教科書に載せて全日本人に知らせたい現代史 支那人の卑史 朝鮮人の痴史
黒木 頼景
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警鐘を鳴らすのは犯罪者

Private Military Corp 1Abu Ghraib Torture 2










(左 : 合衆国政府に雇われた民間軍事会社の「社員」  /  右 : 米国の収容所で虐待を受ける囚人)

  一般国民はあまり気づいていないが、世の中にはよくよく考えてみると異常な先入観が多い。日本人やドイツ人の「戦争犯罪」は、戦後ずぅ~と繰り返し非難され続けてきたが、アメリカ人の戦争犯罪は軽くあしらわれている。時たま、主要メディアによりアメリカ兵の民間人虐殺が報道されるけど、大抵は“一時的”なスキャンダルに過ぎず、何十年も糾弾されることはない。日本人のみならず、ヨーロッパ人もアメリカ社会やハリウッド文化に親しみがあるので、アメリカ軍の「戦争犯罪」を耳にしても、「一部の兵卒による逸脱に過ぎない」とか、「中には残虐な奴もいるだろう」と理解を示す。なぜなら、基本的にアメリカ人は善良で、下劣な者は“例外”と思っているからだ。それなら、日本兵やドイツ兵の所謂「戦争犯罪」だって、戦闘行為中の“例外的”殺人でいいんじゃないか。敗戦国民だけが「悪党」なんておかしい。

  最近、アメリカの有名なテレビ局「Showtime」がドキュメンタリー番組を作った。これはイラク戦争時、米軍の機密情報をウィキリークスに流したことで逮捕されたブラッドリー・マニング(Bradley Edward Manning)を扱った作品で、『XY Chelsea』という表題になっている。ただし、彼は“性転換”により名前を「ブラッドリー」から「チェルシー」に変えているから、昔の報道だけしか知らないアメリカ人は「えっ!」と驚く。翻って、日本の一般人が現在の「チェルシー・マニング(Chelsea Elizabeth Manning)」を見れば、「あらっ ! 可愛らしいアメリカ人女性ねぇ~」と思ってしまうだろう。でも、「実はこの女性、元は男性で、ウィキリークスに軍事情報を流した陸軍のブラッドリー・エドワード・マニング上等兵なんだよ」、と告げれば唖然とする。

Chelsea Manning 5(左  /  「男」時代のブラッドリー・マニング)
 米軍の極秘ファイルをジュリアン・アサンジに渡しただけでも一大事なのに、その漏洩者が性転換をしたアメリカ軍人だなんて、もう目眩がするほどのスキャンダルだ。1960年代までのアメリカなら考えられない。そもそも、よき時代のアメリカなら、ゲイやレズビアンを公表するなんて自殺行為に等しく、性転換に至っては論外を飛び越えて場外だ。もし、息子が「女」になると言い出したら、激怒した父親は勘当どころか、自らの手で絞め殺したくなるだろう。ましてや、軍事機密を漏洩した国家叛逆者となれば、その罪は本人だけでなく、家族全員の名誉にまで及ぶから、我が子を抹殺するしかない。ところが、今じゃ「ヒーロー」と讃える支援者が現れるんだから時代は変わったものである。

Chelsea Manning 8(左  / 「女」に変身したチェルシー・マニング )
  マニングの事件に疎い者は、「この人、いったい何者なんだ?」と思ってしまうだろう。「チェルシー(ブラッドリー)・マニング」は1987年、オクラホマ州で生まれた「男の子」で、複雑な家庭環境のもとで育っていた。父親のブライアンは合衆国海軍に属する情報分析官で、コンピューターの達人ときている。母親のスーザンはブライアンが英国駐在中に知り合ったウェールズ人。恋に落ちた二人は米国に戻ると、娘のケイシーが生まれ、次に息子のブラッドリーが生まれたという。ところが、彼らの母親は一家にとって“頭痛の種”で、子育てよりも酒を飲んでフラフラになっていた。という訳で、ブラッドリーの世話は11歳年上の姉であるケイシーが行い、夜中に赤ん坊のブラッドリーが泣いても母のスーザンは泥酔状態。育児拒否に遭ったブラッドリーに与えられたのは、ミルクとベビー・フードだけ。母親の愛情なんか無い。何しろ、アル中の母から生まれたブラッドリーは、幼い頃からアルコールの影響が顔に表れていたというんだから、本当に可哀想だ。(Paul Lewis, Bradley Manning trial revealed a lonley soldier with troubled past, The Guardian, 21 August 2013)

