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街中で起きた戦慄のテロリズム

Macron vs Le Pen 01Beheaded at Sainte Honorine







( 左 : マクロン大統領とル・ペン党首  /  右 : 殺人現場の封鎖を行っているフランスの警察官 )

  日本では「犬も歩けば棒に当たる」と言うが、先週フランスの高級紙『ル・モンド』の記事を色々と眺めていたら、戦慄の事件を見つけたので驚いた。何と、街中の道路で首無し遺体が転がっていたのだ。殺害されたのは、「コレージュ・ボワ・ドゥ・ドラヌ(collége du Bois-d'Aulne)」という中学校で地理や歴史を担当する教師、サミュエル・パティー(Samuel Paty)47歳だ。(Cécile Cahmbraud, Elise Vincent et Nicolas Chapius, "Attentat de Conflans : ce que l'on sait de l'enquête au lendemain de l'assassinat d'un enseignant", Le Monde, 17 octobre 2020.)

Samuel Paty 1(左  /  サミュエル・パティー)
  この事件はイヴリン(Yvelines)県のコンフラン・サント・オノリーヌ(Conflans-Sainte-Honorine)で起きた悲劇で、犯行現場は勤務先の学校から僅か300mほど離れた路上であった。(Louise Couvelaire, "L'effroi des habitants de Conflans-Sainte-Honorie aprè le meurtre d'un enseignant, décapité <par un monstre>", Le Monde, 17 octobre 2020.) 10月16日金曜日、午後5時くらいに、帰宅途中のパティー先生は殺人鬼に襲われたそうで、彼が学校を去る前、教え子のサミア(12歳)は先生に向かって「良い休日を ! (Bonne vacances, monsieur !)」と呼びかけたそうだ。まさか、「永遠の休暇」になるとは誰も予想していなかった。あの惨殺死体を観ちゃうと、山口百恵の「いい日旅立ち」を唄う気にはなれない。訃報を聞いた生徒達も相当なショックを受けていることだろう。

  それにしても、パティー氏を殺した奴は如何なる人物なのか? 初期の報道では名前が伏せられていたが、二日ほど経ってから実名が報じられるようになった。犯人はロシア生まれのチェチェン人で、アブドゥラ・アブエズィヴッチ(Abdoullakh Abouyezidvitch)という18歳の難民である。( 英国では 「アボウラ・アンゾロフAboulakh Anzorov」という名前で伝えられていたから、ロシアでの通名とチェチェンでの本名があるのかも知れない。) こういう事件が起きると毎回毎回、腹立たしくなる。というのも、歐洲の報道機関が犯人の実名や顔写真を公表しないからだ。さすがに、今回は実名を公表したけど、通常は顔写真が公表されず、何者なのか判らない。今のところ、犯人の家系や遍歴が公開されるかどうかは不明だ。

  これが北歐だと家族名や入国・帰化の経緯までもが隠匿されるから、犯人がスカンジナヴィア系の白人なのか、それともアラブ系やアフリカ系の移民なのかさえ判らず、一般国民が苛立つことがしばしばある。たぶん、顔写真や素性を公開すると、有色移民への批判が高まるから、政府は何としても犯人の人相を曖昧にするのだろう。ただし、幾人かの警官義憤に駆られて逮捕者の容姿をリークする。憤懣やるかたない原住民の警官は、馴染みのジャーナリストに“それとなく”犯人の肉体的特徴を仄めかす。例えば、「褐色の人物」とか「変なアクセントで話す色黒の男」、「北アフリカでよく見かけるような青年」など、北方種族でないことを臭わせる表現方法にするのだ。こうした匿名情報を耳にすれば、勘のいいノルウェー人やスウェーデン人は、「ああ、やっぱり中東アジアやアフリカからの移民か難民だな !」と推察できる。

