国史の偉人を抹殺

  昨年のBLM(黒人の命も大切だ)騒動から、新たな歴史破壊の活動が始まったようである。米国では「人種差別主義者」と判定された偉人の“糾弾”が勃発し、南軍の指揮官であったロバート・E・リー(Robert Edward Lee)将軍とか南部大統領のジェファーソン・デイヴィス(President Jefferson Davis)が槍玉に挙がっていた。まるで支那大陸で起きた文化大革命みたい。暴動は黒人の“十八番(おはこ)”ゆえ、各地のゴロツキどもが街に繰り出し、ウキウキしながら破壊に勤しんでいた。例えば、ヴァージニア州リッチモンドにあるリー将軍の彫像はペンキで穢されたし、ケンタッキー州フランクフォートにあるデイヴィス大統領の彫像も落書きの被害に遭った。特に、奴隷制を維持した南部の白人は格好の標的らしく、アラバマ州モービルにあるラファエル・シムズ海軍少将(Rear Admiral Raphael Semmes)の像も狙われたし、テキサス州の各地にある南軍記念碑にもスプレー・ペイントで汚されたり、なぎ倒されたり、と散々であった。

Robert Edward Lee 01Raphael Semmes 11Jefferson Davis 1Jefferson Davis 01








(左 : ロバート・E・リー / ラファエル・シムズ /ジェファーソン・デイヴィス  / 右 : デイヴィス大統領の彫像 )

  このBLM暴動はブリテンにも飛び火し、慈善活動家として有名だった政治家のエドワード・コルストン(Edward Colston)が英国版の標的になってしまった。ブリストルに建っていた彼の彫像は、暴徒の襲撃に遭ってしまい、烏合の衆は忌々しい彫像を引きずり倒した。しかし、それでも彼らの怒りは治まらず、兇暴な群衆は彫像をブリストル湾に放り込んでしまった。悪漢どもから恨まれたコルストンは、福祉活動に熱心であった反面、奴隷貿易にも従事していたから、英国に住む有色人種の怒りを買っているのだろう。非西歐系“ブリテン人”にとって、奴隷貿易で利益を得ていた者や人種差別を抱いていた者は不倶戴天の敵である。

Edward Colston 13Edward Colston 5Edward Colston 16








( 左 : エドワード・コルストンの肖像画 /  中央 : コルストンの彫像 / 右 :  湾の中に放り込まれるコルストンの彫像)

Cecil Rhodes 003( 左 / セシル・ローズの彫像 )
  有色人種の怨念は燎原の火と化した。この炎は留まるところを知らず、オックスフォード大学にあるセシル・ローズ(Cecil Rhodes)の彫像にまで及んでしまった。セシル・ローズといえば、英国を代表する帝国主義者として有名で、アフリカには彼の痕跡が至る所に残っている。ローズの名前が由来となる、かつての「ローデシア(Rhodesia)」は、現在、南北に分割され、南部が「ジンバブエ」で北部が「ザンビア」となっている。南アフリカ共和国に目を向ければ「ローズ大学」があるし、ダイヤモンドの販売を一手に展開する「デ・ビアス社(De Beers)」もローズが創立した国際企業だ。この会社について話すと長くなるから省略するが、あのネイサン・ロスチャイルド(初代男爵 / Nathan Rothschild)や、ドイツから移住してきたユダヤ人の豪商アーネスト・オッペンハイマー(Ernest Oppenheimer)が絡んでいるので非常に興味深い。

Cecil Rhodes 5Nathan Rothschild 1st Baron 001Ernest Oppenheimer 003








(左 : セシル・ローズ /  中央 : ネイサン・ロスチャイルド  /  右 : アーネスト・オッペンハイマー )

  ちなみに、オッペンハイマーはアングリカン信徒に改宗して、表面上、典型的な「イギリス人紳士」を演じていたが、その本性は強欲のシャイロックと同じだった。(帝国主義時代のジェントルマン・マーチャントやユダヤ人の話は意外に面白いんだけど、非常に複雑でドロドロしている。) まぁ、ローズについてのエピソードは色々あるけど、日本人にとっては、「ローズ奨学金」の方に馴染みがある。こうしたプログラムは如何にも英国人らしく、セシル・ローズは教育と人脈を通してアングロ・サクソン世界の優越性を保とうとした。(イギリス人嫌いで有名な故・会田雄次先生は、イギリス人のこうした策略を微妙に高く評価していた。) ただし、ローズにとって誤算だったのは、彼の死後、非西歐人にまでローズ奨学金が与えられてしまったことだ。

