無敵の太陽

主要マスメディアでは解説されない政治問題・文化・社会現象などを論評する。固定観念では分からない問題を黒木頼景が明確に論ずる。

アメリカ政治

ビル・ゲイツが持つ裏の顔とユダヤ人の慈善活動家

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黒木 頼景
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支那を擁護する大富豪

Bill Gates & Warren BuffettBill Gates in Africa 4







(左 : ビル・ゲイツと盟友のウォーレン・バフェット  /  右 : アフリカで慈善活動に従事するビル・ゲイツとメリンダ夫人)
 
  武漢ウイルス騒動は、グローバリズムの中断をもたらしたが、それと同時に、グローバリストの闇浮き上がらせる結果となった。世界規模の感染拡大で米国や西歐は膨大な被害を受けてしまい、激怒したアメリカ人とヨーロッパ人は、ウイルス感染の初期段階を意図的に隠した習近平を厳しく非難し、天文学的な損害賠償を求めている。ところが、我が国は痴呆症の楽園と化しているのか、連日連夜、アベノマスク、PCR検査、医療崩壊、特別給付金の話題ばかり。公共の電波で私腹を肥やすテレビ局は、北京政府への非難が沸き起こらないよう、下らない三面記事で時間を潰し、国民の怒りが習近平様に及ばぬよう努力している。ホント、テレビ局の重役は支那人の銭か女を貰っているんじゃないか、と思えるくらいだ。

  ところが、米国にも“おかしな”奴がいる。それも、只のチンピラじゃない。巨大企業のマイクロソフト社を創業したビル・ゲイツ氏だ。彼は4月26日、CNNの報道番組に出演し、司会のファリード・ザカリア(Fareed Zakaria)からインタビューを受けた。その会話の中で、ザカリア氏が支那を批判すると、ゲイツ氏は同調せず、むしろ、“擁護”する発言を述べていたから驚く。ゲイツ氏曰く、人々は後知恵で色々な事を言うけど、「支那はパンデミックが発生した初期段階で“正しい事をたくさん”したんだ !」、と。さらに、彼は世界保健機構(WHO)に関しても“代理人”のように振る舞い、「そりゃあ、後々になって振り返れば、WHOはもっとマシなことを出来たんじゃないか、と言えるけどさぁ」と弁護に廻り、WHOほどCDC(米国の疾病対策センター)と密接に連携して動いた機関は他に無いんだよねぇ」と述べていた。("Bill Gates defends China's COVID-19 response, says it did lot of things right", The Week, April 27, 2020.)

  もし、ビル・ゲイツのことを知らない日本人がいたら、「こいつ、朝日新聞に傭われたアメリカ人か?」と思ってしまうだろう。それも、そのはず。ゲイツ氏は支那を守るため反撃に転じ、武漢ウイルスに取り組んむ合衆国政府を批判し、その対応を「殊のほかマズかった(particulary poorly)」と評価した。さらに、彼は支那共産党を擁護すべく、北京政府への非難は「焦点ずらしだ(distraction)」、と述べていたのだ。("COVID-19 : Bill Gates defends China, calls blame-game a distraction", WION, April 27, 2020.) たぶん、支那人を庇いたいゲイツ氏は、習近平の責任をうやむやにしたかったのだろう。江沢民の傭兵みたいな河野洋平じゃないけど、彼はウイルスの発生源を曖昧にしたいのだ。リベラル派のアメリカ人は、習近平を槍玉に挙げるトランプ大統領に反撥しているが、「新型コロナウイルス」を「チャイナ・ウイルス」と呼ぶトランプ氏は正しい。

  ところが、ゲイツ氏はこれに反対し、3月19日、自分のツイッターに意見を投稿し、「我々はこれを支那ウイルスと呼ぶべきではない(We should not call this Chinese virus.)」と表明したのだ。もう、呆れる程の支那贔屓だが、北京政府にとっては“有り難い”著名人だ。早速、支那の対外テレビ局「CGTN(China Global Television Network)」はゲイツ氏をゲストに招き、その貴重な御意見を配信した。(この「CGTN」は、「中国中央電視台」が傘下に収める世界ネットワーク部門。つまり、対外政治工作用のプロパガンダTV局ということだ。)

  ついでに言えば、「武漢肺炎」とか「武漢ウイルス」という言葉を避ける日本人の方も間違っている。もし、このまま「コロナ」という省略語を用いれば、後の世代は、この流行病がどこで発生し、どこから拡散したのか判らなくなる。おそらく、北京政府に“弱み”を握られた幹部がテレビ局内にいるんだろう。一般国民は気づいていないが、支那人は自分の責任を曖昧にすべく、「日本病毒(ウイルス)」と呼んで他国に責任転換している。まったく、図々しいというか、芯から悪質な民族だ。

「チャリティー」に励むユダヤ人

  「慈善活動」と言えば“聞こえ”がいいけど、慈善家の全てが無償の愛を与えている訳じゃない。中には“更なる儲け”を求めてボランティア活動に勤しむ連中がいる。とりわけ、「銭ゲバ」から「天使」に変身したユダヤ人は何となく怪しい。ユダヤ人の大富豪は高邁な理想を掲げて貧しい人々に施しを授けるが、その根底にはグローバリズム(世界統一)やマモニズム(拝金主義)が流れているので、一般人はうっかり信用すると痛い目に遭う。「オープン・ソサエティ財団」を創設したジョージ・ソロスなどは、アメリカ以外でも慈善活動に熱心だが、彼の出身国であるハンガリーでは蛇蝎の如く嫌われている。ハンガリーの愛国者はソロスの危険性を察知し、政治家と共に「ユダ公は出て行け !」と大合唱していたくらいだ。

Mark Zuckerberg 1Dustin Moskovitz 2Justin Rosenstein 3








(左 : マーク・ザッカーバーグ / 中央 : ダスティン・モスコヴィッツ  / 右 : ジャスティン・ローゼンシュタイン )

  「銭が動くところにユダヤ人あり!」というのは歐米での常識だ。西歐人でも「銭儲け」となれば、ユダヤ人とツルむことは多い。こうした癒着はチャリティー活動でも同じで、ビル・ゲイツはユダヤ人の慈善家とも親しく、共同歩調を取っている。例えば、マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)の相棒で、「フェイスブック」の共同創設者であるダスティン・モスコヴィッツ(Dustin Moskovitz)はゲイツと意気投合していた。不思議なことに、日本ではあまり知られていないが、モスコヴィッツ氏の純資産は約140億ドルもあるそうで、「フェイスブック」社を去った後、ジャスティン・ローゼンシュタイン(Justin Rosenstein)と一緒に「Asana」という会社を設立している。「もしかしたら・・」と勘ぐる読者は『無敵の太陽の』常連かも知れない。まさしく、このローゼンシュタインもユダヤ人。彼は「Asana」を創設する前、「グーグル(Google)」社に勤めており、生産管理を担当するソフトウェアー・プログラマーだった。テレビ局や映画・娯楽業界、金融街、出版業界などを見れば判るけど、ユダヤ人というのは同胞と組んで銭儲けをする場合が多い。