  人権思想を振り回す左翼は、矢鱈と移民や難民を庇いたがる。しかし、ヨーロッパ人ではない異人種が流入すれば、予想もしない民族対立や文化的軋轢が起きるのも当然だ。一般的に、フランス人は言論・信仰・表現の自由に高い価値を見出すが、イスラム教徒にすれば、そんな価値観は二の次で、最も崇高なのはコーランの教えであり、唯一絶対神アッラーへの服従なのだ。刑法、民法、憲法なんかイスラム教の誡律に比べたら屁みたいなもので、世俗の人間が勝手に決めたルールや合意に過ぎない。国会議員が通した制定法(positive laws / legislation)やローマ人の市民法(ius civile)なんて、所詮、人間が拵えた文言だから、いつだって修正・変更・廃止ができる。ところが、神様(天地創造主)が人間に授けた天主法(ius divinum)は神聖かつ不変である。これを人間が覆すことはできないし、絶対に許されることではない。キリスト教の特徴は、ユダヤ教が大切にしていた誡律の骨抜きだから、聖書の律法を守ることが救済の必要条件となっているユダヤ教やイスラム教とは大違いだ。ましてや、世俗にドップリ漬かったフランス人にとったら、イスラム教の誡律なんて不合理そのもの。アホらしい因習か悪癖の塊でしかない。

  そもそも、なぜサミュエル・パティー教諭は殺害されたのか? それは10月初旬、彼が自由スピーチのクラスで預言者ムハンマドの風刺画を生徒達に見せたからだ。この授業は教員室でも物議を醸していたというから、相当ヤバい内容を含んでいたのだろう。彼の同僚も賛成できなかったそうだ。この同僚教師はPTAの反応を述べていた。

  サミュエルは表現の自由クラスで裸のムマンマドを描いた絵を子供達に見せてしまったんだ。それで、このことが保護者達にバレて、父兄達を激怒させてしまい、彼に対する脅迫があったわけ。(Holly Christodoulou, Peter Allen and Britta Zeltman, School Terror Paris attacker asked kis to point out teacher who showed Mohammed cartoons in class before beheading him", The Sun, 17 October 2020.)  

  どうやら、パティー氏が見せたイラストなるものは、2015年に話題となった『シャルリー・エブドー(Charlie Hebdo)』誌に掲載された風刺画であったようだ。この雑誌のせいでアルカイーダ系のイスラム教徒が銃を乱射し、12名の犠牲者が出たことは日本でも報道され話題になった。パティー氏の授業に憤慨した保護者も少なくなかったようで、授業の録画映像を目にしたある父親は、パティー氏を「ゴロツキ(voyou)」と罵り、イスラム教徒への憎悪(haine)を掻き立てていると非難した。(上掲記事  / "L'effroi des habitants de Conflans-Sainte-Honorie aprè le meurtre d'un enseignant, décapité <par un monstre>")

Charlie Hebdo 4Charlie Hebdo 7Charlie Hebdo 1









( 『Charlie Hebdo』誌の表紙を飾ったイラスト / 左 : 裸の預言者ムマンマド  /  中央 : 預言者のムハンマドと気づかずに捕虜を殺そうとするムスリム・テロリスト   / 右 : 「憎しみよりも強い愛」というキャッチ・フレーズで同性愛を讃美する風刺画   )

  今回の犯人であるアブドゥラも不謹慎な異教徒に腹を立てたようで、彼は犯行の前、中学校の生徒にどの人がパティー先生なのかを尋ねていた。そして、標的を確認すると、アブドゥラは長く鋭いナイフ(約30cmの肉切り包丁)を手に持ち、帰宅途中のパティー氏を殺害。このテロリストは被害者の首を刎(は)ねて、その生首を撮影すると、自分のツイッターで拡散したそうだ。金曜日のツイッターには以下のメッセージが添えられていた。

  慈悲深きアッラーの名において、不届きな異教徒の親玉であるマクロンに告げる。俺はムハンマドを見くびる地獄の犬を処刑してやったんだ。恐ろしい厳罰を加えてお前の仲間を黙らせたんだぞ。(上掲記事 / "Attentat de Conflans : ce que l'on sait de l'enquête au lendemain de l'assassinat d'un enseignant")

  パティー氏の遺体から切断された生首は血塗れで、彼が薄目を開けながら絶命していたことが判る。筆者はこの生首写真を手に入れたが、残念ながら、ライブドア社の検閲があるので公開できない。たぶん、犯人がツイッターで流布した衝撃写真は削除されているので、一般国民だと入手できないが、インターネットを探せば何処かにあるはずで、資料を残したい人が自分のサイトで保存している場合もある。歐米の大手マスコミは残酷な映像を隠す傾向が強いので、犯罪者の宣伝写真を公開することはないだろう。主要メディアが紹介するのは、せいぜい、モザイクを掛けた現場映像か、遠くから撮影された映像だけである。事件の重要性を伝える証拠写真は警察内部にしかない。

