選択を間違えた秋篠宮殿下

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  10月14日、小室圭と眞子様は米国へ向かわれるという。今回の御結婚は本当に滅茶苦茶だった。これほど世間が騒いだ皇族の御結婚は無かったと言っていい。筆者はよそ様の恋愛や結婚に容喙したくはないが、皇族によるロイヤル・パワーの濫用となれば一言述べたくなる。たとえ、意図的ではないにせよ、今回、秋篠宮殿下が眞子内親王殿下のために、"異例"の措置を講じたことは非常に痛ましい。確かに、父親として娘の希望を叶えてやりたい気持ちは解る。一般国民だって小室圭というジョーカー(ババ)を引いたことは"不幸の極み"と察知できよう。あんな婿を観れば、庶民だって同情したくなる。でも、一連の「小室厚遇」や「特別配慮」には賛成できない。下層平民の筆者でも、「ちょっと、やり過ぎじゃないのかぁ?」と疑問に思ってしまう程だ。

  週刊誌やテレビ局は銭儲けを狙っていたのか、「フォーダム大学のロー・スクール(JDコース)を"優秀"な成績で修了した小室圭」と褒めちぎっていた。ところが、小室氏が7月の司法試験で「不合格」となるや掌を返したように貶し始め、一般国民も「えぇっっ~、あの小室氏が落ちちゃったのぉ~!?」と大騒ぎ。しかし、法科大学や米国留学に詳しい人なら「まぁ、そうだろうなぁ~」と納得したんじゃないか。だいたい、フォーダム大学へ入る能力さえ怪しく、勉強熱心とも思えない奴が、「成績優秀者」と評され、雑誌論文のコンテストでも1位や2位を獲得したんだから、腐ったサンマよりも胡散臭い。普通の日本人なら「皇室パワーで下駄を履かせたんだろう」と考えるはずだ。

  もしも、本当に小室圭が優秀なら、学術雑誌へは「自分の論文」を投稿するはずで、幽霊が書いたような文章を渡すなんてことはない。それに、「ローウェンシュタイン・サンドラー」社のHPには、小室氏の"華麗"な経歴が掲載されていたが、国内の日本人が「JFK Profile in Courage」の受賞を話題にすると、いつの間にか「フォーダム大学の賞」という文字が追加され、終いにはプロフィールから削除されてしまった。どうして小室氏は"輝かしい"受賞歴を抹消したのか? 彼の経歴は実に怪しく、銀行員時代には新米にもかかわらず二度も表彰されたというし、電通社員でも知らない電通アメリカでインターンをしていたというのだ。こうした経歴詐称に関しては、秋篠宮殿下や紀子妃殿下のみならず、天皇陛下さえも知っているはず。弟君の殿下は兄上の陛下と会話を交わしても、この点に関しては決して口にしないだろう。つまり、皇室の恥は語らないということだ。

  国民の一部は小室氏のJDコース編入についての疑問を投げかけているが、おそらく彼は何らかの形で在籍しており、「特別聴講」といった名目で、一応「修了(卒業)」の形にしてもらったんだろう。ロー・スクールの卒業生なんて掃いて捨てるほどいるから、日本人のホンクラ一人くらい卒業させても平気である。それよりも、フォーダム大学の経営陣にとったら、皇族の関係者を学生に迎えるメリットの方が大きい。たぶん、経営陣は「プリンセスの婚約者が入学を希望しているぞ !」との朗報に嬉しくなり、知名度を上げるために小室氏を迎えたのだろう。ただ、いきなり難関のJDコースに入れてしまうと怪しまれるので、一旦、外国人がたくさんいるLLM(Legum Magister / 弁護士用の専門課程)コースに入ってもらい、それから「優秀な留学生」に仕立てて、JDコース(Juris Doctor / 法律家になるための大学院課程)への「特別編入」としたんじゃないか。

