無敵の太陽

主要マスメディアでは解説されない政治問題・文化・社会現象などを論評する。固定観念では分からない問題を黒木頼景が明確に論ずる。

イングランド / ブリテン

シンデレラは黒いユダヤ人 ? / 異人種がメンバーとなる英国王室

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黒木 頼景
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黒いプリンセスを持つ英国人

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(左: メーガン・マークルとヘンリー王子  /  右: アフリカ人の支援に熱心なメーガン)

  英国の主要メディアによると、ようやく英国のヘンリー王子が久しく付き合っていた女優のメーガン・マークル(Meghan Markle)と婚約するそうだ。彼女については以前、「プリンセスは黒人になるのか ? 」 というタイトルの記事で紹介したことがある。ただ、当時は確証が持てなかったので、彼女の素性について言及しないことがあった。 実は、メーガンはアフリカ系ユダヤ人であったのだ。彼女の母親ドリア(Doria Radlan)がアメリカ黒人であることは周知の事実だが、当初、父親のトマス(Thomas W. Markle)はオランダ系アイリス人と伝えられていた。しかし、アングリカン信徒の王子と婚約することになったから、宗教が絡む結婚式が問題となり、彼女の家系が明らかとなった次第である。王族との婚姻となれば、婚約者のプライバシーが詮索れるのは当然だ。ウェストミンスター寺院のスポークスマンによれは、メーガンのユダヤ的系譜はロイヤル・ウェディングの妨げにならないという。(Camilla Tominey, "Prince Harry and Meghan Markle Can marry at Westminster Abbey", Express, May 14, 2017)

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(左: 娘のメーガンと母のドリア   /  中央: 父のトマスと娘のメーガン /  右: メーガンに抱きつく黒人の子供)

  アングリカン教会の聖職者たちが“問題”にしないのは勝手だが、先祖代々イングランド王国に住むアングロ・サクソン系の愛国者からすれば“気になる”問題だ。まづ、メーガンは離婚経験者である。彼女は2011年から2013年まで、映画プロデューサーのトレヴァー・エンゲルソンTrevor Engelson)の夫人であった。ちなみに、彼はニューヨーク育ちのユダヤ人で、二人がジャマイカで結婚式を挙げた時、ユダヤ教のスタイルを用いたそうだ。("Church of England Approves Prince Harry's Potential Wedding with Actress of Jewish Background Meghan Markle", The Algemeiner, May 18, 2017)  メーガンは女優活動において、「種族的に曖昧」とか「ラテン系」、「セファルディー(スペイン系ユダヤ人)」、「エキゾティックな白人」などのレッテルを貼られたそうだが、あるインタビューでは、自らを「ユダヤ人」と称していた。普段は黒人と白人の混血児と自称しているが、心のどこかで父親の血統を意識していたのだろう。

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(左: メーガン・マークル  /  中央: トレヴァー・エンゲルソン /  右: 結婚していた時のトレヴァーとメーガン )

  啓蒙思想が荒れ狂った後の時代だからしょうがないけど、イングランド王国の王族には問題児が多い。何と言っても、ヘンリー王子の父親であるプリンス・チャールズ自身が、ダメ親爺なんだからエリザベス女王も頭が痛いんじゃないか。王太子のチャールズはダイアナ・スペンサー嬢と結婚したのに、こっそりとカミラ・ボウルズ夫人との密通を続け、それをダイアナ妃に察知されてあえなく離婚。しかし、英国の世間には別の悲報が待っていた。よりにもよって、失意のプリンセスが付き合ったのは、お金持ちだが有色人種のエジプト人。そんな二人は「婚約間近では ?」と囁かれた途端に、不審な事故で亡くなってしまい、警察が原因を調べたが手抜き操作もいいことろ。したがって、「交通事故死」とは言っても何となく怪しい。一方、突然訪れたプリンセスの悲劇にブリテン国民は愕然とする。ところが、美しいシンデレラの薨去(こうきょ)を横目に、チャールズとカミラは愛を育(はぐく)み微笑んでいた。親爺がこんな「体たらく」だから、息子のヘンリーが離婚経験者と結婚になっても反対できない。しかも、チャールズの弟アンドリュー王子だって、セイラ妃と離婚して話題となったくらいだから、もう英国王室の夫婦関係はメチャクチャだ。まぁ、ヘンリー八世みたいに、王妃を処刑して離婚した訳じゃないから、かなり穏健になったとも言えるのだが。

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(左: プリンス・チャールズ  / ダイアナ妃 / カミラ妃 /  右: アンドリュー王子)

  英国を含めた歐洲の王族には、根底を揺るがしかねない危険な兆候がある。すなわち、左翼思想の浸透だ。日本の庶民は志村けんが演じる「馬鹿殿」を観て爆笑しているが、伝統を重んずるヨーロッパ貴族はリベラル思想に染まった「若様」が増えたことに危機感を覚えている。過去には、モナコのプリンスが黒人のスチュワーデスと同衾(どうきん)し、貴族仲間が眉を顰めていたこともあるのだ。そもそも、世襲貴族は血統を以て親の爵位を継承するのに、その大切な血筋を軽視するんだから、もう保守派が目眩(めまい)を起こしても不思議じゃないだろう。愛国派のブリテン人は口に出して言わないが、かつてヘンリー王子が付き合っていたクレッシダ・ボナス(Cressida Bonas)嬢の方が“好ましい”と思っている。そりゃあ、声援を投げかけるプリンセスは白人の美女の方がいい。ケムブリッジ公爵夫人になったケイト・ミドルトン嬢も、婚約当時はマスコミから持て囃されたから、日本人も「なるほど」と思ったものだ。しかし、今回は違う。ユダヤ人と黒人の「ハーフ」じゃ気分が暗くなる。他人の色恋沙汰だから野次を飛ばすのはお門違いだが、「よりにもよって、あんな女と結婚しなくってもいいじゃないか !」と臣民が愚痴りたくなるのも当然だ。

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(左: 幼いヘンリー王子を抱くダイアナ妃  / クレッシダ・ボナス / ケンブリッジ公爵夫人になったケイト・ミドルトン / 右: ケムブリッジ公爵夫妻 )

外人系の天皇が出現する?

  我々日本人は“他人事”として英国の王室事情を見物しているが、類似の恐怖は日本の皇室にも忍び寄っている。現実性はかなり低いと推測されるが、もし近い将来、悠仁親王殿下のお妃が支那系ないし朝鮮系だったら、尊皇派の日系国民はどう思うのか? たぶん、日本人の多くは「目出度い」と評して祝福するだろう。だが、本音かどうかは解らない。皇族の自由恋愛を支持する日本人は、親王殿下の意思を尊重し、あからさまに反対する事はないだろう。しかし、心のどこかに“違和感”を覚えるはずだ。心の優しい日系国民は、美智子皇后陛下を讃美したように、新たなお妃を歓迎するだろうが、諸手を挙げて“敬愛”することはできない。なぜなら、皇族は古来の神様を祖先とする貴族であり、庶民はその統治能力ではなく、貴い血統を重んずるからである。我々は皇室を本家の総本家と見なし、陛下を日本民族の最高司祭として崇めてきた歴史があるからだ。

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(左: 昔の朝鮮人女性  / 朝鮮人の赤ん坊 / 朝鮮人のハンサム青年 /  右: 朝鮮系ハリウッド・スターのサンドラ・オー)

