無敵の太陽

主要マスメディアでは解説されない政治問題・文化・社会現象などを論評する。固定観念では分からない問題を黒木頼景が明確に論ずる。

アメリカ合衆国

アンティファで燃えるアメリカ / 黒人とは共存できない

教科書に載せて全日本人に知らせたい現代史 支那人の卑史 朝鮮人の痴史
黒木 頼景
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黒人暴動の裏にある本音

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(左 : 抗議でも課した黒人  /  右 : 暴動で放火された自動車)

  普通の日本人は遠慮して言わないが、「黒人と一緒に暮らすのは厭だ !」というのが、アメリカ白人の本音である。わからないのは象牙の塔に住む大学教授だけ。昔、“進歩的文化人”という珍獣が流行(はや)ったが、日本の“なんちゃって左翼”というのは、大金を払って有名大学に入り、“学歴”と引き換えに“常識”を失う憐れな人々である。スコットランドの哲人デイヴッド・ヒューム(David Hume)が喝破した通り、我々は理性で判断する時があっても、常日頃は感情で動く。笹川良一なら「人類皆兄弟」で住むが、地球上の各民族は、だいたい“仲間”と“よそ者”を区別する。渡る世間が机上の空論で廻ると思ったら大違い。現実の政治は建前で本能を包み、袖の下からちょいと野心を出すのが流儀だ。いくら綺麗な言葉で「異人種との共存」と語っても、腹の底では「何だ、あんな奴ら!」と嫌うのが一般的である。巨匠ルネ・クレマン監督の映画、「パリは燃えているか(Is Paris Burning?)」では華の都が燃えなかったが、現在のニューヨークやロンドン、パリは有色人種の怒りによって燃えている。「降伏前にパリを破壊せよ !」というヒトラーの命令は無視されたのに、アラブ人やアフリカ人の破壊命令は実行され、フランスやアメリカの都市はしょっちゅう火の海だ。これじゃあ、カール・マルテル(Karl Martell)の功績が水の泡である。(ちなみに、映画の脚本は著名な知識人であったゴア・ヴィダルと、『ゴッド・ファーザー』でお馴染みのフランシス・フォード・コッポラであった。)

  既にテレビの報道で日本人にも知れ渡っているが、全米各地に広まった暴動の切っ掛けは、ミネソタ州ミネアポリスで起こった黒人容疑者の逮捕劇であった。死亡したジョージ・フロイド(George Floyd)は、コンビニエンス・ストアーの「カップ・フード」で偽の20ドル札を使い、クルマでトンズラしようと図ったが、運悪く彼は巡回中の警官に職務質問され、四人の警官により路上で逮捕された。ただ、「お縄」という時にフロイド容疑者が抵抗したので、白人警官のデレク・ショウヴィン(Derek Chauvin)がフロイドの頸動脈を脚で押え、呼吸困難にしたから大騒ぎとなった次第ある。現代は携帯電話が普及したので、街角で何か騒ぎがあれば、直ぐ近くの一般人が事件を映像に収め、それがインターネットを通して全世界に発信されるから、あっという間に世間が騒ぐ。とりわけ、白人警官が黒人に暴力を加えれば、それだけでニュース価値が高くなってしまうのだ。

George Floyd 1Derek Chauvin 2Derek Chauvin 3








(左 :  ジョージ・フロイド  / 中央 : クビになったデレク・ショウヴィン  /  右 : フロイドを逮捕した時のデレク・ショウヴィン )

  アメリカは「多民族共生社会」と呼ばれて久しい。でも、白人と黒人との間には、ガソリンの川が流れている。もし、白人警官が黒人容疑者を過度に殴ったり、死に至らしめると、瞬く間に火花が散って「油の川」が「血の川」に変わってしまうのだ。1992年に起きた「ロサンジェルス暴動」は今でも記憶に新しい。1991年、カルフォルニア州のフリーウェイをクルマで走っていたロドニー・キングは、ハイウェイ・パトロールの白人警官に追跡され、逮捕された。その時、酔っ払っていたキングは、白人警官3人とヒスパニック警官1人に取り囲まれるが、ボブ・サップみたいに暴れ回ったので、警官らに滅多打ちにされてしまう。ところが、その暴行シーンは一般人のジョージ・ホリデーによって撮影されており、その録画映像がTV局で流されたから、さあ大変。過剰な暴力をふるった警官達は裁判にかけられ、もはや有罪確定かと絶望視されたほど。波田陽区じゃないけれど、「残念、刑務所行きですから !」と思いきや、無罪判決でお咎め無し。

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(左 :  ロドニー・キング / 右 :  暴動で荒れ果てたロサンジェルス )

  しかし、この評決に全米の黒人が激怒した。「なぜだ !」と怒り狂う黒人は街中に繰り出し、ロサンジェルスは抗議デモの嵐に包まれる。そして、この“義憤”はやがて“略奪”へと変貌するから、如何にも黒人らしい。至る所からチンピラ黒人が現れ、競うように商店を襲撃。黒人はイナゴのように電気店や雑貨店に群がり、お目当ての品物を手当たり次第に強奪した。日本だと、人々が興奮するのは福袋の争奪戦くらいだが、犯罪が人生の一部となっている黒人だと、ダイナミックな窃盗祭りとなってしまう。イタリア人やカトリック信徒だと、サラセン人による「ローマの略奪」(846年)を思い出してしまうが、現代のアメリカ人は数年おきに異人種の略奪を目にする事ができる。教皇レオ4世はテヴェレ川沿いに防禦壁を築いたが、トランプ大統領は国境沿いに建設するだけで精一杯。とにかく、抗議行動は本来の趣旨を離れ、おぞましい「略奪の祭典」になってしまった。アメリカの中流白人は怯えて口にしないけど、黒人が集まって怒り狂えば、その“ついで”に“略奪”が起きるのは毎度の事だ。黒人はバーゲンセールと勘違いするのか、つい夢中になって強盗をはたらく。

  ロサンジェルスの暴動には、もう一つの“おまけ”がある。野獣と化した黒人は、日頃から自分達を馬鹿にする朝鮮人の店を標的にしたのだ。ある意味、朝鮮人は正直だから、黒人が大嫌い。支那人や朝鮮人にしたら、黒人は「人間」の部類に入らない。彼らはどこに移住しても短気で、直ぐ激昂する癖がある。したがって、襲撃された店の主人が銃を摑んで反撃に出てもおかしくはない。案の定、コリアン商店の亭主や息子は、兇暴な黒人をカラスかネズミの如く次々と標的にした。さぁぁ~すが、朝鮮人は日本人と違う。黒人狩りに容赦は無い。『エクスターミネーター(The Exterminator)』のジョン・イーストランド(ロバート・ギンティー / Robert Ginty)もたじろぐくらいの迫力だ。武装した朝鮮人は、相川七瀬よりも勇ましく、実弾をバン、バン、バンと撃ちまくった。(解らない人は、相川氏のヒット曲「夢見る少女じゃいられない」を聴いてね。それにしても、元「メガデス」のマーティー・フリードマンが相川氏のコンサートでギターを務めるなんて・・・。「Tornado of Souls」を聴いていたファンはどう思ったのか?)