  通常、LLMからJDへの編入は「駄目」なんだけど、小室氏の仲介人(ブローカー)や大学に影響力を持つ者の「口添え」で可能となった疑いがある。アメリカ人は平民に対しては非常に厳しいが、権力者とか大富豪に弱いから、フォーダム大学は「特例中の特別案件」として小室氏を厚遇したんだろう。もしかすると、LLMコースでの水増し成績とかヤラセ作文の提出でJDコースへの編入を認めた可能性もある。また、「聴講生」としてJDコースへ編入させ、担当教授の特別考慮と大学側の忖度で「JDコースご卒業」となった可能性もあるのだ。一応、小室氏は「卒業者」となっていたが、フォーダム大学で不審に思った者が抗議や疑問の声を挙げたから、小室氏の名前が卒業者リストから削除されたのだろう。つまり、インチキがバレそうになったから、フォーダム大学が焦ってしまい、急遽、小室氏の名前を外したんじゃないか?

  そもそも、小室氏はロー・スクールに入るためのLSAT(Law School Admission Test / 法学院入試)に合格できたのか? たぶん、彼はこのテストを受けていないだろう。米国の大学ヘ入る外国人は、学部生だと英語と数学の実力を測るSATとか共通テストのACTを受ける。さらに、英語力を確かめるTOEFLを受けて、ちゃんと授業について行ける能力を証明せねばならない。日本人だとSATの数学問題は簡単であるが、「国語(英語)」となれば結構大変だ。これが大学院へ進む留学生となれば、GRE(Graduate Record Examination)を受けねばならず、非英語圏の日本人だと論理的思考や分析、語彙力などの面で苦労する。筆者も昔、留学先の大学にある書店に赴き、GREの問題集を買ったことがあるけど、やはり受験勉強が大変だった。ペパーバックの本であったから廉価なんだけど、電話帳みたいに分厚かったので驚いたことを覚えている。たぶん、英文科の学生でも「えぇぇ~、こんなに勉強するのぉ~」と愚痴をこぼしてしまうだろう。

  米国は日本と違い、一般的に学部課程だと医学部とか法学部は無い。専門課程は大学院に進んでからで、医者になりたい者は「Pre-Med Course」を学部時代に取ったりして医学部への準備をする。弁護士になりたい学部生も同じで、経営学部の者とかが専攻を変えてロー・スクールに進むケースも少なくない。法科学院に入るアメリカ人は、平均的な学生よりも上等で、論文作成が得意で演説や語彙、分析能力の点でも秀でている。ゆえに、いくら英語が「お得意」の小室圭でも、アメリカ人の学院生と比べたら月とスッポン、秀才の陰に隠れてしまう「凡人」だ。それなのに、小室氏はアメリカ人学生でも難しい「マーティン奨学金」を獲得した。こうした「快挙」を耳にした秋篠宮殿下は、どう思われたのか? たぶん、殿下でも「やり過ぎだ ! いくら何でも世間にバレるじゃないか !」と思ったはずだ。天皇陛下だって「これは、まずいぞ !」と心配なされたんじゃないか? ハーバード大学で勉強された雅子妃は、事情をよくご存知だから最初から無視。

  司法試験に落ちた小室氏は、奥野総合法律事務所の奥野義彦・代表との会話で「2月の試験に再挑戦します !」と述べたそうだが、奥野氏と宮内庁は本気で信じた訳じゃあるまい。おそらく、宮内庁長官や奥野氏は端っから「小室君じゃ無理」と判っていたはずだ。つまり、フォーダム大学へ入学させてやるけど、司法試験の合格は絶望的だから、二度目の落第に備えて、ちゃんとバックアップ計画を練っているに違いない。「LLMからJDへの編入」という裏技だって奥野氏か、ロー・スクールの裏事情やルールの盲点に詳しい誰かの入れ智慧だろう。

  当ブロクで筆者は以前、勝手な持論を述べたけど、宮内庁と秋篠宮家は眞子様と小室氏の御結婚が不可避と判断した頃から、長期的な計画を複数立てていたと思っている。そもそも、三菱東京UFJ銀行への就職に始まり、奥野総合法律事務所への転職、一橋大学の大学院夜間コースへの入学も、全て眞子様の意向に沿った「お膳立て」で、能無しの小室氏はコネ採用で入社しただけ。しかし、ニューヨーク州の司法試験だけは「裏口」が無かったので、規定通りの「不合格」になってしまった。これは筆者の推測なんだけど、宮内庁は既に小室圭が「ローウェンシュタイン・サンドラー(LS)」社をクビになった後の対策も用意しているはずだ。