  なるほど、支那系とか朝鮮系のお妃といえども、帰化人の子や孫であれば、「日本国民」だから問題は無いだろう。しかし、それは書類上のこと。紙切れ一枚で「日本人」になる訳ではない。アジア人ではない日本人にとり、特定アジア人はどうも好きになれない人種である。経済的利益を求めてやって来たフィリピン人やタイ人の帰化人は、いくら日本語が上手でも「外人」に変わりない。とりわけ、支那人や朝鮮人の子孫となれば、もっと厭(イヤ)だ。これは理屈ではなく感情の問題である。理性で「いけない」と分かっていても、感情で拒絶してしまうのだ。特に、支那大陸や朝鮮半島原産の“おぞましい”種族を目にした日本人は、どうしてもこの特定アジア人を好きになれない。ましてや支那・朝鮮系の皇族なんて論外だ。でも、悠仁親王殿下が朝鮮系のお妃とご成婚となれば、生まれてくる皇子は朝鮮人の子宮から誕生したことになる。そうなると母方の祖父母が朝鮮人で、曾祖父母も朝鮮人となる。もし、お妃の親戚を含むことになれば、数十名の朝鮮人が血族となってしまい、日本の皇統と朝鮮人の血統が融合したことになる。

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(左: 昔の朝鮮で一般なタイプの朝鮮人女性  / 中央: 朝鮮人の家庭 /  右: 現代の南鮮にいるセクシーな女性のタイプ)

  さらに恐ろしいのは、お妃の祖先がゲスな「白丁(ペクチョン)」である場合だ。朝鮮統治時代に流れてきた朝鮮人や、戦後に密入国してきた在日1世には、全員と言っていいくらいロクな奴がいなかったし、その素性だって賤しい。朝鮮で蔑まれた牛の屠殺を生業(なりわい)とする下層民が、敵国日本で子孫を増やし、その一人が皇太子妃になるなんてゾっとする。否、「ゾっとする」どころの話じゃなくて、地獄で上映される「悲劇」のようだ。天皇陛下という「国父」は、日本国民の敬愛や尊崇の上に立脚するのに、未来の天皇陛下が朝鮮人の血筋では、国民の信頼が揺らいでしまう危険性がある。もし、朝鮮系の皇太子が現れれば、反日の南鮮人も「反日」の矛を収めるだろう。なぜなら、日本の中核を無血で征服したことになるからだ。日本人を憎む朝鮮人には、二種類の復讐方法がある。一つは、権力で皇室を叩き潰すこと。もう一つは、朝鮮人が天皇になることだ。考えるのも厭だけど、朝鮮人が日本に君臨し、「李氏日本」が実現すれは、半島の朝鮮人も少しは怒りが治まるんじゃないか。その一方で、国粋派の日本人は不満を募らせるから、結局、どう転んでも日鮮関係は良くならない。つまり、永遠に敵対関係が続くということだ。

異民族が国家を代表する美女に

  第21世紀に入ると、日本と西歐世界で国民国家の崩壊が顕著になった。先進国の公民というのは、同じ民族、つまり似た者同士で一緒に暮らすことを望む傾向が強い。ハプスブルク統治下のネーデルラントが、プロテスタントの連邦(いわゆる「オランダ」)とカトリックのベルギーに別れたのは、その分離嗜好を示す典型例である。ただし、いくら宗教の自由とか価値観の多様化を謳っても、西歐人の根底には同種族の絆を保ちたいという気持ちがある。多元性を口に出来るのは、心の何処かに安心感があるからだ。人種も文化もバラバラな民族が集まっても、国家どころか手芸クラブさえ形成することはできまい。昔、日本に流れ着いたインドシナ難民は、臨時の収容所でイザコザを起こしていたそうだ。理由は簡単。ベトナム系と支那系の難民同士で反目していたからだ。「困った時はお互い様」と考えるのは脳天気な日本人だけで、アジア人は他人を押しのけて自分だけは助かろうと謀る。食糧不足の時は、みんなで食べ物を分け合うより、他人を殺して自分の取り分を増やすことを考えるのが常識だ。「人でなし」の支那人だと、他人を殺してその肉まで食べるんだから、呑気な日本人には到底真似できない。そもそも、人間の「質」が違うのだ。味の素の社員だって、クックドゥー・シリーズで「黒酢酢豚」を考案できたが、「黒酢人肉」は開発できまい。

  話が逸れたので元に戻す。精神的に“おかしい”ドイツでは、また一つ“うんざりする”事件が起きた。2018年の「ミス・ユニバース」に向けて、「ミス・ドイツ」の銓衡会(せんこうかい)が行われたのだが、何とユダヤ系の代表者が選ばれてしまったのだ。この栄冠を手にしたのは、ドイツ南部の都市カールスルーエ(Karlsruhe)で育ったタマー・モラリ(Tamar Morali)という女性である。彼女は姉妹と一緒にユダヤ人学校へ通い、ヘブライ語を勉強したり、ユダヤ人運動にも参加したそうだ。(Tamara Zieve, "For the first time ever, Miss Germany could be a Jew", The Jerusalem Post, November 23, 2017) ところが、タマーの学習熱はこれに留まらなかった。彼女は17歳になるとイスラエルへと留学を果たし、ヘルツィリヤにある私立大(IDC)に入り、コミュニケーションの学位を取ったという。(Jack Morre, "First-Ever Jewish Finalist In Miss Germany Contest", Newsweek, November 27, 2017) さすが、ユダヤ人の民族愛は、ドイツ人と「ひと味」も「ふた味」も違う。ところで、ヘブライ語を流暢に喋ったり、イスラエルにまで留学するゲルマン系ドイツ人は何名いるのか?

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(左: タマー・モラリ  /  右: アナ・ユリア・ハーゲン)

  ミスコンの難関をくぐり抜けたモラリ氏は、「ドイツにおけるユダヤ人」という民族的背景を隠すことなく、堂々と自身の正体を明かしていた。彼女はマスコミからインタビューを受けて、「私はドイツ系ユダヤ人出あることを誇りに思っています」と述べていた。しかも、ヘブライ語で母親に語りかけていたから、取材記者たちには驚きであったという。(Shira Feder, " Meet The First Jewish Contestant For Miss Germany", The Jewish Daily Forward, November 22, 2017) ただし、一般のゲルマン系ドイツ人がどう思っていたかは不明である。なぜなら、彼女は自分自身の達成感だけではなく、イスラエルや全世界に散らばったユダヤ人のためにも嬉しい、と感想を述べていたからだ。仮にも、ドイツを代表しているはずなのに、他国のユダヤ人まで代表していると漏らしているんだから、愛国派のドイツ人にしたらおもしろくない。もっとも、ゲルマン人らしからぬユダヤ人娘が「代表」に選ばれたんだから、彼らは最初から興味が無いのかも知れないぞ。確かに、美意識は十人十色で、ある角度からすれば、タマーは魅力的なユダヤ人女性に見える。だが、西歐人が好む金髪碧眼のアーリア人タイプじゃないから、ゲルマン系男性にとっては少々不満かも知れない。

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(左: アナ・ユリア・ハーゲン   / 中央と右: ジョセフィン・ドナト  )