  本来なら、日本人にも知られている『ザ・アトランティック』誌のジェイムズ・ファローズ(James Fallows / 元編集長)とか、ミュズーリ州の知事を務めたエリック・グレイテンズ(Eric Greitens)、米国海軍の長官になったリチャード・ダンツッイヒ(Richard J. Danzig)、CIA長官だったジェイムズ・ウルジー(Robert James Woolsey)などに与えられるべきだった。オーストラリアの首相になったトニー・アボットやマルコム・ターンブルもローズ奨学生であったから、創設者の意に沿っている。

James Fallows 22Eric Greitens 1Richard Danzig 2Tony Abbott 11








(左 :  ジェイムズ・ファローズ / エリック・グレイテンズ / チャード・ダンツッイヒ  /  右 : トニー・アボット)

  ところが、近年では眉を顰めたくなるような人物が受益者になっていた。例えば、運輸長官になったピート・ブテジッジ(Pete Buttigieg)は左巻きのゲイであるし、MSNBCの番組司会者として有名なレイチェル・マドーズ(Rachel Maddows)は極左分子のレズビアン。ハーヴァード法科大学院の教授を務めるランドル・ケネディー(Randall LeRoy Kennedy)は黒人左翼で、ファシ・ザカ(Fasi Zaka)はパキスタン人の政治コラムニスト。米国連邦下院議員のアンディー・キム(Andy Kim)は朝鮮系だし、ワシントン州の副知事になったサイラス・ハビブ(Cyrus Habib)はペルシア系ときている。

Rachel Maddows 3Randall Leroy Kennedy 11Fasi Zaka 1Andy Kim 1








(左 :  レイチェル・マドーズ  /  ランドル・ケネディー /  ファシ・ザカ /  右 : アンディー・キム )

  もっと“おぞましい”のは、ユダヤ人のローズ奨学生で、クリントン政権時代の労働長官であるロバート・ライシュ(Robert Reich)、「Jigsaw(元Google Ideas)」のCEOを務めたジャレド・コーエン(Jared Cohen)、作家のレイチェル・シモンズ(Rachel Simmons)、左翼系メディアの『Slate』で編集員になったジェイコブ・ワイズバーグ(Jacob Weisberg)などである。もし、創設者のローズが生きていて彼らの名前を聞いたら、椅子から転げ落ちるほど驚き、真っ赤になって激昂するだろう。もしかすると、片っ端から机や椅子を壊していたかも。この帝国主義者は優越種族のイギリス人に奨学金を与え、白人国家の繁栄を維持するつもりだった。それなのに、今じゃ、黒人やユダヤ人までもが貰っているんだから、たぶん棺の中で泣いているんじゃないか。「白骨死体の涙」なんて滑稽だけど、ユダヤ人を英国から排除しなかったローズも悪い。 

Jared Cohen 1Jacob Weisberg 1Rachel Simmons 4Robert Reich 1








(左 : ジャレド・コーエン  / ジェイコブ・ワイズバーグ  / レイチェル・シモンズ  / 右 : ロバート・ライシュ )

  脱線したので話を戻す。現在のブリテン王国では、多文化・多民族教育が真っ盛り。一般の日本人はイングランドをイギリス人(主にアングロ・サクソン人とケルト人)の国と思っているが、実際はインド人やパキスタン人、アラブ人、アフリカ人、支那人などの雑居地域となっている。だから、「イングランドはイギリス人が住む島国で世襲君主を戴くキングダム」というのは、「レイシズム的発想」と見なされるから駄目。「色々な人種が共存する“みんなの国”」というのが正解だ。こんな塩梅だから、歴史の改竄」みたいな「イングランド史の抹殺」が頻繁に行われている。論より証拠で、歴史学者とか社会学者を見渡せば判るじゃないか。例えば、スリランカ出身のマルキスト学者アンバラヴァナー・シウァナンダン(Ambalavaner Sivanandan)とか、パキスタン系学者のタリク・マドゥード(Tariq Modood)、インド系のビクー・パレク(Bhikhu Parekh)、ユダヤ人ラビのジョナサン・サックス(Jonathan Sacks)など、恨み骨髄の多民族主義者がウヨウヨいる。

