無敵の太陽

主要マスメディアでは解説されない政治問題・文化・社会現象などを論評する。固定観念では分からない問題を黒木頼景が明確に論ずる。

人種問題

黒い種と白い肌 / 人間と作物の種 (後編)

教科書に載せて全日本人に知らせたい現代史 支那人の卑史 朝鮮人の痴史
黒木 頼景
成甲書房






黒人が家にやって来た!

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(左: ブリット・ロバートソン  / 右: マッケンナ・グレイス )

  日本人には国家意識が無い。国防軍の創設どころか、国民の質に興味が無いからだ。日本国民が遺伝子組み換えの種子に警戒心が足りないのも当然で、人間の精子に関心が薄いんだからしようがない。現在だと朝鮮人や支那人の種はもちろんのこと、日本国民が保存する「遺伝子プール」に、フィリピン人からタイ人、インド人、クルド人、アフリカ人まで、実に様々な民族の種が紛れ込んでのだ。以前なら考えられぬことだが、インドネシア人やトルコ人と交際・結婚する日本人女性がいる。もしかして、イスラム教に改宗したのか、頭にベールをまとって街を歩いている女性までいるのだ。そうなれば当然、生まれてくる赤ん坊は亭主の遺伝子を受け継いでいるし、イスラム教の信仰と誡律で育つ可能性が高い。一方、アフリカ人と結婚した女性から生まれる子供は色黒となるだろう。単に肌が黒いというだけでなく、人相もアフリカ人的となるのだ。もっとも、日焼け防止クリームを塗らなくて済むから経済的なのかも知れないが。

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(写真  /  ハリウッドで獲物にされる女性のタイプ)

  アメリカから浸透するグローバリズムの潮流は、映像や娯楽に乗って運ばれてくる。「人種混淆は善」というハリウッドの津波は、歐米諸国のみならず、我が国にも押し寄せている。1950年代くらいまでは白人国家だったアメリカは、文化破壊型のマルクス主義によって雑種国家に造り替えられてしまった。本を読まないアメリカ人でも映画だけは毎週のように観るから、知らず知らずのうちに、異人種との性交に対する抵抗感が薄くなって行ったのだろう。ハリウッドのユダヤ人は「リアリティー・ショー」などで、頻りに白人女性と黒人男性とのロマンスを焚きつけるが、その結果までは映像で見せない。アホな白人娘たちは、黒人の精子で生まれてくる赤ん坊が、自分と異なる人種として誕生することに気がついていないのだ。両親や祖父母、曾祖父母から受け継いだ遺伝子に、アフリカ黒人の遺伝子を混ぜ込んで、別系統の子孫を残すことに頭が回らないのだろう。

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(写真  / 右: 理想的な男性とされるアフリカ人とアジア人 )

  こうした風潮を助長する映画の一つに、エディー・マーフィー(Eddie Murphy)主演の『ミスター・チャーチ(Mr. Church)』がある。スランプ続きの元人気コメディアン、エディーが心温まるヒューマン・ドラマに挑戦したわけだが、これがまた滑稽というか“うんざり”するような作品なのだ。ちょっとだけストーリーを紹介したい。

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(左: エディー・マーフィー  /  右: 映画の中でシャーロットを抱きしめるエディー)

  このドラマは、ある黒人男性と母子家庭の間に芽生えた「友情」をモチーフにしている。その友情はエディー扮するヘンリー・ジョセフ・チャーチという「家政夫(?)」が、マリー(ナターシャ・マッケルホーン / Natascha McElhone)の家庭にやって来るところから始まるのだ。彼女は以前、既婚者のリチャードと不倫関係となってしまったという。しかし、この姦通相手は不運にも亡くなってしまった。だが、裕福だったリチャードは生前、シングル・マザーであるマリーの為にと、料理人を雇っていたのである。リチャードは死ぬ前に手筈を整えていたということだ。という訳で、ある日突然、黒人の派遣料理人チャーチがマリーの家に現れたのである。

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(左: ナターシャ・マッケルホーン  / 右: マッケンナ・グレイス )

  乳癌で余命半年と宣告されていたマリーは、助け船としてチャーチを迎え入れるが、娘のシャーロット(ナタリー・コクリン / Natalie Coughlin)は、この料理人を受け容れる事ができない。まだ、10代の少女は彼が作る料理も好きにはなれず、自宅に居坐る黒人に反撥を感じていたのだ。学校に行った彼女は、友達の前で「私の家には新たな料理人がいるの! しかも、彼は黒人よ!!」と驚くべき内情を打ち明けていた。しかし、学校のみんなは関心が無い。たとえあっても、驚いたりしては人種差別になるから、無視することが一番。

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(左: 幼少期のシャーロットを演じたナタリー・コクリン  /  中央: 成長したシャーロットを演じたブリット・ロバートソン   /  右: 母親を演じたナターシャ・マッケルホーン )

  不治の病を患っていたマリーだが、奇蹟的に六年間も命を伸ばすことができた。最初、半年の契約だったチャーチも、引き続き料理人として一家と共に過ごすこととなり、シャーロットも親しくなっていた。母の病気が不安でならないシャーロットは、チャーチと話していた方が安心するからだ。しかし、マリーの終焉も近づいてきた。シャーロットがプロム(卒業時のダンス・パーティー)を迎えると、マリーの寿命が尽きてしまったのだ。孤児となったシャーロットはボストン大学に通いたいが、経済的余裕が無い。すると、チャーチが5千ドルの入った封筒を彼女に渡したのだ。実は、チャーチが長いことクーポン券を利用してお金を貯めていたのだ。

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(左: 映画でのシーン。シャーロット やイジーと一緒のチャーチ /  右: 店内でくつろぐチャーチ)