  十年くらい前のことだ。ビル・ゲイツと親友の大富豪であるウォーレン・バフェット(Warren Buffet)は、慈善活動を更に拡大すべく、他の大富豪に向かって「Giving Pledge(贈与の誓い)」への参加を呼びかけた。この運動が掲げる誓約は、賛同者は死ぬ前に少なくとも財産の半分を喜捨するという内容であった。アメリカの庶民だと、「資産の半分も他人にあげちゃうの?!」と唖然とするが、お金持ちは別。奇人、変人、宇宙人か鳩山由紀夫みたいな人種だ。彼らと比べればジミー大西なんか常識人。信じられないけど、この誓約に参加する者が続々と現れたので本当に驚く。でも、その賛同者リストを見ると、ユダヤ人がゴロゴロいるから更に驚愕だ。

Michael Bloomberg 2Charles Zegar 11David Rubenstein 3Ronald Perelman 1








(左 :  マイケル・ブルムバーグ  /  チャールズ・ゼガー  /  デイヴィッド・ルーベンシュタイン /  右 : ロナルド・ペレルマン)

  例えば、ニューヨーク市長を務めたマイケル・ブルムバーグ(Michael Bloomberg)、このプルムバーグと一緒に「Bloomerg L.P.」を創設し、自らの財団「Zegar Family Foundation」を率いるチャールズ・ゼガー(Charles Zegar)、「オラクル(Oracle)」社の会長を務めるラリー・エリソン(Larry Ellison)、「カーライル・グループ(The Carlyle Group)」の共同創設者で、「スミソニアン・インスティテュート」の会長を務めるデイヴィッド・ルーベンシュタイン(David Rubenstein)、「MacAndrews & Forbes Incorporated」を買収した金融資本家のロナルド・ペレルマン(Ronald Perelman)、「アイカン・エンタープライズ」の創設者で「Federal Mogul」の会長を務めるカール・アイカン(Carl Celian Icahn)、数学者にしてヘッジファンド・マネージャーとなった「ルネサンス・テクノロジー」社の創設者ジム・サイモンズ(James Harris Simons)などが挙げられる。

Larry Ellison 1Carl Icahn 2Jim Simons 1








(左 : ラリー・エリソン  / 中央 : カール・アイカン  /  右 : ジム・サイモンズ )

  他には「バーグルーエン・ホールディングス(Berggruen Holdings)」を率いる創設者のニコラス・バーグルーエン(Nicholas Berggruen)が挙げられる。彼はドイツ系ユダヤ人で、アメリカとドイツの二重国籍者であるらしい。この裕福な投資家は藝術家のパトロンらしく、アメリカ国内のみならずドイツでも美術館を支援しており、ベルリンにも「バーグルーウン・ミュージアム」を持っている。また、彼は政治活動にも深く関わっており、「外交評議会(CFR)」や「大平洋国際問題政策評議会(Pacific Council on International Policy)」、「ブルッキングス国際問題諮問委員会(Brookings International Advisory Council)」、「世界経済フォーラム(World Economic Forum)」のメンバーにもなっているのだ。

Nicholas Berggruen 2Michael Milken 8Cari Tuna 2








(左 :  ニコラス・バーグルーエン /  中央 : マイケル・ミルケン /  右 : カリ・トゥナ)

  ユダヤ人の慈善家はたくさんいるが、「Giving Pledge」に「ジャンク・ボンドの帝王」で知られるマイケル・ミルケン(Michael Robert Milken)が名を連ねているでギョッとする。日本でも彼の悪名は轟いているが、このミルケンときたら根っからの「悪人(ワル)」で、金融証券業界に身を置きながら、インサイダー取引、恐喝、詐欺、脱税幇助、とやりたい放題。しかし、こうした悪行がバレで裁判沙汰となり、10年の禁固刑を受けたが、様々な司法取引で2年に短縮されてしまった。また、トランプ大統領が誕生すると、ホワイトハウスの側近がミルケンを赦免するようトランプに働きかけたので、この悪徳ビジネスマンは大統領の恩赦を貰うことができた。暗黒面に堕ちたダースベーダー卿だって死ぬ間際に“やっと”改悛したというのに、ミルケンは端っから不正行為を気にせず、訴訟前から様々な非営利団体を作っていた。例えば、彼は1982年に兄弟のローウェル(Lowell)と共に「ミルケン・ファミリー財団」を創っていたし、「ミルケン研究所(Milken Institute)」も拵えていた。ミルケンは癌の治療に熱心で、癌研究に取り組む「Prostate Cancer Foundation」やシンクタンクの「Foster Cures」も創設していたというから、お金持ちは矢鱈と医療に食い込みたがる。そういえば、ロックフェラー財団も医療に多大な関心を寄せていた。野口英世の伝記を読むとよく分かる。

Cari Tuna & Dustin Moskovitz(左  /  ダスティン & カリ・モスコヴィッツ夫妻)
  「フェイスブック」の創設者であるマーク・ザッカーバーグとダスティン・モスコヴィッツも「Giving Pledge」に参加し、その財産の半分を贈与することを誓っていた。このダスティンには慈善活動におけるパートナーがいて、それが元の恋人で妻となったカリ・トゥナ(Cari Tuna)である。カリ夫人は元々ジャーナリストで、『Yale Daily News』や『Wall Street Journal』の記者を務めていた。イェール大卒の才女は、経済やテクノロジーのみならず、同性愛問題やエスニック文化も取り上げるリベラル派ときている。彼女は世のため人のために何か出来ないかと考える中で、ダスティンと出逢ったそうだ。ゴシップ雑誌によれば「ブラインド・デート」で知り合ったそうだが、ダスティンが持つ巨万の富を目にすれば、誰だって目が眩んでしまうだろう。カリは迷いもなく、このユダヤ人と結婚することにした。

