無敵の太陽

主要マスメディアでは解説されない政治問題・文化・社会現象などを論評する。固定観念では分からない問題を黒木頼景が明確に論ずる。

映画・ドラマ評論

CIAとペンタゴンによる検閲映画


印象操作に踊らされる大衆

007 Daniel Craig 2crimson tide









(左: 007のジェイムズ・ボンド  /  右: 「クリムゾン・タイド」潜水艦内部のシーン)

  昨今、マスコミによる大衆操作が激しい。どうでもいいような些細な事柄を毎日朝から晩まで垂れ流している。豊洲問題に始まり、森友学園の土地取引、加計学園の学部設置問題、と針小棒大の報道が続いているけど、散々空騒ぎした挙げ句、結果的には大したことはない役人レベルの議論だった。マスコミの狙いは安倍政権の打倒なのに、それを堂々と表明せず、「安倍首相が何かやましい事をしたのでは?」といった、焦げ臭い「ニオイ」や「噂」をテレビで流し、世間に「不信感」を植え付けようとした。一方、BGMみたいにワイドショーをつけっぱなしにして聴いている一般人は、安倍政権に対して根拠無き「疑惑」を抱いている。しかし、「一体何が法的に問題で、騒動の核心は何なのか?」と尋ねられると答えられない。大抵の人は「よく解らないけど、問題なんじゃないの? だってテレビで偉い人が言ってたもん !」といった程度。こんなのはテレビ局が「さぁ、みなさぁぁ~ん。ハロウィーンの季節ですよぉ~ ! 好きなコスプレで街に繰り出しましょう !」と囃し立てるや、視聴者はドンキホーテなどに行って衣装を買いまくり、仮装姿で街頭に現れる。でも「ハロウィーンの起源と意味は何ですか?」と尋ねられれば、コスプレの娘たちは「えぇっ~? わかんなぁ~い」と答えるだけだろう。この馬鹿騒ぎの背景には、消費を煽って利益を目論む小売業者と、それをスポンサーとするテレビ局の共同謀議がある。

Inada 1(左  /  稲田朋美)
  一般人は自分の専門範囲や職業関連以外の問題になると、ペンギンかネズミ程度になりがちだ。ネズミは笛吹きに導かれたら崖からでも飛び降りる。滑稽なのは一列に並んで闊歩するペンギンだ。前のペンギンがコケたら、後ろのペンギンも真似してコケる。何ともアホらしい動物だけど、テレビに洗脳された一般人は、これを笑えまい。現在、マスコミ各社は稲田朋美防衛大臣を叩いているが、日報を「破棄した」とか「記録が残っていた」とかの有無が、そんなに我が国の防衛にとって重要なのか? 日本が依然として占領軍憲法を廃棄できず、国防軍を創設できないでいる事の方が、よっぽど深刻なはずだ。マスコミが稲田氏を糾弾しているのは、彼女が「安倍降ろし」の道具になっているからだろう。つまり、稲田氏が安倍氏の秘蔵っ子だから、彼女を一斉攻撃すれば、安倍首相への間接攻撃となり、安倍政権のダメージ拡大に繋がると考えているのだ。それに、稲田氏は百人斬り訴訟で毎日新聞を攻撃したから、左翼勢力からすれば赦せない。しかも、保守派国民の中には彼女を支持している物がいるから、朝日・毎日・TBS・NHK連合は、芽のうちに稲田氏を摘み取ろうと謀っている。

  しかし、日本国民には安倍氏や稲田氏の未来より、拉致被害者奪還の方が重要なはずだ。だいたい、マスコミの姿勢は矛盾している。南スーダンにおける国連の平和維持活動なんかより、北鮮に囚われた同胞救出の方が遙かに重要で、その為には強力な軍事力が必要なのに、マスコミは国防軍の復活に反対し、拉致被害者の自然消滅を願っている。安倍首相や稲田大臣を批判するなら、支那と北鮮に対抗するための軍備増強をしない方針を非難すべきで、取るに足らぬ日誌の行方なんかどうでもいい。普段は「人権 ! 人権 !」と騒ぐくせに、北鮮で悲歎に暮れる同胞は「見殺し」とは、あまりにも酷いじゃないか。口では「拉致事件の早期解決を」と言うが、日本政府が「核兵器の開発をします」とか「奪還作戦を強行します」と宣言すれば、全マスコミは大反対だ。無視の期間が30年以上で、話し合いが10年以上も続いているのに、まだ「話し合いで解決を!」と提案する朝日や毎日は日本の新聞社ではない。「安倍降ろし」に夢中のテレビ局は、豊洲・森友・加計に加え、中川議員や豊田議員のスキャンダルに大量の時間を費やし、拉致事件は何処かに消えている。パンダの出産でも報道するのに。日本国民の命は支那産の動物以下なのか?

映画界での検閲行為

  日本の大衆扇動は厭になるほど酷いが、米国で行われるメディア操作も凄まじい。主要メディアの意図的な輿論操作は大統領選挙で明らかとなったが、娯楽映画でも洗脳・検閲が行われていたのだ。アメリカの大衆は報道番組を観て「印象操作」を受けているが、それでもニュースに関心のある層は限られており、大統領選や上院選に関する番組より、「アメリカン・アイドル」といった娯楽番組の方が視聴率は高い。また、「読書」という高度な趣味を持つ人の数も限られているから、政府が大衆を誘導しようと思えば、TVドラマやハリウッド映画に“ちょっとした”小細工をする方が効果的だ。愚鈍なアメリカ人だと、言葉や論理で説得することは不可能だから、「動く絵本」で教育するしかない。そこで、CIA(中央情報局)やDOD(国防省)が映画に“ちょっかい”を出してくる。