  情報漏洩が発覚した時のニュース映像を観た人なら判るけど、ブラッドリーは軍人にしては意外に小柄(身長5フィート2インチ)だった。たぶん、幼少時の栄養不足か母親のアルコールが影響しているのかも知れない。だが、ブラッドリーの苦悩は体格だけではなかった。彼は性同一障害に悩んでいたのだ。彼は時折、内緒で女性の服装や化粧をして喜んでいたという。でも、こんな性格じゃ学校でイジメに遭っても当然だ。小柄で女っぽく内気なんだから、野獣や不良が集まるアメリカの学校で幸せになれるはずがない。ブラッドリーには学校だけじゃなく、家庭でも不幸が襲いかかった。1998年、彼がまだ12歳の時、仲の悪かった両親は別居となる。それが原因なのか、母のスーザンは自殺未遂を犯す。父親のブライアンは瀕死の妻をクルマに乗せて病院に担ぎ込もうとするが、彼も酒を飲んでいたので、運転をためらっていた。そこで、父の代わりに娘のケイシーがハンドルを握って母親を医者のもとへ運んだそうだ。

  こんな両親は2001年、ついに離婚。ケイシーは18歳になると即座に家を出て行ったからいいものの、弟のブラッドリーはまだ14歳くらいの少年だ。ブラッドリーは母親が引き取ることになり、彼女の故郷であるウェイルズに移住することになった。しかし、母の実家でも、地元の学校に通っても、ゲイの少年には楽しい事はない。ウェイルズの学校でもイジメに遭ったというから、ゲイの少年は本当に哀れだ。2005年、ブラッドリーは米国に戻ってくる。しかし、父親は別の女性(元の女房と同じ名前を持つスーザン)と再婚しており、ブラッドリーはこの義母と暮らすことになった。ところが、彼はこの「スーザン」とソリが合わず、父の家を出ることになる。家出をしても自活できないブラッドリーは、姉のケイシーや父方の叔母であるヴァン・アルスタインを頼り、しばらくの間、世話になっていたという。

  そうした中、ブラッドリーは叔母に進路を打ち明けた。何と、彼は陸軍に入りたいと言い出したのだ。元々、彼は頭が良く、小学生の頃からコンピューターを扱い、頭脳プレーでの競争なら朝飯前。地方の科学イベントに出場すれば表彰されるくらい優れていた。それに、父親から軍隊に入れば大学への奨学金もあると聞かされていたので、「男らしくなりたい」と思っていたブラッドリーは合衆国陸軍に入ることにした。入隊すると、フォート・レオナード・ウッドで基礎訓練を受けることになったが、そこでも“チビのゲイ”とからかわれる始末。こうして軍隊流のイジメに遭うが、何とか乗り切ってアリゾナ州の基地に転属となり、高度な軍事オペレーションを扱う講義を受けると、極秘情報を扱う身分を得ることができた。MOS(Militar Occupational Speciality)コースを修了したブラッドリーは、「Army Service Ribbon」と「National Defense Service Medal」を授与されたという。

  ルイジアナ州の合同訓練センター(Joint Readiness Training Center)で数週間、準備訓練を受けたマニングは、2009年10月、イラクのバグダッド近郊にある「Forward Operation Base Hammer」に派遣された。現地にある軍の情報部門に就くと、「極秘インーネット・ルーター・ネットワーク(the Secret Internet Router Network)」や「世界統合情報通信システム(the Joint Worldwide Intelligence Communications System)」へのアクセスを許されたそうだ。そして、この身分を得たマニングは、軍内部に集積される極秘ファイルを覗いてビックリ。「救世軍」であるはずの米軍が、赦されざる非道を行っていたのだ。正義感に駆られたマニングは、人知れず極秘ファイルを大量にダウンロードし、それを隠しながら本国へ帰還する。帰国後、ニューヨークタイムズ紙やワシントンポスト紙に接触を図ったが、あえなく失敗。そこで、前々からチャットを続けていたウィキリークスに渡すことにしたそうだ。マニングとコミュニケーションを取っていたのは、ウィキリークスのジュリアン・アサンジで、この創設者はイラクでの軍事作戦に関する38万の報告書に加え、アフガニスタンでの戦闘報告書9万件と、国務省の通信記録25万件を入手することができた。("WikiLeaks scandal : the impact of Bradley Manning's conviction, The Globe and Mail, July 30, 2013) 