Peter Singer 2(左  / ピーター・シンガー  )
  そのカリ夫人が暗中模索の中で手にしたのが、ピーター・シンガー(Peter Singer)による『The Life You Can Save』という書物だ。(Marc Gunther, "Giving in the Light of Reason", Stanford Social Innovation Review, Summer 2018.) シンガーは「効果的な利他主義(Effective Altruism)」の提唱者で、ビル・ゲイツやウォーレン・バフェットを称讃している。ただし、彼もユダヤ人ときている。高邁な理想を掲げるユダヤ人とくれば「山師」のような匂いが漂ってくるが、シンガーは最大公約の善を理想とする功利主義者。しかも、無神論の哲学者であるというから、如何にもユダヤ人らしい。そして、「またかよぉ~」とウンザリするが、彼はホロコーストで亡くなった祖父母を「売り」にしていた。もう、ユダヤ人は「ホロコーストの犠牲者」が両親や祖父母、親戚にいれば矢鱈と自慢するが、死因が銃殺なのか病気、事故なのか、それとも“とばっちり”で死んだのかを明確にせず、一色単に「悲劇の民族」に仕立て上げるからタチが悪い。多くの場合、死因が不明なので、ガス室で殺された事を臭わせている。

Holden Karnofsky 1Eli Hassenfeld 1









(左 :  ホールデン・カルノフスキー / 右 : エリ・ハッセンフェルド )

  ユダヤ人がユダヤ人の思想に影響を受けるのは納得できる。女房とタッグを組むダスティン・モスコヴィッツは、シンガーの本を読んで自分の財産を有意義に使おうと決心したそうだ。そこで、モスコヴィッツ夫妻は「Good Venture」という組織を創設し、慈善活動に乗り出した訳だが、彼らのチャリティーには「GiveWell」という別のユダヤ人組織が加わってきた。この「GiveWell」という慈善団体は、2007年にヘッジファンド会社に勤めていたホールデン・カルノフスキー(Holden Karnofsky)とエリ・ハッセンフェルド(Eli Hassenfeld)により創設された。(当初は「GiveWell Labs」という名称だったという。) もう紹介するのも厭だけど、カルノフスキーとハッセンフェルドは共にユダヤ人。彼らはヘッジファンド会社の「Bridgewater Associates」で働いていた時、「The Clear Fund」という基金を創って慈善活動を始めていたという。その後、二人は会社を辞めて慈善活動に専念するが、2012年に「Good Ventures」と提携したことで、モスコヴィッツが主要な献金者となった。やがて「Good Venture」と「GiveWell」は共同作業を始め、「オープン慈善プロジェクト(Open Philanthropy Project)」という事業を設立し、世界中の貧困、犯罪防止への改革、科学技術の促進、農業分野の改善、動物愛護、人権問題などに取り組んでいるそうだ。

David Roodman 2Ruth Levine 1George Soros 001Karl Popper 1








(左 :  デイヴィッド・ルドマン / ルース・レヴィン  /  ジョージ・ソロス  /  右 : カール・ポッパー)

  ちなみに、ハッセンフェルドが影響を受けた本もシンガーの『The Life You Can Save』であったという。その他だと、デイヴィッド・ルドマン(David Roodman)の『Due Diligence : An Impertinent Inquiry into Microfinance』やルース・レヴィン(Ruth Levine)の『Millions Saved : Proven Success in Global Health』であるそうだ。(Nico Pitney, "That Time A Hedge Funder Quit His Job And Then Raised $ 60 Million For Charity", THe Huffington Post, March 26, 2015.) 偶然なんだろうが、ルドマンもレヴィンもユダヤ人の知識人で、ハッセンフェルドばかりじゃなく多くのリベラル派を魅了している。そういえば、ジョージ・ソロスが影響を受けた『開かれた社会とその敵(The Open Society and its Enemies)』を書いたカール・ポッパー(Karl R. Popper)もユダヤ人だった。(ソロスの財団名「オープン・ソサエティー」はこの書名から由来する。) ホッパーはオーストリア・ハンガリー帝国時代のウィーンに生まれユダヤ人。彼はユダヤ人の親を持っていたが、キリスト教に改宗していたので、信仰の面ではプロテスタントのキリスト教徒になっていた。ドイツでナチスが台頭すると、危険を察知したポッパーはニュージーランドへ逃れカンタベリー大学で研究生活を送り、その後、ブリテンへ渡ってロンドン大学(London School of Economics)を生活の拠点としていた。

ビル・ゲイツのチャリティーには裏がある

Bill & Melinda Gates 2Warren Buffet 3








(左 :  ビル&メリンダ・ゲイツ夫妻 / 右 : ウォーレン・バフェット )

  ユダヤ人の大富豪と連帯するビル・ゲイツ夫妻は世間の賞賛を浴びているが、ゲイツ氏の温情は必ずしも「無償の愛」ではない。「ビル&メリンダ財団」はこれまで1万9千件もの寄附を行ってきたが、その中には「利益目的」らしい献金もあるそうで、税控除の対象となる20億ドルが私企業に流れていたのだ。例えば、製薬会社の「グラクソ・スミス・クライン(GlaxoSmithKLine)」、日本にも支社がある食品や家庭用品の大手メーカーである「ユニリーヴァ(Unilever)」、有名なコンピューター会社の「IBM」、「NBCユニヴァーサル・メディア」などである。ゲイツ財団は表面上“非営利的”な慈善活動に勤しむが、その裏で関連企業に投資を行い、財団の運用資金を増やしている。例えば、2014年、ゲイツ財団はデジタル金融システムを促進するため、ケニアのマスター・カード関連会社に1千900万ドルの献金を行った。一般人からすれば、この慈善行為は後進国の経済支援に思えるが、巨大クレジット・カード会社の「マスター・カード」からすれば、未開拓地域における顧客の獲得に他ならず、裏口からの市場独占になりかねない。また、マスター・カード社に対する献金は盟友のウォーレン・バフェットへの支援にもなっていた。というのも、バフェット氏が運営する投資会社「バークシャー・ハザウェイ(Berkshire Hathaway)」が、恩恵を受けるマスター・カード社の株を保有しているのだ。 (詳しくはLinsey McGoey著『No Such Thing as a Free Gift』を参照。) これじゃあ、親しい会社を通しての間接的な投資じゃないか。

  確かに、継続的な慈善活動を展開する為には、財団の資金を維持しなければならないが、ゲイツ財団の“献金先”を調べてみると首を傾げたくなる企業名が目につく。例えば、ゲイツ財団が渡した「寄附(投資額)」は以下の通り。(Tim Schwab, "Bill Gates' s Charity Paradox", The Nation, March 17, 2020.)