  大学に入ったシャーロットは無事に学業を修めるのか、と思いきや、男子学生と昵懇になって未婚の妊婦になっていた。身籠もって帰ってきたシャーロットは住む場所も無い。そこでシャーロットはチャーチの自宅を訪ね、一緒に暮らしてくれるよう頼んだ。すると、チャーチは自分の私生活に干渉しないことを条件に、彼女を住まわせることにした。ただ不思議で堪らないのは、彼に謎が多く、シャーロットには彼が一体どんな生活をしているのか判らい点だった。チャーチはジェリーズ・カフェ(Jelly's Cafe)という店に通っているみたいだが、彼は何をしているのか語ろうとはしないのだ。ただ、店の人と口喧嘩をしたことくらいしか分からない。どうやら、チャーチはジャズが好きなようだが、どうしたことか、シャーロットには詳しく話そうとしなかった。

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(左と右: マッケンナ・グレイス   /    中央: エディーとマッケンナ )

  妊娠したシャーロットは無事女の子を出産し、「イジー(Izzy)」と名づけられた。同居人のチャーチは、さながら父親かお爺ちゃんのようになっていた。こうして幸せな家族を持ったシャーロットは仕事を見つけ、ウェイトレスの職に就く。しかし、こうした日々も長くは続かなかった。五年後、チャーチが病に冒されてしまったのだ。心臓が肥大化したことで、チャーチは還らぬ人となってしまったのだ。彼が亡くなったあと、シャーロットはジェリーズ・カフェを訪れてみた。彼女が店の主人にチャーリーの事を尋ねると、彼の職業が判明したのである。実は、ジャズ・ピアニストであったのだ。物語はシャーロットがチャーリーの回想を記すシーンで幕を閉じることになった。

白人家庭に住む場違いの召使い

  まぁ、ざっとこんな粗筋で、映画の興行成績は惨憺たるものであったらしい。監督はモーガン・フリーマンの『ドライヴィングMissデイジー』や、アシュリー・ジャッド主演の『ダブル・ジョパディー』を手掛けたブルース・ベレフォード(Bruce Beresford)であるが、今のところ日本での公開はなさそうだ。この作品が目指したものは、チャーチとシャーロット一家を描いた心温まるヒュマン・ドラマなんだろうが、全体的にまどろっこしく、どうもスッキリしない箇所が多い。例えば、物語はチャーリーが自分の私生活や職業をなぜ曖昧なままにしているのか、という疑問に答えていないし、ジェリーズ・カフェで何が起こったのかの説明も無いのだ。これでは観ている方にストレスがたまってしまい、未消化のままラスト・シーンを迎える事になる。原作者のスーザン・マクマーティン(Susan McMartin)や監督のベレフォードも分かっていたはずなのに、映画のプロットをぼかしていたのだ。評論家や観客から「駄作」の烙印を押されても当然だろう。

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(左: ブルース・ベレスフォード  / 中央: スーザン・マクマーティン  /  右: スーザンとエディー)

  ある評論家によれば、チャーチの秘密はその職業ではなく、彼が属していた店にあったというのだ。なるほど、彼はジャズ・ピアニストであったが、それをシャーロットに隠さねばならぬ理由はどこにもない。どうして彼女に伏せねばならなかったか、といえば、あのカフェがゲイの集まる店であったからだ。映画の中で、店に居るチャーチが酔っ払って、親爺と喧嘩になり、「俺をホモ(fag)と呼ぶんじゃねえよ!」と叫んでいたからである。これは単なる推測に過ぎないが、なぜチャーチが自分のしていることをシャーロットに内緒にしたかったのか、これで何となく解るだろう。彼が同性愛者でなくとも、ゲイの店で働いていることを、大切なシャーロットに知られたくなかったのだ。ただし、原作者のマクマーティンがはっきりさせていないので、依然として謎のままである。

Kristen West Savali 2(左  /  クリステン・ウエスト・サヴァリ)
  しばらく銀幕を遠ざかっていたエディー・マーフィーにとって、この映画は久々のカムバック作品となった訳だが、どうも嬉しくない結果に終わったようだ。それに、黒人の映画批評家にも袋叩きにあっていた。クリステン・ウエスト・サヴァリは、黒人向けのニューズ・サイトに批評を載せ、エディーとその作品を扱(こ)き下ろしていた。エディーの演じる役が、料理人だろうが運転手だろうが、彼女にとっては問題ではない。彼女にとって不満なのは、黒人男優が主役なのに、なぜ脇役のようになっているのかに腹を立てていたのだ。彼が仕える相手が白人のシングル・マザーで、友達になるのが白人娘という点がおかしい。なぜ、白人の母子家庭、しかも世帯主が病気で、それほど裕福でもないのに、高潔な黒人が使用人として雇われるのか。黒人俳優がいつも白人に劣る役どころなんて、黒人批評家には我慢がならないのだ。サヴァリはこの作品を黒人を救ってあげるリベラル白人の幻想(ファンタジー)と評していた。(Kristen West Savali, "Mr. Church : Just Another Film about a Black Man Being a Whie Woman's Servant", The Root, August 23, 2016)

  一方、白人の観客だって言いたいことはあるだろう。まず、黒人の料理人が本当に女だけの家庭に入っていけるのか、甚だ疑問である。サヴァリが第一原則に挙げていたが、黒人男性は白人にとって脅威とならないこと。いくら優しそうに見えても、黒人はいつ兇暴になるか分からないから、まず白人女性は雇わないし、たとえタダでも引き取ってもらうだろう。黒人にとっては心外だが、彼女たちには通じない。例えば、深夜の高層アパートで、たまたま白人女性がエレベーターに乗っており、そこに黒人男性が乗り込むと、大抵の女性は緊張する。目的の階に着く前に早めにエレベーターを降りようとする。ちょっと気の利いた黒人なら、下の階に行くためにエレベーターを待っていても、エレベーターのドアが開いた瞬間、白人女性一人なら、「僕は上に上がるから」と嘘をつく。なぜなら、彼女が表情に現さなくても、妙に緊張しているのが分かるからだ。

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  フィクションだから仕方ないが、キャラクターと環境の設定に無理がある。チャーチがシャーロットや娘のイジーと仲良くしているが、黒人と白人娘の私的な交流だと、何となく違和感が湧いてくるのだ。よくハリウッド映画だと、白人の女子学生が黒人のルームメイトや親友を持つ設定になっているが、現実的には白人女性が求めるルームメイトは白人だし、親しくなる友人も白人である。家族ぐるみの付き合いだって、白人カップル同士の親睦が普通なのだ。ましてや、母子家庭の白人女性が、謎だらけの黒人男性と親密になることはない。それに、イジーのような白人の幼女を連れたチャーリーが街中を歩けば、周囲の人々は誘拐犯じゃないかと疑ってしまうのだ。もし、そうじゃなくても奇異な目で見られることは確かである。