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(左 : 暴徒から店を守ろうとするアジア系アメリカ人  /  右 : 黒人暴徒に反撃する朝鮮系アメリカ人)

  脱線したので話を戻す。当時、大手メディアが垂れ流したビデオ映像には問題があった。というのも、KTLA(ロサンジェルスのローカル局)がバラ撒いた動画は、巧妙に“編集”した代物で、最初の13秒が切り取られいたのだ。日本のワイドショーは実際の状況を説明しなかったが、暴行を受けたキングは、身長約190cmで体重は90kgくらいの巨漢であった。四人の警官が彼を拘束しようとした時、ロドニー・キングは激しく抵抗し、手や脚を押さえる警官を軽く投げ飛ばした。この怪力を目の当たりにした警官達は、「こいつ、エンジェル・ダストでもやっているのか?!」と驚いたらしい。

     この「エンジェル・ダスト(angel dust /phencyclidine)」というのは、幻覚を誘発する麻薬の一種で、服用者(中毒者)は興奮のあまり絶叫したり、意味不明な笑い声を上げて素っ裸になったりするそうだ。現場の警察官は、エンジェル・ダストの常用者が暴れ回るのを知っていたから、キングを「ヤク中じゃないのか?」と誤解した。何しろ、クーン巡査が「テーザー(Taser)」銃を撃っても利かず、二度も針を突き刺すことになったんだから、警官らがビビったのも無理はない。(「テーザー」は離れた距離から針(dirt)を発射し、その電流で対象者を痺れさせるスタンガンの一種。) キングは超人ハルクみたいな怪物で、テーザー攻撃を受けてもへっちゃらで、理性を失ったトドみたいに手の着けようがない。警官が警棒で殴りつけたのも当然だ。

  しかし、KTLAはこの逮捕劇をスクープ映像かスキャンダル事件にしようと考えた。報道スタッフは都合のいい場面だけを取り出して編集し、何も告げずに放送したからタチが悪い。これではNHKやTBSと同じだ。ところが、法廷では編集無しの録画映像が上映され、陪審員は81秒の「犯罪シーン」を目にすることができた。すると、陪審員達は「こんな逮捕劇だったのか !」と初めて知ってビックリ仰天。だから、初めて真相を知った陪審員が、「こんな化け物が相手じゃ、あれくらい殴らないとお縄にできないよなぁ~」と考えても当然である。結局、起訴された警官達は“無罪”判決を受けた。事件の経緯を知ったロジャー・パーロフ(Roger Perloff)弁護士も、判決は妥当だと述べていた。それにしても、アメリカの主要メディアは悉く偏向している。ABCの名物番組『ナイトライン(Nightline)』の司会を務めるテッド・コッペル(Edward J.M. Koppel)や、リポーターのドロシー・ベイリー(Dorothy Bailey)は、この事件を深刻な表情で報道していたが、もしかしたら、彼らはビデオ映像の全部を知っていたのかも知れない。まさか、編集された動画だけを見て、「OK」を出した訳じゃないだろう。(ちなみに、コッペルは英国生まれのユダヤ人。彼の両親はナチ・ドイツを逃れ英国に移住するが、父のエドウィンは敵国人と見なされ投獄されたという。ホント、ユダヤ人は西歐人みたいな顔をしてメディア界を牛耳っている。)

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(左 :  テッド・コッペル  /  右 : 負傷したロドニー・キング)

  話を戻す。米国の主要メディアというのは、何が何かでも人種対立を煽りたいので、白人警官による黒人への暴力を嗅ぎつけると、ここぞとばかりに宣伝する傾向が強い。警察を馘首(クビ)になったショウヴィンは、フロイドの首を締めたことで非難されるが、厳密に言うとフロイドは心臓麻痺で死亡したことになっている。(Amir Vera, " Independent autopsy and minnesota officials say George Floyd's death was homicide", CNN, June 2, 2020.) 被害者の遺体を調べた検死官は、窒息死とは述べておらず、絞殺による死亡とも言っていないのだ。ただし、フロイドの死は逮捕時の押さえつけが間接的な要因となっており、心肺停止へと結びついたのは医師も認めるところである。まぁ、フロイドは元々「動脈疾患」と「高血圧症」を患っていたから、あれだけ頸動脈を押さえつけられれば息が苦しくなってもおかしくはない。

  また、ヘネピン郡(Hennepin County)の検死官によれば、フロイドはメタンフェタミン(metamphetamine)とフェンタニール(fentanyl)を常用していたという。(Chris White, "George Floyd Autopsy Shows Fentanyl Intoxication and Recent Metamphetamine Use", alpha news, June 3, 2020.)  たぶん、日本のワイドショーは言及していないと思うが、要するに、フロイドはヒロポンと鎮痛剤の中毒患者であったということだ。「やっぱり !」とは言いたくないが、問題を起こす黒人には、人に教えたくない暗い事情や過去がある。しかし、マスコミは黒人が被害者になると“穏やか”な表情で撮した写真を掲載する傾向がある。普段の顔は兇暴なのにねぇ~。(日本のテレビ局は矢鱈と被害者や黒人の「人権」とやらに配慮するから、不都合な裏事情は述べない。局から派遣されたワシントン特派員なんか偉そうにしているけど、彼らは現地の報道番組をパクったり、英語の新聞や雑誌を和訳しているだけなんだから。)

  アメリカの黒人や左翼白人は、死亡したフロイドに同情しているが、この黒人が“やらかした”過去の犯罪を知れば、あまり「可哀想」と思わなくなる。何しろ、彼は薬物の配達や銃の窃盗で1997年と1998年(2回)に捕まっているのだ。実際、テキサス州の裁判に掛けられ、ちゃんと“お勤め”を果たしている。世の中には塀の中に入っても懲りない奴がいて、この黒人も例外ではない。ムショ帰りのフロイドは2001年に続き、2002年にも犯罪で捕まっていて、不法侵入の廉で30日間の牢屋暮らし。さらに、2003年、2004年、2005年にも薬物(コカイン)関連の罪で捕まっていたのだ。そのうえ、2007年には黒人仲間5名と強盗をはたらいたというから、もう呆れてモノが言えない。常習犯のフロイドは、水道局員を装ってある女性の家を訪ね、彼女が疑うことなくドアを開けた瞬間、家の中に雪崩れ込んだ。青い作業服を着たフロイドは、彼女の腹に拳銃を押しつけ、麻薬や現金はないのか、と探し回ったらしい。しかし、強盗犯一味はお目当ての“品物”が見つからなかったので、代わりに宝石と携帯電話を強奪し、クルマに乗って現場から立ち去った。("A new start turns to a tragic end for George Floyd", Daily Mail, 28 May 2020.)

  ところが、近所の住民が逃走車のナンバー・プレイトを書留め、警察に番号を通報したので、フロイド達は巡回中の警察官に捕まって裁判所送りに。2009年4月、再び法廷に立った常習犯の黒人は、懲役五年の有罪判決を受けた。こんな前科者だから、フロイドはシャバに戻っても、まともな職に就けない。子持ちで46歳のフロイドが“就職”したのは、ミネソタにあるレストラン。でも、清掃員や給仕じゃない。男優のヴィング・レイムみたいな店の「用心棒(bouncer)」ときている。何しろ、フロイドは巨漢の黒人だから、そこら辺のチンピラにも睨みが利く。彼の地元であるテキサス州ヒューストンの幼なじみは、CBSやPBSのインタヴューを受けて、高校時代の部活動(バスケットボール)や売れないラッパー時代の話をしていた。しかし、彼はフロイドにとって恥となる、碌でなしの犯罪歴には口を閉ざしていた。アメリカのマスコミというのは、被害者が黒人だと妙に過去を“脚色”するから信用できない。

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(左と中央 :  出所後にラッパーとなった時代のジョージ・フロイド  /  右 : 商店を破壊する元気な黒人)

  ついでに言うと、アメリカにも黒人の犯罪傾向を指摘するジャーナリストもいる。だが、こうした人物は大手新聞社から閉め出され、雑誌やテレビ業界からも干されてしまう。筆者は以前からコリン・フラハティー(Colin Flaherty)のファンで、彼の著書『Don't Make the Black Kids Angry』(2015年出版)は、アメリカにおける黒人問題を扱う上で必須文献だ。今、この本は絶版なんだけど、妙に欲しがる人がいるらしく、古書店のオヤジどもは値段をつり上げている。普通、この類いの古書なら10ドルくらいで販売されるのに、意外や意外、1万6千円くらいになっているのだ。(筆者は直ぐに購入しておいて良かったと思っている。こういう「ヘイト本」は人気があっても再版される可能性が少ないし、アマゾンからは「禁書(排除)扱い」にされるから、出版後なるべく早く買っておいた方がいい。この件については、当ブログで以前述べたことがある。)