  LG                      5,300万ドル
    Takeda                2,300万ドル
    Pfizer                  1,650万ドル
    Novartis              1,150万ドル
    Teva                   1,140万ドル
    Merck                    940万ドル
    Sanofi                    350万ドル

  税控除待遇を受ける慈善団体は、非営利活動の寄附が原則なのに、ビル・ゲイツは法の網を潜り抜けて利益を狙っているんだから悪質だ。ゲイツ氏は医療活動ばかりでなく、教育分野への寄附も行っていたが、大量の資金を流す先が利害関係者なんだから、眉を顰めるアメリカ人がいても不思議じゃない。例えば、「レイクサイド校(Lakeside school)」への寄附は注目に値する。ワシントン州のシアトルで生まれたゲイツ氏は、同州にあるプレップ・スクールの「レイクサイド校」に通っていた。コンピューターに興味を持った少年は、同校の先輩でワシントン州立大学に通っていたポール・アレン(Paul Allen)と出逢う。そして、1975年、この二人は後に世界企業となる「マイクロソフト」社を設立する。ゲイツ氏はこの母校を気に入っていたのか、長女のジェニファー(Jennifer)と息子のローリィ(Rory)、次女のフィービィ(Phoebe)を通わせ、4千万ドルの寄附金を渡していたのだ。(Tanza LOudenback, "Bill Gates' kids may not inherit his fortune, but he is setting them for success in other way", Business Insider, November 28, 2017.) ゲイツ氏はその莫大な財産を娘達には相続させないと公言していたが、やはり我が子は可愛いから、子供への投資は当然だろう。もしかしたら、将来、この子供達が財団の管理者になるかも知れない。

Bill Gates & children 3Lakeside school 5








(左 : ゲイツ夫妻とその子供達  / 右 :  レイクサイド校の校舎と校庭)

  ゲイツ氏が後進国の庶民を病気や貧困から救おうと考えるのは理解できるが、その心意気には薄汚い下心が隠されているようだから、全面的には肯定できない。なるほど、彼が武漢ウイルスを予防するワクチンの開発や医療設備に大金を投じるのは素晴らしい。だが、その慈善行為には製薬会社との連携が見え隠れする。もし、ゲイツ財団が投資する製薬会社が新薬の開発に成功すれば、全世界の市場で販売することになるから、企業の株は高騰するし、配当金だって高額になるだろう。また、各国の政府が購入者になるから大量のワクチンや治療薬が捌けるし、貧乏な第三世界だってその「おこぼれ」に与ることができる。国連やNGOに巣くう左翼分子が救済の輿論を喚起するから、彼らは濡れ手で粟の支援金を得ることができるだろう。何しろ、歐米諸国には人道主義を唱える知識人や科学者、銭は出さないが口は出すリベラル派もウジャウジャいる。ちょいとピンクなミュージシャンも売名行為で「アフリカ人を救え !」と合唱するから、巨額の海外支援金が拠出されてしまうのだ。医療物資を販売する国際企業は、こうした掩護支援を受けるから、黙っていても大儲けとなる。

Paul Allen & Bill Gates 1Paul Allen & Bill Gates 3








(左 : 学生時代のビル・ゲイツとポール・アレン  / 右 : 「マイクロソフト」 が巨大企業になった頃のゲイツとアレン)

  ゲイツ氏のような慈善活動家は、美しい言葉で西歐諸国の輿論を動かす。美辞麗句に酔った民衆は、ここぞとばかりに「善人」を演じるから、地元の議員もこれに反応する。かくして、一票乞食の票田を狙う政治家が重い腰を上げ、人道支援に邁進する。しかし、そこには「甘い蜜」もあるから、その香りを嗅ぎつけた議員は、積極的に国家予算をアフリカやアジアへ献上し、支援金は天井知らず。たとえ限界があっても、基本的に鰻登り。(何となく鈴木宗男を思い出す。) 公金という砂糖に群がる蟻は他にもいる。例えば、大手の医療機器メーカーは高額な機械を輸出できるし、「ボランティア」を自称するNGO職員も、その海外援助にタカって放蕩三昧。ところが、先進国の民衆は一旦流出した税金には関心が無いから、第三世界でどんな使い方をされているのか分からない。国連の黒人職員なんか、一族郎党で支援金にタカるから、アフリカの庶民に届くお金は極僅かになっていたりする。

  ビジネスマンを引退して慈善活動家になる人が全て「いかがわしい者」ではないが、こうした善人は往々にして、巨額の資金で他人を動かす喜びに魅了されてしまう。政治家でも同じ世論操作を味わえるが、選挙という厭な洗礼を受けねばならないので、「こうしたドブ板選挙は御免だ !」となる。だから、財団を創って上空から支配した方がいい。財団というのは租税回避の有効な手段であるが、自分の意思で他人を動かせるという醍醐味があるし、神様になったような気分も味わえるから最高だ。特に、リベラル派の大富豪は革命家に近い感情を持っているので、社会改革に没頭する性癖がある。したがって、左翼思考の強いユダヤ人が、ビジネスマンや大富豪に飽きて慈善家になるのも当然だ。

  次回はゲイツ氏が関与した医療活動と彼に同調するリベラル派を紹介したい。



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赤い教皇が君臨するローマ

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左翼が浸透するカトリック教会

Pope Francis 3Pope Francis family









(左 : 来日したフランシス教皇  /  右 : フランシス教皇の家族)

 今月、ローマ教皇のフランシスが来日し、被爆地である広島と長崎を巡礼した。朝日新聞を始めとする主要メディアは、「いょっ、大統領 !」ではなく「待ってました、教皇様 !」と、まるで「平和の使者」が訪れたかの如く大はしゃぎ。日本の総人口に占めるキリスト教徒の割合なんて1%にも満たないのに、反日メディアときたら、俄(にわか)ファンのキリスト教徒気取り。毎度の事だから仕方ないが、彼らは“お気に入り”の外国人が現れると天皇陛下よりも崇め立てる。NHKやTBSを筆頭に、皇后陛下の件では、有ること無いこと、妄想まで持ち出して、ケチョンケチョンに叩きまくったくせに、「慰安婦(正確には「戦時娼婦」または「鮮ピー」)」と称する鮮人ババアが来日すると、大財閥の社長並にVIP待遇だ。左翼の本店は東京や大阪にあっても、心の故郷はアジアの何処かにあるんだろう。

  「宗教団体は現世ではなく、“来世”とか“あの世”に専念しろ !」、というのが筆者の主張である。死んだ人間が天国に昇天しようが、冥府に墜落しようが、世俗に生きる一般人にはどうでもいい事。悟りを開いて仏になった人が羨ましければ、死ぬほど修行して解脱すればいいし、読経や写経で救われるんなら、百万回も繰り返せばいいじゃないか。誰も止めやしないし、自宅でヨガに耽っても構わない。「お腹の脂肪よ、脂肪 ! どこか遠くへ飛んで行けぇぇ~!」と下腹をこすりながら、ダイエットに励むオバちゃんだって居るじゃないか。しかし、世俗の政治(まつりごと)は別。坊主や牧師が戦没者の魂を救済するのはいいけど、戦闘機や潜水艦の配備や核兵器の開発に口を挟むべきではない。シナゴーグやモスクで平和を祈るのは勝手だが、参謀本部の作戦会議にラビやイマームは不要で、必要なのは冷徹な計算ができる戦略家の方である。フランスで「カルト宗教」と評された創価学会が公明党をつくり、派遣議員を通して政治に介入した結果、どれ程の被害が出たことか。日本の内政・外政で生じた損害は測り知れない。