Ambalavaner Sivanandan 1Tariq Modood 1Bhikhu Parekh 01Jonathan Sacks 3








(左 : アンバラヴァナー・シウァナンダン /  タリク・マドゥード / ビクー・パレク  /  右 : ジョナサン・サックス)

リベラル派の校長による改革

Lee Hill 002(左  / リー・ヒル )
  こうした大物の他にも左翼分子が英国のあちこちにいて、教育現場で洗脳工作を奨励している。最近、ブリテン国内で“話題”になったのが、ハウデン中学校(Howden Junior School)の校長を務めるリー・ヒル(Lee Hill)という教育者だ。日本で「校長先生」といえば、俳優の船越英一郎とか赤木春恵みたいな中高年を想像してしまうが、英国の教師にはゾッとする反英主義者がいる。今回、マスコミで取り上げられたヒル校長は、腕に刺青を彫っているマッチョマン。日本では体に彫り物をしている人物なんて、人手不足のコンビニでも敬遠され、まともな職に就くことはできない。いくら「差別は厳禁」でも、顔に刺青を彫った女子行員(都市銀行や信用金庫)とか、首に蜘蛛の巣を入れた公務員、背中に昇り龍を彫った百貨店の受付嬢は居ないだろう。たとえ、「なんで駄目なの? 私、マイク・タイソンの大ファンなんだもん !」と言い訳をしてダメ。(引退後のタイソンは顔に刺青を彫っている。) 面接会場に来た時点で門前払いだ。裁判所に訴えても敗訴なんじゃないか。(知らんけど。)

  全英で論争の的(まと)になったヒル校長は、筋金入りの左翼みたいで、BLMの騒動が起こった時、ある昔の生徒から電子メールを受け取ったそうだ。彼が監督を任されている中学校には、偉人の名前に因んだ建物があるそうで、それぞれの建物にはウォルター・ローリー卿(Sir Walter Raleigh)やフランシス・ドレイク卿(Sir Francis Drake)、ホレイショ・ネルソン提督(Admiral Horatio Nelson)の名が刻まれているそうだ。これらの人物は英国以外でも有名で、日本の高校生だって知っている。

Walter RaleighFrancis Drake 3Horatio Nelson 1








(左 : ウォルター・ローリー卿  /  中央 : フランシス・ドレイク卿  /   右 : ホレイショ・ネルソン提督 )

  ところが、ヒル校長はこれらの偉人を「とんでもない奴らだ」と思っている。彼は元生徒から三傑の正体を教えてもらい、「なるほど、あの三名は勇気ある人物として尊敬されているが、恥ずべき行いもしているんだ」と納得した。さらに、ヒル校長は左巻きの頭を左に向け、「三人の名前を学校の建物に附ける明確な理由はあるのか? 無いじゃないか !」と考え、生徒に新たな人物の名前を選ばせることにした。(どんな種族の生徒なのかは報道されなかったが、この中学校はもしかすると非イギリス人が多数派を占めているのかも知れない。「白人生徒」といっても東歐・南歐移民の子供という場合もあるから。) そして、驚愕の結論が浮き上がってくる。レイシストの偉人に置き換わった現代の英雄とは誰か? 日本人なら唖然としてしまうが、何と、“あの”環境運動で世界的に有名になった左翼少女、「グレタ・トゥーンベリ(Greta Thurnberg)」ちゃんだ。次は、フェミニストや人権派に重宝されるパキスタン人で、今や一端の人権活動家になったマララ・ユスフザイ(Malala Yousafzai)。もう一人は、ジョー・バイデンの寂しい就任式に現れた黒色の詩人、アマンダ・ゴーマン(Amanda Gorman)。もう一つおまけに、黒人のサッカー選手であるマーカス・ラシュフォード(Marcus Rashford)の名も挙がっていたそうだ。

Greta Thunberg 11Amanda Gorman 3Malala Yousafzai 3Marcus Rashford 1








( 左 : グレタ・トゥーンベリ  /  アマンダ・ゴーマン  /  マララ・ユスフザイ /  右 : マーカス・ラシュフォード )

  これには英国の白人も驚愕した。朝のワイドショーで司会を務めるピアース・モーガン(Piers S. Morgan)は、不機嫌な顔ツキで「刺青野郎がとんでもない事をしでかしたぞ !」と言い立てた。見るからに御立腹な様子。そりゃそうだろう。普通のイギリス人からすれば、ウォルター卿はチューダー朝の偉人であるし、エリザベス女王の寵臣なんだから、グレタなんかとは比べものにならない。ネルソン提督は紛れもない英雄で、若い時、英国へ留学した東郷平八郎も心から尊敬し、帝国海軍士官の模範となった人物。もし、日本人の校長が教科書から黒田官兵衛や直江兼続、立花宗茂を排除し、蓮舫や白真勲を「日本の偉人」に指定したら、全国各地で非難の嵐が巻き起こってしまうだろう。