  人種差別との非難を招くかも知れないが、やはりドイツの代表はゲルマン系美女でなきゃ胸がときめかない。異国の日本で発行される少女漫画にだってゲルマン系のキャラクターが主流だし、映画やTVドラマに登場する悲劇のヒロインにも西歐系美女が多いじゃないか。ちょいと過去の「ミス・ドイツ」を思い起こせば、モラル氏との“格差”というか、“隔たり”は否めない。例えば、2013年に「ミス・ユニバース」ドイツ代表に輝いたアナ・ユリア・ハーゲン(Anna-Julia Hagen)は美しかった。彼女はモラリ氏と違って、ポツダム大学で英米文化を学んだそうだ。2014年にミス・ドイツになったジョセフィン・ドナト(Josefin Donat)も印象的だ。彼女は見るからに快活で、余暇にはスポーツやサイクリングを楽しみ、とりわけドイツ文化を大切にしているという。(ジョセフィン曰わく、「私は全部がドイツ人なの !」だってさ。ユダヤ人であることを誇るモラリ氏とは大違いだ。) 彼女はいかにもヨーロッパ系ドイツ人らしく、伯父さんがパン屋を営んでいるので、毎年クリスマスになると彼女も一緒に「お菓子の家」を作り、家族みんなでキリストの誕生を祝うそうだ。彼女の自己紹介VTRでは、4、5歳くらいの写真も披露され、バレリーナの格好をした写真が映し出されていた。当り前だけど、美人というのは幼い時から可愛い。しかも、ジョセフィンは「ブロンドのエンジェル」という綽名を持っているそうだ。ごもっとも。異論無し。彼女の映像を観れば、「だよねぇ~」とうなづきたくなる。

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(左2枚: ユダヤ人の一般女性  /  右2枚: ミスコンに出場した黒人美女  )

  そう言えば、黒髪のセム系ユダヤ娘は何となく暗くて陰鬱に見えるから、「天使」というニックネームがつくことは稀だ。また、縮れ毛のアフリカ人美女だと、「ダーク・エンジェル」なんていう綽名がつきそうで怖い。だって、平松伸二の漫画に殺し屋を主人公とした『ブラック・エンジェルズ』というヒット作品があるから、「黒い天使」なんで不気味だ。西歐社会では「白」がポジティヴなイメージになっているから、肌の黒いアフリカ系女性にとっては本当に住みづらい。黒人の遺体だと革ジャンの素材にされそうだし、干しぶどうより黒い乳首だとゲルマン人の赤ん坊だって口を閉じる。夜中にタクシーを拾おうとしても、暗闇に溶け込んでいるから素通りされてしまうし、羽子板で遊んだ時、負けた罰として顔に墨を塗られても目立たないから、罰にならない。それに、黒人の宅配業者がベルを押して、「クロネコヤマトの者でぇ~す」と言えば洒落にならないだろう。応対した子供が「ママ、黒猫じゃなくて黒人が来たよぉ」と口走ってしまうから、母親は慌てて子供の口を塞ごうとする。

Johanna Acs 3Sophia Koch 2(左: ヨハンナ・アッチ  / 右: ソフィア・コッチ)
  ドイツ人の美意識には、まだ民族的嗜好が残っているのか、ゲルマン的美女を好むことが多い。例えば、2016年にはヨハンナ・アッチ(Johanna Acs)を選んでいた。「ミス・ユニバース」ドイツ代表を手にしたヨハンナは、音楽家の両親を持っていて、父親はピアニストで、母親はフルート走者にしてオペラ歌手であるという。クラシカル音楽を愛する家庭に生まれたヨハンナは、まさくしヨーロッパ的雰囲気の中で育った。彼女は愛する父からピアノを習い、ドイツ文化を直に継承している。ヨハンナの次にミス・ドイツとなったソフィア・コッチ(Sophia Koch)も魅力的な女性だ。彼女はハル大学でドイツ文学を専攻したそうで、英語はもとより、フランス語とスペイン語を話せるらしい。バレーを含めたダンス全般が好きと語るソフィアも、ミス・ドイツ代表に相応しい美人である。

  歴代のゲルマン系美人と比べると、2018年代表のタマー・モラリは「異邦人」に思えてくる。これは何もドイツだけの現象ではなく、隣国のフランスでも似たような人選が行われていた。例えば、2015年に「ミス・フランス」に選ばれたフローラ・コケレル(Flora Coquerel)のケースだ。彼女の父親はフランス人であるが、母親はベニン出身の黒人である。白人国家から派遣される黒人代表には、白人との混血児が多い。両親とも黒人の候補者だとなかなか選ばれないが、白人の血が混ざった女性だと、顔附きがヨーロッパ人に近くなるので審査が甘くなる。それでも、ケルト系フランス人にしたら不満だ。いくら地に堕ちたフランスといえども、曾てはヨーロッパ文明の中心であったから、「腐っても鯛」の精神が残っている。彼らは自宅で「黒人の代表は真にフランスを代表する女性じゃない」と怒りを募らせているのだ。

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(左: フローラ・コケレル  /  右: イリス・ミトゥネル)

  2017年にはイリス・ミトゥネール(Iris Mittenaere)がミス・フランスに選ばれていたが、彼女のような白人美女なら一般人も納得できよう。ちなみに、彼女は歯科医を目指して勉強していたそうだ。こんな美女が歯科医院に存在するなら、予約が殺到すること間違い無し。もしかしたら、プロ野球のドラフトみたいに、引っ張り凧(だこ)だったりして。(関係無いけど、「痛かったら言ってくださいねぇ~」と一般的に歯医者さんは優しいが、そもそも、ドリルで治療中だと喋れないじゃん。それに、「痛い !」と訴えても、「はい、我慢してねぇ」と却下。こんな調子だから、美人でなきゃ辛抱できないぞ。) やっぱり、旧植民地のニジェールとかギニア、ガボン、セネガル出身者、あるいはその子孫に当たる黒人女性じゃ「フランス代表」に相応しくない。多民族主義を標榜しているガリア系フランス人だって、ちゃんと両眼が揃っているんだから、白人の優勝者を見たいんじゃないか。もし、「カラー・ブラインド」が好きなら、黒人に眼球を潰してもらえばいい。盲人になれば人種の違いは気にならないから。

天皇陛下を貢ぎ物にする国会議員

  日本でも陰鬱な「ミス・ジャパン」が誕生したことがある。当ブログでも以前触れたが、黒人との混血児であるアリアナ・ミヤモト氏がミス・ユニバースの日本代表に選ばれた事がある。マスコミは彼女の美しさを絶讃したが、一般の日本国民は冷ややかで、熱烈な応援はあまり見られなかった。アメリカの保守派サイトでも彼女の選出は注目され、「日本でアフリカ系の女性が代表者となった !」と驚いていた。まぁ、ミスコンは民間団体のイベントだから何をしようが勝手で、第三者があれこれケチをつける筋合いじゃないけど、何となく納得できない。人種平等の建前で開催されるミス・ユニバースと違って、藝能界だと本音の人気投票が行われているから、こちらの方が本当のミス・ジャパンがいるかもしれないぞ。

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(左2枚: カトリーヌ・ドヌーヴ   /   右2枚: グレタ・ガルボ)

  とは言っても、筆者は最近の藝能事情に疎いから、インターネットで調べるしかない。ところが悲しいことに、美人女優ランキングの上位者を見ても、ほとんど「馴染みのない人」ばかり。TVドラマの視聴を怠ると時代遅れになってしまうのかなぁ、と愕然としたものである。辛うじて知っているのはアニメ『ヤッターマン』の「ドロンジョ様」を演じた深田恭子くらい。上位者には「石原さとみ」という女優がいて、最初は気付かなかったけど、最近テレビ放映された『シン・ゴジラ』に出ていた女の子であることが判った。爆笑モノだったが、日系三世の特使を演じていた女優だったので、筆者の記憶に残っていたのだ。なるほど、石原氏は美人なんだろうけど、何であんな設定のキャラクターを与えられたのか理解に苦しむ。もしかしたら、藝能事務所と揉めた監督の嫌がらせなのか、と勘ぐりたくなる。邦画の衰退が著しいから仕方ないけど、今、「銀幕のスター」と呼ばれる女優はいるのか? 子供騙しの映画に出てくるアイドル藝人なら別だけど、本格的な作品で“大人”の観客を惹きつける映画女優がいるとは思えない。無料放送のテレビで気軽に見ることができる女優を、わざわざお金を払って劇場で拝むなんて馬鹿げている。「グレタ・ガルボやカトリーヌ・ドヌーヴ級の女優を !」とまでは要求しないが、せめて若い頃の岸惠子か大原麗子、多岐川裕美くらいの役者を見たい。(個人的趣味なのでご容赦を。)