イラクでの民間人虐殺

  合衆国にとって不都合な秘密をバラしたマニングは、軍の機密情報を漏らした罪や利敵行為を犯した廉で、合計100年以上にも及ぶ懲役刑となった。確かに、彼が盗んだ資料や映像には、テロリストやゲリラにとって有益な情報も含まれていたから、軍の上層部が怒り狂ったのも当然だ。しかし、その一方で、おぞましい戦争犯罪が暴露されたので、米国の反戦左翼および人権派リベラルは大喜び。彼らは「マニングを救え !」と叫びながら抗議活動を行い、軍の隠蔽体質を糾弾した。この勢力からの圧力を感じたのか、バラク・オバマ大統領は退任間際の2017年1月17日、マニングに恩赦を与え、七年ほどの懲役刑に減らしてやったという。マニングが捕まったのが2010年5月27日だから、釈放は2017年頃になる予定だった。しかし、軍の方も簡単には諦めなかったので、一旦は釈放されたマニングであったが、何かと法廷に呼び出されることが多く、本人が出廷を拒否したこともあって、再び収監される危険性は今でも残っている。(本人によれば、刑務所の独房に放り込まれることよりも、ホルモン治療を絶たれて「男」に戻ってしまう方が怖いという。マニングは「女」の体を維持する治療を自身の“権利”と主張するが、普通の納税者にしてみれば、税金を使って囚人のホルモン注射なんて以ての外。しかし、LGBTを支持するアメリカ社会だと、マニングを支援する人は少なくない。)

  一躍というか偶然、左翼陣営の英雄となったマニングは、地元のメリーランド州で連邦上院議員選に出馬する。だが、現実はそう甘くない。彼は予備選でたった5.7%の票しか獲得できず、あえなくレースから脱落。それでも、マニングの人気は消えなかった。この勢いを見越して、「ショウタイム」は彼のドキュメンタリー番組を作成することにしたらしい。やはり、「百聞は一見にしかず」というか、所謂「絵(映像)」を入手したマニングはラッキーだ。いくら文書で虐殺が報告されても、実際の映像がないとインパクトに欠けるから話題にならない。米軍による民間人の虐殺シーンは日本でも放映されたから、覚えている人も多いだろう。

  「付随的殺人(Collateral Murder)」と評されたビデオ映像は、アメリカ人のみならず、世界中の人々にとっても結構ショッキングな代物である。バグダッド近郊の街で、「テロリスト」と間違われたイラク人、およびロイターのジャーナリスト2名は、米軍が派遣したアパッチ・ヘリコプターに捕捉され、機関銃から発射される弾丸の嵐を浴びることになった。ロイターに雇われていたのは、Saeed ChmaghとNamir Noor-Eldeenという現地人で、彼らは肩からカメラをぶら下げていたのがマズかった。米軍はそれを銃と見間違い、彼らを射殺することにしたのだ。現場にいた10人ほどのイラク人は、突然の機銃掃射であの世行き。悲劇はこれで止むことはなく、今度は黒いヴァン(ワゴン車)が標的となった。ところが、ガトリング砲の標的となったクルマの中には、幼い子供が二人乗っていたからさぁ大変。「ブラボー中隊」に属する特技兵のイーサン・マッコード(Ethan McCord)は現場に居合わせていた。彼は蜂の巣状態となったヴァンの中から少女を救出し、急いで病院に搬送してもらったそうだ。しかし、彼はもう一人子供が居ることに気づく。マコードは驚き、この子も助けて命を救ったという。

