支那人の卑史 朝鮮人の痴史 教科書に載せて全日本人に知らせたい現代史 [ 黒木 頼景 ]
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信用できない副大統領?

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  選挙人の投票を開示する1月6日が近づいてきた。この開票作業におけるマイク・ペンス副大統領の役割は、トランプ陣営にとって非常に大きい。何しろ、上院に君臨するペンス議長が、どう行動するかによって選挙の勝敗が決まってしまうんだから。もし、いつもの「儀式」通り、各州からの選挙結果を読み上げるだけなら、ジョー・バイデンの当選は確実に固まってくる。しかし、ペンスが激戦州における“疑惑”を考慮し、これらの選挙結果を撥ねつけたら、その衝撃は全米各地に響き渡るだろう。したがって、トランプ大統領の逆転劇にとって、ペンスの動向は重要な鍵となる。

  ペンス副大統領に関する評価は、トランプ支持者の中でも別れている。ある人々は「きっと、彼はトランプ大統領に従ってくれるさ !」と期待を膨らませているが、別の人々は心配なようで、「奴は信用ならない。もしかすると、土壇場になって裏切るかも !」と疑っているようだ。現時点で本当のところは誰にも判らない。トランプ大統領を支持するか否かは、ペンス氏の胸先三寸だ。

  それにしても、なぜトランプ支持者の中にペンスを疑う人がいるのか? その原因は彼の過去にある。ペンスは副大統領になる前、連邦下院議員を務め、その後インディアナ州の知事になった人物だ。それゆえ、彼はトランプと違い、「政界」という泥沼にドップリ漬かった職業政治家である。ペンスだってワシントンの沼に住む鰐の一人だから、特別な支援者のために“特殊”な政策を提言するし、ロビイストに従って業界団体の下僕になったりもする。たぶん、利権や再選のために、保守派に反する行動も取ったことがあるんじゃないか。それに、ペンスには元々リベラル派の一面があった。これを示す具体例が、不法移民の扱いに関する提言である。所謂「ペンス・プラン(Pence Plan)」という改革案だ。

(左 / ジェイムズ・センスンブレナー )
  2006年、ペンスがまだ下院議員の頃、彼はヘリテージ財団で移民問題についての演説を行った事がある。当時はまだブッシュ政権時代で、南米からの不法移民が深刻な政治課題となっていた。既に、連邦下院の司法委員会では、議長を務めていた共和党のジェイムズ・センスンブレナー(James Sensenbrenner)が、「HR4437(Border Protection, Anti-Terrorism and Illegal Immigration Control Act of 2005)」という法案を起草し、不法移民の取締や国境警備の強化を訴えていた。この法案は賛成多数で下院を通過したが、上院で否決されたため法律にはならなかった。(共和党下院議員の多数が賛成し、民衆党の議員は反対に回っていた。) もちろん、ペンス議員も「保守派」として不法移民の排除には賛成であった。しかし、彼はどちらかと言えば、移民に同情的で、「アメリカは常に移民を歓迎する国であった」と述べている。(Mike Pence, Border Security and Immigration : Building a Principled Consensus for Reform, The Heritage Foundation, June 2, 2006, p.3.) そして、ペンスは国境開放(open border)に傾く共和党上院議員のラリー・クレイグ(Lawrence Edwin Craig)やジョン・マケイン(John Sidney McCain III)の陣営に属していた。

John McCain 2James Sensenbrenner 1Larry Craig 1Dianne Feinstein 01





(左 :  ジョン・マケイン /  ジェイムズ・センスンブレナー /  ラリー・クレイグ /  右 : ダイアン・ファインシュタイン)

  ちなみに、大統領候補にもなったジョン・マケインは、一応、ロナルド・レーガン大統領の流れを汲む「共和党の保守派」を自称していたが、その基本精神はリベラル派に近く、隠れ民衆党員と呼ぶ方が適切であった。伝統保守の共和党員とは反りが合わないのか、マケインの「親しいお友達」は民衆党に多かった。特にユダヤ人とは親密で、移民や難民を引き入れたい上院議員のチャック・シューマー(Charles Ellis Schumer)や、副大統領候補にもなったジョー・リーバーマン(Joseph Isadore Lieberman)とは大の仲良しだった。さらに、支那人が大好きで、スパイの運転手まで雇っていたダイアン・ファインシュタイン(Dianne Emiel Goldman Berman Feinstein / 旧姓Goldman)も良き理解者なんだから、「民衆党に鞍替えすればよかったのに」と思ってしまう。 

John McCain & Joe Lieberman 4John McCain 7







(左 : ジョン・マケインとジョー・リーバーマン / 右 : チャック・シューマーとジョン・マケイン )