  左翼活動家やマルキストは、憎い社会を変革すべく、様々な組織、業界、コミュニティーに浸透する。カトリック教会も例外ではない。第二次世界大戦の前、共産主義者の夢は暴力革命を以て政府を転覆することだった。しかし、武闘派のマルキストは民衆の支持を得られず、その勢いは徐々に衰退し、特殊な集団のままで冷戦終結を迎えてしまった。ところが、文化破壊型のマルキストは民間企業の国有化とか、計画経済の実行という方面に邁進せず、いつまでもこじれる人種問題とか性差別、人権、労働条件の改善、原発の停止、徴兵制反対、環境保全などの方面に特化し、ソフトな共産主義運動に努めた。彼らの大半は大学教授とか人権派弁護士、労働組合貴族、新聞社の論説員、テレビ局の重役に変身したが、一部の者は宗教組織に潜り込み、牧師や坊主になって左翼活動を続けていたのだ。

  したがって、妙に左巻きの坊主が跋扈(ばっこ)していても不思議じゃない。なるほど、東京のボロ長屋にアジトを構え、仲間と一緒に貧乏生活を続けるより、安定した収入と尊敬される身分で暮らした方が遙かにいい。しかも、宗教法人の隠れ蓑を持ては、優遇税制でジャンジャンお金が貯まるし、高級車を見せびらかして女の子をナンパすることだって出来る。ベトナムやタイから来た仏教徒はビックリしちゃうけど、日本の坊主は出家していても、いつの間にか女房子供をもうけて世帯主になってしまう。一般信者には「煩悩を捨てなさい」と説教するくせに、本人は金と女で慾にまみれ。暇なときでも、戒名料の値段設定で悩んでいる。坊さんは高額の戒名料を取っているが、消費税をちゃんと納めているのか? (たぶん、課税対象にはならないと思う。まさか、100万円の戒名料に消費税を上乗せして、110万円を請求する坊主は居ないよねぇ~。)

Shiroyanagi 1( 左 / 白柳誠一枢機卿 )
  話を戻す。カトリック教会の聖職者には、左翼分子が結構混じっている。有名なのは東京の大司教から枢機卿になった故・白柳誠一で、共産党の不破哲三や社民党の福島瑞穂と同じく、護憲を訴える「九条の会」に名を連ねていた。この枢機卿は赤い法服を着ていたが、頭と心も真っ赤に染まった紅レンジャー。キリストに仕える司祭というより、代々木の共産党本部に勤務する従軍牧師みたいだった。ちなみに、カトリック教会で最も邪悪なのは、「日本カトリック正義と平和協議会」という下部組織で、同志社大学の神学部を出た黒ヘルが就職しているのか、と間違えるほど、極左分子の巣窟となっている。司教の松浦悟郎なんて、隠れキリシタンじゃなく、隠れコミュニストじゃないか、と思えるくらいだ。カトリック左翼について述べると長くなるから割愛するが、彼らは反日史観で南鮮人とタッグを組み、日本の歴史教科書をねじ曲げるべく、共同作業に熱心だった。彼らが作成した政府への嘆願書なんて、遠回しの言葉で包んだ左翼のアジビラだ。本当にキリスト教徒なのか、と疑いたくなるような文面で、良識的なカトリック信徒が見たら腰を抜かして驚くだろう。

  凋落したとはいえ、朝日系列の『論座』も、フランシス教皇の来日を歓迎していた。この没落ネット雑誌は、東京大司教区を担当する菊地功(きくち・いさお)大司教を招き、自己宣伝を兼ねた提灯記事を書かせていた。菊池大司教によれば、ヴァチカンの教皇様は、核兵器の廃絶のみならず、様々な社会問題にも関心があるそうだ。例えば、水資源の確保とか森林伐採による自然破壊といった「環境問題」にも心を痛めているんだって。あれっ、まるでYMOの坂本龍一みたいじゃないか。快適な暮らしをしながら、地球に優しい「エコ」を“売りモノ”にする偽善者は、国籍・民族を問わず、何処にでもいるものだ。そういえば確か、坂本氏はYMO時代、整髪料と化粧品で“おめかし”に夢中だった。今では信じられないけど、彼は大量の電気を浪費しながらキーボードを演奏していたミュージシャン。でも、原発はもとより、化粧品の製造工場だって莫大な電気を使い、汚染水も排出していたが、それは“小さな問題”でスルーしてもよいものなのか? 彼が乗っていた高級車や音響機材を運ぶトラックも、大量の石油を消費していたはずだが、こうしたエネルギーの浪費はOKなんておかしい。ヨーロッパへ演奏旅行した時も、ジェット旅客機じゃなく、手漕ぎボートで渡航すべきじゃなかったのか。

Kikuchi 11(左  /  菊地功大司教)
  世界中にあるカトリック教会は、その名が示す通り「普遍的な教会」で、国籍や民族を問わず誰でも信者になれる。ゆえに、カトリック信徒はイスラム教徒と同じく、根本的に“グローバリスト”で、国家よりも教会(信者の共同体や宣教組織)を優先し、国境を飛び越えることに躊躇は無い。菊地大司教はフランシス教皇に同調し、先進国が移民や難民を受け容れるべきと思っている。この大司教様によれば、フランシス教皇も移民の仲間だ。彼の両親はイタリアからアルゼンチンに渡ってきた“移民”であり、教皇自身、「移民」という意識が強いらしい。(菊地功 「ローマ教皇フランシスコの日本への思い」、『論座』、2019年10月27日)

  さらに、菊池大司教によれば、キリスト教徒は「地上を旅し続ける民」であるそうだ。なぜなら、最終的な安住の地は、「天主のもと」にしかないからである。普通の日本人には信じられないけど、地上に生きるカトリック信徒には安住の地が無いそうで、国境を越えてあちこちを彷徨(さまよ)う“永遠の旅人”であるらしい。(でもさぁ、日本のカトリック信徒は、ちゃんと自宅を構え、固定資産税を払っている。何割かの信徒は、多額の住宅ローン組んでいるのに、それでも「仮の住まい」なんて、本当におかしい。 キャプテン・ハーロックやクィーン・エメラルダスじゃあるまいし、日本のキリスト教徒はアルカディア号に乗って宇宙を旅する海賊じゃないぞ。神父様は「天に宝を」とおっしゃるが、ヒラ信徒は将来に備えて長期国債や純金積み立て口座を持っている。)