  政府機関によるメディアへの介入は以前から囁かれていたけれど、英国にあるバース大学のマシュー・アルフォード博士(Dr. Matthew Alford)と、作家でメディア評論家のトム・セッカー(Tom Secker)氏が、公開された資料を基にペンタゴンとCIAによる検閲を明らかにした。彼らは「情報公開法(Freedom Information Act)」により、新たに4千ページにも及ぶ資料を入手し、合衆国政府が800以上の映画作品ならびにTVドラマ1000本に関与していた事を突き止めたという。(Tom Secker and Matthew Alford, Documents  expose how Hollywood promotes war  on behalf of the Pentagon, CIA and NSA, Insurge Intelligence, July 4, 2017) アメリカ人じゃなくても「こんなに沢山あるの?!」と驚いてしまうが、さすがアメリカの政府機関は「効率」と「有効性」を重んじている。日本人だって薄々分かっていたけど、裏事情が暴露されると怖ろしくなるんじゃないか。『007』シリーズを始め、トム・クルーズの『トップ・ガン』、『トランスフォーマー』、『アイアンマン』や『超人ハルク』といったコミック原作の映画、『ハワイ・ファイヴ・ゼロ』、『NCIS』といったTVドラマなど、有名な作品にCIAやNSAの筆が入っていたのだ。

Phil Strub 2(左  /  フィル・ストラブ )
  では、どのようにしてCIAやDODの局員が映画制作に関与していたのか? それは、ハリウッド担当官という連絡役(liaison)が、プロデューサーや監督のアドヴァイザーとか制作協力者になっていたのだ。例えば、スパイ・アクションや戦争映画を制作しようと思えば、実際の戦車とかヘリコプター、戦闘機、空母、潜水艦などの映像が必要となるし、実際に俳優が戦車や戦闘機に乗り込むシーンが欲しくなる。そんなとき、プロデューサーが担当官に掛け合って、「ちょっとばかり、基地を使わせてね  !」とか「ほんの数分でもいいからヘリを飛ばしてもらえませんか?」とかお願いして、兵器を動かしてもらうのだ。すると、DODから派遣された「橋渡し役」のフィル・ストラブ(Phil Strub)主任が「まぁ、いいだろう。うちの連中に話とくよ」といった「OK」をくれるらしい。彼は25年以上も映画界と国防省を繋いでいたパイプ役で、『トランスフォーマー/ リヴェンジ・オブ・ザ・フォールン』や『アイアンマン』『ローン・サヴァイヴァー』などに“協力”したそうだ。

A 10 Thunderbolt 002Jurassic Park 1






(左: A-10「サンダーボルト」  /  右: 「ジュラシック・パーク」の撮影風景)

  スティーヴン・スピルバーグ監督もこうした「協力」を仰いだ内の一人で、『ジュラシックパーク3』には軍用飛行機の「A-10(Thunderbolt)」が登庸されていた。でも、こうした「お願い」は高くつく。「借り」をつくった映画制作者は、その借りをいずれは「返す」ことになる。つまり、最終的な脚本には、「軍の承認」が必須になってくるということだ。これは日本人でも分かるだろう。TVドラマや映画制作の企画段階で、スポンサー・サイドからの「横槍」があるじゃないか。アクション映画だと「オレのところの車を使えよ」とか、恋愛ドラマなら「我が社の服を主演女優に着せてください」とかね。『ジュラシックパーク3』に手を貸したストラブは脚本に介入し、映画に登場する科学者に注文をつけ、「もっと権威ある人物にしてくれないかなぁ」と頼んだそうだ。一般的に、監督や脚本家には、それぞれの役に独特なキャラクター設定をもうけ、練りに練ったプロットを表現するのだが、こんな状態では誰も断ることは出来ない。だから、監督はどんなに不満でも「ご要望承りました」としか言えないのだ。

  脚本への介入を示す別の例もある。ガンマ線を浴びて緑の巨人に変身する『超人ハルク』(2003年作品)は日本でも人気となった。この物語には、暴れ回るハルクを捕獲する軍事作戦があったけど、そのコード・ネームが「ランチ・ハンド(Ranch Hand)」から「アングリー・マン(Angry Man)」に変更されたというのだ。この「ランチ・ハンド」というのは、実際にあった作戦名で、ベトナム戦争中、合衆国空軍が農村に対して上空から殺虫剤や毒物を何百万ガロンも散布し、農耕地を荒れ地にしようと謀ったことがある。だから、想い出したくもない名前はNG。また、登場人物の会話の中に、「ギニア・ピッグ」とか「放射能による死亡」「細菌兵器」に言及するものがあれば、これまたNGだ。「ギニア・ピッグ」はよく動物実験で使われた豚で、「人体実験用にされる人間」を指すことがある。したがって、こうした隠語は、人間を用いた軍用実験を連想させるので、「駄目」の烙印が押され「禁句」となる。

  自由な作品であるはずの映画に介入したり、検閲を行って台本を書き換える国務省の役人には腹が立つが、彼らの立場から見ると、時折口を挟みたくなるのも分かる。なぜなら、ハリウッドにはリベラル気取りの偽善者や、反軍思想の左翼やピンク左翼、反体制派の極左分子など、様々な赤い制作者が多いからだ。彼らの自由にさせると、とんでもない反軍映画を作るかも知れないし、事実をねじ曲げた戦争映画とか、左翼思想に基づく反米映画を大量に作ってしまう。軍としては、せっかく好意で協力したのに、軍隊を侮辱するような映画を撮影されては堪らない。海軍の広報局長を務めるラッセル・クーン(Russell Coon)大佐によると、協力を要請してくる映画の95%を断ったという。なぜならば、そうした作品は軍人が大切にする価値観を反映していないからだ。クーン大佐は言う。「我々は軍服を穢したり、妥協を迫るような作品を支持する訳には行かない」んだって。(Jamie Tarabay, Hollywood and the Pentagon : A relationship of mutualexploitaion, Ajazeera America, July 29, 2014)

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(左: 「超人ハルク」  /  右: 「トップ・ガン」)