  ちなみに、共和党には選挙の都合上「共和党員」となっている議員が少なくない。例えば、メイン州選出のオリンピア・スノー(Olympia Jean Snowe)上院議員なんて、「名ばかりの共和党員(RINO / Republican In Name Only)」で、民衆党の左翼議員みたいに妊娠中絶に賛成で、同性愛者を容認する人権派の政治家だった。同州から選出された上院議員のスーザン・コリンズ(Susan Collins)も、民衆党寄りの共和党員として有名だ。彼女は「スノーと双子の姉妹なのか !?」と言いたくなるほどのリベラル派である。「保守派」を装う共和党の大物と言えば、リンゼイ・グラム(Lindsey Olin Graham)上院議員を先ず思い出す。彼は移民を大歓迎する故・テッド・ケネディー(Edward Kennedy)上院議員と非常に親しく、ジョン・マケインと同じ穴の狢(ムジナ)である。このグラムはアメリカよりもイスラエルを優先する売国奴で、大統領になりたいがためAIPACの集会で、「私が当選すれば全閣僚をユダヤ人にする」とまで宣言するほどだった。シェルドン・アデルソン(Sheldon Adelson)を始めとする「共和党ユダヤ人連合(Republican Jewish Coalition)」は大喜び。いくらゴマすりでも、これは酷い。

Olympia Snowe 1Susan Collins 0021Linsey Graham 001Edward Kennedy 3







(左 : オリンピア・スノー / スーザン・コリンズ  / リンゼイ・グラム  / 右 : テッド・ケネディー )

  表面的には「保守」を掲げていたブッシュ大統領であったが、アメリカ国内には何百万人もの南米人が流入し、判っただけでも約1千200万人の不法移民が存在していたそうだ。そこで、この移民問題を解決すべく、ペンス議員は独自の方策を提言した。大まかに言えば、不法移民を全て逮捕し、片っ端から国外追放にするのは不可能だから、彼らを「合法的なゲスト労働者」にしようとする政策だ。これを実行するため、ペンスは移民が一旦出身国に帰還し、労働ビザを取得して再入国する制度を提案したのである。彼は移民を審査する「エリス島センター(Ellis Island Centers)」といった政府機関を創設し、アメリカ人が厭がる職種に就く人材、ないしアメリカ企業が必要とする労働者を受け容れようと提案したのである。

  しかし、無差別に入国を許すわけにも行かないから、合衆国政府は民間組織(private agencies)と提携し、労働者の適性とか、健康状態を調べたうえで、彼らの指紋を取ってFBIや国土安全保障省に提供すればいいと考えていた。そうすれば、政府機関が移民の素性をチェックできるし、国務省もゲスト労働者にビザを渡しやすくなる。さらに、このビザは合衆国外部でのみ発行されることが重要だった。この方式だと、不法移民はビザ取得のために、一旦アメリカを去り、祖国に戻らなければならない。つまり、「自主的出国」となるから、移民局による強制逮捕が要らないということだ。不法移民をこっそり使っている経営者だって、合法的な労働者を雇えるなら大歓迎である。不正がバレて処罰されるより、いかがわしい従業員を一旦出身国に帰し、再び入国してもらえば、「適法な労働者」として雇えるんだから、その方が断然いい。ペンスはこの方法を「迅速(speedy)だから良い」と述べていた。(Mike Pence, 上掲演説、 p.4.)

  ペンスは不法移民を合法的な「ゲスト労働者」に変える「W Visa」を自慢していたが、こんな改善策は詐欺師のチョロマカシと同じだ。本質的には大量移民の受容策に過ぎない。なぜなら、元不法移民は滞在期間が切れれば、アメリカに帰化してしまえばいいからだ。ペンスの提案によれば、ゲスト労働者を受け容れるプログラムをまず3年間試してみて、雇用者がどれだけの移民を必要とするのかを算出する。そして必要な人数が決められたら、ゲスト労働者は「W Visa」を発給してもらい、堂々と入国して好きな職種に就く。この有効期間は6年で、延長が2年だけ許される。滞在期限が切れたら、ゲスト労働者は帰国するか、アメリカの国籍を取るかの決断を迫られる。となれば、大抵の移民は国籍取得を選択するだろう。

  また、最初のビザ更新をするゲスト労働者は、英語の勉強を求められ、英語能力を測定する試験に合格しなければならない。ペンスはヒスパニック労働者の同化を望んでいたようで、二年くらい働いた移民は基本的な英語くらいは話すべきだ、という意見であった。さらに、こうした労働者は最新の身元調査を受けるべし、と強調し、生体認識の情報を含んだIDカードも作るべきだと述べていた。でも、南米移民が増えれば、それに紛れて密入国者も増え、闇社会は偽造カードを販売するだろう。偽造書類の販売だけじゃなく、ID盗難の横行も頻発するんじゃないか。(連邦最高裁のジョン・ロバーツ判事もID盗難の被害に遭ったことがある。) そうじゃなくても、民衆党には「人権派」という左翼分子が多いから、政府が個人情報を収集することに反対するはずだ。