Collateral Murder 1Ethan McCord 2









(左 : アパッチ・ヘリコプターの標的となった民間人  /  右 : イーサン・マッコード)

  米軍のお偉方はマニングに激怒したというが、血塗れの子供を抱いたマッコードは非難しなかった。彼には同じ年頃の子供がいるそうで、フロント・ガラスの破片が顔につき刺さった少女や少年を思い出す度に悪夢にうなされるそうだ。戦場での惨劇を目の当たりにしたマッコードは、取材記者のインタヴューに応じ、目に涙を浮かべながら当時を振り返っていた。彼は現地の部隊に属していたから、この殺戮に対し、ある程度の責任を感じているという。(Glenn Greenwald, "Iraq War veteran on Manning, the media and military, Salon, July 11, 2011) 一般的に、こうした誤射は“例外的”アクシデントと思われているが、実際の戦場では、むごい殺戮は珍しくない。おそらく、録画されていない民間人虐殺が少なからず「ある」だろう。例えば、恐怖心に駆られたアメリカ兵が銃を乱射し、近くにいた無関係な民間人が巻き添えになることもある。また、言いづらいけど、気晴らしによる報復もあるらしい。平穏な生活しか知らない庶民には理解できないが、ゲリラが横行する戦場では、「怪しい者は全て殺せ !」というのが鉄則である。たとえ、女子供でも不審な動きを見せれば、銃を向けてしまうのが兵隊の心理だ。それに、イラクではアメリカ兵による「犯行」を厳密に捜査する国家機関は無い。したがって、家族を殺されたイラク人は泣き寝入りするしかないのだ。

  アメリカ軍の「戦争犯罪」はこれだけではない。ウィキリークスは「イラク戦争ログス(Iraq War Logs)」という陸軍の文書を公表したが、そこには囚人に対する虐待が報告されていた。例えば、ある囚人は太いケーブルで脚を打たれていたし、別の者は天井のフックに引っ掛けられ、逆さ吊りにされていたそうだ。また、不運な捕虜は電気ドリルで脚に穴を開けられたし、性的な虐待を受けた者もいたという。中には、小便を掛けられるという屈辱に堪えた者がいた、というから中東アジアのイスラム教徒が激怒したのも無理はない。(Bradley Manning Support Network, "What Bradley Manning Revealed, CounterPunch, August 21, 2013) 米軍は囚人を拷問したり虐待しても仕方ないんだ、テロリストを見つけ出し掃討するには必要なんだ、と言い張るが、第二次大戦後の国連は、こうした行為を「人道に反する犯罪」と見なしていたはずだ。いくら無法地帯のイラクとはいえ、民間人の虐殺は無視できない。マニングが暴露した映像には、アパッチ・ヘリコプターの銃撃で負傷したイラク人がいたけど、アメリカ軍の戦車は道端に倒れている怪我人を踏み潰してしまった。この「事故」は“たまたま”録画されていたから「証拠」になったけど、もし録画されていなければ“うやむや”にされ、「無かったこと」にされてしまうだろう。だから、一般人は「もっと他にも虐殺があるんじゃないか?」と疑ってしまうのだ。

Abu Ghraib Torture 3Abu Ghraib Torture 4







(左 : 「アブ・グレイブ収容所」で拷問される囚人  /  右 : 丸裸にされた囚人)

  アメリカ人は信じたくないけど、米軍による隠蔽工作は本当にあった。例えば、合衆国政府と契約を結ぶ軍事代行会社の「ダイン・コープ(DynCorp)」による人身売買だ。ダインコープ社はアフガニスタンで雇った警備兵のためにパーティーを開いてやったが、その余興(エンターテイメント用)に人身売買の闇組織から購入した少年を提供してしまったのだ。そして、漏洩した通信記録によると、アフガニスタンの内務大臣であるハニフ・アトマーはヤバイと思ったのか、米国大使補佐官に事件の「もみ消し」を頼んだという。合衆国政府が年間20億ドルもの契約金を払っている会社が、破廉恥で非道な犯罪に手を染めていたとは、アメリカの一般国民、すなわち納税者からすれば「何やってんだ !」と怒りが治まらない。