Colin Flaherty 1black men 111(左 : コリン・フラハティー  /  右 : たくましい肉体を持つ黒人男性)

  フラハティーの本には黒人による犯罪がズラリと収録されており、どれも具体的で驚愕するような事件に満ちている。特に、「ノックアウト・ゲーム(Knockout Game)」は著書の目玉だ。黒人の悪ガキどもは白人の通行人を見つけると、背後や前面からそっと近づき、いきなり渾身の一撃を食らわせて一般人を倒す。当然ながら、いきなり殴られた通行人は気絶して頭から道路に倒れ落ちる。失神による転倒の危険性を知っている空手家やボクサーなら、「馬鹿野郎 ! 何てことしやがるんだ!!」と激怒するが、黒人の悪党はゲラゲラ笑って踊り出し、「やったぜ !!」と仲間内で喜ぶ。そして、彼らはこの「ゲーム」全編を録画し、インターネットに流して自慢するというのだ。ノックアウトされた本人はもちろんのこと、被害者の家族も理性を忘れて怒り狂う。

  フラハティー氏が紹介する動画はどれもこれも凄い。例えば去年、ミネアポリスのダウンタウンにあるターゲット・フィールド・プラザで、白人少年1人と5、6人の黒人少年が口論となり、この白人少年が袋叩きに遭う、という事件が起こった。獰猛な黒人少年らは殴る蹴るの暴行を加え、白人少年のズボンを脱がしたうえ、所持品を盗み、近くにあった植木鉢を投げつけた。さらに、集団リンチは絶えることなく続き、悪ガキどもの一人は、ポップ・ステップ・ジャンプで宙に舞い上がり、白人の腹をめがけて着地する。もう一人、別の黒人は自転車に乗って、倒れている白人に向かって猛突進。自転車は仰向けで倒れている白人の胴体に乗り上げ、被害者は息が止まって悶絶する。

  この暴行シーンは全て街頭に設置された防犯カメラに収められていた。そこで、地元のテレビ局である「KARE11」がこの動画を流したところ、この衝撃映像を目にした視聴者は大ショック。地元民は「信じられない !」と絶句していた。確かに、この集団暴行は常軌を逸している。しかし、もっと深刻なのは、主要メディアであるCBSやNBC、CNNなどが全米ニュースとして取り上げなかったことだ。もし、数名の白人少年が1人の黒人を取り囲んで暴行を加えたら、確実にイヴニング・ニュースのトップ記事となるだろう。新聞社も1面で大きく取り上げるに違いない。そうなれば、全米各地の黒人団体も立ち上がり、白人によるレイシズムを糾弾するはずだ。ところが、ミネアポリスの一件は地方で起きた“些細な喧嘩”に過ぎなかった。黒人による暴力事件なんて“いくらでもある”陳腐な出来事。わざわざ報道する価値も無い。左翼メディアが食らいつくのは、白人による人種差別だけ。黒人が暴動や略奪を繰り返しても、激しく非難しないのが米国メディアの宿痾だ。

  主要メディアの黒人擁護というのは、自覚されないくらい定番となっている。例えば、「フィラデルフィア・インクワイアラー」紙は6月2日の新聞に、「建物だって問題(大切)だ("Buildings Matters, Too")」というタイトルの記事を掲載した。執筆者のインガ・サフロン(Inga Saffron)氏によれば、今回の暴動で多くの建物が破壊され、フィラデルフィアの住民には嫌悪感が漂っているという。特に、焼き討ちに遭った店の所有者には哀しみが溢れているそうだ。なるほど、「建物より人命が上(People ober property)」というのはレトリックで包んだスローガンとしては素晴らしい。でも、「フィラデルフィアのダウンタウンにある建物が破壊されたことは、街の将来にとって壊滅的な出来事」である。

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(左 : インガ・サフロン / 中央 : スタン・ウィシュノウスキ    / 右 : 「問題」となった6月2日の記事  )

  サフロン氏は400年間も“制度的な抑圧”を受けてきた黒人に同情しながらも、街のインフラを滅茶苦茶にされたことを批判していたから、一般のアメリカ白人は彼女の論調に賛成するはずだ。しかし、この記事を読んだ黒人達は“カチン”ときたらしい。「黒人が殺された事と建物が壊された事の哀しみが同じなのか?!」という非難が殺到すると、「フィラデルフィア・インクワイアラー」紙は翌日の紙面に謝罪文を掲載した。曰わく、「先日のヘッドライン(見出し)は、Black Lives Matter運動を著しく傷つけるものでありました。建物と黒人の命とは同等ではなく、全く受け容れがたいことであります」、と。("An Apology to our readers and Inquierer employees", The Philadelphia Inquirer, JUne 3, 2020.) そして、新聞社の重役達は編集長のスタン・ウィシュノウスキ(Stan Wischnowski)氏に責任をかぶせ、彼を解任したという。いやぁぁ~、いくら“まともな”意見でも、黒人様の気分を害したらクビなんて、アメリカ人が自慢する「言論の自由」というのは、ちょいと毛並みが違う「自由」なのかも知れない。故・阿藤海さんなら「なんだかなぁ~」と溜息を吐くだろう。

人種対立の背後に支那人の影

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(左 : ジョージ・フロイドの死を悼む黒人参加者  /  右 : 暴動で焼き討ちに遭った建物)

  ジョージ・フロイドの死を切っ掛けとする暴動は、燎原の火の如く全米に広がったが、それを扇動したのは「アンティファ(反全体主義の過激派集団)」だけではなさそうだ。抗議デモを煽った左翼分子の中には、支那人が紛れていたそうで、北京政府の工作員か協力者か未だに判らないが、誰かの指示で火焔瓶を投げつける確信犯らしい。たぶん、FBIや地元警察は連中の正体を掴んでいるんだろうが、一般国民に対しては公表しないだろう。なぜなら、治安当局は実行犯の支那人を“泳がせ”、彼らを監視することでハンドラー(操る者)を突き止めようとするからだ。ウィリアム・バー(William P. Barr)司法長官も「外国勢力」について言及していたから、北京政府の「尻尾」を掴んでいるんじゃないか。(「米暴動『アンティーファが扇動した証拠』 外国勢力の介入も」 産経新聞、2020年6月5日) ただし、具体的な証拠や国名には触れなかったから、一般人が疑う「支那の関与」は推測となってしまう。

  それでも、北京政府が何らかの謀略工作を行っている可能性は高い。習近平は武漢ウイルスの発生を意図的に隠したから、「賠償金をよこせ !  」という要求や「このままじゃ済まないからな !」といった脅しを歐米の政治指導者から受けている。もし、天文学的な賠償金を払うことになれば、習近平政権のみならず支那共産党の崩壊にも繋がりなねない。だから、何としても破滅的な状態を回避せねばならず、そのためには“あらゆる”手段が必要だ。したがって、今回の人種暴動は支那にとって、まさしく願ってもいない“天佑”である。アメリカは対外戦争となれば挙国一致となるが、国内の社会問題となれば麻のように乱れ、内ゲバに終始する。もし、習近平が密かに左翼どもを煽れば、民衆党の反トランプ陣営は自然と政権批判の度合いを強め、トランプ大統領の再選を阻止するかも知れないのだ。支那人にとって、間接攻撃は小さい頃から磨き抜かれた十八番(おはこ)である。引田天功や綾小路きみまろ、古今亭志ん朝師匠も三舎を避ける。しかも、アメリカ国内には支那人留学生のほか、帰化支那人が雲霞の如く存在するから、またもや“お得意”の人海作戦を展開するはずだ。