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(左: 大原麗子  / 中央: 多岐川裕美 /  右: 岸惠子 )

  話がだいぶ逸れてしまったけど、国家を代表するのは、その国民が納得するような人物にすべきなんじゃないか。イギリス人やドイツ人は、もはや内部崩壊を止めることができないから、異民族を吸収しながら変質するしかない。未来のイギリス人やドイツ人は祖先の肖像画を眺め、「昔のイギリス人はザクセン人みたいに白かったなぁ」とか、「第20世紀までのドイツ国民は、北歐人とソックリだったね」と感嘆するはずだ。まことに、祖父母と違う肉体を有する子孫なんて恐ろしい。日本人もこれから別の種族に変わって行くだろう。もしかしたら、現在の我々は、神話時代から続く日本の終焉と多民族社会の勃興に挟まれた世代なのかも知れない。すくなくとも、天皇陛下だけは「日系日本人」であってもらいたいものだ。インド人とかアラブ人みたいな姿をした天皇陛下じゃ悲しくなる。杞憂に終わればいいけど、朝鮮系議員が幅を利かす国会になれば、彼らは間違いなく陛下の南鮮訪問を強要するぞ。かつて、首相になった宮澤喜一は陛下を支那人に売り飛ばした。したがって、将来の国会議員が陛下を朝鮮人に売り飛ばさない、という保障はどこにもない。我々はボランティアでも自称でもいいから、皇室の近衛兵にならないといけないね。




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ダイアナ妃の死亡は永遠に謎

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目撃されたバイクは何処かに消えた?

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  「あぁ、あれから20年 !」と感嘆れば、綾小路きみまろみたいだが、今年は英国のダイアナ妃が亡くなってから20年目になる。筆者が彼女の訃報を知ったのは、米国の学生寮に居た時だ。確か、調べ物をしていた夜の出来事で、テレビをつけていたら速報が入ってきたのを覚えている。彼女が乗っていた車が、パリのトンネル内で事故を起こしたという報道だったから、にわかに信じられなかった。当初、スピードの出し過ぎで交通事故を引き起こしたものと思っていたのだが、次第に事故の状況が明らかになるにつれ、筆者には疑念が生じてきた。原則として、筆者は根拠無き「陰謀論」に与しない。邪推を重ねることで結論を出すことに同意できないからだ。もちろん、世界には本当の「秘密工作」や「謀略殺人」があるから、一概に全ての「陰謀論」を否定することはできない。でも、それを信じるには、何らかの理由や証拠が必要だから、怪しい事件を追及する時は、公表された事実に基づき常識的な判断をした方が無難だ。

  日本でも1997年8月31日に起きたダイアナ妃の「交通事故」は、テレビや新聞で大々的に報道されたから、ここでは敢えて詳細に述べない。そこで、主要な点だけを挙げてみたい。ダイアナ妃はエジプト人の恋人ドディ・アル・ファイド(Dodi Al Fayed)と一緒に、パリの高級ホテル「リッツ」に滞在していた。しかし、パリでもパパラッチ(追っかけ撮影者)が五月蠅(うるさ)く、藝能記者を嫌ったダイアナとドディは、「リッツ」を抜け出し、凱旋門近くにあるドディのアパルトマンに向かうことにした。そこで、午後10時頃に運転手のアンリ・ポール(Henri Paul)が呼ばれたのである。彼は「リッツ」ホテルの副警備室長で、午後7時にはその日の通常業務を終えていたそうだ。

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(左: ダイアナ妃  / ドディ・アル・ファイド  / アンリ・ポール  /  右: トレヴァー・リース・ジョーンズ )

  ドディたちはパパラッチを出し抜こうと、囮の車をホテルの玄関に廻すことを思いつく。つまり、陽動作戦を用いてパパラッチの注意を逸らそうという訳だ。深夜0時近くなって作戦は決行された。リッツ・ホテル専属の運転手フィリップ・ドアノーが、囮のリムジンで表から発進すると、その隙にそっと、ダイアナとドディを乗せたメルセデス・ベンツが裏から出ていった。ドディとダイアナを後部座席に乗せた車は、アンリ・ポールがハンドルを握り、助手席には護衛役のトレヴァー・リース=ジョーンズ(Trevor Reese-Jones)が陣取っていた。

  ところが、老獪なパパラッチどもは、こうした“稚拙な”子供騙し引っ掛からなかった。雲霞の如き「たかり屋」は、ホテルの周囲をぐるりと取り巻いていたし、一攫千金を狙うハイエナどもはホテル従業員の一人、クリスチャン・マルティネスを買収していたのだ。彼がパパラッチに情報を漏らしていたので、ダイアナとドディの動きは筒抜けだった。当時、マスコミはドディが指輪を購入したという情報をキャッチしていたので、「もしかしたら、ダイアナとの婚約間近かなんじゃないか?!」と期待していたのだ。もし、左指にエンゲージ・リングを嵌めたダイアナを真っ先に撮影できれば、どれほどの大金が懐に転がり込むのか判らない。ゲスどもが興奮したのも当然だ。

  公式の事故報告書によると、ダイアナたちを乗せたベンツは、時速130km近くで直線道路を走行し、トンネル内にあるコンクリート柱に激突したという。その時のスピードは、時速100km弱であった。この衝突にはオートバイに乗ったパパラッチが絡んでいたのだが、なぜかフランスの司法当局はこれを無視。何とも奇妙な話だ。通常の交通事故なら、捜査官は全ての関係者を洗い出し、目撃者も含めて尋問を行うはずである。そうでないと事故の全体像が摑めないからだ。しかし、事件の捜査では、何人かの重要人物が無視されていたのである。例えば、アルマ・トンネル内で白いフィアット・ウノ(Fiat Uno)がベンツに接触して事故を誘発したのだが、運転手への徹底した追求は無かった。もちろん、フランスの捜査当局は運転していたジェイムズ・アンダンソン(James Andanson)を尋問したが、奇妙なほどアンダンソンは余裕で答えていたという。というのも、彼はフランスとブリテンの諜報機関に人脈(コネ)があり、以前からこれを周囲に自慢し、捜査官にもそれとなく臭わせていたのである。

James Andanson 1James Andanson Fiat Uno









(左: ジェイムズ・アンダンソン  /  右: 白いフィアット・ウノ)

  ところが、三年後に思わぬ悲劇が起きた。ナント近くの森でアンダンソンの焼死体が発見されたのだ。(Noel Botham, The Murder of Princess Diana, Pinnacle Books, ,Kensington Publishing, New York, 2004, p.264) フランスの警察は自殺と判定したが、何となく腑に落ちない。なぜなら、焼死体を見た消防士の話によると、アンダンソンの頭部には「2発」の銃弾が撃ち込まれていたからだ。拳銃自殺というのは解るが、第一発目を自分の頭に撃ち込んだ者が、続けて第二発目を撃ち込めるとは思えない。日本人の自殺者なら、第一発目で即死だ。まぁ、ヨーロッパには奇人変人に加えて、タフな「超人」がいるんだろう。くれぐれも「実行部隊が口封じのために殺したんじゃないか?」と疑っちゃいけないよ。「陰謀論」を否定する警察の公式発表なんだから。とにかく、不可解なことは他にもあって、紹介したら長くなるので省略する。