  ヒル校長の「革命」に激昂したピアース・モーガンは、自身の番組にケヒンド・アンドリューズ(Kehinde Andrews)を招いて、左翼の暴挙を非難していた。でも、アンドリューズみたいな極左分子には馬耳東風だ。このアンドリューズはバーミンガム市立大学の教授を務めているが、「アフリカン・スタディーズ」を専攻する赤い黒人であるから、何を言っても「糠(ぬか)に釘」である。彼はイングランドに住みながら、主流民族のイギリス人を憎んでいる。アンドリューズ曰わく、「ブリテン帝國はナチ・ドイツよりも悪い」そうだ。(Andrew Levy, "If he holds those views why is he living off the public purse?" Daily Mail, 12 February 2021.) 黒人の怒りを代弁するアンドリューズは、イギリス人がしてきた「戦争犯罪」にも手厳しい。彼は憎しみを込めて「ブリテンはレイシズムの上に築かれている」と非難し、「ナチ・ドイツを空爆した英軍航空隊は戦争犯罪者だ」と糾弾する。

Kehinde Andrews 003Piers Morgan2British Imperialism 004








(左 : ケヒンド・アンドリューズ / 中央 :  ピアース・モーガン /   右 : インドを支配したイングランド国王)

  アンドリューズは更に過激さを増し、「ウィンストン・チャーチルは白人至上主義者だ」と罵った。そして彼は世間の評判を覆すべく、「どうしてチャーチルは未だに人気を誇っているんだ?」と疑問を呈した。なるほど、確かにチャーチルは有色人種を毛嫌いしたレイシストであったし、ドイツの民間人を焼き殺した戦争犯罪者だ。この点については筆者も異論は無い。ただ、一応、チャーチル首相はナチ・ドイツを倒したブリテンの英雄となっているので、イギリス人やスコット人からすれば反駁したくなる。特に激怒したのは、政治家(MP)でもあった孫のニコラス・ソームズ卿(Sir Nicholas Soames)だ。ニコラス卿の父親は保守党の議員を務めたアーサー・クリストファー・ソームズ(Arthur Christopher John Soames)なんだけど、母親がメアリー・スペンサー・チャーチル(Mary Spencer-Churchill)なので、ウィンストン卿の孫となる。

Nicholas Soames 3Mary Soames ChurchillWinston Churchill  & Clementine 1








(左 : 孫のニコラス・ソームズ卿 / 中央 :  母親のメアリー・スペンサー・チャーチル /  右 : 祖父母のクレメンタインとウィンストン・チャーチル夫妻 )

Winston Churchill 5Hitler5( 左 : チャーチル首相  / 右 : ヒトラー総統 )
  祖父を罵倒されたニコラス卿は怒り心頭だったけど、黒人学を専門とするような奴に英国流の説教なんて最初から無駄である。蛙のツラに小便をかけても、蛙は英語で「止めろ、バカ !」と言わないだろう。奴隷に等しい黒人にとって、ブリテン王国の偉人なんか“赤の他人”に過ぎない。救国の英雄でさえ“外人(エイリアン)”で、大量殺人犯か偽善者の気取り屋ていど。アンドリューズは白人に「精神異常(psychosis)」の烙印をキュッと押しつけ、「民族皆殺しの資本制度を打倒せよ !」と叫ぶ。そして、繰り返し繰り返しウィンストン・チャーチルとアドルフ・ヒトラーを比べていたんだから、イギリス人が激昂したのも無理はない。

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( 写真  / チャーチル首相のせいで1943に起こった飢饉に苦しむベンガル人 )

  ところが、有色移民が大量に雪崩れ込んだブリテンは昔と違う。この島国にはアンドリューズに共鳴する知識人がゾロゾロいる。例えば、ケムブリッジ大学にある「チャーチル・カレッジ」でブリテン史を研究するプリヤ・ゴパル教授はインド生まれ。イギリス人や他の白人に恨みを抱く先生様は、「白人の命は問題にならない ! (Whie Lives Don't Matter)」とツイッターに書き込んだ。そして、「レイシズムを口にするケムブリッジの教授をクビにしろ ! (Fire Cambridge Professor fo Racism)」という請願にも署名したそうだ。ちなみに、我が国へ派遣されたジョン・ボイド(John Dixon Ikle Boyd)駐日英国大使は、以前チャーチル・カレッジの学寮長を務めていた。大使がアンドリューズの歴史観をどう思うのか、是非、訊いてみたい。