  殺人鬼のアブドゥラは犯行後、直ぐに警察官に取り囲まれ、BB弾の空気銃を手にして抵抗したそうだ。しかし、無謀にも彼は警察官に抵抗したので、至近距離から10発の弾を喰らって死亡したそうだ。アブドゥラは撃たれる間際、「アッラーは偉大なり ! (Allahou Akbar !)」と叫んでいた。(射殺の模様は近所の住民が携帯電話で撮影していたので、その録画映像を大手のマスコミが流している。) この衝撃的な事件を受けて、エマニュエル・マクロン大統領は哀悼のメッセージを発表した。彼はイスラム教徒によるテロ事件を糾弾し、「我々の同胞である一人が殺害されました。信じるかどうかは別にして、彼は自由を教えたがゆえに殺されたのです」と述べていたが、こんな言い草は責任逃れに過ぎない。

Jean Marais 11Kishi Keiko 1Kishi 8








( 左 : ジャンメマレー  / 中央 : ジャン・マレート一緒の岸惠子  /  右 : 『約束』で萩原健一と共演した岸惠子 )

  マクロンのスピーチはYouTubeでも視聴できる。でもさぁ~、フランス語って哀しい演技をする時には便利な言葉だよねぇ~。マクロンはまるで『忘れえぬ慕情(Typhon sur Nagasaki)』(1965年)に出演したジャン・マレー(Jean Marais)みたい。(この映画ではフランス帰りの岸惠子が共演していたけど、若い頃の彼女はとにかく美しかった。しかし、筆者の個人的好みを言えば、1972年に萩原健一と共演した『約束』の方がいい。ショーケンとラヴ・シーンを演じる岸惠子は魅力的で、今でも色褪せない。ちょっと愚痴になってしまうが、昭和の映画って、お金を出して見るだけの価値はあったよなぁ~。)

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(左 : エマニュエル・マクロン  /  右 : 「私は教師」という紙を掲げるデモ参加者)

  まともなケルト系フランス人であれば、「お前らがアラブ人やトルコ人や黒人を引きずり込んできたから、こんな目に遭うんじゃないか ! 俺達は褐色のイスラム教徒なんかを望んでいないし、受け容れたいとも思わない。フランスはフランス人が住むヨーロッパ白人の国だぞ! つべこべ言わず、あいつらなんか全員叩き出せ !」と言うんじゃないか。マクロンのようなグローバリストやリベラル派が、フランスを異民族が溢れる「人種の坩堝(るつぼ)」にしておきなから、恐ろしい事件が起きると、深刻な表情で哀悼の意を述べるんだから、保守派が激怒するのも無理はない。国民戦線を率いてきたジャン=マリー・ル・ペン(Jean-Marie Le Pen)などは、異民族の危険性を散々警告してきたのに、一般国民は彼を「極右」とか「ネオナチ」と呼んで罵っていた。ル・ペン氏を侮辱していたフランス人は今、その愚かさの“ツケ”を払っている。日本のマスコミはパティー氏に同情し、テロを非難する左翼分子を称讃しているが、「私は教師よ ! (Je Suis Enseignant)」と紙に書いて、それを掲げながら行進する連中なんて、「私はバカでした !」と告白しているのと同じだ。このデモに参加している者は、前々から移民や難民の流入に反対していたのか?

Jean Marie le Pen 2Marine Le Pen 3Marion_Maréchal-Le_Pen 01








( 左 : 父親のジャン・マリー・ル・ペン  /  中央 : 娘のマリーヌ・ル・ペン / 右 : 孫娘のマリオン )

  異邦人を受け容れる地元民は、よそ者がしでかす犯罪をキツく咎めないが、異邦人の方は原住民を非難する。英国のダーラム大学で教鞭を執っていたダーナ・ナウザー・ジャフ(Dana Nawzar Jaf)は、フランス人警官の過剰防衛に異議を唱えていた。自らを「クルド人活動家」と名乗るジャフ氏は、自身のツイッターに怒りの声明を載せていた。「私はムスリム容疑者を冷酷に殺したフランス人警官を全面的に糾弾する」、と。("Anger as writer condemns brutal police murder of Islamist terrorist who beheaded French teacher", NewsColony, 18 October 2020.) つまり、ジャフ氏は同じ信仰を持つアブドゥラに同情し、刃物程度の武器で抵抗したチェチェン人を射殺したフランス人を赦せないのだろう。おそらく、彼はアブドゥラが「容疑者」の段階なのに、人種的な憎しみで殺してしまったヨーロッパ人を呪っているんじゃないか。

