男女平等思想が皇族にも浸透する

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  今月は皇室に関する問題がマグマのように吹き出している。眞子内親王殿下の御結婚は、激しい国民の反対を巻き起こし、秋篠宮家に対する誹謗中傷にまで進展してしまった。筆者は恋愛問題は理性で解決しないと考えているから、世間がどう騒ごうが、眞子内親王の決意は揺るがないと思っている。ただし、小室圭の背後に何らかの“勢力”がいるかも知れないので、これを排斥する手段や組織を整えることは重要だ。

  秋篠宮家は子供達に特別扱いをしない教育を心掛けたから、眞子内親王殿下は庶民と同じように育ち、庶民的な感覚を持ってしまった。しかし、こうした「進歩的」で、如何にも「戦後的」な教育が、悠仁親王殿下や佳子内親王殿下にも及んでいると考えれば、心の芯から恐ろしくなる。特に、眞子内親王殿下と仲がいい佳子内親王殿下の御言葉を聞いたり、ちょっとした行動を知ると、「あれっ!」と不安に思う時がある。

  つい最近、佳子内親王殿下は日本ガールスカウト100周年の記念イベントに参加されたという。ただし、オンラインでの支援メッセージとなったが、その内容を聞いて筆者は本当にビックリした。宮内庁がその映像を公開したので、多くの国民が視聴したと思うが、保守派国民は「えぇぇ !」と寒気がしたんしゃないか。内親王殿下は次のように述べられた。

  今後、ジェンダー平等が達成され、誰もがより幅広い人生の選択肢を持てるようになることを、自らの可能性を最大限生かす道を選べるようになることを、それが当たり前の社会になることを切に願います。

  今上陛下や皇太弟殿下も戦後教育を受けた世代だから、何となく「リベラル」的な心情を持っていると推察できるが、まさか、日本の伝統を尊重し、日本の歴史や文化を愛される皇族から、こうした御言葉が出るとは思わなかった。もし、佳子様のメッセージを真面目に捕らえれば、今までの日本にはジェンダーの不平等が存在し、幅広い選択肢を持てるのは一部の者だけで、大半の女性に派その選択肢が無かったことになる。また、自らの可能性を最大限に生かせるような人も少なく、多くの女性は可能性を持ちながらも、「ジェンダー的不平等」のせいで進みたい道を歩めなかった、ということになる。

  なるほど、日本のみならず外国にも「ジェンダー(性)」に基づく不平等はある。しかし、それは当然すぎるほど当然で、男女は生まれつき肉体的に違うから、区別が生じるのも不思議じゃない。ただ、その区別が理不尽なものに達すれば、「差別」とか「不平等」になってしまうだろう。しかし、あえて肉体的区別を無視したり、何らかのイデオロギーで強引に平等を実現すれば、その反動で従来の社会に歪みが生じてしまうだろう。もしかすると、別のところで陰湿な差別や不平等が起こってしまい、以前よりも酷い事態になる危険性さえある。キリスト教徒やユダヤ教徒は聖書を尊重しているから、ヤハウエ(天主)が天地を創造し、アダムの肋骨からイヴを誕生させた、と信じている。それゆえ、男女の区別が会っても当然。イスラエルの民を率いる預言者や王様が男なのも当然だし、ラビ(信仰と共同体の教師)や首長、族長、家長といったら男ばかり。ヨーロッパにめを向ければ、これまた男社会。フランク族の「サリカ法典(Lex salica)」でも、娘の王位継承は御法度で、息子の継承のみ。日本の皇室だって、男系男子の皇位継承が鉄則だ。

  ところが、佳子内親王殿下はビデオ・メッセージの中で、「世界経済フォーラム」が三月に発表した「ジェンダー・ギャップ指数」に言及されたという。深刻な表情を見せる内親王殿下は、日本が156ヶ国中120位に留まった現状を「とても残念」と述べたらしい。(杉浦達朗  「佳子さま、ジェンダー指数『とても残念』 式典にオンライン出席」 2021年10月11日附「朝日新聞」) こんなメッセージを保守派国民が聞いたら顔面蒼白だろう。こんなランキングなんて、左翼団体の政治プロパガンダに過ぎない。仮にジェンダー指数を受け容れるなら、日本はダントツで1位だ。北歐諸国でさえ日本を見上げてしまうほど。おそらく、誰かの“入れ智慧”で「ジェンダー・ギャップ指数」という文言をメッセージの中に混ぜてしまったんだろうが、それでも成人に達した皇族が口にする言葉ではない。佳子内親王殿下のメッセージ文は、側近の者が前もって目を通しているはずだから、こんな左翼の宣伝を原稿に盛り込むなんてことは、通常では無いはずだ。となれば、内親王殿下の近くに赤い助言者がいるという可能性が高い。

