教科書に載せて全日本人に知らせたい現代史 支那人の卑史 朝鮮人の痴史
黒木 頼景
成甲書房


好評発売中 !

トランプの顧問を狙ったFBI
Roger Stone 11Robert Mueller 2








(左: ロジャー・ストーン  /  右: ロバート・モラー)

  アメリカの主要メディと民衆党は、心の底からトランプ大統領を憎んでいるようだ。彼らにとったら2020年の大統領選挙は悪夢の再来で、トランプが二期目を迎えれば憂鬱どころの騒ぎじゃない。あの忌々しい顔を更に四年間も見るくらいなら、自分の目玉をくり抜きたくなるほど気分が悪くなる。ただし、本当に眼球を潰すのは痛いから、罵詈雑言を浴びせかけるだけだろう。それでも、トランプにとったら悩みの種で、左翼は有ること無いこと何にでも難癖をつけてくる。「史上最低の大統領にしたい」と願う左翼は星の数よりも多い。だが、「2020年まで待てない!」と発狂する極左分子は、ロシアゲート疑惑でトランプを失脚させようと目論んでいる。何といっても、彼らには元FBI長官で司法省の特別顧問になったロバート・モラー(Robert Mueller)がついているから鬼に金棒だ。民衆党の議会とマスコミを敵に廻したトランプは、政治的四面楚歌といったところである。毎回うんざりしてしまうが、「絶対にトランプを弾劾裁判にかけてやる!」と息巻くリベラル派の執念は恐ろしい。

Roger Stone 5Roger Stone 4








(左: リチャード・ニクソンとロジャー・ストーン  /  右: ロナルド・レーガンとストーン)

  「本丸を攻めるなら、まづ外堀を埋めよ !」じゃないけど、アメリカの左翼陣営はトランプの首を締めるために、側近や友人から締め上げることにした。今回、その標的となったのが、大統領選挙でコンサルタントを務めたロジャー・ストーン(Roger Stone)だ。日本ではあまり知られていないが、ストーンは米国の政界やメディア界では名が知られており、時たまFOXテレビやインターネット番組の「InfoWar」に出演し、政界の裏話や陰謀について語っている。また、彼の著作は結構おもしろい。例えば、『ケネディーを殺した男(The Man Who Killed Kennedy)』という著書では、首謀者の一人と見られるリンドン・ジョンソンを厳しく批判し、その破廉恥な私生活まで暴いていた。筆者も読んだことがあるけど、本当にジョンソンは汚い奴で、呆れるほど金と女には目が無く、ケネディーを激しく憎んでいた。JFKが暗殺されて大統領に昇格した時のジョンソンときたら、笑顔を堪えるのが大変で、悲しみの表情なんて一切無かった。日本では公民権法で黒人の地位を向上させた偉人と思われているが、実際のジョンソンはテキサスの悪党と懇ろだった利権屋に過ぎない。ブッシュ家の次男を取り上げた『ジェブとブッシュ犯罪一家(Jeb ! and the Bush Crime Family)』も刺戟的な本で、痛快というか辛辣な批判で満ちている。ストーンはジョージ・W・ブッシュの選挙を手伝ったが、後に仲違いをしたのか、ブッシュ大統領親子を容赦無く叩いていた。ここでは紹介しないけど、ストーンが述べていたレーガン大統領暗殺未遂の真相も興味深い。

Jeb Bush 3333Robert Gates 1Lee Edwards 1Hillary Clinton 93








(左: ジェブ・ブッシュ  / ロバート・ゲイツ  / リー・エドワーズ  / 右: ヒラリー・クリントン  )

  トランプとの関係を取りざたされたストーンは、昔から共和党畑を歩んできた人物で、たった24歳の若さで共和党全米青年部会(Young Republican National Federation)の総裁に就任したというから凄い。ちなみに、この組織に属していた有名人を捜してみると、フロリダ州知事を経て統領選に出馬したジェブ・ブッシュ、元CIA長官で国防長官にもなったロバート・ゲイツ、保守派のシンクタンク「ヘリテージ財団」で上級研究員を務めるリー・エドワーズ(Lee Edwards)が挙げられる。意外なのは、若きヒラリー・クリントンが属していたことだ。彼女はシカゴの中流家庭に生まれ、父親のヒュー・ロダムは保守的なビジネスマンだった。メソディスト信徒の家庭で育ったヒラリーは保守派少女になってウェズリー大学に進み、ウェズリー共和党青年部の支部長になったそうだ。しかし、卒業論文を作成する頃には、ユダヤ人マルキストのサウル・アリンスキー(Saul Alinsky)に魅了され、引き返すことの出来ないダーク・サイドに落ちてしまった。そして、法科大学に通うようになったリベラル娘は、後に女たらしのビル・クリントンと結婚し、州知事夫人からファースト・レディー、上院議員、国務長官、大統領候補へと出世した。しかし、念願の大統領にはなれず終い。アメリカにも神様がいるのか、支那人から裏金をもらう奴には天罰が下るようだ。