  一般人にとっては単なる娯楽映画でも、軍にとっては「良い映画」と「悪い映画」という区別がある。例えば、合衆国空軍を舞台にした『トップ・ガン』は、軍人募集の観点から優良作品で、パイロットを目指す若者を増やすための宣伝作品だ。女の子といちゃつく普通のハンサム青年が、厳しい訓練を乗り越え、立派なトップ・パイロットになるんだから、映画全体がCMみたいなものである。人気TVドラマの『NCIS』もそうで、海軍関係者が悪いことをして殺害されることもあるけど、大抵、良き軍人が現れて事件解決に尽力するといった結末が多い。何しろ、チーム・リーダーのギブスが元海兵隊という設定なのだ。正義感が人一倍強く、私生活を犠牲にしても事件を捜査し、寡黙でで女にモテる上に、凄腕のスナイパーときている。初恋の女性と結婚し、娘をもうけるが、ある事件が切っ掛けで娘を失ってしまう。そして、色々な女性と付き合うが、いつも死んだ娘のことを心に秘めているというキャラクター設定なんだから、理想的な海兵隊員である。ついでに言えば、『NCIS』は極端な親イスラエル番組だ。

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(左: 「NCIS」の出演者  /  右: デンゼル・ワシントンとジーン・ハックマン)

  一方、攻撃型潜水艦内部での叛乱を描いた『クリムゾン・タイド』には、国防省の協力は無かったそうである。この作品はジーン・ハックマン(Gene Hackman)とデンゼル・ワシントン(Denzel Washington)の共演で話題になったから、覚えている方も多いだろう。ただ、海軍としては頷けないストーリーである。本国との通信が途絶えた状況で、核兵器の使用に積極的な艦長と慎重な副官との対立だから、海軍の広報官にしたら面白くない。だから、本物の潜水艦は「お預け」というわけ。これは邪推になるんだけど、好戦的な艦長に反対する士官役を黒人俳優に与えるところが、いかにもハリウッドらしい。黒人には熱血漢の刑事とか、権威の高い判事、立派な上院議員、善玉のFBI高官などの役柄を与え、黒人のイメージを向上させようとする。いつも、自動車泥棒や麻薬の売人、刑務所の囚人役じゃリアル過ぎて駄目なんだろう。

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(左: 「スリー・キングズ」のジョージ・クルーニとマーク・ウォーバーグ  /  右: デイヴィッド・ラッセル)

  日本ではあまりヒットしなかった映画に『スリー・キングズ』がある。コチコチのリベラル派役者として知られているジョージ・クルーニー(George Clooney)とマーク・ウォーバーグ(Mark Wahlberg)が共演した戦争映画なのだが、アメリカ軍人の品位と名誉を汚す作品だったから米軍の協力は得られなかった。というのも、湾岸戦争に派遣されたアメリカ軍人が、掠奪品の中からサダム・フセインの金塊を見つけ、それを強奪しようと目論むストーリーであったからだ。この作品を手掛けたのは、湾岸戦争に批判的なデイヴィッド・O・ラッセル(David O. Russell)監督である。毎度の事で申し訳ないが、彼は左翼系ユダヤ人で、政治的腐敗に我慢がならないそうだ。しかし、こうした正義漢には品格が無かった。撮影中、あまりにもラッセルがスタッフに対して無礼な言葉を吐いたので、クルーニーが激怒し、胸ぐらを摑んでの喧嘩騒動にまで発展したそうだ。社会正義を求めるユダヤ人でも、部下に対する気配りには欠けていたのだろう。もっとも、既婚者なのに「パートナー」と称する女性まで持っていたというから、彼の下半身は「倫理」に反する行いをしていた訳だ。

うるさいCIAリエゾン

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(左: アル・パチーノトコリン・ファレル  /  右: チャールズ・ブランドン)

  陸海空の軍隊の他に、CIAも映画制作に「協力」したそうだ。例えば、CIAの新人を獲得する物語を描いた『ザ・リクルート(The Recruit)』には、名優アル・パチーノ(Al Pachino)とコリン・ファレル(Collin Farrell)が共演しており、意外なストーリー展開もあったせいか多少は人気を博した。映画ではCIAのベテラン局員ウォルター・バークが、MIT(マサチューセッツ工科大)卒の秀才ジェイムズ・クレイトンをリクルートする。映画のクレジットには脚本家としての記載はないが、CIAの映画担当官を務めるチェイス・ブランドン(Chase Brandon)は、最初の段階から脚本に加わっていたという。彼の名は「テクニカル・アドヴァイザー」として映画に記されており、具体的に何をしたは明確にされていない。本来なら大々的に宣伝してもいいはずなのに、CIAの露骨な関与を隠すため、漠然とした役割になっていたのである。

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(左: グレッグを審査するジャック  /  右: 娘のパムと一緒のジャック)

  ブランドンのような連絡役(liaison)は、小姑みたいに介入してくる。例えば、ロバート・デニーロ(Robert De Niro)とベン・スティラー(Ben Stiller)が共演したコメディー映画『ミート・ザ・ペアレンツ』にも、ブランドンは「注文」をつけていた。スティラー扮するユダヤ人看護師のグレッグは、パムという娘に惚れてしまい、結婚の許可をもらおうと彼女の実家を訪ねる。そこでグレッグは娘と飼い猫のジンクスを溺愛する父親ジャック・バーンズに会うのだが、このジャックは少々奇妙な人物で、娘の婿になろうとするグレッグを嘘発見器にかけたりするのだ。実は、この父親は引退したCIAの防諜部局員で、自宅に秘密の部屋を持っていた。グレッグは偶然にも彼の隠し部屋を発見してしまい、机の上にあるマニュアル資料を覗いてしまうのだ。当初の脚本では、CIAの拷問マニュアルになっていたのだが、ブランドンの「要望」で、ジャックが様々な重要人物と映っている写真のアルバムに差し替えられてしまった。日本人だと、「このくらいのブラック・ジョークなら許してやれよ」と言うだろうが、イメージを気にするCIAの派遣員には承知できぬ脚本なのだ。ということは、「拷問マニュアル」にしてしまうと、「生々しい現実」になってしまう、ということなのか?