  アメリカ兵はベトナムでのゲリラ戦に苦戦したが、国内での反戦運動には更に弱かった。昔、岡崎久彦大使が述べていたように、合衆国政府は国内の輿論に弱い。アメリカは怒りで戦うが、それは短期的で、長期戦となれば厭戦ムードが満ちてくる。まさか、北京政府のように、「刃向かう者は皆殺し」という手段は取れないから、どうしても妥協する破目になる。既に、アメリカの主要メディアは暴動騒ぎ一色だ。支那に対する糾弾報道なんて片隅に追いやられている。習近平は米国に植え付けた子飼いの支那人や、金銭に弱いジャーナリストや政治家、支那ビジネスで一儲けしたい経済人を支援してやるだけでいい。街中で暴れ回る黒人は単なる「使い捨て」の駒である。彼らには「操られている」といった疑念は一切無い。白人への恨みを叫び、ついでに略奪を行えばそれで満足。泥棒で得た略奪品は「盗品」と呼ばず、みんなで獲得した「お土産」と呼べば、罪悪感は何処かに消えてしまうだろう。たぶん、黒人家庭では“正義の抗議”を象徴する“記念品”となっているのかもねぇ~。

  アメリカ国内では、リベラル派の知識人が息を吹き返し、「アメリカ市民に対して軍隊を動員するとは何事か!!」と大統領を糾弾しているが、中流家庭のアメリカ白人は小さな声で「トランプ頑張れ !」と支援しているようだ。なぜなら、躾が良くて敬虔な西歐系アメリカ人は、略奪に狂喜する黒人や下品な姿の有色人種を嫌っているので、いくらアメリカ国籍を持っていようとも、あんな連中を「仲間」とは思っていないのだ。だいたい、イギリス系やスコット系のアメリカ人が、メキシコやキューバのヒスパニック、あるいはイラク人やソマリア人、タジキスタン系なのかアフガニスタン系なのか判らぬアジア人に共感を抱き、「我が同胞よ !」と呼びかけるのか? 黒人ならテレビで暴動を聞きつけると、「俺も行かなきゃ!」と急いで支度をする。だが、まっとうな白人だと、「まぁ、何てはしたない !」と吐き捨てるように呟き、「あらっ、もうこんな時間 ! お迎えに行く時間だわ !」と大急ぎ。幼稚園児か小学生の子供を持つ白人の主婦が、電気屋で液晶テレビを盗み、「日本製のテレビをゲットしちゃった !」と大喜びで、母親の実家に届けるなんて事は、まづ無いぞ。

  日本のワイドショーはトランプ批判の映像しか流さないけど、民衆党の牙城となっている州には問題が多い。州知事が極左贔屓やピンク左翼だと、即座に州兵を派遣せず、アナーキストに対して優柔不断な態度を示す。だから、良識を持つ白人は、「いつまでも、何グズグスしてんの?! 早く州兵を用いて鎮圧すればいいのに !」と心の中で思っている。目立たないけど地下水脈のような輿論があるから、トランプ大統領はレイチェル・マドー(Rachel Maddow)やアンダーソン・クーパー(Anderson Cooper)から馬鹿にされ、憲法違反の軍隊派遣だと批判されも、依然として高い支持率を有しているのだろう。

    たとえ、元国防長官のジェイムズ・マティス(James N. Mattis)が反対しようとも、まともな白人は断固たる鎮圧を要求する。「アンティファ」なんかに参加する輩は、アメリカの建国精神に属さないエイリアン(異邦人)だ。つまり、西歐系白人だけが幸せに暮らすアメリカを憎む賤民なのである。黒人はもう論外で、白人天下は厭だが、アフリカで暮らすのはもっと厭、という連中だ。したがって、こんな人種と共存するなんて狂っている。多文化・多民族主義が如何に有害か、誰にでも解るだろう。(日本だと明治大学教授の海野素央なんかがワイドショーに招かれ、「トランプの支持者は右翼や白人至上主義なんですよぉぉ~」といった解説しかしないから、一般の視聴者は適当な反トランプ宣伝しか頭に残らない。この程度で大学教授にななれるんだから、日本の大学は甘いよなぁ~。筆者は笑って済ませばいいけど、気の毒なのは明大の学生だ。一生懸命ずっと受験勉強をして、やっと合格したら、こんな教授の授業を聴く破目になるんだから。しかも、大金を払って。それなら講義を欠席して、スポーツにでも熱中した方がよっぽど健全だ。)

  アメリカで人種対立がいつまでも続くのは、異人種との共存が難しいからである。我々は合理的な計算だけで生きているのではない。とりわけ、日本人は義理人情で生活し、多少理不尽な事があっても、長い目で考え、帳尻を合わせながら生きている。日本が安定した社会なのは、みんなの感情を尊重し、楽しいときも悲しいときも、みんなで分かち合い、同じ民族でずっと暮らしてきたからだ。しかも、民族の国父である天皇陛下がいらっしゃるから、政治で内紛が起きても、最終的に「陛下の臣民」ということで和解する。よそ者、異人種、浮浪者、難民、移民で溢れかえるアメリカ社会には、一族の首長である国王がいないから、一旦内乱となれば血の雨が降るまで収まらない。日本人は日本に生まれた幸せを噛みしめるべきである。



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ポンコツだらけの大統領選 / トランプの対抗する駄馬

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ガラクタ議員が勢揃いの予備選挙

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  今月行われたアイオア州の党大会を以てい、いよいよアメリカでは本格的に大統領選挙が始まったことになる。共和党はトランプ大統領で纏まると思うが、問題なのは対抗馬を出す民衆党の方だ。「憎きトランプを打倒せよ !」との怨念で一致するものの、民衆党の候補者はどれもこれも小粒だらけ。こんなのが国防総省や国務省、陸海空軍と海兵隊に加えCIA、FBI、DIA、NSA、FEMA、CDCを率いたら大変だ。政治に関心の無いアメリカ人でも心配になってくる。

  おそらく、大統領に選ばれることはないと思うが、副大統領を務めたジョセフ・バイデンなんか、隠居が似合う「元政治家」にすぎない。つい最近、ウクライナで息子のハンター・バイデン(Hunter Biden)が怪しいビジネスを行い、エネルギー会社から高額な報酬を貰っていたことが話題になったけど、彼の父親は、その不正行為を調査するようウクライナに依頼したトランプ大統領を非難した。まともなアメリカ人なら、医者じゃなくても、バイデンが抱える脳味噌の構造に“どこか”缼陥(けっかん)があるんじゃないか、と疑ってしまうだろう。

Joe Biden & Hunter Biden 3Joe Biden & Stephanie Carter 2









(左 : ジョー・バイデンと息子のハンター・バイデン  / 右 : ステファニー・カーター夫人 )

  だが、「おかしい」のは頭だけじゃなく、性癖と下半身も同様だった。バイデンは「スキンシップ」が得意なようで、励ましたい女が現れると、妙に“接近”する癖がある。例えば、オバマ政権で国防長官を務めたアシュトン・カーター(Ashton Carter)の妻、ステファニー(Stephanie Carter)夫人に近づくと、バイデンは“背後”から“抱擁”を実践し、温かく励ました。他にもセクハラまがいの被害を受けた女性がいて、ボブ・コーカー上院議員の妻であるエリサベス(Elizabeth Corker)夫人や上院議員のタミー・ボールドウィン(Tammy Baldwin)、ジャーナリストで「The Hill」の記者を務めるエイミー・パーンズ(Amie Parnes)、ネバダ州のルシー・フローレス(Lucy Flores)議員など、多種多様だ。