  話を戻すと、実際、アルマ・トンネルに入って行くベンツとオートバイを見た、という目撃者は複数存在した。例えば、写真現像助手のブノワ・ブーラは、高スピードでベンツを追跡するオートバイが存在したと語っている。(リチャード・ベルフィールド 『暗殺の政治史』 德川家広 訳  扶桑社 2008年 p.241) また、恋人と一緒にランチァに乗っていた学生のマリーン・ボケンは、時速110kmから120kmで走行しながらベンツを抜くオートバイに追い越されたと記憶していた。当日、近くを歩いていたアニック・カトリーヌという女性と、彼女の夫であるジャン・クロードは、高速で走るベンツを目撃したが、ベンツの直ぐ横を大型車が走っていたと証言している。そして彼らの娘マリー・アニエスは、二人乗りのオートバイを至近距離から目撃し、事故の後、そのオートバイが勢いよくトンネルを走り抜けて行ったというのである。

  さらに、反対方向から来た目撃者もいたという。金融アナリストのクリストフ・ラスコーは、トンネルに入って行ったベンツの直ぐ後ろを、オートバイが二台走って行ったと証言している。エンジニアリング・コンサルタント会社に勤めるティエリー・ハケットの証言は重要である。アンリ・ポールが運転するベンツの横には、明るい色のオートバイが終始寄り添っていて、トンネル内に入っても、そのオートバイはピッタリとくっついていたらしい。彼の記憶によれば、ベンツはオートバイから走行妨害を受けていたという。また、ベンツとオートバイは共に時速120kmを越える猛スピードで走っていたというのだ。

  さらに、気になる証言もあった。トンネルに入ったベンツがフラッシュの光に包まれた、というのだ。これを述べる証人は三名いて、その内の一人は先ほどのブノワ・ブーラである。他の二人、クリフォード・グールーヴァドゥーとオリヴィエ・パルトゥッシュは、トンネル近くで佇んでいた。パルトゥッシュによると、ベンツの前には一台の自動車がいて、わざとスピードを落としてベンツの前進を阻み、オートバイが近づきやすいようにしていたそうだ。トンネル内部で、ベンツの前を走行していたフランソワ・レヴィストルも、同じタイプの明るい色をしたオートバイを目撃していた。二人乗りのバイクが蛇行しながらベンツの前に出て来て、強烈なフラッシュを浴びせかけたというのである。その直後、ベンツは左右にジグザク走行をするようになったそうだ。

  だが、レヴィストルの証言には信憑性が無かった。というのも、彼は裏社会の人物であるからだ。レヴィストルは以前、ケチな詐欺で有罪判決を受けていた。確かに、前科者の証言は当てにならないが、偶然起きた事故現場には「善良な一般人だけが居合わせる」とは限らない。悪党だって自動車を運転するから、“偶然”にも悲惨な事故を目撃することだってある。例えば、新宿にある違法賭博場や売春ホテルで火災が起き、放火の可能性があったら、警察官は目撃者がヤクザやチンピラの助平でも、不審な人物を見たという証言を信じて、一応それなりの捜査をするだろう。レヴィストルのケースも同じで、元犯罪者でも「事実」を語っている場合がある。しかし、フランスの警察は彼が若くて魅力的な女と結婚していたから怪しいと判断したそうだ。(上掲書 p.243) 日本人なら「えっ ?! 何それ? 事件と関係無いじゃん!」と突っ込んでしまうが、流血の大革命以来、フランス人は精神を病んでいるから仕方がない。一方、レヴィストルによると、警察は証言を変えるよう圧力を掛けてきたそうだ。

  警察が圧力を掛けたという証人は、レヴィストルだけじゃなかった。セリーヌ・バンジューは現場から猛然と走り去るバイクを目撃していたし、カメラマンのグレゴリー・ラッシンジャーも、白っぽい大型のバイクが事故発生の直後に走り去ったと証言している。事故発生の直前と直後に明るい色のオートバイが現場に居たという事実に関しては、他にも数名の証人がいたのだが、警察はそれら全てを無視した。アメリカ人のマーケッティング・コンサルタントであるブライアン・アンダーソンは、反対方向からタクシーに乗って現場近くを通りかかったのだが、三台のオートバイがまるで襲撃するかのようにベンツを追跡していた、と語っていた。その内の一台がベンツを追い越し、その直ぐ後に事故が起きたという。フランスの警察はアンダーソンから話を聴かず、アメリカ人観光客による「悪口」と書いたメモだけを残して、あとは無視。「そんなアホな !」と思うのは真面目な日本のお巡りさんだけ。

Richard Tomlinson 1(左  /  リチド・トムリンソン)
  不可思議な事件には、信用できそうで、できない人物も現れるから、我々は注意しなければならない。1998年の夏、フランス警察に英国の元諜報員(MI6)であるリチャード・トムリンソン(Richard Tomlinson)が接触してきた。彼の話を鵜呑みにはできないが、その事件では「閃光銃(フラッシュ・ガン)」が使われた可能性があるというのだ。(トムリンソンの目的が何なのか断定できないが、ここでは一応彼の話を信じることにする。) 以前、彼が国連職員を装ってボスニアに赴任した時、「閃光銃」を使ってユーゴスラビアの大統領ミロシェヴッチを暗殺する計画があったらしい。強力な「閃光銃」を携帯したバイク乗りが、ミロシェヴッチの専用車の前に躍り出て、閃光を放つことで運転手の視界を奪い、分厚いコンクリートの壁にでも衝突させて殺そうとしたそうだ。こうした「閃光銃」は兵器市場で一般に販売されているので、決して入手困難な代物ではない。実際、1983年、東ドイツの秘密警察シュタージュが西側に亡命したルッツ・アイゲンを「閃光銃」で暗殺したというから、全くの絵空事とは思えない。トムリンソンは情報を伝えようとステファン判事に接触しようとしたが、なぜかフランス警察に逮捕され、袋叩きに遭ったそうだ。肋骨を折られたトムリンソンは、ラップトップ・パソコンとオーガナイザーを没収され、MI6に引き渡されたという。我々には本当のところは判らない。ただ、彼はMI6とCIA、DST(フランスの諜報機関)が手間を掛けて妨害したと主張し、これらの諜報機関は何かを隠したがっていると結論づけた。

  酷いのは警察官だけではない。フランスの裁判官はベンツのスピードとオートバイに乗ったパパラッチとの間には、明確な関係は存在しないと結論づけた。確かに、証言者たちの話に食い違いがあった。しかし、他の事故や事件でも、目撃証言が完全に一致することはあるまい。むしろ、各人の証言が微妙に食い違っている方が自然だ。人間の記憶には信頼できる部分と、思い込みや曖昧さによる部分があるから仕方がない。だからこそ、警察官は様々な証言と物的証拠を付き合わせて、事件の全体像を再現しようとするのだ。注目すべきは、ベンツが熾烈なカーチェイスを繰り広げていたという点で、証言者の全員が一致していた事である。それにのに、事件を担当したエルヴェ・ステファン(Hervé Stephan)判事は、「ダイアナとドディを追い回している者はいなかった」と喝破した。(上掲書 p.247) つまり、このフランス人判事は何が何でもパパラッチを無罪放免にしたかったのである。どうしてなのか? 常識的に考えると、「歪曲的判断」が混じっているとしか思えない。