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(左と中央:  クリス・エヴァンスとマッケンナ・グレイス   / 右: エディーと実の娘シャイン  )

  エディー・マーフィーには悪いけど、もしイジーを演じたグレイス・マッケンナ(MacKenna Grace)の養父にするなら、クリス・エヴァンス(Chris Evans)の方が相応しいし、白人観客にとっても納得が行くだろう。エヴァンスは『キャプテン・アメリカ』や『ファンタスティック・フォー』で人気俳優となっているから、日本人にも馴染みがある。実を言えば、エヴァンスとグレースは『ギフテド(Gifted/ 2017年制作)』という映画で共演を果たしているのだ。作品の中では、エヴァンス演じる独身男性のフランク・アドラーが、数学の天才児である姪のメアリーを育てることになっている。つまり、『ミスター・チャーチ』では黒人が小さな白人少女のお爺ちゃん役を演じ、『ギフテド』では二枚目の白人男性が姪の養父になっていたのだ。どちらが、現実的で好ましいかは、アメリカ人じゃなくても解るだろう。

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  日本人の幼女だって、アフリカ系黒人のエディーと西歐系白人のエヴァンスを提示され、「どちらと一緒に住みたいか」と訊かれれば、圧倒的にエヴァンスを選ぶだろうし、シンジル・マザーの大人でもハンサム白人の方を選ぶに違いない。これとは関係無いけど、もし英語の個人レッスンを受ける時、日本人女性に「選択の自由」が保障されるなら、きっとエヴァンスの方に人気が集中するだろう。たとえ、両者が等しい能力を持っていても、気分的にはエヴァンスの方が良いし、もし二人っきりになれるなら、エヴァンスのような白人男性の方が断然いい。以前、有名男優のユアン・マクレガー(Ewan G. McGregor)が、大手英会話学校のテレビ宣伝に出ていた。義務教育の学校なら生徒の要望は無視されるが、民間企業だとお客様は神様となるので、お金を払ってくれる生徒に耳を傾ける。

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(左: ユアン・マクレガー  /  マイケル・クラーク・ダンカン / ローレンス・フィッシュバーン  /   右: フォレスト・ウィティカー)

      いくら人気俳優でも、教師役がフォレスト・ウィティカー(Forest Whitaker)とかウェスリー・スナイプス(Wesley Snipes)、マイケル・クラーク・ダンカン(Michael Clark Duncan)、ローレンス・フィシュバーン(Laurence Fishburne)などに廻ってくるとは思えない。日本では子供英会話スクールが流行(はや)っているが、日本人の母親がこうした黒人男性を見て、娘の家庭教師にしようとは思わないだろう。父親だって反対だ。たぶん、露骨に異を唱えないだろうが、適当な理由をこしらえて鄭重に断るだろう。人種差別という非難を受けない保証と、誰を選ぼうが勝手という自由が与えられれば、日本人は正直な行動を取れるのだが、世間には建前が根強く残っている。

黒い恋人が子供の種

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(左と中央: ペイジ・ブッチャー  /  右: エディーとペイジ)

  『ギフテド』で親子のような叔父と姪を演じたエヴァンスとグレイスは、見ていて気持ちが温かくなる。街中で一緒に歩いていても、本当の親子のように見えるし、周囲の白人だって気にしないだろう。人種の壁というものは意外と厚いものである。一般の日本人観客なら、黒人の召使いが白人家庭に入り込む設定に違和感を抱くだろう。また、その役を演じたエディー・マーフィーだって、黒人の観客から酷評がくると予想できたはずだ。でも、彼が『ミスター・チャーチ』のオファーを受け容れた理由は何なのか? 一つのヒントは、彼の私生活にあった。エディーは離婚経験者だが、新たな恋人ができて、ついには赤ん坊まで出来てしまったのだ。ところが、このお相手が、モデルのペイジ・ブッチャー(Paige Butcher)という白人女性なのである。しかも、すごいブロンド美人。エディーがぞっこんになるのも無理はない。(何となくタイガー・ウッズみたいだ。)

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(左: エディーの元妻ニコールと子供たち  / 中央: エディーの子供たち / 右: エディーと娘のブリア)

  56歳のエディーが36歳のファッション・モデルに惚れるのは解るけど、彼は既に八人も子供がいたのだ。元夫人のニコール・マーフィーとの間には、ブリア、ベラ、ゾラ、シャインという娘とマイルズという息子がいるし、スパイス・ガールのMel Bという女性との間には、エンジェルという名前の娘がいる。そして、ペイジとの間には「イジー(Izzy Oona Murphy)」という名の女の子を授かったのだ。エディーのファンなら、「あれっ、映画の中の女の子と同じ名前だ」と気づくだろう。偶然なのかもしれないが、運命的な命名である。ただし、映画のイジーとは違って、ちょっと色黒だ。でも、母親が白人なので赤ん坊が真っ黒ということはない。前妻のニコールは黒人女性だから、彼女との子供たちは黒人である。

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(左: エディーの元妻Mel B  / 中央: エディーと娘のベラ  /  右: ペイジ・ブッチャーと娘のイジー )

  エディーを見ていると、殺人容疑を掛けられ、有罪になりかけたO.J.シンプソンを思い出す。白人美女を手に入れたO.J.は必死になって「白人」になろうとした。在米日本人なら解ると思うが、彼の英語は黒人らしからぬ発音で、白人男性と変わらぬ喋り方であった。それもそのはずで、O.J.はレッスンを受けて黒人訛りを矯正し、標準英語を身につけていたのだ。しかし、アクセントを改善しても、アフリカ系の容姿は変えられなかった。妻のニコール・シンプソンとの間にできた娘も、白人というより黒人に近かった。有名フットボール選手だったO.J.は、念願の「トロフィー・ワイフ(勝利を象徴する妻)」を手に入れ、上等な白人社会の一員となったのに、結局、何らかの疎外感を抱いて妻を刺し殺してしまったのだ。(もっとも、裁判では殺人犯にならなかったけど、米国の白人は彼を有罪だと思っている。) エディーはペイジと仲良く暮らして行けるだろうが、彼女の友人たちが自然な感情を持ってエディーを受け容れるかどうかは別である。これも、「たまたま」だろうが、別れた妻の名前が「ニコール」だなんて、嫌な偶然だ。