  菊地大司教の記事で目が釘付けになるのは、「れいわ新選組」の山本太郎を褒めていたことだ。この大司教様は生命至上主義者らしく、若者の自殺や高齢者の孤独、不法移民のハンガー・ストライキなどを取り上げ、「いのち」の大切さを懇々と述べていた。そして、「いのち」の尊厳を重視する大司教は、共産党と気脈を通じる山本太郎に言及し、「いのち」を懸ける勇者のように扱っていたのだ。菊地大司教は、障碍者二名を政界に送り込んだ山本太郎に感激し、この俳優党首こそ「いのち」を根底に置いた政治家と評価する。「れいわ新選組」には庶民からの寄附が集まり、ポケットに数百円しかない人までが、その小銭を差し出したというので、大司教様は感銘を受けたそうだ。こんなのは斉藤まさし(本名 / 酒井剛)あたりが企画した演出なんじゃないか。菊地氏が知っているのかどうか判らないが、この斉藤は市民の党を率いて菅直人や反日議員を支援した札附きの極左分子だ。それなのに、この大司教ときたら、田舎芝居を演じる山本太郎をベタ褒めし、彼がどうして人気者になったのかを述べていた。

  それは山本氏が、政治に「いのち」の問題を持ち込んできたからであるという見方もできます。そしてそれを、決まり切った文句ではなく、聞く人の心に落ちる、まさに「生きた言葉」で語りかけたからではなかったかと思います。

  いやぁぁ~、本当に参った。共産党の志位や小池が聞いたら、膝を叩いて感激するんじゃないか。カトリック教会の大司教が共産党推薦の政治家を支援するなんて、おぞましい、じゃなかった「素晴らしい連携」である。でも、昇天された渡部昇一先生はどう思っているのか。もし、渡部先生がご存命なら、きっとチャンネル桜で菊地大司教の記事を取り上げたことだろう。

Roger Mahony 1(左  / ロジャー・マホーニー枢機卿 )
  とにかく、菊地大司教は積極的な移民推進派らしく、日本国民と日本政府に移民や難民を受け容れるよう暗に求めている。何しろ、「国籍や民族によらず誰もが旅人」であるというから、飢えた旅人を助けるように、我が国へやって来る外国人を“厄介者”として排除せず、慈悲の心を以て助けるべきだと諭(さと)す。だが、グローバリスト教皇の移民容認論は、歐米諸国でも論争を呼び起こしているそうだ。例えば、米国には毎年、大勢のヒスパニック移民やアフリカ難民が押し寄せ、様々な社会問題を引き起こしているが、カトリック教会の高位聖職者は被害を受ける白人をよそに、“哀れ”な外国人に救いの手を差し伸べるよう根気強く説いている。とりわけ、ヒスパニック移民がウジャウジャいるカルフォルニアでは、移民受け容れの政治的圧力が強く、ロジャー・マホーニー(Roger Mahony)枢機卿などは、南米移民の支援に熱心だった。これには、保守派のカトリック知識人も反撥し、枢機卿や大司教の政治介入に苦言を呈していた。

Jose Gomez 2(左  / ホセ・ホレイショ・ゴメス大司教 )
  しかしながら、カトリック教会の変質は防ぎようがなく、ヒスパニック勢力に靡く一方である。マホーニー氏は枢機卿になる前、ロサンジェルスの大司教を務めていたが、2011年、彼が退任すると、ヒスパニック系のホセ・ホレイショ・ゴメス(José Horacio Gómez)が大司教の座に就くことになった。「全米カトリック司教会議(USCCB)」の議長も務める、この新任者はメキシコ生まれの人物で、同胞の入国や帰化を「最優先課題」に掲げる元移民だ。ゴメス大司教は1987年に米国にやって来て、1995年にアメリカ国籍を取得したという。自分の子供時代を重ねているのか、この司祭はたとえ不法移民の子供であっても、子供には罪が無いから帰化を許すべし、という考えらしい。確かに、カトリックの司祭からすれば、合衆国の法律よりも憐れな信者の方が大切で、世俗の規則なんか教会の将来と比べれば二の次、三の次、四番目の附け足し程度。カッパの屁よりも軽い、ときている。

「マルキスト」容疑のローマ教皇

Karl Marx 1Pope Francis 7Lenin 1








(左 : カール・マルクス  / 中央 : 若い頃のフランシス教皇  / 右 : ウラジミール・レーニン )

  もう一つ、カトリック教会には重大な問題がある。それは、教皇のフランシスに「マルキスト左翼」の疑惑があるのだ。もちろん、聖ペトロの後継者となったヨルグ・ベルゴリオ(Jorg Bergoglio / 教皇の本名)は、マルクス主義に反対していると表明するが、左翼思想の人々を糾弾することに関しては拒否している。(Adam Withnall, "Pope Francis says he's not a Marxist -- but knows lots of good people who are", The Independent, 15 December 2013.) フランシス教皇は言う。「マルクス主義のイデオロギーは間違っている。しかし、私は今まで、多くの善きマルキストを見てきた。だから、不愉快になることはない」、と。まっとうな日本人だと、「えっ、善良なマルクス主義者って・・・・誰なんだ? まさか、向坂逸郎(さきさか・いつろう)とか河上肇(かわかみ・はじめ)、福本和夫(ふくもと・かずお)とかじゃないよねぇ~」と呟きたくなる。今の高校生だと、「この人達・・・誰?」と尋ね、キョトンとしてしまうが、古株の共産党員にとっては昔懐かしの超有名人。向坂はマルクス主義文献の蒐集家としては日本一だし、河上は近衛文麿が憧れたマルキストの大御所で、『貧乏物語』の作者。福本は「福本イズム」で知られる共産党の理論家。詳しくは、元共産党幹部の筆坂秀世にでも訊いてね。

  南米というのは、国民がだらしないせいか、いつも国内が荒れており、貧困や暴力が絶えない。したがって、治安や経済を安定させるには独裁者の手腕しかなく、アルゼンチンでも強権的な統治者が君臨していた。その一人が、あのファン・ドミンゴ・ペロン大統領で、日本では「エバ・ベロンの旦那」と紹介した方が分かりやすいのかも知れない。映画ファンの中には、マドンナが主演した映画『エビータ』を観た人もいるんじゃないか。後にブエノス・アイレスの大司教から枢機卿となるフランシスは、ペロン支配下のアルゼンチンで心理学や神学を教えるイエズス会士であった。フランシス教皇の批判者達は、彼の左翼思想を指摘し、「隠れマルクス主義者じゃないのか?」とか、「解放の神学を未だに信じているんじゃないか?」と疑っているけど、もしかしたら、教皇は南米の貧民を念頭に置いて政治的発言をしているのかも知れない。フランシス自身の言葉によると、彼の同僚司祭達は、貧者の目を通して世界を見ていたそうだ。(Ed Stourton, "Is the Pope a communist ?", BBC News, 7 June 2015.)  