Saul Alinsky 1Hillary Clinton 32







(左: サウル・アリンスキー  /  右: 学生時代のヒラリー・ロダム・クリントン)

  話を戻す。共和党の政界で活動したいと望む若きロジャーにとって、最初のヒーローはリチャード・ニクソンで、思い出がいっぱい詰まっているのか、失脚した大統領についての本を書いている。洒落た服装を好むストーンは、見かけとは違いバリーゴールド・ウォーターやロナルド・レーガンを支持する保守派で、ジャック・ケンプ上院議員や大統領候補にもなったボブ・ドールの選挙も手伝ったそうだ。ストーンはトランプの法律顧問だったロイ・コーン(Roy Cohn)と顔見知りで、その交友関係からトランプと親しくなったものと思われる。彼はトランプがカジノ経営をしていた時にアドヴァイザーとなり、1998年になると大統領選挙に出てみないか、と勧めたそうだ。そして、2016年、ついに不動産王は動いた。アウトサイダーのトランプは、共和党の主流派を敵に廻したものの、持ち前のキャラクターを活かして合衆国大統領になってしまった。なるほど、ストーンの炯眼(けいがん)は中々のものである。

Roy Cohn 22Roger Stone 7









(左: ロイ・コーン  /  右: 不動産王のトランプとロジャー・ストーン)

TVドラマのような逮捕劇

John Podesta 3(左  /  ジョン・ボデスタ)
  ところが、順風満帆に見えたストーンの人生に暗雲が垂れ込めてきた。彼はロシア疑惑の件で議会の公聴会に招致され、ロシアが大統領選挙に干渉したのかどうか、詳しく質問を受けたという。もちろん、ストーンは不正なことはしていないと答えたが、司法省の役人は信用していなかった。というのも、ストーンは選挙中、ジュリアン・アサンジ(Julian Assange)の「ウィキリークス(WiKiLeaks)」と接触を持ち、ヒラリー・クリントンにとって不利になる情報を得ていたから、間接的ではあるが、「ロシアに協力したのでは?」と疑われてしまったのだ。FBIの推測によれば、ロシアの諜報局が民衆党幹部やジョン・ポデスタ(John Podesta)の電子メール・アカウントをハッキングしたという。確かに、謀略の天才であるロシア人なら、盗んだ情報をウィキリースクに渡し、そこからトランプ陣営のストーンに流れるよう仕組んだとしても不思議ではない。容疑者のストーンは司法手続きの妨害1件と5件の偽証罪に加えて、1件の証人買収で起訴されたという。ちなみに、ポデスタはビル・クリントンのホワイト・ハウス首席補佐官を務め、ヒラリーが大統領選挙に出馬したとき、選挙事務所を統括した人物である。

  今回の騒動は1 月25日の夜、FBIの“強襲部隊”がフロリダにあるストーンの自宅にやって来た事で始まる。ただし、この逮捕劇は異例だった。何と、17台の車輌が屋敷を取り囲み、上空にはヘリコプター、地上では29名の武装したFBIエージェントが66歳のロビイストを逮捕しようとしたのだ。(Brooke Singman, "FBI show of force in Roger Stone arrest spurs criticism of Mueller tactics", Fox News, January 26, 2019.) 日本人ばかりか、アメリカ人も「えっ!、何が起きたの!!」と驚くだろう。それも無理はない。防弾ベストを着たFBI職員がアサルト・ライフルを構え、暗視装置を頭に装着し、もの凄い形相で建物を取り囲んでいたんだから、近所の住民だってビックリだ。でも、一番驚愕したのはストーン本人だろう。警察が来たので玄関のドアを開けると、大勢の武装警官が自分に銃を向け、サーチライトまで当てていたんだから。その時、唖然とするストーンはTシャツ姿で裸足という有様。愛犬のヨークシャテリアは御主人様に何が起きたのか理解できず、ストーン夫人と一緒に戸惑うばかり。寝間着姿のストーン夫人も外に連れ出され、まるで共犯のような扱いだったという。言うまでもないが、ストーン氏はおとなしくFBIに従い、手錠を掛けられたまま連行されたそうだ。