Joe Biden & Elizabeth Corker 1Joe Biden 22








(左 : エリザベス・コーカー夫人と接近するバイデン、それを見つめる亭主のボブ・コーカー議員   /  右 : エイミー・パーンズの腰を掴むバイデン )

  この元副大統領は、スケベ心満載の破廉恥議員であるばかりか、昔から銭儲けに邁進する瀆職議員だった。バイデンは元々、デラウェア州から選出された連邦上院議員。選挙区の産業を愛しているのか、地元の鉄道会社である「アムトラック(Amtrak)」が大好き。その癒着ぶりから「アムトラック・ジョー(Amtrak Joe)」との渾名まである。(高千穂遙のSF小説『クラッシャー・ジョー』ならいいけど、札束を抱えた「アムトラック・ジョー」じゃ漫画にならない。ちなみに、この小説のイラストは安彦良和先生が手掛けており、その人気が高まったお陰で、1983年には劇場版アニメ作品となった。) 2011年には、ウィルミントン(Wilmington)駅の名称が「ジョセフ・R・バイデン駅(Joseph R Biden Railroad Station)」に変更されたからビックリ仰天。いくらなんでも露骨すぎる。でも、アムトラック側は“恩人”の大先生に何らかの形で報いたかったのだろう。感謝の表現には色々あるから、とやかく言いたくないけど、地元の政治家の名前を冠した駅なんてゾッとする。さすがに、我が国では「あり得ない」と思うが、和歌山県だとありそうだ。もし、紀州のどこかで二階俊博の名前を冠した駅が出来たら嫌である。もしかしたら、支那人の団体客が押しかけ、観光名所の「二階駅」になるかも。ただし、20階建ての駅ビルが出来ても、「二階の駅ビル」と呼ばれてしまうから、何となくややこしい。ついでに江沢民の銅像を建てたら、支那人の参拝客が訪れ、各人が唾を吐きかけたりして・・・。日本人が寄りつかない観光スポットの誕生は、まことに恐ろしい。

「嘘つき女」との評判で沈没

  今年のアイオア党大会は「がらくた市」とでも称すべき集会で、ウンザリするような候補者ばかりが名を連ねていた。日本でも話題になったエリザベス・ウォーレン上院議員も、まだ懲りずに大統領候補となっている。彼女の特徴は、意見や信条をコロコロ変える風見鶏にして、机上の空論を弄する極左思想の持ち主であること。貧乏な大衆を味方に付けようと思ったのか、ウォーレンは国民全てが加入できる健康保険制度を提唱したが、評判を上げるどころか、逆に彼女の評判はガタ落ち。なにせ、彼女の政策には財源的裏付けが無く、その発想は“妄想”というより“狂気”に基づいていたからだ。信じられないけど、ウォーレンがはじき出した予算は、20兆5千億ドル。日本円に換算すれば約2千255兆円になる。(Thomas Kaplan, Abby Goodnough and Margot Sanger-Katz, "Ekizabeth Warren Proposes $ 20.5 Trillion Health Care Plan", The New York Times, November 1, 2019.) もう、“天文学的数字”というより、極貧のアフリカで発行される紙幣みたい。悪魔の刻印でさえ「666」くらいじゃないか。イギリス人が聞いたら、「2000京ドル」と思ってしまうぞ。(米国だと「10の12乗」で1兆だけど、英国式に考えると「10の18乗」だから100京となってしまうのだ。ちなみに、10の64乗になると「不可思議」という位になる。まぁ、ゼロが多すぎて理解できない程の数字になるから、「不可思議」となっても仕方がない。その他の「位」については数学の先生に訊いてね。)

Elizabeth Warren 8Elizabeth Warren at Univ of Texas Austin Law School








(左 : 政治家になったエリザベス・ウォーレン  /  右 : 大学教授時代のウォーレン)

  これは日本人が聞いたって腰を抜かしてしまう金額だが、ウォーレンはマルクス・レーニン主義にでも感染していたのか、スーパー・リッチの富裕層から搾り取ればいいじゃないか、と考えていたのだ。正常な頭を持つアメリカ人なら、「そんな、アホな ! アメリカの金持ちどもが承知する訳ないじゃないか!」と呆れてしまうが、この上院議員は大真面目だった。何しろ、彼女は議員になる前、テキサス大学やミシガン大学、ペンシルヴァニア大学、ハーヴァード大学のロース・クールで法律を教えていた元教授ときている。日本では現実的な計算が出来ない「高学歴バカ」というのが結構いるけど、アメリカにも非常に多い。これなら、ブリトニー・スピアーズの方がよっぽどマシである。少なくとも、彼女は冷徹なビジネスを解っており、ラスヴェガスの連続公演に向けて減量に励んでいた。「高額のギャラを貰うんだから、頑張って美しい体型を取り戻さなければ・・・」と反省し、トレーナーを附けて元の姿に近づいたんだから偉い。普通のアメリカ人だと、途中で欲望に負けてしまい、夜中にこっそりバケツ・サイズ(特盛り)のアイスクリームを食べてしまうのだ。

  話を戻す。ウォーレン議員は支持率を上げるためなら誇張や嘘でも平気でつく。例えば、彼女はインディアン(所謂「ネイティヴ・アメリカン」)に同情を示すことで、有色人種の票田を増やそうと謀ったが、それが裏目に出てしまい、結果としてマイナス・イメージの増加となってしまった。というのも、彼女は以前、マサチューセッツでの上院議員選挙に挑み、共和党のスコット・ブラウンと争ったことがある。その時、ブラウンからバックグラウンドを攻撃されたウォーレンは、チェロキー族やデラウェア・インディアン、つまり「ネイティヴ・アメリカン」の血が流れているのよ、と口にしたから問題の火種となってしまった。アメリカの政治家は、公開討論でちょくちょくヘマを犯す。

  そこで、ウォーレンの発言に噛みついたのがトランブ大統領だ。彼はウォーレンに対し、「もし、DNA鑑定でネイティヴ・アメリカンの血統だと証明されたら、お前が指定する慈善団体に100万ドル寄附してやるぞ !」と言い放った。(Emily Kopp, "Elizabeth Warren to Trump : Pay Up on $1 Million DNA Pledge", Rll Call, October 15, 2018) トランプは直感に優れているから、ウォーレンの過去を聞いて怪しみ、インディアンの血筋を利用してハーヴァード大学の教授職を得たんじゃないか、と勘ぐっていたのかも知れない。なぜなら、アメリカでは「マイノリィティー優遇制度」があるから、「女性」とか「アジア人」、「黒人」、「南米系」、「アメリカ原住民」といった身分を申告すれば、多少能力が劣っていても有名校に入学できたり、企業や団体の上級職に就けたりするからだ。ウォーレンが教授を務めていたペンシルヴァニア大学では、「少数派均等報告書」にウォーレンの名が記載されており、彼女の身分は「マイノリティー」となっていた。(Noah Bierman, "Record shed more light on Elizabeth Warren's minority status", Boston.com, May 10, 2012) ウォーレンが高額所得を得ていたハーヴァード大学でも、「有色人種の教師が少ない !」、つまり「多様性(diversity)が足りない !」と批判されていたから、「マイノリティー」を積極的に採用する方針が取られていた。これにより、ウォーレンは「ネイティヴ・アメリカン」枠で採用されたそうだ。なんか、NHKやTBSにある「朝鮮人枠」みたい。

Elizabeth Warren & PocahontasElizabeth Warren as Indian









(左 : 「ポカホンタス」のイラスト  / 右 : 「インティアン」の主張をおちょくる合成写真 )