  ジャーナリストで歴史にも詳しいマドフスリー・ムカジー博士(Dr. Mashusree Mukerjee)は、西ベンガル生まれの移民で、現在は夫の勤務地であるドイツに住んでいるそうだ。彼女もチャーチルに批判的で、『Churchill's Secret War』という本まで書いている。ケムブリッジ大学のシンポジウムには歴史家のオニエカ・ヌビア博士(Dr. Onyeka Nubia)も招かれた。彼はアフリカ黒人から見た英国史を書いている。

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(左 : プリヤ・ゴパル  / 中央 : マドフスリー・ムカジー  / 右 : オニエカ・ヌビア )

  こうした知識人を眺めていると、如何に異邦人、とりわけ有色移民を受け容れることが有害であるかが、日本人にも分かるだろう。親子代々、千年以上イングランドに住み続けたアングロ・サクソン人の国民なら、もっと良識的で愛国的になるはずだが、両親か祖父母の都合でイングランドに住み着いた有色人種の子供には、イングランドに対する温かい感情や麗しい郷愁は無い。彼らには白人から馬鹿にされた屈辱感しかないのだ。ちょうど、在日鮮人や帰化鮮人と同じで、劣等民族は主流民族に恨みを抱く。イギリス人を糾弾するインド人やパキスタン人を目にすると、「日帝三十六年を絶対に赦さない !」と叫ぶ在日朝鮮人を思い出す。

  日本人は歐米諸国の失敗を見て、それを自国で再現しようと試みている。というより、他国の惨状を目にしても、それが如何に有害なのかを理解できない。人件費を低く押さえ込みたい財界人は、政治家の尻を叩いて国境を開かせる。そして、政治献金をもらった国会議員は、さらなるキックバックを期待して、技能実習生や偽留学生を招き入れてしまう。たとえ、移民や難民がトラブルを起こしても大丈夫。厄介事の後始末は全て税金でまかなうから問題無し。困るのは地方に住む一票乞食と、寂れた住宅街に住む庶民だけ。こうした売国議員と同じく、企業経営者やマスコミ各社の重役は無国籍主義者かピンク色のコスモポリタン。彼らは「今だけ、俺だけ、お金だけ」という信条で動く。帰化人と左翼学者がいくら教科書を改竄しても関心が無い。「そんなのは、どうでもいい事。歴史上の偉人なんて単なる死者。銭儲けに関係なし」といった考えなんだから、左翼陣営はやりたい放題だ。

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(左 : 黒木為楨  / 奥保鞏  /野津道貫  / 右 : 児玉源太郎 )

  グループ企業を統括する豪商や中央官庁にはびこるキャリア官僚といった“上級国民”も、移民や難民に恐怖感は無い。彼らは元々「国境なき世界」を理想としているから、下界の繁華街が異民族で溢れかえっても平気である。警備が厳重な高級住宅地には、低賃金で働くベトナム人やビルマ人は近寄ってこないから。これから暢気に暮らしている平民は、数々の苦悩を味わうことになる。支那人や朝鮮人の帰化人が教育界や政界にドンドン進出すれば、日本でも「偉人の抹殺」が更に進むに違いない。三十年後に学校で日本史を学ぶ日系の子供達は、黒木為楨(くろき・ためもと)や野津道貫(のづ・みちつら)、奥保鞏(おく・やすかた)、明石元二郎(あかし・もとじろう)、児玉源太郎(こだま・げんたろう)の名前を聞いても、「それ誰? 聞いたことがない !」と首をかしげるだろう。数十年後の子供が知っている偉人とは、たぶんマイケル・ジャクソンとかカール・マルクス、金日成親子に毛沢東、サッカー選手のジデネール・Y・ジダン(フランス国籍のベルベル人)、あるいはK1選手になった曙(元横綱)とかビルマのスーチー女史くらいなんじゃないか。もしかしたら、近い将来、日本にも「始祖の巨人」が降臨し、民族の記憶を消してしまうかも。(分からない人は漫画『進撃の巨人』を読んでね。)

 
  

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