  ただし、この法律事務所は別の魂胆を持っているから、たとえ小室氏が二度試験に失敗しても雇用し続ける可能性だってある。同社は小室氏の「職務能力」を買った訳じゃなく、彼が持つ「皇室人脈」を期待しているので、"お荷物"の新人社員は「必要経費」と見なし、小室氏が任される仕事いったら、せいぜいコピー係かコーヒーの配達係くらいだろう。だいたい、下っ端事務員の分際で、1ヶ月以上も休暇を取れるなんて有り得ない。おそらく、小室氏だって「LS」社に居坐るつもりはなく、F-1(学生ビザ)が切れる来年の5月くらいで辞めるつもりなんだろう。NYへ向かう小室氏が目指すのは司法試験の合格じゃなく、眞子様を孕(はら)ませることだ。彼が精を出すのはベッドの中で、鍛えるのも頭じゃなくて下半身。小室氏にとって大切なのは、弁護士の資格じゃなく、眞子様が産む子供であり、秋篠宮家の孫が命綱となる。たとえ眞子様と別れても、皇族の子供と繋がる父親であれば、秋篠宮家から何らかの優遇措置が期待できるじゃないか。

  そもそも、小室圭は眞子様の計画(空想)に沿って動いていた訳だから、アメリカの会社で業績を上げるつもりは更々無く、金づるの妻が描く夢に便乗するだけだ。世間知らずの眞子様は、問答無用の記者会見(10月26日)で、「圭君に海外での拠点を築いてもらうため、留学を前倒しにしてもらいました」と述べていたから、二人で何かをするつもりなんだろう。しかし、これといった手腕が無い夫婦に事業で成功する見込みは限りなく低い。本来なら、眞子様は安全な日本国内に留まり、アニメの声優にでもなればいいのに、無謀な空想を実現しようと考えている。面白い声を持っているんだから、『アンパンマン』や『ドラゴンボール』みたいな作品に出てくるアヒルやヒヨコの役を貰えばいいじゃないか。どうせ、小室圭は髪結いの亭主なんだから、大した収入は見込めないだろう。赤ん坊の世話をする「専業主夫」がせいぜい。もし、眞子様が声優で人気を博すれば、小室圭が"ヒモ"のままでもいいはずだ。

  それにしても、米国での就労実績や生活経験も無い眞子様が、NYに「拠点」を持ちたい理由とは何なのか? 「拠点」というからには、二人で何らかの"活動"、あるいは何らかの"稼ぎ"をするつもりなんだろう。これも筆者の想像になってしまうんだが、もしかすると、眞子様は英国のヨーク公爵夫人であるサラ・ファーガソンを模範にして、米国でのビジネス展開を考えているんじゃないか? 筆者は眞子様の交友関係を全く知らないから断言できないが、もし、懇意にしている友人が何らかの提案を行い、米国での仕事を手伝ってあげるとか、一緒にビジネスをしようと持ちかけていたら、眞子様はその「助け船」に乗って「薔薇色の人生」を描いたのかも知れない。

  だから、もし、夫になる小室圭が司法試験に受かって弁護士になれれば、力強いビジネス・パートナーになるし、よく分からない契約の時も、日本語で親身に説明をして貰えるから一石二鳥だ。ただ心配なのは、支那系や朝鮮系のアメリカ人が二人に近づき、"おいしい"仕事を持ちかけたり、活動資金を提供したりする場合である。西歐系アメリカ人を含む外国勢力のエージェントは、脳天気な小室夫妻をカモにして利用しようとするはずだから、宮内庁の依頼を受けた外務省は24時間体制で二人を監視しなくてはならない。特に小室圭は軽率で頭が悪いから、ちよっとした奸計に引っかかる虞(おそれ)がある。