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(左: 若い頃のブライス・ダナー  /  右: 娘のグウィネスと母のブライス)

  関係無いんだけど、『ミート・ザ・ペアレンツ』を見ていると、パムの母親ディーナを演じたブライス・ダナー(Blythe Katherine Danner)について“ふと”考えてしまう。私生活のブライスは、『アイアンマン』に出演した女優グウィネス・パルトローの母親として有名である。若い頃のブライスはとても綺麗で、どんな理由か知らないが、映画プロデューサーのブルース・パルトロー(Bruce Paltrow)と結婚した。娘のグウィネスを出産したことで、ブライスは育児に専念したそうで、彼女の出演作が少ないのはこのためである。夫のブルースはポーランドからやって来たユダヤ人の家庭に生まれ、これまたユダヤ人らしく左翼の民衆党員になっていた。彼は生前、「セント・エルスウェアー(St Elsewhere)」というTVドラマを手掛けたのだが、そのときドワイト・シュルツ(Dwight Schultz)という男優を起用しなかったという。当時、シュルツ氏はロナルド・レーガンを支持していたので、民衆党員であったパルトローが気に入らず、配役からシュルツ氏を外してしまったというのだ。

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(左: ブライスとブルース  / 中央: 父のブルース・パルトローと娘のグウィネス  / 右: クウィネス・パルトロー )

  本当に嫌だねぇ~。個人的恨みで俳優を干してしまうなんて。いいじゃないか、シュルツ氏がドラマの中で政治活動をするわけじゃないんだから。でも、このユダヤ人プロデューサーは根に持っていたらしい。夫人のブライスは『ミート・ザ・ペアレンツ』でユダヤ人の娘婿を持つが、私生活ではユダヤ人の亭主を持っていた。娘のグウィネスがいまいち美人じゃないのは、たぶん父親の遺伝子が混ざりすぎていたからだろう。もし、ブライスが西歐系アメリカ人と結婚していたら、違った結果の娘を産んでいたのかも知れない。また、ブラッド・ピットと交際できたのに、別れてしまったグウィネス。ジェニファー・アニストンやアンジェリーナ・ジョリーと何が違っていたのか。まぁ、どうでもいいんだけど。

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(左: アンジェリーナ・ジョリー  /  右: アンジェリーナ・ジョリー)

  とにかく、一般のアメリカ人は合衆国に「表現の自由」や「藝術の自由」があると思っているが、実際の映像作品にはそれ程の自由は無く、政府の機関から検閲を受けていたり、多民族主義で配役や脚本がねじ曲げられているのだ。以前にも当ブログで紹介したが、世界市場を睨むハリウッドの制作者は、キャスティングに様々な人種を採用せねばならず、西歐系アメリカ人だけで映画やドラマを作ることはできない。しかも、イスラエルや米国のユダヤ人に対する配慮を見せねばならないから、米国の国家機密を盗むイスラエル工作員とか、売国奴のユダヤ人、イスラエルに協力するユダヤ人、アラブ人を操ってテロを起こすユダヤ人組織など、あまりにもリアル過ぎてドラマに出来ないのである。そんな脚本を書いても映像化されないから、ハリウッドでは誰も「ユダヤ人の政治工作」についての企画は考えない。こんな状態だから、文句を言わない日本人とドイツ人を悪者にするしかないのだだろう。歐米各地で何故ユダヤ人がメディア業界に集中するのか、何となく分かる気がする。

  


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新ワンダー・ウーマンはフェミニストの理想?!

教科書に載せて全日本人に知らせたい現代史 支那人の卑史 朝鮮人の痴史
黒木 頼景
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困難だった映画制作

GalGadot & Chris PineLynda Carter 5









  日本ではまだ公開されていないが、アメリカでは既に上映された新作『ワンダー・ウーマン』は、結構いい評判であるるようだ。この作品は随分と長い時間をけて制作されたそうで、当初は成功するかどうか危ぶまれていた。映画の企画は1999年の頃から持ち上がっていたようで、制作元のワーナー・ブラザーズとシルヴァー・ピクチャーズは、ジョン・コーエン(John Cohen)を脚本家にして、映画制作を進めようとしたらしい。制作指揮を依頼されたコーエンは、ダイアナ(ワンダー・ウーマン)役を、有名女優のサンドラ・ブロック(Sandra Bullock)にしようかと考えていたそうだ。確かに、ブロックは知名度抜群だが、スーパー・ヒロインには向かないんじゃないか。代表作の『スピード』で演じたような、素人娘役が似合っており、アクション映画には不向きなように思えてならない。

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(左: サンドラ・ブロック  /  右: アンジェリーナ・ジョリー)

  配給会社はコーエンに任せるつもりだったが、彼が仕事を断ると、脚本担当はトッド・アルコット(Todd Alcott)やレオナード・ゴールドバーグ(Leonard Goldberg)に移ったというが、どちらも頷かず実現しなかった。そうこうしているうちに2010年となってしまい、監督役はジョス・ウィードン(Joss Whedon)に廻って行ったという。彼はダイアナ役をアンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)にしようかと考えていたそうだ。なるほど、ジョリーなら『トゥーム・レイダー』や『Mr. & Mrs. スミス』、『ソルト』でアクションをこなしているし、体型もスーパー・ヒロインにピッタリだ。出演料は高くつくが、宣伝効果を計算すれば決して高くはない。ただし、ああいった“大女優”になると、色々と注文が飛び出しそうだから厄介だ。でも、そこは大手の映画会社が根回しをするから安心なのかも。

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(左: アイリーン・ウォーノス  / 中央: 「アイリーン」に扮したセロン / 右: パティー・ジェンキンズ )