Richard Dearlove 1Alma tunnel 2










(左: リチャード・ディアラヴ /  右: 監視カメラが作動していなかったアルマ・トンネル)

  もう一つ附け加えると、事故当日の夜、ベンツが通った道路の監視カメラが、なぜか「オフ」になっており、“偶然”なのだろうが、アルマ・トンネルの監視カメラもスイッチが「オフ」になっていた。どうして11台ものカメラが作動していなかったのか解らない。たぶん、機械の誤作動や故障が「偶然」にも重なったのだろう。まったく、偶然の「一致」というのは怖ろしい。もし、誰かがスイッチを「オフ」にしたのであれば、その人物は確実に尋問されるから、容疑者が居なかったということは、何らかの「故障」なんだろう。まさか、リチャード・ディアラヴ卿(Sir Richard Billing Dearlove)が部下に命じた訳じゃあるまい。ちなみに、彼は当時、英国諜報組織(SIS / MI6)の長官を務めていた人物である。監視カメラ記録の映像でベンツの様子や、パパラッチの行動を確認できないのは残念だが、機械の不具合はよくあることだから、ダイアナ妃は“たまたま”運が悪かったのだろう。

誰の血液なのか判らない !!

  異常な捜査と判断は他にもあった。ステファン判事は“不適切”な証拠に基づき判決を下していたのだ。事故で死亡したアンリ・ポールの血液は、彼の胸元から掬い上げたもので、しかもラベル附けがいいかげんだったという。血液標本が「汚染」されている可能性は高く、分析方法も不正確なものだった。ところが、この検査結果がマスコミに公表されたのだ。ブリテン人の検死官であれば絶対に使わない証拠品である。まともな検査が実行されたのは、事故が起きてから五日が経った頃で、その時は血液標本を太腿の動脈から採取するという、信頼性の高い方法が取られたそうだ。しかし、第二回目の検査結果は、第一回目のものと小数点第二位まで一致するという「稀有」なものだった。「なにぃぃぃ?!」と驚いちゃいけないよ。ちゃんとしたフランス人の検死官や科学者が行った検査なんだから。でも、事故を調べていたリチャード・ベルフィールド(Richard Belfield)は、ある検死医の話を紹介していた。この専門家によると、そんな検査結果はあり得ないという。血液検査というものは、5分の差で違った結果が出るからだ。しかも、最初の標本がきちんと貯蔵されていたという記録が無い。それで検査結果が一致したというなら奇蹟だ。(たぶん、イエズス・キリストがフランス人の為に血液採取をしてくれたのだろう。昔、神様は水をワインに変えることができたから、古い血液を新鮮な血液に変えてくれたんじゃないか。)

  検死医の話まだ続く。報告書によれば、アンリ・ポールの血中一酸化炭素濃度は20%を越えていた。これに関して疑問が湧き起こったので、フランス当局は説明を迫られたという。しかし、ステファン判事と同様に、血液検査の結果を説明する破目になったペパン医師も信頼することはできない。といういのも、彼が最初の血液検査を担当した医師であるからだ。ペパン氏によると、運転手のアンリ・ポールが吸い込んだ一酸化炭素は、エアバッグのものであるという。しかし、これは妙だ。なぜなら、ベンツのエアバッグを膨らませる気体は窒素で、ポール氏が吸い込んだと推測される一酸化炭素ではない。しかも、「公式」の検死報告書では、ポール氏が「即死」となっていたのだ。彼は車の衝突で首の骨が折れ、大動脈が心臓から引き千切られたこともあって、エアバッグが開いた時には、何も吸い込むことができなかったはずである。死体の血液が血管を循環するなんてあり得ない。これは火災事件の場合でも同じだ。例えば、ある遺体が意図的に火災現場に置かれても、煙を吸い込んで肺が汚れるということはない。なぜなら、死体は呼吸しないからだ。

Henri Paul at Ritz HotelDiana inside Ritz Hotel









(左: リッツ・ホテルで録画されたアンリ・ポール   /   右: 録画ビデオに映るダイアナ妃)

  こうなると、フランス側の説明は苦しくなる。もし、アンリ・ポールが事故の直後に一酸化炭素を吸っていないとすれば、リッツ・ホテルに居た時、既に彼の血中に多量の一酸化炭素が溶け込んでいたことになる。しかし、半減期が4時間の一酸化炭素の血中濃度が、事故の衝突時に20%ということは、衝突の4時間前にその倍の40%で、衝突の2時間前、午後10時には中間値の30%くらいということになる。しかも、血液検査によれば、ポール氏は空腹にウィスキーのシングル・ショットを7杯流し込んでいたことになるそうだ。多量の一酸化炭素に加え、それ程のアルコールを摂取していれば、アンリ・ポールは千鳥足でフラフラなはず。ろれつが回らず、足が持たれるはずなのに、ホテルで録画された監視ビデオを見ると、彼の動きは滑らかで、しゃがみ込んで靴紐を結んでいたのだ。さらに、ドディの警護員二人と談笑をしていたというから驚く。とても酔っ払いには見えない。我が国では、夜中に警察官が酔っ払い運転の取締を行っているが、いったい彼らの何名が「しらふ」の酔っ払いを信じることができるのか? 白線の上を真っ直ぐ歩けないのが、普通の酔っ払いなんだぞ。まぁ、フランス人は日本人と神経の構造が違うのだろう。

  アンリ・ポール氏の両親は、息子の血液標本を信じていないそうだ。1999年以来、彼らは第三者によるDNA検査を行うため、問題となった血液標本を求めたが、フランスの行政と司法から妨害され、言いようのない不満を積もらせていた。まぁ、遺族としては当然だろう。血液検査にいつて理に適った唯一の説明は、血液標本がアンリ・ポール以外の人物から採ったということだ。パリの法医学研究所の死体置き場は、信じられぬほどの混乱をきたしており、書類や血液標本がきちんと保管されていなかった。基本的な書類仕事は手つかずで、血液標本が「いつ」「誰から」「どれだけの分量」が採取されたのか、何も記録が残っていないのだ。まともな組織学的分析も行われておらず、冷凍保存すらなされていなかった。これじゃぁ、誰の血液標本か判らないし、ポール氏の標本が本物かどうかも怪しいものである。案の定、アンリ・ポール氏に関する報告書では、血液標本の記述がメチャクチャだった。これに輪を掛けて、ドディ・アル・ファイドの血液標本もひどい。当初の報告では、彼の血液や尿が採取され、コカインの反応が出たと言われていたのに、新しい報告書では「いかなる標本も採取されなかった」と記されていたのだ。じゃあ、最初の報告書は何だったのか?

ダイアナが妊娠 ?