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(左: O.J. シンプソンと一番目の妻マルゲリットと子供たち  / 右: 二番目の妻ニコールとその子供たち )

  赤の他人には関係無いけど、ペイジの両親は娘の交際と未婚の妊娠をどう思っていたのか、ちょっと興味がある。確かに、エディーはハリウッド・スターだから大歓迎なんだろうが、もし彼が単なる平民で、華やかな職業に就いていない低所得の黒人だったら、彼女の両親は喜んで娘のボーイ・フレンドを受け容れただろうか? 恋人が黒人なら、生まれてくる孫は自分と違った容姿になってしまうが、それでも気にならないのだろうか? 藝能情報筋によると、ペイジはオーストラリア出身でちょっとした女優業もこなしていたそうだ。彼女の父親は元モデルで、母親はファッション・デザイナーであるという。どおりで、黒人男性に慣れている訳だ。これがもし、米国南部の片田舎で育った白人女性で、両親が伝統的精神を有する保守派だったら、決して娘の交際を許さないだろう。すくなくとも、未婚のまま妊娠を認めることはしないんじゃないか。

Paige Butcher & Parents 1Eddie Murphy & Paige Butcher 05Paige Butcher & Bria








(左: 両親と一緒のペイジ  / 中央: エディーと妊娠中のペイジ /   右: 娘イジーを抱くペイジとエディーの娘ブリア)

  現在の若者は多民族教育で洗脳されているから、異人種間結婚を気に掛けないけど、昔のアメリカでは優生思想が常識で、黒人との結婚など論外だった。特に、生まれてくる赤ん坊が混血児になってしまうし、白人の仲間とは見なされない。なぜ西歐人がこうした混淆を嫌ったかと言えば、雑婚・混血(mongrelization)は種族の特徴を消滅させるからだ。名家に生まれ育った社会学者のヘンリー・プラット・ホールによれば、二つの異なった種族が交われば、その両者が有する人種的特徴が変質してしまうというのだ。(Henry Pratt Fairchild, The Melting-Pot Mistake, Boston, Little, Brown and Company, 1926, p.125.) エディーとペイジとの間に生まれたイジーは、確かに母親と似ているのだろうが、その肉体は父親の遺伝子も含んでいる。イジーの顔つきがゲルマン系ではなく、アフリカ人と似ていても不思議ではない。この幼女は母親と祖父母から“種族的に”隔たっていると言えるのではないか。彼女は二つの世界に跨がっているが、そのどちらにも属さないとも言えるだろう。しかし、どちらかを選ぶとすれば、彼女は黒人の方を選ぶかも知れない。なぜなら、バラク・オバマのように、白人社会からは弾かれるので、黒人社会の方が“安心して”暮らせる世界、つまり自分を温かく迎えてくれる共同体と思うからだ。

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(左: ヘンリー・プラット・フェアチャイルド   /  右: 異人種カップルの家族 )

  最近は、日本人でもアフリカ人やアジア人との交際や結婚を気にしなくなった。それは個人の自由だからしょうがないけど、子供が日本人から疎外された時が厄介なのだ。異国人の親は不条理な差別に憤るし、日本人の親は同胞を恨むようになる。例えば、黒人と結婚した日本人女性は、アフリカ人のような人相と体質をもつ我が子を不憫に思う一方で、人種差別を以て愛する息子や娘を毛嫌いする日本人を「敵」と見なしてしまう。もし、日本人男性と結婚していれば、いつも通りの生活を送り、人種や民族、国境などを考えずに過ごせたはずだ。彼女の両親だって祖先と同じような生活を送ってきたし、娘も当然似たような人生を迎えるものと思っていたはずだ。ところが、「グローバル化時代」とか「多民族共生」といった馬鹿げた思想が流布し、自分の娘が予想外の行動を取ってしまい、目の前が真っ暗になる両親が出て来た。まさか、遺伝子が激変する孫が出来るとは思ってもみないからだ。「まさか!」というショックで気が滅入ってしまう両親もいるはずだ。

Mixed race child 1Mixed race family 2







(左: 混血児の子供  / 右: 異人種家族 )

  確かに、娘が黒人やトルコ人、インド人、タイ人などの恋人を家に連れてきたら、普通の両親は手が震えてしまい、心臓が一瞬凍りつくし、毛細血管の血流すら止まってしまうだろう。理屈ではなく本能で「嫌だ! こんな男が義理の息子になるなんて!」と心の中で叫びたいが、口に出してはならぬと自戒するので、冷静さを装うしかない。朝鮮人や支那人でさえも嫌なのに、中東アジア人とかアフリカ人ならもっとショックである。メロンやグレープ・フルーツなら中味がオレンジ色でもグリーンでも良いが、人間の赤ん坊ならそうは行くまい。遺伝子操作で虫のつかないトウモロコシは嫌だけど、教育環境操作なら歓迎だ。出来れば悪い虫がつかない子供に育てたいものである。「アフリカ系」とか「マレー系」、「インド系」なんていう孫じゃ嫌だ。「何々系」は電車だけで充分。やはり、ハイフンが附かない昔ながらの日本人がいい。




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マイアミ・バイスで一躍スターに

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(左: ドン・ジョンソン / 右: ダコタ・ジョンソン)