  ところが、ウィードンも監督を降りてしまい、作品の撮影は再び延期され、宙に浮いた状態となってしまった。そこで制作会社が白刃を矢を立てたのが、女性監督のパティー・ジェンキンズ(Patty Jenkins)だった。彼女は殺人犯の伝記を映画化した『モンスター』の監督として知られている。ハリウッド・スターのシャーリーズ・セロン(Charlize Theron)が、連続殺人鬼のアイリーン・キャロル・ウォーノス(Aileen Carol Wuornos)を演じて話題となったが、日本ではさほど人気にならなかった。そもそも、なんでわざわざ美人女優を起用して、不細工な役柄を演じさせたのか? ギャラと美貌の無駄である。最初からアイリーンと似ている“不美人”女優を雇って、ノーメイクで演技をさせればいいじゃないか。美人をブスにする事で喜ぶのは、フェミニストかその類いの女性くらいである。フェミニストの性(さが)は非常に厄介で、女に生まれたことで“楽しい”思い出や体験が無い。男性から“ちやほや”されないし、鏡を覗けば憂鬱になる。男子の友達から食事に誘われないし、誘われたとしても「僕がおごるから !」という言葉はなく、いつも「じゃ、割り勘ね !」という「平等主義」の合い言葉だけ。彼女たちにとって「レディー・ファースト」は利益の無い慣習で、クルマに乗せてもらう時も、男から「ドアくらい自分で開けられるだろう」と言われてお終い。これじゃ性格が歪んでしまうだろう。だから、フェミニストには男社会への恨みが募っている。「女の価値は容姿じゃないのよ!」という怨念が根底にあるんだから恐い。したがって、こういった女性と理性的に話しても無駄。(男女平等なんだから「特別扱い」は無いはずなのにねぇ。)

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(左: シャーリーズ・セロン  /   右: 「アイリーン」を演じたセロン )

  一方、『モンスター』に出演したシャーリーズ・セロンは、フェミニストの評論家から、その「演技力」を絶讃されて喜んでいたけど、オツムの足りないセロンには、巧妙に「美しさの撲滅」を謀る左翼の意図が見抜けなかった。監督のジェンキンスは、大根女優を「実力派女優」にして満足だろが、日本の観客からすれば人材の無駄遣いにしか見えない。日本人なら適材適所考えるだろう。例えば、かなり昔のことだけど、緒形拳が岩下志麻と一緒に『鬼畜』という作品に出演し、子供を殺す犯罪者を演じたことがある。当初、監督は緒方ではなく渥美清を考えていたそうだが、『寅さん』のイメージが悪くなるのを懸念した事務所が断ったらしい。でも、緒形拳で正解だった。元「仕掛人」の緒方なら、簡単に冷酷な殺人鬼を表現できるじゃないか。ただし、温厚そうな渥美清が演じたら、それはそれで恐いから、効果があったのかも知れない。しかし、観客の反応がどうなるのか未知数だからやめておいてよかった。関係無いけど、役者には“はハマリ役”というものがある。例えば、『ねこタクシー』のカンニング竹山は良かった。何と言っても藝能人のオーラがゼロで、いかにも居そうな、うだつの上がらないタクシー運転手を演じていたからだ。しかも、猫を隣に乗せたり、公園で一緒にお弁当を食べるシーンは“しんみり”していて哀愁が漂っていた。やはり、映画は内容に合った配役じゃないと。もう一つ筆者の好みを言わせてもらえば、竹山の相棒となる「御子神(みこがみ)」さんは、三毛猫じゃなくて茶トラ猫の方が良かったなぁ。

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(左: アラン・ハインバーグ  / 右: リンダ・カーター版のワンダー・ウーマンを描いたイラスト )

  脱線したので話を戻す。『ワンダー・ウーマン』の監督を任されたジェンキンズだが、当初は余り期待されておらず、映画会社の方も成功するかどうか不安だったという。ところが、その予想に反して映画は大ヒットとなり、続編の制作も決定したそうだ。時代の変遷とは驚くべきもので、1970年代に作られたテレビ版と比べれば画質も良くなり、莫大な予算も得ていたから、豪華な作りとなっている。ところが、この作品にはいまいち特徴や味わいが無い。確かに、派手なアクション・シーンが満載で、CGも素晴らしいのだが、只それだけである。おまけに、作品の色調はリベラル派が喜びそうな思想が基調になっていた。例えば、ダイアナと諜報員のスティーヴ・トレバーが向かう英国は、男尊女卑の社会となっており、貞淑な女性が基本とされ、ダイアナのような御転婆(おてんば)娘は白い目で見られるという設定なのだ。長いスカートを窮屈に思うダイアナのシーンは、当時の慣習に対する諷刺となっている。まぁ、こんなストーリーになるのも当然で、脚本家のアラン・ハインバーグ(Allan Heinberg)はユダヤ人のゲイだから、礼儀正しい英国文化が大嫌い。何でも「平等」、如何なる「差別」も許さないとするユダヤ人らしく、理不尽な倫理道徳を憎んでいる。彼らはどんなに下品でも、好き勝手に暮らせる「自由」の方がいい。信仰心を捨てたユダヤ人は、忌々しい西歐人が守る礼節など馬糞くらいにしか思っていないのだ。ちなみに、ハインバーグは『セックス&ザ・シティー』『グレイズ・アナトミー』『スキャンダル』といったTVドラマを手掛けている。また、彼が制作した「ゲイが夢想するバナナとキュウリ」という卑猥なCMを観れば、何となく彼の正体が分かるはずだ。

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(左: エーリッヒ・ルーデンドルフ  /  中央と右: ルーデンドルフを演じたダニー・ヒューストン)

  DCコミックスには幾つかのルールがある。その一つは、ドイツ人はいつも悪人ということだ。したがって、ドイツ軍が悪役になっていたのは毎度の事で、今回の作品は更にスケールがアップしており、ワンダー・ウーマンが戦争神アレス(Ares)と戦う設定になっている。物語の中では、歴史的に有名なドイツ軍のエーリッヒ・ルーデンドルフ大将(Erich F. W. Ludendorff)が登場し、その役をダニー・ヒューストン(Danny Huston)が演じている。戦史を勉強したことがある人なら、これを見て呆れ返ってしまうだろう。タンネンベルクの戦いに貢献し、優秀な参謀であると共に高名な政治家となった軍人が、残忍冷酷な悪役になっているのだ。また、戦時内閣で平和を訴えていたパトリック・モーガン卿(Sir Patrick Morgan)役をデイヴィッド・シューリス(David Thewlis)が演じていて、その正体は神々を殺しまくったアレス神となっていた。彼とワンダー・ウーマンの戦闘シーンは、派手なCGを使って演出され、映画のクライマックスになっている。強大なパワーを有する破壊神が登場していることからも分かる通り、『ワンター・ウーマン』は諜報活動を基本にしたスパイ・アクション映画というより、超能力者のミュータントが出てくる『X-Men』のようになっている。日本で言えば「ドラゴンボール超」みたいなものだ。