Princess Diana 9
  もっと驚くのは、ダイアナ妃の検死記録である。なんと、彼女の遺体は検死前なのに防腐処理が施されていたのだ。(Noel Botham, The Murder of Princess Diana, p.226) 専門家による検査が行われていないのに、腰から上にかけて保存処理をするなんて異常である。このトンデモない「処置」は、プリンス・チャールズの代理人を務めるマイケル・ジェイ卿(Sir Michael Jay)が、フランス当局に要請したものであるらしい。だが、事故当時ダイアナ妃は離婚していたから、遺体に関する要請は、遺児であるウィリアム王子か、スペンサー家の兄弟というのが筋だろう。ダイアナ妃の遺体は英国に運ばれ、ウエスト・ロンドンのハマースミス・フルハム遺体安置所で司法解剖が行われたそうだが、助手のロバート・トムプソン氏によれば、遺体には幾つかの詰め物がなされていたという。そして、これらの「詰め物」はフォルムアルデヒト(formaldehyde)、あるいはフォルマリン(formalin)が染み込んでいたそうで、臭いですぐ判ったそうだ。フランスの法律では死体解剖前に防腐処置をしてはならないと定められている。なぜならば、こうした薬品が毒物検査を台無しにしてしまうからだ。たとえ、交通事故でも直ぐさま毒殺の可能性を否定すべきではない。

  もう一つ異例なのは、ダイアナ妃の妊娠検査が行われなかったことだ。通常、彼女くらいの年齢なら、遺体の検死で妊娠の有無を調べる規則になっている。それなのに、妊娠していたかどうかを調べないなんておかしい。これは、「誰か」からの「禁止命令」があったからじゃないのか? 「デイリー・メール」氏のスー・リード(Sue Reid)記者によれば、ドディと交際していたダイアナは、ロンドンの病院で“こっそりと”妊娠検査を受けたそうだ。もちろん、この「お忍び」検査は公表されていなかった。また、確認は取れないが、ダイアナ妃は親友のローザ・モンクトン(Rosamond Mary Monckton)に、生理の状態を密かに打ち明けていたらしい。(彼女は「スペクテイター」誌の編集者ドミニク・ロウソンDominic Lawsonと結婚したから、「ロウソン」姓になっている。) もし、ローザがダイアナの妊娠を聞き出していたなら、必ずや弟のアンソニー・モンクトン(Anthony Leopold Colyer Monckton)に伝えたはずだ。彼は表向き英国の外政官となっているが、トムリンソンによれば、対外工作を行うMI6の諜報員らしい。(Noel Bothan, p.229) ローザはダイアナの元へ派遣された「お目附役」だった可能性が高い。つまり、王室の安全と威厳を守る警護官たちは、御転婆娘が何をしでかすか分からないので、ローザに「親友」になる任務を与え、ダイアナの私生活を逐一報告するよう命令した訳だ。

Rosa Monkton & Dominic Lawson 1Diana & Rosa Monckton 1









(左: ローザ・モンクトンと夫のドミニク・ロウソン  /  右: ローザとダイアナ妃)

  残念ながら、遺体の厳格な検査が行われていなかったので、ダイアナ妃が妊娠していたかどうかは永遠の謎になっている。もし、彼女がドディの子を身籠もっていたら一大スキャンダルだ。なぜなら、将来の国王になるウィリアム王子に、エジプト人の血統に連なる弟か妹が誕生する事になるからだ。ダイアナ贔屓の大衆や貴族を憎む左翼分子、北アフリカ一帯の有色人種、世界中のイスラム教徒などは、こぞって歓迎するかも知れないが、西歐世界の一等国を自負するイギリス人は、茫然自失というか、あまりのショックで目が眩んでしまうだろう。とりわけ、第二次世界大戦の災禍をくぐり抜け、イングランドの栄光を誰よりも大切にするエリザベス女王にしたら、絶対に赦せぬ暴挙である。貴族というのは血統が重要で、有色人種の血が混じるなど言語道断。将来のイングランド国王たるウィリアムに、異教徒で浅黒い異父弟や変な顔の妹がいたら、他のヨーロッパ貴族は陰でクスクスと笑うに違いない。満座の席で笑い者にされるなんて、生き恥もいいとこだ。息子の元嫁を斬首刑にしたいと考えても不思議ではない。(アン・ブーリンを処刑したヘンリー八世の例もあるから、王妃殺害も不可能じゃないだろう。)

  異常なことは他にもある。例えば、事故現場ではベンツが衝突でグチャグチャになっており、中にはダイアナやドイディが閉じ込められている。警察が到着したのが午前0時30分頃。駆けつけたレスキュー隊は午前0時44分に負傷したダイアナを車から引き出し、ストレッチャーに乗せると救急車で病院に運ぼうとした。既に午前1時30分近くになっている。ジャン・マルク・マルティノ(Jean-Marc Martino)医師によれば、緊急搬送されるダイアナは重傷を負っていたが、瀕死の状態ではなかったという。(Noel Botham, p.211) だから、緊急治療を受ければ、まだ助かるという可能性が残されていたのだ。ところが、信じられぬ「搬送」が行われてしまった。重症患者に振動を与えてはならぬということで、歩行速度と同じくらいのノロノロ運転。しかも、すぐ近くに幾つかの病院があったのに、救急車は一番遠いピテェ・サルペトリア病院(Pitié-Salpêtrière hospital)を目指していた。それでも、距離はたったの4マイル程だ。ようやく病院に着いて時計を見てみれば、午前2時6分になっていた。つまり、ダイアナ妃が事故現場から治療室に運ばれるまで、約1時間40分ほどかかったということだ。一部の者はこの“ゆっくり”とした「緊急搬送」に疑念を抱き、「ダイアナの治療が手遅れになるように、わざと呑気にしていたんじゃないか」と考えている。

Diana Mercedes 3Diana Mercedes 4








(写真  /  トンネル内で衝突事故を起こしたベンツ)

  第二の例は、事故現場の清掃作業だ。真夜中のアルマ・トンネル内で大事故が発生したから、破損した車の部品や粉砕されたガラス片が道路一面に散らばっていた。ところが、その六時間後にトンネル封鎖は解除され、衝突現場の反対車線に市の清掃車が入った。信じられないが、この清掃車は道路に洗剤と水を撒き、ブラシでゴシゴシと路面を洗っていたのだ。(Noel Botham,  p.225) 当時、パリには「ニューズウィーク」誌の特派員クリストファー・ディキー氏が居たそうで、彼は朝の7時頃に現場を訪れたとき、我が目を疑ったそうだ。普通の自動車事故でも、もっと慎重に捜査が行われるはずなのに、ダイアナの事故は軽くあしらわれていたからである。外国の王妃が死亡した事故の翌朝に、現場の道路が通行再開になるんなて前代未聞だろう。もし、日本で皇太子妃殿下、あるいは秋篠宮妃殿下が交通事故で亡くなった場合、事故現場の道路がどのような状態になるのか、警察官や裁判官、弁護士、法学者じゃなくても分かるだろう。証拠となる現場は総ての部外者を遮断した「結界」となり、超一流の鑑識と刑事だけが通行を許される。こうした特別捜査では、髪の毛一本、粉塵一つすら見逃さない入念な作業になるはずだ。たとえ交通事故と判断しても、「もしや?」という場合があるから、一切の疑問が残らぬよう調べるのが基本である。それくらい皇族の死亡事故は慎重に行われるものだ。

Street Cleaner 1Street cleaner 2







(写真  /  道路の清掃車)

  筆者は捜査権能を持たない一般人なので、ダイアナ妃の事故を「謀殺」とは断定できないが、だからといって偶然の「交通事故」とも思えない。余りにも“常識外れ”な捜査や手続きが多く見受けられるので、アンリ・ポールの酔っ払い運転とは認めることができないのだ。呆れてしまうけど、大抵の先進国では現場保存が鉄則なのに、それを無視して数時間後に清掃車がトンネル内に入ってしまった。これじゃあ、証拠隠滅」と疑われても文句は言えまい。本来なら、数週間くらいは封鎖され、徹底的な事故原因の究明が行われるはずである。メルセデス・ベンツを製造したダイムラー・ベンツ社だって、事故車を検査させてくれと英国当局に頼んでいたのだ。もし、本当に不注意による「自動車事故」ならば、どのようにベンツがよろめき、柱に激突したかコンピューターを使って再現できるし、分析結果を公表すれば、世界中の技術者や科学者から意見を聞くこともできるだろう。日本にだって交通事故の調査を請け負う専門家がいるから、必ず納得の行く説明がなされるはずだ。いい加減な「陰謀論」が横行するのは、きっちりとした科学的調査を行わないからだ。誰の目にも明らかな「物的証拠」を以て検証するのが捜査の定石である。事故の真相は調べて行けば行くほど確実になるはずだ。もし、その解明を恐れ、妨害あるいは否定する人がいれば、その方がよっぽど怪しい。

エリザベス女王による暗殺命令 ?