  外国の工作機関はアホの小室圭を餌にして眞子様を誘い、間接的に秋篠宮家を引きずり込む魂胆なんだろう。そして、狡猾な工作員はスキャンダルをネタに小室夫妻を恐喝するから、窮地に陥った眞子様は娘に甘い両親に泣きつく。こうして対日工作機関は、少ない投資(調略予算)で数倍にも及ぶ利益を得るはずだ。皇室破壊を目論む者は、いきなり本丸を攻めることはない。外堀の周辺に毒を撒いたり、地雷を埋めることもあるし、城壁の外から天然痘や炭疽菌を含んだ死骸を投げ込み、城内の者を自滅に追い込むこともある。日本人は間接攻略を考えないから、外国勢力はやりたい放題だ。

良きアドヴァイザーを持たない皇族

  今回の御結婚騒動で特筆すべきは、小室親子の借金問題や元婚約者との"いざこざ"ではない。小室佳代が元婚約者から400万円を"借りた"とか、返済すべき金じゃなく"貰った"金という話は些細な事で、本来、眞子様の御結婚には関係ないはず。むしろ、問題にすべきは秋篠宮殿下が「見栄」のために小室圭に"法外"な特典を与えてしまった事だ。小室氏が"コネ採用"で三菱東京UFJ銀行や奥野総合法律事務所に入ったことには目を瞑ってもいい。しかし、外国で皇室の権威が利用されることには反対だ。フォーダム大学への入学や奨学金の獲得は、秋篠宮殿下による直接の指令じゃあるまい。おそらく、殿下が頼った友人か側近の差し金だろう。奥野氏が小室氏に与えた生活資金も「貸与」じゃなく「贈与」であったはずで、建前上、小室氏の"将来性"を見込んで貸してやった"補助金"となっている。しかし、常識的に考えれば、金欠状態の小室氏に対する"プレゼント"以外の何物でもない。

  そもそも、眞子様と小室圭の結婚が世間の非難を浴びたのは、小室氏が異常な待遇や表彰を開けたからである。もし、秋篠宮殿下が銀行へのコネ入社をさせず小室氏ほ突き放し、"独力"で就職活動をさせていたら、小室氏は普通の就活しかできず、国内企業での下働きとなっていたはずだ。これは有り得ないけど、仮に小室圭が人手不足の介護施設や牧場とか農場で地道に働けば、世間の批判者だって眞子様との結婚に理解を示すだろう。

  それなのに、殿下は眞子様の"我が儘"を聞いてしまい、皇室パワーを使って小室氏を「秀才」に持ち上げてしまった。こんな事をすれば直ぐバレてしまい、大騒ぎになるのは火を見るより明らかで、大失敗となっても当然だ。さらに、事態を炎上させたのは、二人に対する異常な警備体制だ。10月26日の記者会見で、一般国民による誹謗中傷を受けたせいで、「複雑性PTSD」になったというから、皇室擁護派でもカチンときた。「圭くんは生きるための伴侶」らしく、一般人になったから一般国民はゴチャゴチャ言うんじゃない、と眞子様が叱責したから、日本国民は憤慨し、批判の矛先は眞子様に向いてしまったのだ。

  眞子様は無邪気に「一般人宣言」をなさったが、皇籍離脱をされても秋篠宮家の長女には変わりなく、殿下による庇護は継続されたから、余計に国民の怒りが爆発する結果となった。新婚の眞子様と小室圭が一時的に住む「オークウッド・レジデンス青山」には100名近い警察官が配置され、国際免許を取る時にも総理大臣並の警護であったから、この後継を目にした国民が怨嗟の声を上げたのも当然だ。この費用は眞子様の私費じゃなく、税金となっていた訳だから、一般国民からの非難を浴びても不思議じゃない。普通の女性がストーカー被害を訴えても、警察官が24時間3交代制の警護をしてくれることは決して無いだろう。しかも、眞子様の「お世話係」として秋篠宮家から「お手伝い」さんが派遣されていたというから、もう大名のお姫様並みの扱いである。ゆえに、いくら眞子様が「脱皇室宣言」をなされても、小室夫妻が一般人でないことは明らかだ。