Juan Peron 4Evita 1Juan Peron 2








(左 : ファン・ペロン大統領  / 中央 : マリア・エビータ・ペロン  /  右 : ペロン大統領とエビータ)

  フランシス教皇の本性を明確に暴露することはできないが、その態度には貧者と富者を誕生させる資本制経済に対する憎しみがあるのかも知れない。腐敗と貧困が渦巻く南米で宣教活動をすれば、どうしても貧しい庶民に味方したくなる。戦前の日本でも、貧困は共産主義の原動力となっていたから、南米の聖職者がマルキストや左翼思想家になってもおかしくはない。単純な青年将校や農家出身の兵卒だと、貧乏が元で娘を廓(くるわ)に売る百姓に同情してしまい、5・15事件などを起こってしまう。(現代は「ブランド品が欲しいから」とか、「ちょっとした小遣いを稼ぎたいから」といった理由で淫売になる女子高生がいるけど、こんなのは異常で世界的にも珍しい。) そういえば、フランシス教皇は、オスカー・ロメロ(Oscar Romero)を祝福する禁止令を解除したことがある。このロメロはエル・サルバドルの大司教で、1980年、血なまぐさい内戦が勃発した際、ミサを行っている最中に頭を撃ち抜かれて死亡した。("Vatican lifts beatification ban on Marxist-leaning archbishop", Baltic News Network, August 19, 2014.) 悲劇の殉教者となったロメロ大司教だが、彼は解放の神学を信奉する聖職者として有名だった。一般の日本人は「解放の神学」なんて知らないけど、簡単に言えば、神様のイエズス・キリストが人々を社会的抑圧や貧困から解放するという思想である。これは1950年代から70年代にかけて流行した左翼神学なんだけど、その実態は宗教の衣をまとった社会主義運動で、資本制経済による貧富の格差とか、人権、平等、社会正義をちりばめた共産主義思想に近い。

Esther Ballestrino de Careaga( 左 / エステル・バレストリノ・デ・カレガ )
  フランシスの経歴を調べていると、あるエピソードに興味が湧く。1970年代、フランシスにはエステル・バレストリノ・デ・カレガ(Esther Ballestrino de Careaga)というボスがいた。この女性上司は共産主義の共鳴者で、ソ連に軍事機密を流していたローゼンバーグ夫妻(Juilus & Ethel Rosenberg)のことをフランシスに語っていたという。呆れてしまうけど、共産主義を学んでいたフランシスは、勇気のある正直者は人の役に立つ、と思っていたそうだ。(George Neumayr, "pope Francis's Communist Mentor", The American Spectator, May 1, 2017.) そして、ブエノス・アイレスの大司教になったフランシスは、エステルが政府当局からの捜査を受けた時、彼女のマルクス主義文献をイエズス会の図書館に隠したという。ところが、彼女には悲惨な運命が待っていた。1977年、あろうことか、エステルは保安当局の手にかかり、人知れず何処かへ“消えて”しまったそうだ。それから約30年が経つと、彼女の遺体が発見され、粛清されたことが判る。フランシスは上司の亡骸(なきがら)をブエノス・アイレスの教会に運び、「サンタ・クルズ」という中庭に埋葬してやったそうだ。ここは彼女が拉致された場所であるという。

Pope FRancis 15Pope FRancis 20








(左 : 信徒の老婆に声を掛ける教皇  /  右 : アフリカ人の子供を祝福する教皇)

  保守派層から「隠れ共産主義者」とか「左翼分子」との嫌疑をかけられたフランシスは、力強く共産主義を否定し、2014年には自身の見解を表明した。曰わく、「共産主義者は我々の旗を奪った。貧しき者が持つ旗はキリスト教である !」、と。でも、この言葉の背景には、何となく赤い思想の匂いが漂っている。フランシスは常日頃、後進国から先進国へと雪崩れ込む貧民に温かい言葉を投げかけている。彼は聖書に出てくる「善きサマリア人」を引き合いに出し、移民や難民を受け容れるよう先進国の民に説教を垂れるが、これは自分が天使になりたいからじゃないのか。この教皇は南米人に自治能力や自助努力が無いと分かっているから、“ロクで無し”のヒスパニック信者を合衆国政府に押しつけようとしているのだろう。米国に「希望の光」を求めている南米移民を支援してやれば、フランシスの人気は鰻(うなぎ)登りになる。逆に、彼らに対して厳しい言葉を発すれば、その人気は失墜するだろう。もし、教皇が彼らに向かって、「メキシコやブラジル、エル・サルバドルに残って、祖国を再建しなさい。ちゃんと勉強をして技術を身につけ、勤勉に働くことで郷里の同胞を助けましょう」なんて言ったら、「この馬鹿野郎 ! テメーは鬼か! こんな国で幸せになれると思っているのか! お前はヴァチカンで優雅な暮らしをしているからいいけど、俺達は毎日が地獄なんだ! ふざけた事言ってんじゃねぇぞ !」という怒号が鳴り響いてしまうだろう。だから、民衆の尊敬を集めたいフランシスは移民推進論者となっている。

「お客様」の要望に応える教会

  カトリック教会といえども、聖書ビジネスの側面は否めず、信者の皆様はお客様。何しろ、大聖堂の中では閑古鳥が鳴いているんだから、日曜日でもベンチに空席が目立つ。沢田研二なら「客が入っていないから、コンサートはキャンセル !」でいいけど、カトリックの神父だと「今日は参加者が少ないからミサを休止します!」なんて言えまい。たとえ、僅かな老人の出席者だけでも、一応、レギュラーのミサを続けなきゃ。ヨーロッパ系白人の信徒が減っている中、ヴァチカンのお偉方にとって、未だに敬虔なヒスパニックの信者は貴重な存在だ。西歐諸国の白人なんて、品物を買わない“冷やかし”程度の通行人に過ぎない。愚痴をこぼしても仕方がないけど、スカンジナヴィアからの北歐系アメリカ人はルーテル派の異端者だし、イギリス系のアメリカ国民は、恩知らずのアングリカン(カトリック的要素を残したプロテスタント信徒)で、スコットランド系のキリスト教徒はカルヴァン派のプレスビテリアンである。啓蒙主義の洗礼を受けた西歐人どもは、日曜日に贔屓の教会に集まるが、そんなのは善人を装うための演技に等しい。彼らにとったらエピスコパリアンとプレスピテリアンの区別は無く、どちらも“空虚な”キリスト教だ。