  ところが、DNA検査をしたところ、ウォーレンには多少「ネイティヴ・アメリカン」の遺伝子はあるものの、それは全体のうち、たった「32分の1」程度に過ぎなかった。ウォーレンによれば、「チェロキー族の血を引いている」というのは家族内で代々語り継がれる「言い伝え」で、明確な系譜に基づく話ではないという。報道によると、ウォーレン議員の6世代か10世代前の祖母がチェロキー族であったらしい。(Michelle Ye Hee Lee, "Why Donald Trump calls Elizabeth Warren Pocahontas", The Washington Post, June 28, 2016.) だが、これはいくらなんでも強引だろう。「祖母の祖母がインディアンだから、私はインディアンの血統に属する」という理屈なら、「8世代前の祖先が白人だから、私は白人 !」と言い張る黒人と同じだ。もし、我が国で「イギリス人の血が128分の1流れているから、私はイギリス人 !」と言う日本人がいたら、CTスキャンで脳味噌を調べてもらった方がよい。世間のオッちゃんやオバはん達は、「あ~ぁ、可哀想に。何か腐った物を食べたんじゃないか」と心配するはずだ。

  赤っ恥を掻いたウォーレン議員は、潔く過ちを認め、ダメージ・コントロールに努めた。彼女は支持者に向かい、「皆様にご迷惑かけたことを謝罪します」と反省するものの、これを肥やしにして、ネイティヴ・アメリカンの方々と連携を保ち、原住民の皆様を支援するような政策に打ち込みますと語りかけていた。(Thomas Kaplan, "Elizabeth Warren Apologizes at Native American Forum : I Have Listened and I Have Learned", The New York Times, August 19, 2019)  しかし、トランプ大統領はウォーレンの猿芝居に騙されることはなく、彼女を揶揄して「ポカホンタス(Pocahontas)」と呼んでいた。この「ポカホンタス」というのは、「ポウハタン族」の有名な女性で、酋長の娘であった「マトアカ(Matoaka)」の別名である。ディズニー社は1995年、彼女を題材にした劇場アニメ作品『ポカホンタス』を上映した。たぶん、日本でも知っている人は多いはず。中には、子供と一緒にDVDを観た母親もいるんじゃないか。

Elizabeth Warren family 3Elizabeth Warren family 1Amelia Warren & mother1








(左 : ウォーレン議員の子供や孫   / 中央 : 子供達を抱く若きエリザベス・ウォーレン   /  右 : 娘のアメリア と一緒のウォーレン)

  ついでに言うと、ウォーレンは「偽善者」として名が通っている。彼女は高額所得者の子供が有利となる「チャーター・スクール(charter school)」や「学校選択(school choice)」に批判的なのだが、自分の息子と娘は別で、ちゃっかりと“名門私立学校”に通わせていたのだ。ウォーレンは政治の世界で「弱者の味方」を演じ、私立学校のヴァウチャーや税控除、政府によるチャーター・スクールへの交付金を廃止すると宣言し、チャーター・スクルーの新規開設を寄生する法律も強化する、と力説していた。(「チャーター・スクール」とは、ある団体や個人が政府と契約し、許認可を得た独自性の強い学校を指す。一定の学力水準や目的達成を約束する代わりに、チャーター・スクールは政府の規制を免除され、特色のある教育を実施する事ができる。例えば、学区を越えて生徒集めを出来るし、理科や数学、藝術に特化したカリキュラムを組むことも可能だ。また、運営者が生徒の質を選ぶこともできるから、白人学校ないし白人生徒が多数派となる学校が誕生することもある。)

Alex Warren 2Amelia Warren-Tyagi 1








(左 : 息子アレックスと一緒のウォーレン  /  右 : 娘のアメリア・ウォーレン)

Kirby Hall School 1(左  / キルビー・ホールの校舎 )
  建前上、ウォーレンは公立学校を支援し、その改善に努める政策を打ち出すが、自分の子供であるアレックス(Alex)とアメリア(Amelia)は名門私立に通っていたという。母親のエリザベスがオースティンにあるテキサス大学の教授を務めていた時(1987頃)、息子のアレックスは大学の近くにある「キルビー・ホール校(Kirby Hall School)」に通い、母親がペンシルヴァニア大学に移ると、これまた有名私立の「ハヴァフォード高校(Haverford High School)」に通っていたのだ。(Corey A. DeAngelis, "Elizabeth Warren's School Choice Blunder", Reason, December 2, 2019.) 現在、「キルビー・ホール」の年間授業料は、約1万5千ドル(1ドルを110円で換算すると約165万円)で、放課後の活動費用に935ドルから1,870ドルくらいかかるという。(Collin Anderson and Cameron Cawthorne, "WarrenConfronted by School Choie Activist Over Sending Son to Private School", The Washington Free Beacon, November 22, 2019.) この学校は生徒対教師の比率が、「5対1」という割合になっているので、少人数授業が“売り”となっている。ハヴァフォード校の授業料も高額で、年間3万9千500ドル(約434万円)というから、平民家庭では高嶺の花だ。クーポン片手に食料品を買う母親に、「我が子を名門私立へ送る」なんていう考えは無い。現在、アレックスはコンピューターの専門家となっており、カルフォルニア州選出のケイティー・ポーター(Katie Porter)下院議員のもとで働いているそうだ。

変質したアメリカ社会を代表する赤い候補者

  ニューハンプシャー州の予備選で奮闘したバーニー・サンダースは、若者から圧倒的な支持を得ているが、その政策と思想を知ると背筋が寒くなる。サンダースが「社会主義者」を自称するのは周知の事実。ところが、もし彼が当選したら、いったい米国の政治はどうなるのか、考えただけでも恐ろしいじゃないか。老練な極左議員なだけに、オバマ以上の惨劇が起こってしまうだろう。一昔前のアメリカなら、社会主義を掲げる候補者なんて絶対に認められなかった。西歐系アメリカ人はイギリス人の気質を受け継いでいるから、基本的に役人からの監視や規制が大嫌い。民間人の自由な活動を支援するのが役人の務めだと思っている。日本だと官僚主導の経済政策が主流だが、アングロ・サクソン人の国家だと自由主義の国民経済が当たり前。「冒険商人(merchant adventurers)」の例でも判る通り、ジェントリー階級に属する民間人の方が優秀で、野性的活力に溢れている。(イギリス人の資本制経済に興味のある方は、P.J.ケインと A.G.ホプキンズの『ジェントルマン資本主義の帝国』を読んでね。 )

Bernie Sanders & Cornel West 1Bernie Sanders with Muslims 2








(左 : サンダースと極左黒人のコーネル・ウェスト  /  右 : 人種的多様性に富んだサンダースの支持者)

  普通の日本人でも、サンダースの躍進を調べれば、アメリカ社会の“質的”変化が見えてくる。例えば、どんな人々がサンダーを支援しているのかと言えば、非白人有権者の29%、45歳以下の有権者で37%、進歩派を称する有権者の内、29%が支持を表明しているという。(Jake Johnson, ";eading Among People of Color and Young Voters, Sanders Behind Biden in New 2020 National Poll", Common Dreams, December 16, 2019.) また、サンダースは黒人やヒスパニックの票田を持っているそうで、南米系有権者の38%がサンダース支持に廻っているそうだ。(Giovanni Russonello, "Bernie Sanders's Surge Owes a Lot to Voters of Color", The New York Times, January 31, 2020.) 確かに、現在のアメリカ社会は、好景気でも所得格差が著しく、移民の流入もあって、人種対立が激しくなっている。また、「個人の努力では底辺から抜け出せない」と不満を募らせる白人も増えているから、現実的な中道路線を提唱する穏健派より、サンダースのような過激思想を打ち出すデマゴーグの方が人気を得やすい。