  1980年代に大ヒットした米国ドラマに『マイアミ・バイス(Miami Vice)』という作品がある。日本のテレビ局でも放送されたから覚えている方もいるだろうし、放送を見逃した人でもDVDで観たことがあるだろう。この作品は極秘捜査を行う刑事の物語で、白人警官のジェイムズ・“ソニー”・クロケット刑事をドン・ジョンソン(Don Johnson)が演じ、彼の相棒である黒人刑事のリカルド・“リコ”・タブスをフィリップ・マイケル・トマス(Philip Michael Thomas)が演じていた。二人はメトロ・デイド警察署の潜入捜査官で、マイアミにはびこる麻薬の密売人や売春組織、武器ディーラーなどを摘発するため命を懸けている、という設定だ。ドラマが「クール」で人気を博したのは、軽快な音楽をふんだんにBGMとして挿入していたことや、「ヤク」の売人に扮したソニーがフェラーリのデイトナ・スパイダーやテスタロッサを乗り回していたことからも分かる。

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(左: フェラーリとジョンソン / 中央: マイアミのリゾート地 / 右: 水着姿の美女)

  『マイアミ・バイス』はそれまでの刑事ドラマと一風変わっていた。まず、寒そうなニューヨークやシカゴを避けて、南米みたいな常夏のリゾート地であるマイアミを舞台にし、如何にも怪しそうなヒスパニックの犯罪者がうようよしている風土を描いていたからだ。この点を後の人気ドラマ『CSI : マイアミ』が受け継いでいた。とにかく、果てしない欲望と一攫千金の夢に満ちているマイアミには、正体不明の大金持ちと絶世の美女がたくさん集まるから、当然きらびやか世界がちりばめられており、広いプールを備える豪邸には酒とギャンブルの享楽が控えている。しかも、パーム・ビーチに行けばビキニ姿の女性があちこちにいるから、何となく気持ちがウキウキするじゃないか。開放的な光景と淫乱な悪の巣窟が一体化しているのがマイアミだ。

Michael Mann 1(左 / マイケル・マン)
  この作品を指揮したのは売れっ子監督のマイケル・マン(Michael Mann)である。彼は映画版の『マイアミ・バイス』でも監督を務め、その他、ダニエル・デイ・ルイス主演の『ラスト・オブ・モヒカン』や、トム・クルーズ主演の『コラテラル』、アル・パチーノとロバート・デ・ニーロが共演した『ヒート』を手掛けたことでも有名だ。彼は『マイアミ・バイス』以前に、TVドラマ『スタスキー&ハッチ』の脚本も書いたことがあるそうで、二人組の刑事を描くことに慣れていたのかも知れない。でも、『マイアミ・バイス』の方がより多民族主義の色彩が濃厚だった。ソニーとタブスの同僚刑事には、ソニーと時折恋人となるキューバ系のジーナ(プエルトリコ系のサンドラ・サンチアゴ)がいたし、女刑事のトゥルーディー(オリヴィア・ブラウン)は黒人、ボスのロドリゲス主任はヒスパニック、後釜の主任となるカスティロ(エドワード・ジェイムズ・オルモス)警部はメキシコ系だ。さすが、ユダヤ人のマン監督はちゃんと「人種的配慮」を怠らなかった。シカゴ出身のユダヤ人監督にとっては、人種混淆のマイアミは理想の楽園である。

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(左: TV版「マイアミ・バイス」のレギュラー出演者たち / 右: 映画版「マイアミ・バイス」)

潜入捜査官が陥る恐怖

  『マイアミ・バイス』には様々な名場面があったが、その中で一つ選ぶとすれば、シーズン1の第2話『闇の奥(The Heart of Darkness)』というエピソードを挙げてみたい。物語はソニーとタブスがある撮影現場にいるところから始まる。ここでは未成年の少女を使ったポルノ映画が撮影されていたのだ。彼らは組織犯罪の大物サム・コヴックスに“渡り”をつけてもらうために、撮影所でジミーという監督に接触していたのである。このジミーは16歳のペニー・マックグローという少女をたらし込んで、ポルノ女優に仕立て上げた「スケコマシ」で、ゴウィクスに辿り着く糸口となる下っ端だった。ところが、ジミーは直接ボスと繋がっておらず、彼はソニーとタブスに「まずアーティーに会えよ」と告げたのだ。(「アーティー」を演じていたのは、人気コメディー・ドラマ『メアリード・ウィズ・チルドレン』で「アル・バンディー」の役を務めたエド・オニールEd O'Neillだった。ちなみに、共演者は『サンズ・オブ・アナーキー』で「ジェマ」を演じたケイティー・サガール。)

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(左: ドラマで共演したエド・オニールトとケイティー・サガール / 右: ケイティー )

  そこでソニーが「アーティー」の素性を調べたところ、彼はFBIの潜入捜査官であることが判明した。警察署に戻ったソニーとタブスは、主任のロドリゲスから未成年のポルノ女優ペニーが麻薬の過剰摂取で死亡した、と聞かされて驚く。カンザスから家出同然の形でマイアミにやって来たペニーは、単なる田舎娘だった。最初モデルという「餌」で誘惑され、次第にポルノ映画へと引きずり込まれたのである。そして、ジミーにより手込めにされ、麻薬を常習するようになって、コヴィックスの会社が所有する邸宅でラリっていたら、思わぬ最期を遂げるという結末だった。これはフィクションだけど、実際よくある話だ。彼女の死には不審な点があり、殺人の可能性も濃厚だった。

Miami Vice Ed O'Neill(左 / 「アーティー」役のエド・オニール)
  長いこと犯罪組織に潜入するアーティーは、FBIとの連絡が疎遠になっていた。そこで、ソニーとタブスはアーティー、則ち「アーサー・ローソン」刑事の自宅を訪ね、彼の妻に夫のことを訊いてみた。すると意外なことに、ローソン刑事は自ら積極的に潜入捜査を志願していたのだ。ローソン夫人はソニーとタブスに夫を連れ戻してくれるよう頼んだ。彼らは再びアーティーと会い、コヴィックスを逮捕しようと持ち掛けるが、アーティーは未成年ポルノくらいいの案件では駄目だ、もっと大きな容疑で奴を検挙し、一生牢屋に閉じ込めてやるんだ、と言い張って提案を聞かなかった。そこで、彼らは架空の取引を捏造し、メキシコへ逃亡を図るコヴィックスを捕まえることにした。ソニーとタブスは囮捜査を計画し、タブスが隠しマイクを腹に巻き付け、コヴィックスと接触することにしたのだ。