Dana Nawzar 001(左  / ダーナ・ナウザー・ジャフ )
  まぁ、ジャフ氏は左翼雑誌の『New Statsman』に時々投稿していたというから、殺人犯の“人権”とやらに関心があるのだろう。彼は2009年にイラクからブリテンにやって来た交換留学生で、少数派のクルド人らしいから、異国で苦しむマイノリティーに共感してしまうのだろう。たぶん、イングランドで同様な殺人が起きても、ジャフ氏はムスリムのテロリストを庇うはずだ。しかし、筆者が解せないのは、彼の心に惨殺された被害者への憐憫が無いことだ。そもそも、彼は父親を失った子供がどうなるのか分かっているのか?  日本や歐米の「なんちゃってリベラル」には、人間の心理を無視する輩(やから)が多い。一般人は同種族の人間に“より”多くの親近感を抱くものだ。いくら政府が多民族教育とか同化政策を取っても、容姿が違う民族には自分の感情を移入できない。ブリテンに住む中東アジア人は、近所のアングロ・サクソン人よりも、フランスやドイツに住むアジア人に対して親近感を持つ。「遺伝子上の利益(genetic interest)」を蔑ろにするのは、歐米の白人と日本人くらいだ。

  日本のマスコミも今回の殺人事件は衝撃的だったのか、ネット・ニュースで“ちょっと”だけ伝えていた。しかし、恐ろしい流血事件程度の扱いで、物事の本質を剔った報道ではない。コンフラン・サント・オノリーヌの悲劇は、単なるムスリム・テロではなく、移民政策の失敗を如実に示している。すなわち、同化することが難しい異人種を受け容れた結果、自国民が多大な被害を蒙り、その責任を誰も取らないということである。第二次世界大戦後、労働者不足を解消すべく、フランスの政治家はアルジェリア人やモロッコ人を輸入したが、そうした異邦人がどんな生活をするのか、如何なる感情を抱いて現地人を観るのかについて考えもしなかった。これは「敢えてしなかった」と言い換えてもいい。なぜなら、もし真面目に将来を考え、現実的な同化政策を検討してしまうと、必ずや「移民はやめよう」という結論になってしまうからだ。

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(左 : 消えゆくタイプのフランス人 : カトリーヌ・ド=ヌーヴ   / ナタリー・ドロン  / 増加するアフリカ系の政治家  /  右 : 人種が判らぬ新世代のフランス人)

  日本でも同じだけど、目先の経済的利益を追求する者にしたら、異人種の危険性を喧伝する保守派は厄介者だ。彼らを黙らせるためには、「極右」とか「ネオナチ」というレッテル貼りが有効である。大衆は新聞やテレビを盲目的に信じるから、とにかく洪水のように洗脳番組を流し、嫌悪感を催すアジビラをばら撒くことが肝要だ。数人の左翼が叫んでも効果は無いが、百人ないし千人が大合唱すれば、どんな嘘でも「本当」になる。憐れなのは、左翼マスコミの連携プロパガンダに取り込まれた一般人の方である。彼らは何も考えないし、基礎知識も無いから、マスコミが垂れ流す宣伝文句を復唱するだけ。大卒者でも自分が受けた洗脳教育に気づいていないから容易に騙される。一般国民が移民や難民の有害性に気づいたこ時には、既に手遅れ。家族を殺されたって泣き寝入りするしかない。

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(左 :  減少する西歐系の親子   / 右 : フランスで増殖するタイプの家族 )

  とにかく、血塗れで道端に転がっていたパティー氏の生首は、恐ろしく衝撃的で何とも痛ましい。現在、日本人は武漢ウイルスで騒いでいるが、これから始まる本格的な移民社会の方がどれ程おぞましいかに気づいていないのだ。江戸時代には斬首刑があったけど、それは山田朝右衛門が職務で行っていた介錯であり、八丁堀や深川でチェチェン人やイラク人がうろつくことはなかった。「斬り捨て御免」は時代劇が作ったフィクションで、もし、日本橋あたりで殺傷事件が起きたら、それこそ“てんやわんや”の一大事。それくらい江戸時代の日本は平和で、庶民の常識が世の中の「常識」になっていた。我々はあまりにも幸せな社会で暮らしてきたので、それが失われる事を夢にも思わない。脳天気すぎるので、アジア人やアフリカ人が入ってきても、それが続くと思っている。しかし、現実は進歩的文化人の空論とは違うぞ。
 


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