  新たにリメイクされた『ワンダー・ウーマン』は元々フェミニズムの産物だから、監督のジェンキンズがその路線で制作してもおかしくはない。(この点については、以前当ブログで触れたので、興味のある方は「ワンダー・ウーマン」の記事を読んでください。) それに、総指揮を執ったジェンキンズ自身がフェミニストで、その母親エミリーもフェミニストだったというから、もう筋金入りのリベラル派である。また、彼女の思想は意外と単純で、アクション映画を好むのは男性ばかりじゃない、人類を救うヒーローがいつも男性というのはおかしい、という考えらしい。ジェンキンズが思い描く「ワンダー・ウーマン」は、女性だって力強くなれるし、「スーパーマン」や「バットマン」に負けず劣らず、格好いいスーパー・ヒロインになれるんだ、という主張に基づいている。

Gal Gadot 7Gal Gadot 1








(左: 「ミス・イスラエル」に選ばれたガル  /  右: 女優になったガル・ガダット)

  だが、皮肉なことに、ワンダー・ウーマンの成功は「女性的セクシーさ」が隠し味になっている。それに、か弱いはずの女性が驚異的な強さを発揮する点にこそ、「ワンター・ウーマン」の魅力があるのだ。ダイアナ役を演じたガル・ガダット(Gal Godat)は、モデル業もできるほどプロポーションが良く、重量挙げ選手とは違った体型を持っている。もし、ヒロインとなるダイアナ・プリンスが、ゴリラみたいな“ごつい”顔で、元プロレスラーみたいな体型だったら人気は出ない。一見すると華奢な体つきの女優だから、一般の観客が魅了されるのであって、肩の筋肉が盛り上がり、首が筋肉に埋もれ、太腿が丸太より太くて、がっしりと短く、腰と尻が区別できぬほど頑丈な体型だと、確かに強そうだが、お金を払ってまで見たいとは思わない。つまり、女性らしいバストやヒップ、すらりと伸びた脚などがあるから魅力的なのである。映画だからしょうがないけど、男がいないはずのアマゾネス社会で、みんなが化粧をしていたのは奇妙だ。

Robin Wright 3Ann Ogbomo 2(左ロビン・ライト  /  右アン・オクボモ)
  しかも、女ばかりの世界で男を意識した格好なんておかしいじゃないか。南米にある原始的なインディオの村では、女性が胸を隠さす、乳房を露出したままで生活をしているんだから、アマゾネスの島でもみんなノーブラでいいはずだ。それなのに、ギリシア人と同じような服装をしているんだから、本当におかしい。不思議なことは他にもある。古代ギリシアの競技では、選手の男たちは全裸で槍投げをしていた。それなら、アマゾネスたちも全裸で剣術を練習してもいいはずだ。でも、そこだけは妙に西歐的で、男優りの女たちにも「羞じらい」がある。もっとも、アンティオペ将軍(Gen. Antiope)を演じていたロビン・ライトなら、交渉次第で全裸の役もOKしたかもねぇ。他方、「フィリッパス(Philippus)」を演じたアン・オクボモが全裸になっても、あまり話題になりそうもない。アフリカに行けば、それ風の女性を観ることができるからだ。

German couple in DeutschlandGerman SS Nazi









(左: ドイツ人のカップル  /  右: ドイツ軍人 の家族)

  米国のDCコミックスを実写化した映画に共通しているんだが、ぶっ殺しても可哀想に思えない悪役にはドイツ兵が適している。確かに、第一次・第二次世界大戦で、ドイツは英米の敵となった。そして、激戦の末に英米軍が二度も勝ったから、アメリカ人やイギリス人にとっては、ドイツ軍将兵が格好の悪役だ。恨み骨髄のユダヤ人脚本家たちは、ドイツ兵にだって心優しい人物もいるだろう、とは考えない。ドイツ軍将兵は、ことごとく冷血漢。立派なドイツ軍将校と下品なアメリカ兵を対比することはなく、女子供対しても残酷なのがドイツ人で、人情に厚く道徳的なのがアメリカ人となっている。だから、ハリウッド映画はいつもワン・パターンだ。そもそも、アメリカの観客は「正義の味方が必ず勝つ」という絵本みたいな作品しか好まないし、ハッピー・エンドになると分かってる映画じゃないと喜ばない。だいたい、ドイツがどこにあるのか地図上で示すことが出来ないアメリカ人に、複雑な歴史的背景を理解せよと要求する方が無茶で、彼らは勧善懲悪の単純な映画しか受け付けない。どちらが「善」なのか“はっきりしない”作品は、大衆社会のアメリカでは“うけ”ないし、企画段階で「ボツ」になってしまうのだ。

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(左: 英米人が憎むイツ人の少女たち  / 右: 英米人が好むユダヤ人の男性 )

  とにかく、ハリウッドで制作されるアクション・ヒーロー映画には、ユダヤ人の意図が見え隠れするから気持ちが悪い。というのも、ユダヤ人を“いじめた”ドイツ人は極悪人、という刷り込みが含まれているからだ。二度の大戦は、西歐系のアメリカ人と「非ユダヤ系」のイギリス人のが主体となって戦った死闘である。ユダヤ人が先頭に立って戦った訳じゃない。そこで、ハリウッドのユダヤ人たちは巧妙な構図を考えていた。すなわち、ドイツ軍を悪く描くことで、それを倒した英米軍が救世主となり、彼らが救ったユダヤ人は「可哀想な被害者」となる。そして、ユダヤ人が英米人を称讃すればするほど、英米人の頭の中では、ドイツ人が極悪人となり、その悪党によって迫害されたユダヤ人は、益々哀れな“弱者”となって「正義の味方」に与する一員になるのだ。いくつかの映画では、復讐心に燃える勇敢なユダヤ人が秘密工作員になったり、情報将校として必死の活躍したり、という設定がよく見られる。しかし、当時の英米を調べてみれば分かるが、一般的にユダヤ人は嫌われ者で、隣人とか友人にしたくない民族であった。ユダヤ人の難民受け容れに関する世論調査でも、六割以上のアメリカ人が「反対」と答えたそうだ。

