ」と語っていたそうである。彼の取材と死亡は無関係なんだろうが、その死がミリガンの「事故死」とあまりにも近かったので、何となく謀殺の疑いが湧き上がってしまったのだ。検死官がルスブリッジャーの遺体を調べた結果、その死因は自殺と判明した。天井に結びつけたロープで自分の首と足首を縛り、体を宙づりにして楽しむ趣味など、普通の生活を送る人間には解らないが、SM愛好者には「普通」なんだろう。サディストの女性に鞭で打たれると快感を覚えるオっさんも居るらしいから、異常な世界に非常識な人物が居ても不思議ではない。自民党や立憲民主党ばかりではなく、財務省とか文科省にも変態趣味の人物が居たりしてね。(政界には元パンティー泥棒の議員とか、赤ちゃんプレーで女性に近づく議員などが居るから、SMが趣味の議員が存在してもおかしくはない。)

  とにかく、ミリガン議員の死亡が自殺なのか他殺なのか、それとも事故死なのか判らない。ただ、変態行為に見せかけて殺害するという手口は見事だ。首吊り自殺とか服毒自殺だと謀殺の疑惑が生まれやすいが、SMプレー中の事故死なら、他殺の線が薄くなることも有りうる。例えば、山崎拓・元副総理みたいなスケベ議員がいたとして、北朝鮮の工作員に殺されたとする。(山崎氏は愛人と彼女の母親を伴って、「三人」のプレーをするのが夢であったらしい。一般女性なら「えっ、何それ??!!」と驚いてしまうが、独自のエロ本を作る人物には普通の事なのかも知れない。) 死亡現場は渋谷の“いかがわしい”ラブ・ホテルの一室で、丸裸の議員がロープを首に巻いて、ダッチワイフの上で死んでいたら、駆けつけた警察官は何らかの「事故」と思うだろう。しかも、こうした「怪死」となれば、自民党執行部や官房長官から政治的な圧力が掛かるから、「ほどほどの捜査」で幕引きとなる。(特に、衆院選や参院選が間近だと、首相官邸から「捜査中止」を仄めかすメッセージが届く。こうなれば、受け取った警察側も、「恩に着るから、どうかひとつ、ね ! 宜しく頼むよ !」という“お願い”には逆らえない。)

  英国のマスコミは、「キャメロン氏が諜報機関に免罪符を渡した」と非難していたが、外国の政治家や軍人、研究者にとっては別に驚くほどの事ではない。諜報活動の専門家じゃなくても、MI5やMI6の現場オフィサーが密かに殺人を犯していることくらい公然の秘密である。むしろ、謀殺や拷問を行っていなかったら、そちらの方が驚きだ。外国のスパイやテロリスト相手に遵法精神に則った捜査では不充分だし、時には法律を無視する手口が有効な場合もある。国家の利益や国民の安全を確保する為には、残酷な取り調べとか自殺に見せかけた口封じだって必要だ。そして、このような汚れ役を担う人物は、高貴な精神を持ったエリートでなければならない。単に暗殺や拷問を行うだけなら、マフィアの殺し屋とか傭兵で間に合う。しかし、政府による違法活動は別だ。世間から決して認められず、称讃もされないが、愛国心と自己犠牲の精神を以て国家に尽くす人物しか、真の諜報員になれない。

  翻って、我が国の諜報組織はどうなのか? 日本には公式な防諜・対外工作機関は無いけれど、何らかの代替組織くらいはあるだろう。ただし、総理大臣が「殺しのライセンス」を与えているかどうか、は定かではない。普通の国だと、軍隊の中から適材を選び、潜入諜報員とか特殊工作員に仕立てるが、日本の自衛隊員がスパイになって暗躍するなんて、ちょっと想像できない。たとえ、「殺しのライセンス」を与えたとしても、その諜報員が暗殺現場を目撃されたり、外国の諜報員に殺害されたら大騒ぎになる。もし、ひょんな事から遺体が警邏中の巡査や一般人によって発見されたら、身元がバレる虞(おそれ)があるし、勘の鋭い事件記者が嗅ぎ回ると厄介だ。仮に要人暗殺や極秘作戦を実行する部隊があったとしても、政治家が愛人とか外国のスパイに漏らしてしまう虞もあるから不安だ。左翼の国民党や立憲民主党が政権を取れば、支那や北鮮に通じた議員が防衛大臣や国家公安委員長になったりするから、機密情報は外国に筒抜けとなる。そして、政府筋のネタを握った外人スパイが、“わざと”マスコミにリークすれば、蜂の巣を突いたように世間が騒ぐから、日本の防諜組織は存続できなくなる。

  日本に謀殺や拷問を許された諜報機関があるのかどうか、平民の筆者には分からない。ただ、「存在して欲しい」という願望はある。まさか、本当に無かったら、そっちの方がショックだ。国家の安全と秩序を確保するためには、時として非情な手段を用いなければならぬ時があるし、テロ時代の今にち、まどろっこしい法的手続きに縛られれば、未然に防げる事件でも手遅れとなってしまうだろう。日本にはロシア人や支那人、朝鮮人および日本人の協力者がウヨウヨいるから、事故に見せかけて「抹殺」することも時には必要だ。国防意識の高い英国には、ジェイムズ・ボンド並のスパイがいるけど、脳天気な日本だと司会者の大木凡人(おおき・ぼんど)くらいしか思いつかない。日本で頼りになるスナイパーといったら、さいとう・たかを先生のゴルゴ13くらいだから、何とも憂鬱になる。民間企業は「ゴキブリ・ホイホイ」を開発したのに、政府にはスパイ・キャッチャーすら無いんだから、どおりで売国奴が野放しにされている訳だ。



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