Private Military Corp 2Human Trafficking 1










(左 : 民間軍事会社に雇われた傭兵  /  右 : 人身売買に遭った被害者女性)

  「ダインコープ」は大手の民間軍事会社であるが、脛に傷を持つ前科者のような組織であった。1990年代後半、ダインコープの社員らはボスニアで幼児強姦の容疑で非難されたし、12歳前後の少女を「性奴隷」として売買していたというのだ。また、彼らは違法なルートで女性をボスニアに連れ込む犯罪組織の手助けをしていたのだ。2004年には、コロンビアでダインコープの社員が未成年の女性を強姦したし、アフガニスタンでは2009年、同社の雇われ人が現地の警察に麻薬と幼い売春婦を提供したというのだ。(Whitney Webb, US Military Contractor DynCorp Accused of Enslaving American Employees in Kwaiti Tent Cities, Mint Press News, October 24, 2018) たぶん、こうした「犯罪」をやらかした社員は、汚い仕事や表にできない任務を引き受けた傭兵なんだろう。高額な報酬と引き換えに命を懸ける連中だから、多少の“悪徳”は許容範囲のうちで、任務遂行に伴う「必要悪」と考えてしまうのだ。

Victor Posner 1(左  /  ヴィクター・ポズナー)
  ちなみに、この「ダインコープ」社は、第二次世界大戦後に設立された民間企業で、最初は空輸とか飛行機の維持や管理をメイン業務にしていた。それが、徐々に兵站や軍事作戦の補助業務、諜報活動と要員の訓練へと手を広げたらしい。1960年代になると、エネルギー産業にも手を伸ばし、会社は多岐にわたってドンドン大きくなっていった。このように巨額な売り上げを誇る会社となれば、買収の対象となっても不思議じゃない。案の定、ユダヤ人の大富豪で投資家のヴィクター・ポズナー(Victor Posner)が目を付け、ダニエル・バニスター(Daniel R. Bannister)の仲介で買収したそうだ。ポズナーはやり手のビジネスマンだが、一般的にはあまり知られていない。むしろ、女優のブレンダ・ネスター・カステラーノ(Brenda Nester Castellano)を恋人にしたユダヤ人と言えばピンとくるんじゃないか。 ダインコープ社は更に投機の対象となり、2003年には「コンピュータ・サイエンス・コーポレーション」に売却され、「ダインコープ・インターナショナル」と改名した。

  転売は更に続く。2010年、ダインコープ・インターナショナルは、プライヴェート・エクィティー・ファンド、つまり投資信託会社の「サーベラス・キャピタル・マネージメント(Cerberus Capital Management)」社に買収されたのである。サーベラスは日本にも進出しているから、この会社を知っている日本人も多いだろう。なんと言っても、サーベラスの重役たちが豪華だ。以前は、ジョージ・H・W・ブッシュ大統領の相棒であるダン・クェール元副大統領がグローバル・インヴェストメント部門の会長になっていたし、ジョージ・W・ブッシュ政権下で財務長官を務めたジョン・W・スノー(John William Snow)が現在の会長職に就いている。もっと注目すべきは、創業者でCEOを務めるスティヴン・ファインバーグ(Stephen Andrew Feinberg)の方だ。彼は32歳の若さでサーベラスを創設したヘッジ・ファンドの達人である。

Dan Quale 1John Snow 2Stephen Feinberg 1










(左 : ダン・ウェイル   / 中央 : ジョン・スノー  /  右 : スティーヴン・ファインバーグ)

  だが、ファインバーグはビジネスだけでは満足せず、政治にもその食指を伸ばした。「ユダヤ人のお金持ち」とくれば、民衆党の“ケツ持ち”となるのが相場だけど、ファインバーグは共和党の支持者となっていた。しかも、大統領を目指すドナルド・トランプに多額の献金をしていたというから、相当な目利きだ。彼はPACを通して、異端の不動産王に150万ドルも渡していたという。(Noah Kirsch, Meet Stephen Feinberg, the Billionaire Reportedly Slated to Review US Intelligence Agencies, Forbes, Febraury 4, 2017) さぁ~すが、ユダヤ人の遣り手はひと味違う。大口献金者のファインバーグはご褒美として、経済諮問会議の椅子をもらい、2018年5月になると、大統領諜報諮問評議会(President's Intelligence Advisory Board)の議長に昇格した。トランプに限らず、合衆国大統領の周りには、いつもユダヤ人が多い。これじゃあ、ヨーロッパの王様に仕えていた宮廷ユダヤ人みたいだ。

悲劇の主人公はユダヤ人だけなのか?