 ところが、肝心の眞子様にはその自覚が無いから一般国民は余計に苛立つ。NYでの新居だって高額になるはずで、たぶん秋篠宮家が間接的に資金を渡し、眞子様貯金の目減りを防ぐ手筈になっているんだろう。小室佳の給料だって大丈夫。秋篠宮家が昵懇の企業を動かし、SL社に仕事を斡旋すれば、そこから上がる利益の一部が、小室圭のボーナスに廻り、生活費の補助金となる。秋篠宮殿下が間接的にお金を渡す方法はいくらでもある。それよりも重要なのは、いつ小室夫妻を日本に呼び戻すかだ。おそらく、宮内庁は「数年経てば現実の厳しさが解り、困り果てた眞子様は日本に帰ってくるだろう」と踏んでいるんじゃないか? どうせ、小室圭の手腕なんて無きに等しいから、皇室が支援しなければ事業に行き詰まって帰国する破目になる。

  まぁ、小室夫妻のビジネスがどうなるか分からないけど、現在の眞子様に関する問題は、例の「複雑性PTSD」という病だ。既にマスコミは「過去の話題」にしているが、「NTT東日本関東病院品質保証室長」の秋山剛・医師によれば、眞子様は重度の「PTSD」を患っているそうだが、そんな精神病を抱えたままで渡米され、生活費を稼ぐため異国の地で仕事に就くつもりなのか? 眞子様はごく普通の様子で国際運転免許証を取りに行ったが、まさかNYの街をドライブすることはあるまい。もし、運転中に突然のフラッシュバックが起きたら大変だ。精神科医の話によると、複雑性PTSDの患者というのは、家庭内暴力でずっと虐待を受けた子供とか、イラクやアフガニスタンに派遣された兵卒が罹る心的外傷であるという。症状としては、忌まわしい過去を回避しようと焦ったり、何らかの現象に過剰反応してしまうそうだ。そして、鬱病の状態になったり、自己嫌悪に陥ることもあるらしい。

  さらに、こうした患者は集中力に欠けることもしばしばで、時々記憶が飛んだり、ぼぉ~としていることも多いそうだ。気分の変化も激しく、不安や苛立ちで苦しむなんてことも珍しくない。マスコミの報道では、NYの博物館や美術館に就職するという噂もあるが、そんなことは無理だろう。もし、眞子様が本当にPTSDの患者なら、NYでも治療が必要で、その費用だって安くはないぞ。重度の精神病患者には特別な治療が必要だから、高額な治療費を請求されることも覚悟せねばなるまい。

  ただ、もしもPTSDの件が仮病の場合、眞子様と宮内庁は国民に対し嘘をついたことになる。秋篠宮殿下はお誕生日の記者会見で、眞子様の嘘を謝罪する予定はあるのか? 天皇陛下だって嘘くさい病名に辟易しているはず。でも、雅子妃の過去があるので、陛下も強くは言えまい。だから、眞子様の「病気」に関しては沈黙するだろう。それにしても、陛下や殿下が「見え透いた嘘」と知りつつ、それを貫くなんて悲しすぎる。

  とにかく、小室問題よりも深刻なのは、殿下の周囲に厳しい諫言を呈するアドヴァイザーが居ないことだ。もし、皇室の将来や権威の失墜を懸念する側近が居れば、「ロイヤル・パワーの行使は控えて下さい !」と進言したはず。たとえ、殿下が意図しなくても、小室氏の世話を誰かに頼めば、殿下の依頼は絶対命令と化し、得体の知れない巨大な歯車が動くことになる。「殿下の依頼だから」という理由で、各関係者は特別な働きかけをするから、通常では考えられない奇蹟が現れてしまうのだ。天皇陛下だって小室氏の「業績」や「経歴」を耳にすれば、「そんな馬鹿な !」と思ってしまうだろう。それゆえ、陛下も記者からの質問を懼れ、にこやかな会見でも寡黙になる。国民に見透かされていると解っているので、「国民に祝福されるような結婚を」としか言い様がないのだ。