  そもそも、サンダースの魅力とは何か? 簡単に言えば、怨恨の代弁者を演じている点にある。黒人やヒスパニックには「不満分子」が多い。有色人種優遇政策で、現在は黒人にも管理職とか上級職への道が開かれているが、大多数の黒人は依然として下層階級のままで、中流階級の国民じゃない。南米人も同様の不満を募らせており、透明で分厚いガラスの天井が頭上にあるから、豊かで快適な生活を享受できないのだ、と思っている。しかし、アメリカの白人からすれば、「勝手に他国へ雪崩れ込み、俺達に迷惑をかけている分際で、文句を垂れてんじゃねぇ!!」と言いたくなる。しかし、「人種差別」という非難が頭をよぎるので黙っているしかない。黒人は自らの惨めな境遇を白人天下と奴隷制の“せい”にしたがるが、それなら、さっさとアフリカに帰って幸せに暮らせばいいじゃないか。でも、彼らは黒人だらけのアフリカに希望が無いことを分かっているから、豊かなアメリカに留まり、白人を糾弾しながら、白人に“ぶら下がる”生活を選んでいる。ヒスパニックの不満分子も似たり寄ったりで、アメリカ白人を批判するが、本国の連中よりマシと思っているから帰国など一切考えず、梃子でも動かない。

Bernie Sanders 1Hispanic voters 1








(左 : 若者から熱狂的な支持を受けるサンダース  / 右 : サンダースを支援する民衆党の有権者 )

  トランプ支持者の白人はグタグタ文句を垂れるが、そもそも、非西歐系の移民を受け容れるのが間違っているのだ。黒人やヒスパニック、ムスリム系アジア人は、アメリカ合衆国が根本的に「白人の国」であり、「自分の国」でないことを肌で分かっているから、“改革(ないし「革命」)”で現状を打破しようとする。元々、「他人の国」だから、彼らには祖先の遺産や伝統を大切にする保守思想が無いし、アメリカという寄生先がどうなろうと構わない。サンダース支持者にとって重要なのは、今の生活と目先の利益だけ。国家の名誉とか国民の義務なんてどうでもいい。黒人やヒスパニックの有権者が望むのは、白人中心の西歐的アメリカを叩き潰して、自分達が快適に暮らせるアメリカに造り変えることだ。それを達成するには、ユダヤ人を指導者に選ぶのが一番。公民権運動の時でも、ユダヤ人は黒人を裏から操って白人社会を破壊しようと試みた。ユダヤ人の流民は嫌われてもヨーロッパ社会に住み着き、罵倒されながらもコツコツと小銭を貯め、財力を蓄えると政治権力を目指す。ユダヤ人はキリスト教西歐社会にタカることで潜在能力を発揮し、白人と一緒になることで喜びを感じる人種だ。しかし、その白人から差別され、毛嫌いされると、海よりも深い恨みを抱く。ユダヤ人は武力を使って西歐人を屈服させず、精神を腐蝕させることで隷属させようと謀る。このセム種族は類い希な才能で学術部門や教育界、報道機関、娯楽産業、法曹を含む政治・経済界を支配し、タカリ先を乗っ取ろうとするから有害だ。したがって、サンダースが米国の不満分子を束ねるのは当然の成り行きである。

  ユダヤ人というのは自分がヨーロッパ人とは“”と分かっているので、“異質”とか“差別”といった事柄に殊のほか敏感となる。だから、「人種の違い」や「性質の差異」が問題になるや、騎虎の勢いで公的な場面に躍り出る。サンダースが低所得の若者や有色人種の左翼から絶大な支持を取り付けているのは有名だが、彼は同性愛者からの支持率も高い。LGBTQの有権者を調べてみると、サンダースは34%の支持率を獲得している。一方、エリザベス・ウォーレンは19%の支持率で、ジョー・バイデンは18%しかなく、ピート・ブテジェッジ(Pete Buttigieg)に至っては、たったの12%に過ぎない。(Eli Yokley, "Bernie Sanders Has a Big Lead With LGBTQ Voters", Morning Consult, January 31, 2020.) このブテジェッジは劣勢を認識していたから、アイオアの党大会に大量の資金を投入したらしい。その努力が実ったのか、アイオアで飛躍的な支持を受けた。でも、“しぶとさ”や“狡猾さ”の尺度で測れば、サンダースより劣っている。

  民衆党の代表候補を獲得するためなら、サンダースは何でも利用する覚悟だ。彼はユダヤ人にもかかわらず、着々とムスリム系有権者に食い込んでいる。この世俗ユダヤ人はムスリム票の獲得を狙い、積極的に彼らのコミュニティーを訪れ、親睦を深めるべく、モスクにも訪問していたそうだ。さらに、ムスリム有権者にアピールしようと、サンダースはファイス・シャキール(Faiz Shakir)というイスラム教徒を選挙参謀に据えることにした。(Gideon Resnick, Spencer Ackerman and Sam Stein, "Bernie Sanders Hires Top Progressive Advocate Faiz Shakir as Campaign Manager", The Daily Beast, February 19, 2019.) このシャキールは『Think Progress』誌の編集長を経て、極左団体のACLU(アメリカ自由人権協会)に移り、全米の支部を束ねる統括部長になった人物だ。

Faiz Shakir 1Bernie Sanders & Muslim voters 1









(左 : ファイス・シャキール / 右 : サンダースを支持するムスリム有権者 )

  パレスチナ系アメリカ人のリンダ・サルザー(Linda Sarsour)という活動家は、サンダースの名代として、様々なイスラム教徒の集会やモスクに赴き、イスラエルの右派と癒着するトランプ大統領を非難していた。彼女の主張によれば、サンダースはトランプから目の敵にされたムスリム議員の擁護者で、たとえユダヤ人であっても、共通の敵に立ち向かう頼もしい同志であるそうだ。そして、彼女によれば、ユダヤ人とムスリムが生まれながらの敵同士というのは、ステレオタイプ的な見方であるらしい。(Jaweed Kaleem, "Why many Muslimstreat Bernie Sanders like a rock star", The Los Angeles Times, September 22, 2019.) 普通の日本人は気づいていないが、ここに移民社会の恐ろしさがある。色々な欠点はあるものの、トランプは伝統的なアメリカ社会と西歐系アメリカ人を守ろうと考えているが、ユダヤ人やアラブ人、ヒスパニック系のインディオ、黒人、アフリカ移民などは、主流国民であるアングロ・サクソン人を憎んでおり、“共通の敵”である建国の民を打倒しようと意気込んでいる。

Linda Sarsour 1Bernie Sanders & Muslim voters in Mosque









(左 : サンダースとリンダ・サルザー  /  右 : モスクに集まるサンダース支持者)

  サンダース人気が示すのは、若い有権者の熱狂よりも、アメリカ社会の人種的変質である。1960年代までは白人が主流で、政界といえどもアメリカ国民の倫理道徳や西歐キリスト教的価値観が反映されていたものだ。黒人や南米移民の子孫、同性愛者、共産主義者、ユダヤ人が大統領候補になることは、不可能じゃなくてもまず有り得なかったし、たとえ出馬しても無視されるのがオチだった。ところが、1965年にリンドン・ジョンソンが人種に基づく移民法を撤廃したことで、有色人種が大量に雪崩れ込み、白人国家のアメリカはモザイク国家に変わってしまった。さらに、各界に潜むユダヤ人がアメリカ社会をコツコツと破壊したので、愚劣で凡庸な黒人でも高級な地位に就けるようになってたし、不法移民の子供でも堂々と公民権を得ることができるようになった。国家の体質というのは、その構成員の「質」で決まってしまうから、国民の種類が変化すれば、國體も自ずと変わってしまうのだ。