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(左 : 英国で巨万の富を誇るジェイコブ・ロスチャイルド卿  /  右 : ヨーロッパで隠然たる権力をふるうユダヤ人)

  脱線したので話を戻す。マニングによる機密漏洩は深刻な犯罪である。しかし、米軍による民間人の虐殺や囚人の拷問、誤認逮捕などは、アメリカ人が常日頃「いけませ~ん !」と批判する「戦争犯罪」に該当するはずだ。(少なくとも、倫理的には赦されない行為である。) トマス・ジェファソン法学校のマジョリー・コーン(Majorie Cohn)教授によれば、米軍の行動はジュネーヴ条約の禁則に牴触する「犯罪」であるようだ。(Chris Hedges, The Judicial Lynch of Bradley Manning, Truth Dig, June 10, 2013) まぁ、ユダヤ人のコーン教授にしたら、イラクで起きた民間人虐殺は、ナチスの「戦争犯罪」と同じくらい酷いことなんだろう。しかし、ドイツの場合と違うのは、米軍の将校や大統領が死刑になっていないことだ。ニュルンベルク裁判だと、被告人は軒並み有罪で、事後法まで作って死刑に追いやった。これじゃあ、英米の法理念に反する「リンチ裁判」と評されても当然だ。一方、アメリカ兵の戦争犯罪になると、あれやこれやで訴追が難しい。それに、戦場で一々殺人罪を気にしていたら、兵隊は命がいくつあっても足りなじゃないか。ということで、多少の虐殺ならお咎め無し。その結果、ニュルンベルク裁判もワシントン裁判も永久に開かれない。日本人は「えぇぇ~、そんなのズル~い ! アメリカ人は組織ぐるみで隠蔽してもいいの ?」と文句を垂れるが、現実は不公平に出来ているからしょうがない。

  理由はどうあれ、内部告発をしたマニングはアメリカの国益を損ねた裏切者で、一生刑務所から出られない刑罰を科せられていた。しかし、これはどう考えてもおかしい。もし、ナチス時代のドイツ兵がポーランドやハンガリーでユダヤ人を“誤って”虐殺し、それをドイツ軍の上層部が隠蔽したら、米国や英国のユダヤ人はどう思うのか。仮に、ユダヤ人ゲリラがドイツ人指揮官を暗殺したとして、ドイツ軍がその仕返し、あるいは「見せしめ」として、近隣に住む無辜のユダヤ人を殺したら、いくら便衣兵やレジスタンスに対する報復だとしても、れっきとした「戦争犯罪」になるはずだ。また、もしも、現場に居たドイツ軍の兵卒が、闇に葬られた殺戮を国際社会で暴露したら、彼は軍の機密を漏洩した罪人として非難されるのか? 英国や米国に逃れたユダヤ人は、必ずやこの国賊的ドイツ人を「英雄」に祭り上げ、人道主義を貫いた「善人」として称讃するはずだ。ユダヤ人にしたら、軍隊の規則なんて関係ない。彼らにとっては、国境とか国家の枠に囚われない、普遍的な倫理・道徳の方が大切なんだから。