  たぶん、秋篠宮殿下は眞子様の事だけに心を奪われているから、娘の懇願を聞き入れた後、どんな事態が起こるのかを予想していなかったのだろう。宮内庁の西村長官や参与の側近達は自己保身が最優先だから、「余計な事は一切言わない」というのが彼ら基本原則だ。殿下に仕えることは「崇高な使命」じゃなく、単なる「仕事」なので、皇室がどうなろうが知ったことじゃない。彼らの眼中には給料と恩給と年金だけ。「言われたことを黙ってこなす」というのが宮内庁職員の行動様式。これは明治天皇の時とは大違い。武士にとって、朝廷に忠誠を誓うことは当たり前で、陛下を警護する者は毎回毎回「殉職」を覚悟していた。銃弾が飛んできても怯まず、楯になるのが名誉だった。当時は国家の命運を担う元勲も健在だったから、「皇室にとって何が最善なのか」を検討する賢者が不足することはなかった。

  ところが、明治が過ぎ、大正や昭和の時代になると、段々と有能で高潔な側近がが姿を消し始め、武士の気概を有する重臣も減るばかり。それでも、戦前にはまだ明治の気風を保つ者は居たが、敗戦が濃厚になる時には、もう頼りになりそうな輔弼や輔翼は稀少的存在になっていた。終戦間際の頃、小磯首相の後任は誰がいいのか、という問題が頭痛の種で、内府の木戸幸一は海軍大将の鈴木貫太郎男爵を推薦したという。侍従長の藤田尚徳が「鈴木はお受けになるだろうか?」と懸念すると、木戸氏は笑顔で「鈴木大将は受けますよ」と答えたらしい。

Suzuki Kantarou 002(  /鈴木貫太郎 )

  終戦時の内閣総理大臣に指名された鈴木貫太郎は、二・二六事件で叛乱軍に襲われ、危うく斬り殺されそうになった軍人だ。その後、八年間ほど侍従長の要職を拝命して陛下に仕えていた。枢密院議長の鈴木貫太郎が陛下と親しかったのは、夫人となった「足立たか(鈴木孝子)」の存在も大きく、たか夫人は幼少期の昭和天皇に仕えていた世話係。昭和天皇にとったら母親みたいな存在だ。それゆえ、木戸内府や閣議の重臣達が鈴木大将に目を附けたのも当然であった。

  確かに、日露戦争の英雄である鈴木大将は威風堂々としており、戦争継続・一億玉砕を主張する軍部の強硬派でも反対できない。しかし、大将はもう79歳の老人で、総理大臣という大役を担える状態ではなかった。鈴木大将自身も肉体の衰えを自覚しており、重責に堪えられないことを申し出ていた。また、鈴木大将は軍人が政治に係わることを嫌悪し、ローマ帝國やロシア帝國の事例を引用しながら、国家を滅ぼす原因になりかねないと危惧していたそうである。それでも、重臣会議の面々や天皇陛下は鈴木大将の就任を望み、陛下は大将に組閣を命じられた。

  昭和天皇が御学問所にて、藤田侍従長と鈴木大将の三人になった時のことである。鈴木大将は一礼して次のように述べたという。

  聖旨のほど、おそれ多く承りました。ただこのことは、何ぞ拝辞の御許し御願いいたしたく存じます。鈴木は一介の武弁、従来なんの政見も持ち合わせませぬ。"軍人は政治に干与せざるべし"との明治陛下の御聖諭をそのまま奉じて参りました。いま、陛下の聖旨にそむき奉ることのおそれ多きは深く自覚いたしますが、何とぞ、この一事は、御辞の御許しを願い奉ります。(『昭和史の天皇』<1> 陛下と特攻隊、読売新聞社、昭和55年、p.320.)

  天皇陛下だって、80歳近くになる老骨に無理な頼みをしていることくらい百も承知だ。しかし、昭和天皇が頼りにできる人物は、鈴木大将しかいなかったのである。陛下はこう仰った。

  鈴木の心境はよくわかる。しかし、この重大な時に当たって、もう他に人はいない。頼むから、どうかまげて承知してもらいたい。(pp.320-321.)