  イングランドの巷では、エリザベス女王かエジンバラ公爵が「暗殺」の指令を下したんじゃないか、と勘ぐる者がいるらしい。なぜなら、捜査の基本を無視した「捜査」が行われたからだ。たとえ、酔っ払い運転による過失事故でも、「外国勢力による偽装殺人じゃないか」と考えるのが、諜報組織の常識である。最初から「事故」と断定するのはおかしい。英国の王族は世界中のテロリストに狙われているから、自動車事故を装った「殺人」だってあり得る。トンネル内の様子を記録した監視映像が無いんだから、どんな事態だったのかを検証し、正確な原因を究明するのが普通じゃないか。日本人だってMI5やMI6の調査能力を分かっているはずだ。もし、英国の諜報機関がフル稼働して調査したら、どんな偽装殺人だって解明されてしまうだろう。それなのに、異例とも言える杜撰な捜査が行われたんだから、訝(いぶか)しんでも当然じゃないか。(事故がスコットランドヤードの管轄権ではないフランスというのもミソだ。国内で事故が起きれば、「厳密な」捜査をしなければいけないから。) 実際、イギリス国民の中には、「王室の誰かが介入したから、手抜き捜査になったんだ」と勘ぐる者がいる。それを裏付けるかのように、フランス側の捜査を指揮したジャン・クロードミュール(Jean-Claude Mules)署長は、誰だか判らない上級者から不可解な指令を受け、渋々従っていたのだ。

Queen & Duke 1Prince Charles 1








(左: エリザベス女王とエディンバラ公爵  /  右: プリンス・チャールズとカミラ夫人)

  仮に、エリザベス二世やフィリップ殿下が、ダイアナ妃の「暗殺指令」を下したとしても、筆者は非難しないし、君主として正当な義務を果たしたものと考えている。なぜなら、イングランド女王は王室の威光を守るのが務めなんだから、それを傷つける者を抹殺しても不思議ではない。筆者は無知ゆえに不幸な結婚をしたダイアナ妃を憐れむし、幼くして母親を亡くした王子に同情を惜しまない。しかし、王族、とりわけ次期国王の母となった事実を忘れて、自分勝手に振る舞う愚行は肯定できない。たとえ、プリンス・チャールズが不貞を犯し、カミラ・ボウルズとのヨリを戻しても、プリンセスの矜持と義務だけは維持するべきだ。もし、子供を産まず、爵位と国籍も棄てて、一人の平民として暮らすならよい。だが、彼女は王族の一員となってしまったのだ。王位継承者を産んだ以上、気ままな生活は諦めるしかない。

Diana & Harr 1Diana 6Prince William & Henry 1









(左: ウィリア王子を抱くダイアナ妃  / 中央: ダイアナ妃のポートレイト / 右: ウィリアム王子とヘンリー王子 )

  もし、女王による「暗殺」の認可が下りたとして、その裁決を知ったイギリス人や日本人は、非道な殺人を命じた女王を糾弾するかも知れない。いや、必ず非難するだろう。しかし、王とは血族・部族(kin)の首長(cyning)である。王家の血統を重視するエリザベス女王から見れば、異民族のエジプト人、しかも有色人種で異教徒の子がウィリアム王子と対等になるなんて我慢できない。アラブの混血児が英国の王族みたいに扱われるんだから、ダイアナを呪い殺したくなるのも理解できる。こんな事が罷り通れば、インド人やパキスタン人、ケニア人、モンゴル人の血が混じった英国貴族が普通になってしまうじゃないか。女王陛下には気の毒だけど、将来的にイングランドのアングロ・サクソン系国民は、アフリカ系とかインド系の王子や王妃を戴くことになるだろう。一方、「コスモポリタン」とか「地球市民」を掲げる左翼は万々歳。黒い肌をしたアフリカ系ブリテン人も、ようやく“自分たちの”王様を持てると大喜びだ。となれば、ユダヤ人の英国貴族と結婚した日本人でも、れっきとしたイギリス人貴族になれるかも知れないぞ。もっとも、日本国民は依然として「日系イギリス貴族」を「日本人」と見なすだろうが。

Mohamed al Fayed 2Diana & Dodi 1Prince Charles 2










(左: ドディの父親モハメッド・アル・ファイド  / 中央: 休暇を楽しむドディとダイアナ /  右: プリンス・チャールズ)

  まぁ、あり得ないけど、もし、ドディとダイアナの間に息子や娘が誕生していたら、英国のみならず世界中のマスコミが囃し立て、イングランドとエジプトの特殊な関係を云々するだろう。そして、左翼リベラル派の教育を存分に受けたウィリアム王子とヘンリー王子は、同じ子宮から生まれた赤ん坊を祝福するはずだ。父親のプリンス・チャールズや祖母のエリザベス女王、祖父のエジンバラ公は激怒するだろうが、世間に気兼ねして表面上、ドディとの混血児を受け容れるだろう。悔しいけど、「人種差別」というレッテルを回避するため、女王は不本意でもダイアナの子に祝福を与えねばならない。しかし、そんな事態になったら、末代までの恥辱だ。だから、それとなく側近に彼女の「謀殺」を命じたとしても非難できない。王室の名誉を守るためには、非情な手段を用いる時もある。ただ、将来、国王になったウィリアム王子は、自らの勅命で極秘ファイルの開示を求めるかも知れない。だからこそ、王室は総ての証拠を湮滅したのだろう。そうすれば、たとえウィリアム王子が暗殺を疑っても、事実の確かめようがないから安心だ。イギリス人というのは、あらゆる事態を想定して極秘作戦を立てるから、事件後の処理もうまい。うるさく嗅ぎ回る奴がいれは黙らせるか、密かに抹殺してしまうし、不都合な事実を隠すためなら偽情報を流して世間を惑わす。八百長報道なんか朝飯前。王室に仕える心理戦の達人は、、真実という「木の葉」を隠すためなら、子飼いの専門家やジャーナリストを動員して、巨大な「森」まで作る連中だ。気がつかないのは日本人だけ。

Diana 35Diana Funeral 2








(左: 一応、幸せそうなダイアナ妃  /  右: ダイアナ妃の葬儀を見送る家族)

  なんか、まるで「謀殺」があったように述べてしまったが、これはあくまでも推測に過ぎない。真相は依然として闇の中だ。ダイアナ妃の死亡事故には疑問が尽きないが、歴史学者が頼りとする公式文書が、英国政府による捏造という場合もあるから、事件を解明する学術書は出てこないだろう。ダイアナ妃は36歳で亡くなったが、人々の記憶には美しくて若いシンデレラとして残っているんだから、英国の大衆としては満足なんじゃないか。ただ、エリザベス女王が最後の審判でどう裁かれるのか興味がある。まさか、有罪を下す主イエズス・キリストが、不敬罪(Lèse-majesté)に問われることはないよね。




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