  取引場所にアーティーとコヴィックスが乗ったリムジンが現れ、ソニーとタブスは車に乗り込むが、車内で取引の会話をしている最中、ダブスの隠しマイクが音を発したので、二人が警官であることがバレてしまった。実は、ド素人の技術屋が適当な装置をタブスに附けたので、集音器からラジオの音楽が流れてしまったのである。リムジンは港に向かい、そこでソニーとタブスは処刑されることになった。コヴィックスはアーティーに拳銃を与え二人を殺せと命じるが、アーティーはその拳銃をソニーに投げ渡し、激しい銃撃戦が起こる。最終的にアーティーがコヴックスを射殺し、一連の事件は幕を閉じた。

  犯罪現場を後にしたアーティーは事情聴取に応じるため、古巣のFBIに戻って行った。一方、ソニーとタブスは同僚たちと酒場に向かい、捜査終了後の息抜きをしている。そこへロドリゲス主任が暗い表情で、ソニーの坐っているカウンターにやって来た。主任は「アーティーが事情聴取の休憩中に、トイレの中で首を吊って自殺したぞ」と告げたのである。ソニーとタブスは戸惑いを隠しきれない。たぶん、二人には潜入捜査官が陥りやすい「快楽」を知っていたのだろう。つまり、ミイラ取りがミイラの棺に魅せられてしまったという事である。ギャングの生活は豪華で刺戟的だ。例えば、庶民とは違っていつも分厚い札束を手にしているから、テイラー・メイドの上等なスーツで身を包み、腕には高級時計をはめる日常を楽しめる。黒塗りのリムジンで盛り場に行けば、皆が一目置くし、妖艶な美女が近寄ってくるんだから、もう堪らない。まるで王侯貴族にでもなったような気分だ。

  ところが、潜入捜査が終われば、元の平凡な刑事暮らしが待っている。昼飯はチリソースがかかったホット・ドッグか、コレステロールが溜まりそうな安くて甘いドーナッツ。自宅に帰ればオバタリアン化した女房しか待っていない。家のローンを抱えた公務員には贅沢は敵だから、羽織る背広は安物だし、酒はビールくらいで中古車に乗っての節約生活。きらびやかなギャングの暮らしとは大違い。アーティーが捜査から手を引くことを躊躇(ためら)ったのも分かる。最初は捜査の“ハズ”だったのに、最後はその生活に溺れていたのだ。だから、普通の生活に戻れないアーティーは自ら命を断ったのであろう。とても哀しい結末である。

楽しい年末を過ごす藝人一家

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(写真 / 若い頃のドン・ジョンソンとメラニー・グリフィス)

  『マイアミ・バイス』で一躍トップ・スターになったドン・ジョンソンは、『ワーキング・ガール』や『ミルク・マネー』に出演したメラニー・グリフィス(Melanie Griffith)と二度結婚し、後に女優となるダコタ(Dakota Johnson)という娘をもうけた。ドン(22歳)が最初にメラニーと結婚した時、彼女はまだ15歳の少女だった。(1976年頃だったという。) でも、ドンのようなハンサム青年が近づいてきたら、大抵の乙女は一目惚れになってしまうんじゃないか。ドンを目にすれば、胸の鼓動が高まっても当然である。若々しい当時の二人を撮影した写真を見ると、本当に幸せそうだ。まるで恋愛映画の一場面を観ているような気分になる。しかし、二人の関係は長続きせず、僅か6ヶ月の結婚生活で幕を閉じた。子供同士の共同生活だったのかも知れない。

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(左: メラニー・グリフィス / 中央:  スティーヴン・バウアー / 右: 若い頃のドン・ジョンソン)

  別れた二人はそれぞれの独特な人生を歩んだ。ドンは1981年に女優のパティ・ダーバンヴィル(Patti D'Arbanville)と再婚し、彼女は息子のジェシー・ウェインを身籠もった。しかし、この結婚も1985年に破局を迎え、ドンは離婚することになる。一方、メラニーは『ボディー・ダブル』でホリー役を演じ、ようやく一人前の女優となった。その後、ハリソン・フォードと共演する『ワーキング・ガール』で注目され、念願のハリウッド・スターに上り詰めた。彼女は1980年に再婚しており、相手はキューバ系ユダヤ人男優のスティーヴン・バウアー(Steven Bauer)。二人はアレクサンダーという息子をもうけている。だが、この結婚も上手く行かなかった。1989年に二人は離婚。

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(左: 若い頃のドン・ジョンソンとメラニー・グリフィス / 中央: ドンとメラニー / 右: 娘のダコタを抱く父のドン・ジョンソン)

  仕事の面ではそこそこの経歴を積むメラニーは、1989年に元夫のドン・ジョンソンと“ヨリ”を戻す。大人になった二人は再婚を果たし、メラニーはドンとそっくりなダコタを出産し、この娘は成長して三代目の女優となった。というのも、メラニーの母親は、あの名女優ティピ・ヘドレン(Tippi Hedren)であるからだ。北歐系のティピは清純派の別嬪(べっぴん)で、美女に聡(さと)いアルフレッド・ヒッチコック監督が夢中になった女性でもある。彼らの関係は小説となり、それを基にした『ザ・ガール : ヒッチコックに囚われた女(The Girl)』というドラマが制作され、女優のシエナ・ミラー(Sienna Miller)がティピを演じていた。(ミラー氏は如何にも中年上司が憧れそうな美脚をもつ女性だから、北歐美女の「ティピ」役に適任である。) たぶん、今でもヒッチコックの名作『鳥』を観る日本人は多いだろう。でも、筆者はティピがショーン・コネリーと共演した『マーニー』を推薦したい。(『007』のジェイムズ・ボンドとは違ったコネリー氏の演技が観られて嬉しいし、彼が主演した映画『薔薇の名前』も併せて観ると、一層良いかも知れないよ。)

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(左: アルフレッド・ヒッチコック / 中央: シエナ・ミラ ー/ 右: ティピ・ヘドレン)