Empeor Hirohito 0022  天皇陛下が「そこを枉げて頼む」と口になさるのは、並大抵のことじゃない。陛下の苦悩を察した鈴木大将は、最後のご奉公と考え、組閣の命を承諾することにした。しかし、大将には不安が募り「耳が遠くて、陛下のお声も聞こえない時があるし、それに政治を知らない一介の武弁で、年もとっていると」と弱音を吐いた。たぶん、何とかして辞退したかったのだろう。でも、陛下のお心は変わらなかった。陛下は大将の懸念を理解されていたので、「耳が遠くてもよい、声が聞こえなくてもらい」と仰った。このような御言葉を頂けば、誰も断ることはできまい。日本男子の本懐だ。死んでも悔いは無いだろう。

  『正論』や『WiLL』に登場する保守派言論人でも、こうしたエピソードは知っているが、昭和天皇が意外と孤独だったことに言及する知識人は少ない。昭和の軍部や政界にも大勢の尊皇派が居たが、いざ敗戦の土壇場になると、陛下が頼れるのは鈴木貫太郎だけだった。これは驚愕すべき事態だ。鈴木貫太郎の他に総理を務められる人物が居なかったのか? 国難の状況で陛下が信頼する者が一介の老将なんて酷すぎる。明治大帝には伊藤博文とか西園寺公望、副島種臣、山本権兵衛、乃木希典など綺羅星の如くいたのに、昭和になると小粒の重臣ばかり。近衛文麿なんて陛下の抹殺を考えていたんだから。

  秋篠宮殿下のみならず、天皇陛下にも有能で頼りになる重臣は少ないはずだ。確かに、色々な問題を処理してくれる側近は居るんだろう。しかし、50年ないし100年先の未来や、皇統の存続を第一に考え、苦言を呈するような臣下が居るのかどうか判らない。陛下の側近といえども役人根性の者はばかりで、武士の気風を備えた人物は何人いることか。 明治の頃なら大久保利通や西郷隆盛、岩倉具視、伊藤博文、山縣有朋に加え、中山忠能(ただすけ)や元田永孚(もとだ・ながざね)、佐々木高行(たかゆき)、山岡鉄舟などが居たので、近視眼的な解決策は回避できた。しかし、令和の日本では無事に務めて恩給を第一に考える者ばかり。秋篠宮家に忠臣は居るのか?

  宮内庁の連中は眞子様と小室佳がNYに言ってくれたことで、「やれやれ、ひと先ず厄介払いができた !」と一息ついているんだろうが、いずれ別の問題が持ち上がってくるだろう。もし、眞子様の「御懐妊」という知らせが来れば、またもや週刊誌が騒ぎ、NYでの取材合戦が過熱するだろう。そして、子宝の誕生となれば、小室夫婦の帰国となって、羽田か成田空港には警官の大量動員だ。これでまたもや巨額の費用が投入され、碌でなし亭主と放蕩娘のご帰還となる。しかし、初孫との対面で秋篠宮殿下と紀子妃殿下は大喜びだから、地上波テレビと新聞はお祭り騒ぎとなるだろう。

  その一方で、インターネット内では、小室夫妻に対する苦情が再炎上だ。悠仁親王殿下が皇位に即位される時も、小室夫妻がやって来そうだから、せっかくの祝賀ムードも台無しになる。中年になった小室佳がどうなっているのか想像できないが、老獪になった厄病神になっている可能性は高い。つくづく思うけど、秋篠宮殿下に賢明な助言者がいなかったことは実に悔やまれる。こんな結果になると分かっていれば、殿下だって小室氏に恩恵を与えなかったはずだ。しかし、「後悔先に立たず」である。愚かな選択をした者には、必ずその責任がついてくる。皇室の歴史に小室佳の名前が刻まれるなんて、本当に悪夢だ。小室劇場なんて観たくない。でも、テレビ朝日は違うだろう。「24」の日本版を作るより、「小室夫婦24時」を制作した方が高視聴率を取れる、と考えたりしてね !

 



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