Klaus Schwab 008(左  / クラウス・ショワブ )
  そもそも、世界経済フォーラム(WEF)を創設した総裁のクラウス・ショワブ(Klaus Martin Schwab)は、あの「グレイト・リセット(Great Reset)」を提言したグローバリストだ。(彼については別の記事で触れたい。) こんなのは以前、反日評論家の大前研一が主唱した「ガラガラ・ポン」と同じで、大切な伝統的社会を根底から破壊するためのハンマーだ。だいたい、いかがわしい「第四の産業革命(the Fouth Industrial Revolution)」なんて用語を言いふらすシュワブには、人様には言えない魂胆があるに違いない。また、WEFが発表した『Global Gender Gap Report 2021』を作成した面々を見れば、「なんだ、高学歴の碌でなし連中かぁ~」と判る。教養人なら察しがつくけど、「民族学」とか「人種関係論」、「ジエンダー学」なんかを専攻する学生は、知能が低い劣等生か、怨念に満ちた赤色分子が多い。ホント、聞いていてアホらしくなるが、自分の実力不足を棚に上げて、「制度的な男女格差が原因だ !」とか「男中心の社会はけしからん!」とわめくばかり。

  本音を語ると左翼どもが騒いで厄介なんだけど、フェミニストになる女性には不美人が多い。なぜなら、彼女達は女性であることで「得」をしたことが無いからだ。例えば、滅多に男性からデートや食事へ誘われないし、たとえ一緒に食事をしても、奢ってもらえないから、いつも割り勘となる。しかし、美人だと別。毎回、誘った男が奢ってくれるので、勘定を払ったことがないという女性もいるくらいだ。また、就職した業種によっては、女性が有利になったり得をしたりする職種がある。例えば、フッション業界だと、女性のモデルの方が高額所得者で、男性モデルはギャラが安い。1990年代のフッション業界を思い出せば分かる通り、シンディー・クロフォード(Cyndy Crowford)やステファニー・セイモア(Stephanie Seymour)、リンダ・エヴァンジェリスタ(Linda Evangelista)といったスーパー・モデルは引っぱり凧(だこ)だった。ところが、男性モデルとなれば、ただの筋肉マネキンで、スターになった人はほぼ皆無。

  喫茶店の給仕だって、女性の方が高い時給を貰っており、男性のウェイターは賃金が安い上に、階段を登ってビール・ケースを運ぶなどの重労働がある。日本の旅館は特殊で、お客様を迎えるのは中高年男性の支配人じゃなく、「女将」ときている。若くて美人だと評判が良く、金髪で青い瞳の白人女将だと、テレビ局の取材があったりする。(実際に、ある民放が「青い目の細腕繁盛記」と評して取り上げていた。) 幼稚園も女性の保母が普通で、男性保育士ばかりの幼稚園なんて人気がない。たとえ、教育学の博士号を持った保育士を揃えても、髭面のアラブ人とかターバンを巻いたシク教徒、縮れ毛のアフリカ黒人、南洋土人のフィリピン人が顔を見せれば、子供を連れた母親は急いで引き返す。たぶん、二度と戻ってこないだろう。銀行の窓口で来店者を扱う接客行員だって、若い女性の方が好ましく、顔に刺青を彫ったマイク・タイソンやヴァンダレイ・シウバ風の男性行員はダメ。第一、銀行自体の評判が悪くなってしまうじゃないか。銀行員よりも銀行強盗の方が似合う社員なんて厭だ。

  脱線したので話を戻す。露骨に言っては可哀想だが、「ジェンダー学」を専攻したフェミニスト学生は、自分の恨み辛みを専門用語で隠し、下らない論文を書いている。たとえ、博士号を取得しても、そんなのは猫の首に附けたリボンと大差が無い。彼らはまともな民間企業じゃ採用されないから、黒人やアジア人が群れる国連の下部組織とか、左巻きの財団が用意する宣伝係に就職したりする。