  母親を越える大女優とはなれなかったが、2世女優のメラニーは順調にキャリアを積んでいて、1990年にはトム・ハンクス(Tom Hanks)主演の『虚栄のかがり火(The Bonfire of the Vanities)』に出演し、1993年になると『ボーン・イェスタデー(Born Yesterday)』でビリー・ドーン役を務め、夫のドンと共演を果たしている。1994年には『ミルク・マネー』で主演を務め、有名俳優のエド・ハリス(Ed Harris)と共演することができた。(ハリスはショーン・コネリーとニコラス・ケイジが共演した『ザ・ロック』で、叛乱軍の指揮官を演じた事で人気を博した。) ところが、またもやドンとメラニーの関係は亀裂をきたし、1996年彼らは再び離婚する。

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(左: メラニートアントニオ・バンデラス  / 中央: メラニーと赤ん坊ののダコタ / 右: 成人したダコタ)

  以前から飲酒や麻薬に溺れるようになったメラニーは、更生施設に入って治療に専念するようになった。健康を取り戻したメラニーは映画の共演を切っ掛けとし、メキシコ系男優のアントニオ・バンデラス(Antonio Banderas)と1996年に再婚する。彼らの間には娘のステラ(Stella)が生まれるが、その夫婦生活も10年くらいが過ぎると危機に瀕するようになった。他人には詳しい理由は分からないけど、とにかく彼らは2015年に離婚したそうだ。我々が注目すべきはステラの容姿で、父親の遺伝子が違うと、これ程までに姉妹の差ができるのか、という点である。露骨な言い方になるが、同じ母親の子宮から生まれたのに、金髪の二枚目スターであるジョンソンの精子で生まれたダコタは、北歐系の血を引く美人女優となれた。一方、黒髪のヒスパニック男優バンデラスの精子で生まれたステラは、母親の面影を少しは残すが、祖母のティピから受け継ぐ遺伝子には恵まれず、平凡な容姿で姉のダコタと比べると明らかに見劣りがする。

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(左: 祖母のティピ・ヘドレン / 娘のメラニー・グリフィス /  孫娘のダコタ・ジョンソン/ 右: 孫娘のステラ・バンデス)

  メラニーの娘二人は、それぞれ三代目の女優となったが、妹のステラは優れた作品に出逢うことがなく、未だに三流役者のままである。実力社会のハリウッドでは、平凡な容姿の女優だと地道に演技力を磨くしかない。片や、姉のダコタは映画『フィフテイー・シェイズ・オブ・グレイ(Fifty Shades of Grey)』で、いきなり主役に大抜擢されたのだ。これはベストセラーになった官能小説を基にして制作された映画である。当初、人気俳優のチャーリー・ハナム(Charlie Hunnam)が共演者になると噂されたので、映画ファンの間でそうとう盛り上がった事がある。最終段階でアイルランド出身の男優ジェイミー・ドーナン(Jamie Dornan)に替わってしまったが、もし『サンズ・オブ・アナーキー』で一世を風靡したハナムが役を射止めていたら、日本の女性ファンも大感激したことだろう。やはり、エロティックな映画には美男美女が出演しなきゃ、劇場に行こうとは思わない。母親のメラニーが聞けば気分を害するけど、今のところステラには大役が回ってきそうにないから、ちょっと可哀想である。役者となる子供を産む女性は、父親となる男性の遺伝子を良く考えるべきだ。

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(左: ジェイミー・ドーナンとダコタ  / 中央: チャーリー・ハナム /  右: ダコタ・ジョンソン)

ヤク中のドラ息子が黒い娘の父親に

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(左: 祖母のティピと幼い頃の母メラニー /  右: 孫娘のダコタ)

  離婚や再婚を繰り返したドン・ジョンソンとメラニー・グリフィスだが、両者ともすっかりお爺ちゃんとお婆ちゃんになっていて、年末には高齢のティピを囲んで家族団欒を楽しんだそうだ。肉親なんだから当り前だけど、名女優のティピと娘のメラニー、そして今や人気女優となったダコタの三人が並ぶと圧巻だ。とりわけ、ダコタは祖母と同じ種族で、ティピの美しさを損なわずに受け継いだ孫娘。本当に貴重である。だいたい、サラブレッドの馬だって血統を大切にするんだから、高級なホモ・サピエンスの「人間」はもっと「種の保存」に敏感となるべきだ。

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(左: 初婚の時のドンとメラニー / 中央再婚したメラニーとアントニオ・バンデラス / 右: メラニーと一緒のステラとダコタ)

  母親の違う子供を持つドン・ジョンソンは大変だけと、二枚目俳優だから、女性遍歴が豊富なのもしょうがない。息子や娘と過ごすドン・ジョンソンは幸せそうだ。彼が休暇を過ごしていた頃、丁度別のニュースが話題となった。『フォレスト・ガンプ』や『アポロ13』、『ダ・ヴィンチ・コード』で有名なトム・ハンクスに三番目の孫ができたというのだ。再婚相手のリタ・ウィルソン(Rita Wilson)との間にもうけた息子の「チェト」(チェスター・ヘイズ / Chester Haze)が父親になったのである。普通なら大喜びの祖父母は小さな孫と一緒にクリスマスを過ごすものだが、トムとリタの顔は冴えない。というのも、この孫娘は確かに息子と似ているが、肌は浅黒く容姿はアフリカ人的なのだ。それもそのはずで、チェトが同衾(どうきん)した相手はティファニー・マイルズ(Tifferny Miles)という黒人女性だったのである。

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(左: トム・ハンクスとサマンサ・ルイーズ  /  右: トムとリタ・ウィルソンと息子のチェト)