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(写真 / 英米のゲルマン系国民が「友人」と思うユダヤ人のタイプ)

アメリカのヒーローになったユダヤ人のヒロイン

  ハリウッドのユダヤ人たちからすれば、憎いドイツ軍をやっつけるのは「ユダヤ人将兵」であって欲しいが、実際の歴史を見ると、大抵のユダヤ人はあっけなく殺されるか、ビクビクしながら家畜のように追い立てられ、収容所に閉じ込められて終戦を迎えただけである。これじゃあ、ユダヤ人は意気銷沈だ。そこで、西歐人の容姿をした俳優を「主人公」にして、ユダヤ人の夢、すなわちドイツ兵をコテンパンにやっつける「ヒーロー」に仕立て上げた。ところが、最新作の「ワンダー・ウーマン」では、従来の「代理人」ヒーローではなく、本物の「ユダヤ人」が憧れの「英雄」になったのだ。しかも、主役を射た止めたガル・ガダットは、2004年、18歳の時にミス・イスラエルに選ばれたスーパー・モデルである。(Gabe Friedman, "Is Ga Gadot On Her Way To Being The Biggest Israeli Superstar Ever? ", The Jewish Daily Forward, May 29, 2017) これならイスラエルのユダヤ人は大満足。何と言っても、彼女は兵役を済ませた女優であるから、イスラエル軍としても誇りにできる。現地の主要メディアによると、「イスラエルとその国民は、ガル・ガドットのようなヒロインが必要なのだ」とのこと。まぁ、彼らがそう思っても致し方ない。国際社会に流布するイメージといったら「醜いユダヤ人」という否定的なものが大半である。ところが今回、イスラエル出身のユダヤ人女優が、このネガティヴ・イメージを払拭してくれたのだ。イスラエル国民が喜んだのも無理はない。(Danielle Berrin, Gal Gadot and the Jewish essence of Wonder Woman, Jewish Journal, May 31, 2017) 

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( 写真 /  リンダ・カーター)

  イスラエルや歐米諸国に住むユダヤ人が、ガル・ガダットをこぞって持て囃したのは分かるが、普通のアメリカ人からしたら、今回のキャスティングにはどうも納得が行かない点がある。1970年代に制作されたテレビ版だと、リンダ・カーター(Lynda Carter)がワンダー・ウーマン役を務め、絶大な人気を誇っていた。彼女は今でも語り継がれるほどの功績を残している。そのカーターも1972年に「ミス・ワールド」のコンテストに出場し、合衆国代表となった。しかし、世界大会の最終予選に残ったものの、オーストラリア代表のベリンダ・R・グリーン(Belinda Roma Green)に破れてしまい、ミス・ワールドの王冠を逃してしまったというから、本当に惜しい。それでも、カーターの美貌は業界の注目を引いたようで、彼女はファフッションモデルとなり、次第にテレビ・ドラマへと進出するようになった。そこで運命の『ワンダー・ウーマン』に出逢い、ダイアナ役を演じて世界的知名度を得ることになるのだ。日本でも『ワンダー・ウーマン』はテレビで放送され、多くのファンを獲得したことは人々の記憶に残っている。

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(左: ガル・ガダットによる新しいワンダー・ウーマン  /  右: リンダ・カーターが演じた昔のワンダー・ウーマン)

  翻って、ガル・ガダットは“ちらっ”と見れば美人に見えるが、アメリカだとあの程度なら「平均」、あるいは「凡庸」といった評価がせいぜいで、冷静に見れば際立った美人ではない。だが、人々の印象はどうにでも変化するので、彼女がスーパー・スターになるのも夢ではないし、各マスメディアが頻りに持ち上げるから、徐々にではあるが「美人」に見えてくる。それに、ハリウッドで雇われる化粧アーティストの腕は超一流だから、どんなに貧相な素材でも絶品にする事など朝飯前。まさに「職人技」だ。ガルの起用は偶然なのかも知れないが、筆者にはどうしても疑いたくなる点がある。もしかしたら、「ガルの採用はジェンキンズ監督の“好み”が反映されたのでは?」と思えるからだ。なぜなら、フェミニストのジェンキンスが選ぶフェミニズムのヒロインには、妖艶な「美人」が適さないからである。つまり、「色気」より「筋肉」の方が優先されるというわけ。

Audrey Hepburn 1(左  /  オードリー・ヘップバーン)
  確かに、ガルはブスじゃないけど、男性の観客が喜ぶようなセクシー女優ではない。これはゲスの勘ぐりだけど、ジェンキンズ監督は、無意識的に美人女優に嫉妬を覚え、嫉妬を感じないガルに目をつけたんじゃないか? なるほど、アクション・スターを求めていたからガルに決めた、という言い訳も成り立つだろう。しかし、たとえ武術の素人でも、地道な訓練と最新技術の特撮でどうにでもなるはずだ。こう考えると、ジェンキンズが理想とするスーパー・ヒーローは、女の“香り”を除いた戦士だったのでは、との疑問が湧いてくる。うがった見方をすれば、「女の色気」を前面に出す女優より、「性的魅力」の薄い女優を選んだんじゃないかと思えてしまうのだ。日本では女優の評価で「綺麗」と「可愛い」、「美人女優」と「実力派女優」といった区別があるけど、米国でもあるみたいで、名作『ローマの休日』で一躍有名になったオードリー・ヘップバーンは、大女優になったけど、セクシーさが足りなかったので、「お嬢様」の役しかできなかった。『麗しのサブリナ』『ティファニーで朝食を』『マイフェアレディー』『おしゃれ泥棒』などで有名になったが、若さが失せると価値が激減し、あとは定番の親善大使になるしかなかった。ちなみに、決して美人女優じゃないけど、『愛の嵐(The Night Porter)』でルチアを演じたシャーロット・ランプリング(Charlotte Rampling)には妙な「セクシーさ」があった。歳を取ってもどことなく魅力的で、人気TVドラマ『デクスター』のシーズン8に出演していて、とても懐かしかったのを覚えている。印象的な女優は中高年になっても存在感を持っているという実例だ。