  先ほどの『Report』を作成した中心的人物は、アメリカ人エコノミストのロバート・クロッティ(Robert Crotti)と、人類学を専攻した英国のエコノミストであるヴェセリナ・ラトチェヴァ(Vesselina Ratcheva)、インド出身のデータ・アナリストらしいクスム・カリ・パル(Kusum Kali Pal)、運営ディレクターを務めるパキ人のエコノミスト、サディア・ザヒディ(Saadia Zahidi)である。雇用や給料における男女格差や社会における性差別を研究する連中なんて、所詮こんなものである。

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(左 :  ロバート・クロッティ  / 中央 : ヴェセリナ・ラトチェヴァ  / 右 : サディア・ザヒディ  )

  「ジェンダー学」を専門とする大学教授や評論家の著作を読むと、「よくこんなクズ論文で飯が食えるよなぁ~」と呆れてしまうことが多い。5ページくらいで済む内容を、怨念の文字で250ページくらいにまで膨らますんだから、豚に大量の水を飲ませてから屠殺業者に売り渡す支那人と同じだ。もっと厭なのは、マルクス主義をフェミニズムに混ぜて論文を書く研究者の方である。ウィスコンシン大学のエリク・ライトは、フェミニスト学者の特徴を述べていた。ライト曰わく、マルキストは資本家による“抑圧”に焦点を当て、これを排除しようと務める。一方、フェミニストは男性や男社会による“抑圧”に論点を絞り、こうした社会悪を撲滅しようと奮闘するらしい。( Erik Olin Wright, ‘Explanation and Emancipation in Marxism and Feminism’, Sociological Theory, Vol. 11, 1993, p.40.)

  また、社会構造や階級闘争、資本家の論理に憤慨するマルキストは、ブルジョア階級による搾取とか抑圧を排除して、プロレタリアの「解放」を目指すが、フェミニストは伝統的社会による性的抑圧を取り払って、念願の「女性の解放」を目指す。フェミニストは男女の生物学的、つまり肉体的な違いを肯定するが、それを克服すべく、従来からある社会の構造や制度をぶち壊し、男性支配の世界を変革しようと謀る。近代以前は、肉体的な優越性により、男性は女性を抑圧してきた。生物学的な特徴から女性は、否応なく男性に“従属”するしかなかったが、テクノロジーの発達により、女性の生物学的弱点は克服されたという。そこで、女性の巻き返しが始まり、法律や制度をいじくって、男女平等の社会を形成する、という訳だ。でも、これって、独裁制を目指す全体主義者や社会主義者がやることじゃないのか? 人間が己の知性で社会を構築するという「intellectual constructualism」は傲慢な考えで、自惚れの極地だ。

  マルクス思想が染み込んだフェミニズムは恐ろしく、まともな日本人が耳にすれば、「何だよ、それ?!」と眉を顰めてしまうだろう。家父長制に怨みを抱くフェミニストは、男性中心の家族を目の敵(かたき)にする。従来の日本人からすれば、父親が大黒柱となって稼ぎ頭になるのは当然で、女房が専業主婦となって子供の面倒を見る、というのは理想である。「女の賞味期限」が切れたフェミニスト教授は反対だろうが、良妻賢母というのは侮蔑用語ではない。

  ところが、マルクス主義に染まった左翼知識人は、夫に仕える妻を「家庭の仕事を担う労働者」と考える。何と、真っ赤なフェミニスト学者は、女房や母親を「男性に服従する家内奴隷」のように扱い、料理や服を安上がりに“生産”する労働者と見なしているのだ。家庭に居る「女(妻)」がなぜ「安い労働者」なのかと言えば、それは賃金(給料)無しで働く家政婦であるからだ。しかも、この妻は次世代の「労働力」を生産する役割を担っているという。つまり、賃金を払わなくても、子供を生んでくれる「雌牛」という訳だ。でも、これは家庭内における“不平等な性的分業(unequal sexual division of labour within the home)”なんだって。(Sylvia Walby, Theorizing Patriarchy, Oxford : Basil Blackwell, 1990, p.4.)