  「保守派」を自認するペンスは、民衆党議員が提唱する「特赦(amnesty)」には反対していた。彼は不法行為を赦免する気は無かったらしい。だが、ペンスは「特赦」を「自動的な国籍付与」と思っていた節がある。そこで、不法移民を一旦帰国させる事で「罪」を洗い流し、身ぎれいになった状態で迎えようと考えていたようだ。でも、保守派の共和党員からすれば、同じ人間が入ってくる訳だから到底納得できない。結局、「ペンス・プラン」とは何百万人もの南米移民を受け容れる方便であった。

Helen Krieble 2(左  /  ヘレン・クリーブル)
  そもそも、彼の計画は「ヴァーノン・クリーブル財団(Vernon K. Krieble)」の総裁を務めるヘレン・クリーブル(Helen E. Krieble)の主張を基にしていたそうだ。(Helen E. Krieble, Private Employers and Border Control, The Heritage Foundation, March 1, 2006.を参照。)  彼女は粘着物を研究するヴァーノン・クリーブル(Vernon Krieble)教授の孫娘で、彼の息子であるロバート(Robert Krieble)博士を父に持つ。父親のロバートは接着剤や密閉剤を製造・販売する「Loctite Corporation」を創業した化学者。孫のヘレンは祖父を記念するために財団を作り、積極的に移民労働者を受け容れようとした。下院議長を務めたニュート・ギングリッチ(Newt Gingrich)も彼女の提案に賛成であったらしい。ヘレンは農業分野の経営者を代表しており、彼女自身、筋肉労働者を必要とする「コロラド・ホース・パーク」という牧場を持っていた。

  不動産業者のドナルド・トランプは、不法移民の排除を目玉にして大統領選挙へと出馬したが、「相棒(running mate)」となるマイク・ペンスは必ずしもトランプと一致する人物じゃなかった。トランプを熱烈に支持した政治評論家のアン・コールター(Ann Coulter)などは、ペンスの起用に疑念を抱いていた。日本のマスコミはもちろんのこと、“保守派”の雑誌も取り上げなかったが、移民問題に関心のある伝統保守派(paleoconservatives)のアメリカ人は、胡散臭い知事がトランプのランニング・メイトに選ばれたことを不満に思っていた。

Lin Wood 66321(左  / リン・ウッド )
  去年の12月中旬、激戦州の選挙人を拒否する「ペンス・カード」が期待されたが、ペンス副大統領は何もしなかった。リン・ウッド弁護士は1月6日に「ペンスが裏切るかも」と警告しているが、ペンスを信用する共和党支持者も結構いる。実際、ペンスがどう対処するのか、現在の我々には予測できないが、副大統領の意向が運命の鍵になっていることは確かだ。もし、ペンスがトランプの勝利を望み、大統領の意向に従うのであれば、「トランプ逆転」の可能性は高い。しかし、ペンスが土壇場で裏切れば、トランプ支持者の失望は肥大化するだろう。おそらく、ペンスへの怒りが爆発するはずだ。でも、民衆党陣営と闇組織からすれば、ペンスの裏切りは大歓迎。北京政府だってペンスを協力者にしたいから、何十億円、あるいは何百億円の賄賂を積んでも不思議じゃない。

  ペンスの方だって、巨額の報奨金を貰えるなら、ちょっとくらいは心が動くんじゃないか? だいたい、トランプに付き従っても、所詮は二番手の副大統領のままだ。決して脚光を浴びる役職じゃない。アメリカでは「昼行灯(ひるあんどん)」か、つまらない「閑職」と揶揄されているから、人生最大の賭に出る可能性だってある。もしかしたら、「選挙結果を尊重します !」と正論を吐き、トランプ大統領を裏切るかも知れないぞ。たとえ、共和党支持者から恨まれても、大金を手にすれば、悠々自適の政界引退だ。それに、主流マスコミから絶賛されるから、決して悪い事ばかりじゃない。それでも、ペンスがそうした誘惑を撥ねつけ、トランプに忠実な立場を取る可能性もある。

  上院で巨大な権力を持つマイク・ペンスが、如何なる決断を下すのか判らない。が、トランプ大統領は「万が一のケース」に備えたプランを用意しているのかも。それとも、ペンスが裏切れば「万事休す」と考え、降伏するつもりなのか? ただ、ここで一つ言えることは、他人の善意や意思に頼って、自分の運命を任せるのは愚か、ということだ。自分の未来は自分で切り開き、希望的観測で考えないことである。

 



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