隠れマルキストのホモ市長

Pete & Chasten Buttigieg 1
(左  /  ピート・ブテジェッジとチャスティン)
  現在、バーニー・サンダースと予備選で鎬を削っているピート・ブテジェッジも、昔のアメリカなら考えられない候補者だ。アイオア州で注目株になったとはいえ、彼はインディアナ州にあるサウス・ベンドの市長を務めただけ。とても、合衆国を率いる大統領の器ではない。それに、国家に命を捧げる陸海空の軍人だって、ホモ野郎が“最高司令官”じゃ嫌だろう。もし、彼が大統領になったら、屈強な海兵隊員は最敬礼をするのか? また、キリスト教徒の国民は、結婚相手のチャスティン(Chasten Buttigieg)を何と呼ぶんだ? まさか、「ファースト・ゲイ」じゃなかろうし、「ファースト・ハズバンド」じゃややこしい。もし、彼が日本を訪問することになって、「エアフォース・ワン」から「夫婦」でタラップを降りてきたら、日本の視聴者はきっと目を剝いて驚くぞ。たぶん、在日米軍の家族は、恥ずかしくなって押し入れに隠れてしまうだろう。「離婚経験者は大統領になれない」とされていた、古き良き昔のアメリカが懐かしい。(ロナルド・レーガン大統領は再婚者だった。)

  こんな「カップル」が許されるんなら、トランプ大統領だって、「ファースト・レイディー」に代えて「ファースト・ミストレス」を同伴することができるじゃないか。トランプは愛人のストーミー・ダニエルズ(Stormy Daniels)と別れて一悶着起こしたけど、異性に興味があるだけマシだ。昔の女房や愛人を見れば判るが、トランプって本当にアメリカン・ドリームの体現者に思えてくる。ビジネスで成功して億万長者となり、美女を恋人や女房にするし、おまけに子沢山。トランプは50人以上の子供をもうけた徳川家斉や、ポーランド王になったザクセン選帝侯のアウグストゥス1世(Friedrich August I von Sachsen)には到底及ばないが、それなりに子孫を残している。ちなみに、アウグストゥスは精力旺盛で、「強健王(der Starke)」としても有名だ。一説によれば、お妃に隠れて愛人をつくり、380名以上の庶子をもうけたらしい。これには、さすがのトランプでもシャッポ(帽子)を脱ぐ。それでも、トランプは政治家の経験が無いのに、いきなり出馬して当選し、超大国の最高執政官になったんだから、考えてみれは相当すごい。

Trump & Melania & IvankaStormy Daniels 3Friedrich August the Starke 02









(左 : メラニア夫人とイヴァンカと一緒のトランプ大統領   / 中央 : ストーミー・ダニエルズ  / 右 : ザクセン選帝侯のアウグストゥス1世  )

  脱線したので話を戻す。ブテジェッジはサンダースほど極左思想を表に出さないが、その本性が深紅であることには変わりがない。何しろ、亡くなった父親のジョセフ(Joseph Buttigiege)が筋金入りのマルキストであったから、息子のピートが真っ赤な左翼でも不思議じゃないだろう。この父親は1970年代にマルタからやって来た移民で、1980年にノートルダム・大学の教授になった。ノートルダムはイエズス会が運営すカトリック教会の大学として知られているけど、日本ではアメフトの強豪校として認知されているんじゃないか。形式上、ジョセフは現代のヨーロッパ文学を教えていたというが、本職はマルクス・レーニン主義の布教活動で、フランクフルト学派の重鎮であるアントニオ・グラムシ(Antonio Gramsci)が専門ときている。(Emily Larsen and Joseph Simonson, "Pete Buttigieg's father was a Marxist professor who lauded the Communist Manifesto", Washington Examiner, April 2, 2019.) 反共のカトリック大学でマルキストの教授が居坐るなんて、本当におぞましい光景だが、左翼分子というのは「学問の自由」を楯に取って自由主義社会を倒そうとする。彼らは目的達成のためなら手段を選ばない。

Antonio Gramsci1Joseph Buttigieg 2Pete Buttigieg mother Jennifer Anne








(左 : アントニオ・グラムシ  / 中央 : 父親のジョセフ・ブテジェッジ   /  右 : ピートの母親であるジェニファー・アン )

  生前、ジョセフ・ブテジェッジは『Rethinking Marxism』という雑誌のアドヴァイザーを務めており、マルクスの『共産党宣言』を推奨するとんでもない学者だった。彼の主張を聞けば、日本のしょぼくれたマルキストは元気が出てくる。ジョセフはマルクス・レーニン主義を讃える論文で次のように主張したそうだ。

  マルクス主義はプロレタリアートを解放する! 平等、環境への意識、人種問題における正義は健全なマルクス主義の構成要素である。マルクス主義は政治・社会的な支配構造から生み出される不均衡を取り上げる点に最大の魅力があるのだ !

  いやぁ~、こんな宣伝文句は久々だ。不破哲三や志位和夫が耳にしたら、涙を流して感動するんじゃないか。日本の共産党ときたら、社民党の衰退に追随するばかり。中核を担う党員の高齢化が進んでいるから、あと5、6年もすれば前線でビラ配りをするベテラン党員も消滅し、選挙でのボランティアが居なくなるだろう。一方、アメリカでは未だに文化破壊型のマルキストが元気よく動き回っている。日本でもファンが多いグラムシに倣ったのか、それともオヤジの意志を継いだのか、息子のピートは権力構造の内部に入って、内側からアメリカ社会を食いちぎろうと考えている。もし、巨大な権力を行使できる合衆国大統領になれれば、共産主義に近い人民共和国も夢じない。ロマン主義こそマルキストの栄養だ。彼らは既存社会を破壊したあとに理想郷が現れると信じている。普通の日本人からすれば、社会変革で平等社会の実現なんて馬鹿らしいくて聞いてられないが、判断力の乏しい左翼には魅力的な囁きだ。

  政治の世界では「一寸先が闇」とされているから、大統領選挙の結果がどうなるのかは予測しがたい。だが、よほどの大逆転劇が無い限り、トランプの再選は確実だろう。大富豪のマイケル・ブルムバーグがどれくらい躍進するのか、今のところよく分からないが、彼が参戦しても民衆党がトランプを破るとは考えにくい。米国のマスコミは民衆党の候補者を持ち上げるけど、演説会における動員数ではトランプの方が上だ。サンダースやブテジェッジの演説なんかつまらない。それよりも、何を言い出すのか判らないトランプの方に人々は赴く。リベラル派の知識人はトランプを馬鹿にするが、一般人はエキサイティングなトランプを見たがる。皮肉なことだが、トランプ人気を高めているのは民衆党の愚劣さだ。対立候補が軒並み凡庸じゃ、トランプの方に投票したくなるじゃないか。

  日本でも似たような政治家がいた。亡くなったハマコーさんは地元の千葉で今でも人気者。インテリを気取る新聞記者は見下していたけど、木更津の有権者は破天荒なハマコーさんを支援し、国会でヤンチャな行為を犯しても赦していた。なぜなら、ハマコーさんには正直なところがあり、何となく憎めない性格もあったからだ。民衆は飾らない言葉を好む。たとえ、拙い表現でも、その中に一本筋が通っていれば、「そりゃそうだなぁ~」と認めてくれる事もある。トランプは暴言王と揶揄されるが、少なくとも公約を果たそうと努力するし、結果で判断してもらおう、という気概がある。歴史を振り返ると、案外、強権的な指導者の方が人気が高い。左翼が群れるフランスでも、偉大な統治者といえば、カロリング帝國を築いたカール大帝、ガリカニズムで有名なフィリップ美王、太陽王と呼ばれたルイ14世、侵略者の皇帝ナポレオン・ボナパルト、尊大な将軍にして大統領の権能を強化したシャルル・ド=ゴールが挙げられる。今年、アメリカの有権者が誰を選ぶのか? トランプ再選に賭けても儲けは少ないぞ。



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