  まさしく、こうした考え方はフリードリッヒ・エンゲルス(Friedrich Engels)の家族観と瓜二つだ。ここでは詳しくは述べないが、エンゲルスは昔の集団婚から一夫一婦制への進展を男性の勘定と見なしていた。「科学的社会主義の創設者」と呼ばれる、この極左分子によれば、一夫一婦制は本質的に女性の地位を悪化させ、男性の不逞を容易にするそうだ。また、こうした「単婚」は所有関係から発生したものであり、経済的な夫の優位を生み出す結果になったという。(エンゲルス『家族・私有財産・国家の起源』戸原四郎 訳、岩波文庫、昭和40年、p.108.) 常識を備えた普通の日本人は、こんな穢らわしい本を読まないが、左翼知識人には常識外れの宣伝文を読んで感涙を流す、といった変態が多い。

  言うまでもなく、一般家庭の大学生や民間企業の新入社員が、こんな考え方を披露したら一大事で、職場の上司や実家の両親は腰を抜かして驚いてしまうだろう。田舎のオッちゃん、オバちゃんは学校教育を尊重しているから、まさか、高い授業料を払って学校に通わせた娘が、非常識な馬鹿になって帰ってきたとは思わない。でも、日本の大学は高学歴バカを製造する工場として有名だ。東大法学部なんて、傲慢な官僚を排出する機能しかない。だいたい、真っ赤に染まった駒場村や本郷村で、四年間も芦部信吾や小林直樹、長谷部恭男、樋口陽一などの講義を我慢するなんて尋常じゃない。日本人としての精神がズタズタにされて、「健康な狂人」になってしまうのがオチだ。加賀藩の前田家は、赤色細胞を増やすために「赤門」を造った訳じゃないぞ。

  文化破壊型のマルクス主義は、冷戦後のアメリカで勢力を増し、今世紀に入ると社会を揺るがすほどのイデオロギーになってしまった。BLM運動でも分かる通り、様々な「社会的抑圧」への非難が沸き起こり、「構造的差別」を解消すべく、黒人や同性愛者がアメリカ社会の改革を叫んでいる。赤い黒人どもは、「我々がずっと虐げられ、“抑圧”されているのは、アメリカが白人至上国家であるからだ !」と糾弾する。一方、ゲイやレズビアンは「伝統的なアメリカの価値観および父親を中心とする家族制度が悪い ! 異性愛者と違うマイノリティーへの偏見が同性愛者を“抑圧”してきた ! ジェンダーによる差別は赦せなぁぁ~い !」と叫んで、「法的に同性婚を認めろ !」とか「スポーツ競技で性転換者を平等に扱え !」と訴えている。これでは、「差別」を根拠にした学生運動と同じだ。

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  日本でも左翼思想は社会の隅々に浸透しているので、これは決して対岸の火事じゃない。皇族だって例外ではなく、その害悪は密かに染み込んでいるはずだ。佳子内親王殿下は無邪気ににも、「ジェンダー指数」とか「ジェンダーの平等」を口にされ、差別に苦しむ女性を憐れんでいたのだろうが、自分が何を言っているかを考えたことがあるのだろうか? 筆者の観察では、その雰囲気すら見受けられない。むしろ、高邁な理想を述べたことで満足しているような笑顔だった。まぁ、大学で習った通りの発想で祝賀メッセージを述べたのだろうが、あまりにも軽率すぎる。天皇陛下や秋篠宮殿下は、内親王殿下の演説映像を御覧になって、何も感じなかったのか? おそらく、父親である秋篠宮殿下は、ビデオ・メッセージを御覧になったはず。もし、スピーチライターに苦言を呈していなければ、殿下も左翼思想に染まっている虞がある。

   筆者は下層階級の平民に過ぎないから、今上陛下や皇太弟殿下に「諫言」などできない。畏れ多い忠言は、側近の臣下だけに許される。ただ、こうした汚染思想が皇室全体にも及んでいるとしたら、悠仁親王殿下の精神にも被害が及んでいると考えねばならない。「まさか、そんなことはないだろう」と思う国民は、いずれ恐ろしい光景を見る破目になるぞ。だいたい、秋篠宮家の姉君二人が暢気な左翼娘になっているんだから、弟君の悠仁親王殿下にも何らかの害悪が注ぎ込まれているはず。筆者には未来の天皇になる殿下が、健全な保守思想で教育されているとは思えない。むしろ、前代未聞の行動に走るかも知れない、と思っている。

  近い将来、悠仁親王殿下もお妃を迎えられるはずだから、何らかのトラブルに遭遇する可能性は捨てきれない。もし、御婚約の相手が女性版の小室圭なら問題だ。また、恋人となる女性が帰化鮮人や日支混血児だったら、一般国民はどう反応するのか? 思想というのは透明だから、悠仁親王の心と頭にどんな色の思想が植え付けられたのか分からない。ただ、我々日本国民は、今から最悪の事態を想定し、来たるべき悲劇を覚悟すべきだ。


  

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