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(上写真 /  カトリック教会から姿を消す白人信者のタイプ)

  日曜大工ならぬ「日曜クリスチャン」のアメリカ人は、気分と利益で宗派を変える傾向がある。親しい友人がバプティスト教会の信者なら、「俺もそこに行こうかなぁ」と気軽に転向するし、恋人が組合教会のメンバーなら、そこに鞍替えしようと考える。中には、人気牧師が率いるメガ・チャーチもあって、教会の雰囲気はまるでロック・コンサート並。こんなのはラスヴェガスのミュージカルやマジック・ショーと変わりがない。結婚式で「永遠の愛」を誓っても、数年すれば離婚訴訟となるのがアメリカ人。神様との仲介人を務めてくれた牧師なんか役立たずで、少しでも慰謝料を抑えてくれる弁護士の方が重宝される。アメリカでは弁護士のことを「吸血鬼」と呼ぶ人がいるけど、多額の慰謝料をふんだくって、手数料を稼いでいるんだから、本当なのかも知れない。事実、法科大学院に進む青年の目的は「お金」である。聖職者を養成する神学部なんてガラガラで、シャッター商店街も真っ青。

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( 上写真 /  カトリック教会の主流となるタイプの人々)

  カルフォルニア州やアリゾナ州、テキサス州にあるカトリック教会が、ヒスパニック移民に対して同情的になるのは当然だ。以前は、アイリス人やイタリア人、ポーランド人の信者が大勢いたけど、今じゃ信者の大半が中高年で、棺桶の予約を商売にした方がいいくらいだ。さらに、悪い事は重なるもので、カトリック教会は聖職者不足に陥っている。つまり、教会運営に不可欠な神父のなり手がいないのだ。そもそも、教会にとって将来の支柱となる白人の子供が激減しているから、聖職者になろうとする青年が稀少になっても別に驚くことじゃない。それに、世俗の誘惑が多い現代のアメリカで、白人の青年が厳格な掟に従う神父になりたいと思うのか? 独身を貫く聖職者になろうと志す者は、奇人か変人の類いである。喜んで志願するのは子供を狙う同性愛者くらいだろう。

  こんな具合だから、カトリック教会の主流は今や、南米人やアフリカ系黒人となっている。お客様が移民や難民、あるいは帰化人とその子孫となれば、大司教や枢機卿が移民賛成派でもおかしくはない。もし、アイリス系やイタリア系の神父が移民反対派となったら、ヒスパニック系の信者から総スカンを食らうし、アフリカ系の移民や難民からも「人種差別だ!」との非難が飛び出してくる。まだ残っている白人信者だって、元を辿ればジャガイモ飢饉が原因でやって来たアイリス移民とか、貧乏から抜け出すために移住してきた南部イタリア人かポーランド人だ。その他の白人信者といったら、共産圏から逃れてきた東歐難民。こうした信者構成だから、カトリック信徒は保守的白人であっても、ヒスパニック移民の排斥に躊躇してしまうのだ。

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(左 : 教会の未来を象徴する家族  /  右 : 消滅した昔のキリスト教徒)

  カトリック教会の聖職者は認めたくないだろうが、現在のカトリック教会は昔の面影をすっかり失っている。1960年代くらいまでは西歐世界の精神的支柱だったが、今やこの「ローマ教会」は「ヒスパニック教会」と呼んだ方が相応しい。カトリック教会の司祭は二言目(ふたことめ)には主イエズス・キリストを口にするが、教会の中がガラガラ状態じゃ、開店休業と同じだ。フランスなんか観光名所の教会だらけで、白人の信者なんて稀である。たまに、熱心に祈りを捧げるガリア人(フランス人)らしき信者を見つけても、ポーランドかスペイン系の移民、あるいはベトナム人との混血児だったりする。ケルト系のカトリック信徒なんてブルゴーニュやリヨンの片田舎に行かなければお目にかかれない。第一、白人聖職者の数が激減しているので、各地の司教区では常に神父不足となっている。フランスの聖堂なのに、ミサを挙げているのかアジア人やアフリカ人の神父じゃ、日本人観光客だってガッカリするだろう。

  アメリカでも事情は同じで、修道士や神父にはヒスパニック系が主流となりつつある。たまにヨーロッパ系白人の青年が神学部に入ってくるけど、これは学費を節約するための方便で、学部を卒業すれば専攻を変えて、法学や経済の分野に進んでしまうのだ。こうした偽神学生は四年間くらいは我慢するけど、神学生を辞めてしまえば、抑えていた性欲が大爆発。世俗に戻った元神学生は、女やパーティーに耽ってしまう。(こうした例を筆者は実際に知っているけど、色々と支障があるので具体的には話せない。) 国家と同様に、教会だって構成員の「質」で性格が変わってしまうのだ。ヨーロッパ人のキリスト信徒が主体なら、教会の方針も西洋的になるが、南米人や黒人が多数派となれば、非ヨーロッパ的になっても不思議じゃない。しかも、その信徒や司祭にマルキストやピンク左翼が増えれば、教会の体質や教義、活動が赤くなるのも当然だ。

  暢気な日本人は、広島や長崎を訪れたローマ教皇を手放しで褒めているが、フランシスの本意は別のところにある。キリストから天国の鍵を預かった司教は、そのドス黒い腹に憎しみを秘め、資本制社会への怨念を燃やしているのだ。「核兵器の廃絶」なんて無責任な老人の戯言(たわごと)に過ぎない。使徒の奇蹟は病気治療くらいで、ICBM(地上発射型の核ミサイル)やSLBM(潜水艦から発射される核ミサイル)が飛んでくれば、みんな揃って「あの世行き」である。フランシスは習近平や金正恩の前で説教してみろ。本当の悪魔を拝めるはずだ。東ローマ教会を自称するロシア正教の総司教は、現実的というか、政治力学を理解しているようで、プーチンに仕える御用司祭になっている。

  使徒の聖ペトロは臆病心からキリストを見放し、その裏切り行為を悔やんで殉教者となったが、彼の後継者たるフランシスはどうなのか。聖人になりたいと望む気持ちはあるんだろうが、仕える“主”がナザレの大工じゃなく、ユダヤ人の無国籍者、マルクスじゃ洒落にならないぞ。

  

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