  トム・ハンクスには最初の夫人サマンサ・ルイーズとの間に生まれた、コリン(Colin Hanks)と娘のエリザベスがいる。コリンは父と同じく俳優となり、人気ドラマ『デクスター』で殺人鬼を演じていたから、覚えている方も多いだろう。しかし、1987年にトムはサマンサと離婚し、映画プロデューサーを務める役者のリタ・ウィルソン(Rita Wilson)と結婚した。彼女の本名は「マルガリータ・イブラヒモフ(Margarita Ibrahimoff)」といって、ブルガリア系イスラム教徒の父親とギリシア系のキリスト教徒を母親に持つアメリカ人女優である。こうした出自であったから、リタは続編映画『マイ・ビッグ・ファット・グリーク・ウェディング/ パート2』の共同プロデューサーになったのだ。(この映画の第一作目はギリシア系アメリカ人女性がギリシア風の結婚式を挙げる際、ギリシア系の親戚が集まってきて騒動が起きるというコメディー作品であった。低予算映画だったのに、意外なヒット作になったので続編が作られたというわけ。) 彼女との結婚を機に、トムはギリシア正教に改宗したそうだ。でも、彼は同性愛者の結婚を熱心に応援する一面を持っているから不思議なものである。

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(左: コリン・ハンクス  / リタ・ウィルソン/ チェト・ヘイズ / 右: トルーマン・セオドア )

  トムはリタとの再婚で二人の息子をもうけた。チェスターが兄で、トルーマン・セオドアが弟である。再婚で腹違いの子供たちを養うトムだったが、そのトム自身が腹違いの兄弟と一緒に暮らした過去を持っていたのだ。トムの両親は彼が幼い頃離婚してしまい、父親のアモスが姉のサンドラと兄のラリー、そして弟のトムを引き取って育てたらしい。末っ子のジムだけが母親のジャネットと暮らしていたそうだ。しかし、男やもめのアモスは寂しかったのか、後に支那系アメリカ人女性と結婚し、三人の子供をもうけたという。トムはこの腹違いの支那人兄弟と一緒に少年時代を過ごしていたそうだ。離婚や再婚が当り前となっているアメリカ人の家庭は、本当に複雑である。

  有名藝人は裕福なので我が子に最高の教育を授けようと、学費を惜しまず高級な私立学校を選ぶが、そこに通う子供が優等生になるとは限らない。トム・ハンクス夫妻も有名私立にチェトを通わせたが、彼は学問に熱心な生徒にはならなかった。チェトが興味を持ったのは数学とか物理ではなく、ヒップ・ホップ・ダンスとかラップ音楽であった。せっかく大金を注ぎ込んだ息子なのに、卒業したら「ラッパー」になるなんて、親としては頭が痛い。これならブロンクスかボルティモアの黒人街で遊ばせたのと同じだ。しかも、この放蕩息子は酒浸りになるし、さらに進んでコカインにも手を出す始末。有名人にありがちな馬鹿息子の典型だ。これだけでも父親のトムは目眩がするのに、麻薬でラリったチェトは行きずりの黒人女と安易なセックスをしてしまい、彼女を孕(はらせ)ませた、というのだ。この黒人女性がティファニーで、彼女は昨年4月に娘を出産したという。

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(左: ティファニー・マイルズと娘 / 中央: 拳銃を手にするチェト・ヘイズ/ 右: コリン・ハンクスとサマンサ夫妻)

  本来、孫の誕生は吉報なのに、祖父のトムにとっては「青天の霹靂」であった。そりゃそうだ。長男のコリンはサマンサ・ブライアントと結婚し、同じ種族の娘オリビアとシャーロットをもうけていた。だから、お爺ちゃんのトムは大喜び。でも、三番目の孫娘は黒人女との間にできた子供で、チェトは父親といっても結婚している訳じゃない。トムは「素晴らしい」と赤ん坊を褒めていたが、どう考えても一晩の淫行で「出来ちゃった」予想外の孫なのだ。トムの友人だって表面では祝福を口にしているが、腹の底ではどう思っているか分かったもんじゃない。黒人との混血児を目にして、「わぁぁ ! 可愛い!!」とお世辞を述べるのは、ちょっと辛いぞ。でも、役者仲間が多いから演技には事欠かないだろう。

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(左: コリン・ハンクスと娘のシャーロット / トム・ハンクスと孫のオリヴィア/ ティファニーと娘 / 右: チェトの刺青)

  それにしても、麻薬中毒になった問題児の息子がやっと更生したと思いきや、どこの誰かも分からぬ黒人女と一夜を共にして子供を作ってしまうとは、60歳を越えたトムにとって更なる頭痛の種である。まぁ、モノは考えようだ。同性愛者の結婚を推進してきたトムなんだから、チェトが中高年のオッさんを花婿(花嫁?)として、実家に連れてこなかっただけでも幸せだ。敬虔なキリスト教徒のリタ夫人だって、まさか息子の“おぞましい”結婚式を教会で挙げるわけにも行くまい。彼女の父親はイスラム教からギリシア正教に改宗した人物だから、たぶんゲイ・カップルには嫌悪感を持っているはずだ。自分の孫が男と結婚するなんて許せないだろう。チェトの相手が黒人でも、一応「女性」なんだから、行きずりの恋でも諦めがつくんじゃないか。

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(写真 / 「フォレスト・ガンプ」の一場面)

  第三者には関係無いけど、浅黒い孫を抱いたトムはどんな顔をするのだろうか? 以前、彼は『フォレスト・ガンプ(Forrest Gump)』に出演し、素晴らしい評価を受けた。名場面の一つに、フォレストがバス停で黒人女性に話しかけるシーンがある。彼はチョコレートを食べながら、彼女にも「一ついかが?」と勧めていた。そして、フォレストはアラバマ訛りで、こう独り言を口にする。

  ママがいつも言っていたけど、人生はチョコレートが詰まった箱のようなものなんだって。食べるまで、それが何なのか分からないんだってさ。(Mama always said life was like a box of chocolates. You never know what's gonna get.)

  実生活でも、トムは人生で何が起こるのか、起こってみるまで分からなかった。たぶん、チョコレート色の孫を持つなんて想像していなかったんじゃないか。それでも、毒入りチョコ、つまりコカイン・ベイビー(生まれながらの麻薬中毒)じゃないだけ“まし”と考えるべきだ。「ちびまる子ちゃん」に出てくるお爺ちゃんは、アカデミー賞をもらったことはないけれど、“同じ種族”の孫と一緒に暮らせたんだから、凡庸でも幸せ者である。もしかしたら、アカデミー主演男優賞を2回も受賞したトムは、まる子ちゃんのお爺ちゃんを羨むかもね。




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