  ところが、戦争の犠牲者がイラク人とかアフガン人、パキスタン人、ソマリア人となれば話が違ってくる。確かに、アメリカのマスコミは、戦闘の巻き添えとなった民間人や、気晴らしの対象になった女子供に同情するだろう。だが、その憐憫は一時的なものだ。時が経てば風化する。ユダヤ人が宣伝する「ホロコースト」みたいに、年がら年中、テレビや学校で言及されることはない。なぜなら、アラブ人のイスラム教徒は千年前からヨーロッパに住み着く居候じゃないし、政財界や省庁、裁判所、大学で権力を振るう要人にもなっていないからだ。第18世紀や19世紀の宮廷でイスラム教徒が王様の財政顧問になることはなかったし、ロスチャイルド家のような大富豪が現れることもなかった。アメリカのメディア界はユダヤ人に牛耳られているから、ドイツによるユダヤ人迫害は大々的に報道されるが、トルコ人によるアルメニア人の虐殺になると単発の特集程度。歴史教科書の欄外にチョコっと記される、些細なエピソードに過ぎない。アメリカの大衆は歴史的大事件に関心が無く、あるとしたら身近な噂話だけ。「ブリトニー・スピアーズ、ノーパンでナイト・クラブに行く!」というゴシップ記事の方が大問題なんだから。

Hu Jintao & George Bush 2Hu Jintao & Koizumi 1











(左 : 大量殺人鬼の胡錦濤と握手するブッシュ大統領  /  右 : 悪魔と会談する小泉純一郎首相)

  最近では、ようやく歐米のマスコミが支那人によるチベット人やウィグル人の虐殺を報道するようになった。げと、それは「人道的問題」というより、経済戦争に付随するプロパガンダ攻撃という性格が否めない。なぜなら、もしアメリカ人が北京政府による残虐行為を非難するのであれば、どうして胡錦濤が訪米したときに、全力でジョージ・ブッシュ大統領を責めなかったのか? 胡錦濤はチベット人の大量殺戮を命じた張本人なんだぞ。それなのに、胡錦濤はホワイトハウスに招かれ、ブッシュ大統領と笑顔で記念撮影だ。在米チベット人が激怒したのも無理はない。もし、1960年代までヒトラーが生きていて、ニュルンベルクで戦犯とならず、トルーマン大統領かアイゼンハワー大統領に招かれ、国賓待遇でホワイトハウスを訪問したらどうなったのか? おそらく、全米から大勢のユダヤ人が集まり、過激な抗議活動を繰り返したことだろう。だが、チベット人はユダヤ人のように裕福でもなければ、要職に就く大物じゃなかった。彼らがCNNやCBS、ABCの社長とか会長に就任することはなかったし、何十億ドルも稼ぐ投資家でもなかったから、いくら騒いでも「仔犬の遠吠え」くらい。チベット人は焼身自殺でアピールするのが精一杯。とても500万ドルを献金するビジネスマンにはなれない。アメリカでは献金額に比例して正義の価格が決まるから、坊主の説教なんて1ドルの価値も無く、道路の雑音と同じだ。

Hu JIntao & HatoyamaHu Jintao & Noda 1











(左 : チベット人を殺した極悪人と「友愛」精神に溢れたルーピー鳩山  /  右 : 殺人犯と何処かの馬鹿)

  マニングの内部告発は、今のところ左翼陣営の間で持て囃されているが、その熱狂も徐々に冷めてしまうだろう。おそらく、来年の今頃には「あの人は今?!」という番組で取り上げられる、「過去の人」になっているはずだ。アメリカにはイラク人の難民や移民がいても、その大半は低所得者だから、主要メディアを動かすほどの力は無いし、大学で騒いでも「反米分子」と思われるだけ。結局、戦争の犠牲者と言えばユダヤ人がトップで、イラク人やアフガン人などは「可哀想な民族トップ10」に入らず、せいぜい15位とか28位をうろつく程度だ。イラク人の悲劇をテーマにした映画なんて、たとえ制作されてもミニ・シアターでの限定公開が関の山で、世界的にヒットする作品じゃない。日本人も中東アジア人だらけの映画なんて観ないだろう。やはり、ジェイン・セイモア(Jane Seymour)とかメラニー・ロラン(Mélanie Laurent)、レイチェル・ワイズ(Rachel Weiz)といった美人女優を主役にしないと、外国人の同情は集まらない。ハリウッドのユダヤ人は宣伝の天才だから、ヨセフ・ゲッペルスも舌を巻くほどの腕前を見せる。もし、ユダ人の生々しい顔をスクリーンに映したら、同情する人の数が減ってしまうからねぇ~。




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