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(左と中央: 若い頃のシャーロット・ラナンプリング  /  右: 最近のランプリング)

  またもや脱線したので元に戻すと、監督のパティー・ジェンキンズは、フェミニズムの宣伝だけではなく、他にも政治的メッセージを込めていたそうだ。日本人も奇妙に思うだろうが、今回の作品はナチスが登場する第二次世界大戦ではなく、第一次世界大戦が時代背景となっている。その理由をジェンキンズ自身が述べていた。彼女は「ナショナリズム」の台頭に警鐘を鳴らすつもりで、第一次大戦を選んでいたのである。(Matthew Rozsa, "The confused, confusing nationalism behind, Wonder Woamn", Salon, June 6, 2017) 彼女は丁度100年前に起きた戦争を、現在の国際的危機に結びつけたかったらしい。いかにもリベラル派らしい発想で、「ナショナリズムは悪」と考えるユダヤ人の意向と一致する。国際的「根無し草」の民族にとって、同じ種族の仲間で団結しようとするナショナリズムは、身の毛もよだつ悪夢となるからだ。でも、一番強烈な国家意識をもっているのはアメリカ人なんじゃないか? (イスラエルのユダヤ人を除いたらの話けれど。)

洗脳映画をつくるハリウッド

  アメリカ国内で好成績を上げ、イスラエルでも歓迎された『ワンダー・ウーマン』だが、その裏で様々な問題が起こっていた。例えば、レバノンやチュニジアでは上映禁止となったらしい。やはり、イスラエル軍を連想させる女優の起用で、イスラム諸国が難色を示したのであろう。たかだか一本の娯楽映画なのに、公的機関が介入してくるなんて異常で、我々だと「過剰反応なんじゃないか」と思ってしまうが、大衆に及ぼす影響を懸念する政府だと、上映許可を渋ってしまうのだろう。洗練されたエンターテイメントが乏しい国では、映画といえども強力なプロパガンダとなるから、自由放任のままという訳にも行くまい。アメリカ人は気づいていないけど、彼ら自身が既に洗脳されているのだ。第一次と第二次世界大戦は「光と闇」、「正義と悪魔」との戦いにされているが、そこでの戦死者や破壊の規模を考えれば、とても「良い戦争」とは思えない。

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(左: ドイツの軍人  / 中央: ドイツ人のカップル /  右: ドイツ人の少女)

  それに、どうしてゲルマン系のアメリカ人やイギリス人が、いつまでもゲルマン系のドイツ人を「敵」と見なす必要があるか? ナチスのドイツ軍将校は“いつも”残忍冷酷だけど、彼らにだって両親や兄弟、女房や子供がいるはずだ。映画の半分くらいは、温かい家庭のドイツ兵を描いてもいいはずで、ドイツ貴族を紹介すれば、ドイツ人の方が好ましく思えてくる。その証拠に、ドイツ軍を唾棄するアメリカ人やイギリス人が当時のドイツを撮したフィルムを見れば、その美しい娘たちや立派な軍人に感動するはずだ。もし、反ドイツ映画しか知らぬアメリカ人が、髭もじゃのユダヤ人とか、“へちゃむくれ”のユダヤ娘を目にすれば、現実の彼らに嫌悪感を抱くだろう。実際、ゲルマン人ばかりが暮らすドイツ人村と、ユダヤ人だらけの村を比較すれば、大抵の歐米人は「ドイツ人村」に住みたいと答えるはずだ。不動産屋だって、ゲルマン人が住む土地の価格を高くし、ユダヤ人が住む土地の物件には、「お手頃価格」をつけるだろう。

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(左: ヴィクトリア女王  /  中央: ウィルヘルム2世  /   右: ジョージ5世)

  最近の日本人は忘れているけれど、ドイツ皇帝のウィルヘルム2世は英国王ジョージ5世は従兄弟同士で、ヴィクトリア女王が共通の祖母となっている。(ウィルヘルムの母ヴィクトリアは、ヴィクトリア女王の長女である。) 第一次世界大戦はある意味、英独の間で生じた従兄弟同士の戦争となっていて、そこに途中からアメリカが参戦し、英米独で厖大な損害を出したというのが実態だ。負けたドイツがヴェルサイユ条約で苦しんだのは有名だから説明するまでもない。一方、英国はこの戦争で国家の屋台骨が揺らいでしまったのだ。優秀な人材がバタバタと倒れ、惜しい人材が大勢墓場行きとなった。何で参戦したかも分からぬまま負傷したアメリカ兵は愚痴をこぼしてばかり。「もう歐洲の戦争に係わりたくない」と考えても不思議ではない。もちろん、戦死者にも数々の不満があるが「死人に口なし」で、当り前だけど、何の愚痴も記録に残っていないのだ。ということで、ユダヤ人が介入しなければ、今頃は英米独の国民同士で和解が実現し、「お互い馬鹿な事をしましたね」で済むのだ。しかし、このままハリウッドの洗脳が続けば、千年経ってもドイツ軍は極悪人のままである。朝鮮人は千年経っても日本人を赦さないそうだが、ユダヤ人は二千年経っても恨みを忘れないだろう。支那人といい朝鮮人、ユダヤ人など、アジア大陸の民族はしつこくて、ネチネチしている。我々はあっさりした日本人に生まれて本当に良かった。




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