Roger Stone FBI 002











(映像写真  /  ストーンの自宅を取り囲むFBIの部隊)

  ストーンをよく知るFOXニューズは、この逮捕劇を大々的に取り上げ、FBIの手法に疑問を投げかけていた。FOXキャスターのタッカー・カールソン(Tucker Carlson)は、ストーン氏に掛けられた容疑を紹介し、その妥当性を議論していたし、保守派の評論家として有名なローラ・イングラム(Laura Ingraham)は、呆れて物が言えないといった様子であった。FOXで冠番組を持つイングラムは、FBIの逮捕劇を“嫌がらせ”ないし“見せしめ”と非難していた。おそらく、一般のアメリカ人も同感だろう。馬鹿馬鹿しい騒動に憤慨したイングラムは語気を強めて、「どうして拳銃すら持っていないストーン氏を大勢で取り囲むの? 彼は麻薬王とか殺人犯なの?!」と苦言を呈していた。彼女の怒りはもっともだけど、それよりも一般国民はFBIによる税金の無駄遣いの方が赦せない。夜の街中には犯罪者がウヨウヨしているのに、丸腰のロビイストを逮捕するのに大勢のFBI職員を派遣し、ヘリコプターまで飛ばして派手なアクション劇の上演だ。公金の浪費と言われても反論できまい。だいたい、パトカーとヘリの燃料代で、“いくら”かかったのか? 100ドルじゃ済まないはずだぞ。まったく、役人というのは他人のゼニ(税金)だと、気前よく使えるんだから。

Laura Ingraham 1Roger Stone 0021









(左: ローラ・イングラム  /  右: 釈放された時、野次馬に取り囲まれたストーン)

  アメリカ人は派手な銃撃戦が大好き。(特に、楽勝の相手だと。) 逮捕時の映像を観てもらえば分かると思うが、まるで「クリミナル・マインズ」か「CSI」、「Law & Order」といった刑事ドラマを髣髴させるシーンであった。よくSWATチームがコロンビア・マフィアのアジトに乗り込み、スリリングで凄まじい撃ち合いがあるけど、まさか単なる評論家を捕まえるのに、29名も隊員を使うなんて尋常ではない。普通なら、2名の捜査官が1台のパトカーでやって来て、静かにドア・ベルを鳴らし、「ご同行願います」で済む話だ。たぶん、FBIの上層部がストーンを重罪犯に仕立てるため、印象操作を行ったのであろう。その証拠に、逮捕現場に“なぜか”CNNの報道スタッフが同伴していたのだ。どうしてFBIは出動前にCNNに連絡し、「一緒に来るかい?」と誘ったのか? おかしいじゃないか! 日本でも特捜が容疑者宅にガサ入れをするとき、事前にテレビ局に連絡するけど、それと同じことだ。トランプ大統領を憎むCNNとモラーは、ちゃっかり裏で繋がっているんじゃないか? (ちなみに、CNNのプロデューサーは元FBIのアシスタントで、モラー特別顧問とは顔見知りであるという。) もしかしたら、トランプを失脚させたい民衆党とツルんでいたりして。アメリカ人は人前で紳士ヅラをするけど、裏で汚い陰謀を仕掛けるから注意が必要だ。

Roger Stone 2(左  /  Vサインを掲げたストーン)
  FBIに捕まったストーンは25万ドルの保釈金を払って解放されたが、違法な事は何もしていないと言い張っている。トランプ大統領も彼の無罪を信じており、さっそくツイッターで、「これは魔女狩りだ!」と怒りを露わにした。ストーンが釈放された時、大勢の報道陣が集まっていたが、当人はそれに動じず、両方の手を左右に広げ、指でVサインをつくると、ニクソン大統領の物真似をしていた。ニクソンはウォーターゲイト事件で失脚したが、トランプは何とかロシアゲート疑惑を切り抜けるかも知れない。FBIが派手な逮捕劇を画策したのは、ストーンを有罪に持ち込めないと諦めていたからじゃないのか。モラー達はせめて悪い印象だけでも世間に残したから、あのような演劇を実行したのだろう。

  とにかく、民衆党の「トランプ降ろし」は終熄せず、これからも執拗にイチャモンをつけてくるだろう。こうした嫌がらせには、「巨大な壁を絶対に造らせない」と意気込む連中の怨念が漂っている。政界には金銭慾とか権勢慾に加え憎悪が渦巻いているから、理性で対処できると思ったら大間違いだ。後編では不法移民に対処する壁の建設について述べてみたい。
  


人気ブログランキング