無敵の太陽

主要マスメディアでは解説されない政治問題・文化・社会現象などを論評する。固定観念では分からない問題を黒木頼景が明確に論ずる。

アメリカ大統領選挙

ケント・ギルバートの話を拝聴する日本人

選挙不正を否定するギルバート弁護士

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(左 : 痴呆症が進むジョー・バイデン  /  右 : 未だに高い人気を誇るトランプ大統領)

  2月25日、チャンネル桜が『アメリカ分断 ! バイデン政権の行方』という討論番組を放送した。出演ゲストには加瀬英明とか山岡鉄秀、井上和彦、古森義久、ロバート・D・エルドリッチといった常連メンバーが揃っていたが、珍しく弁護士のケント・ギルバートが招かれていた。番組の前半ででは、バイデン政権の状況や日本の政治対応が議論されていたが、昨年の大統領選挙に関する“不正疑惑”に話が及んでしまったから、“ヒートアップ状態”になってしまった。似たり寄ったりの評論家を並べるより、違った意見を持つゲストを混ぜた方が刺戟的である。

  今回の大統領選挙について、アメリカ人のロバート・エルドリッチ氏はギルバート氏とは異なり、“明らかな不正”があったという立場を取っている。すなわち、「疑惑」レベルの話じゃなく、堂々と「不正」が行われていた、という意見だ。一方、ギルバート氏によると、小さな不正は幾つかあったけど、それは全体の選挙結果を覆す程のものではなく、全体的に観れば「合衆国憲法に反するような不正は無かった」という苦しい見解である。しかし、この話題はギルバート氏の感情を揺さぶってしまったようだ。エルドリッチ氏や古森氏が「選挙不正」の話をし出すと、ギルバート氏は急に攻撃的になり、「それでは、どういった証拠があるんですか?」と食いつく。つまり、「もし、不正があったというなら、具体的な証拠を出せ !」という訳だ。

  これに対し、古森氏はピーター・ナヴァロが出した報告書に言及し、色々な人が宣誓証言(affidavit)をして不正行為を告発しているじゃないか、と反論する。ところが、ギルバート氏は、こうした宣誓証言を認めないのだ。いくら古森氏が証言者の供述を重視しても、法律に詳しいギルバート氏にとったら、そんなのは「単なる感想文」か「いい加減な発言」に過ぎない。古森氏との口論の中で、ギルバート氏は「宣誓供述書なんて紙クズ」と喝破していた。まぁ、アメリカでは法律家や学者によって解釈は様々で、一応、法廷ではある程度の“参考”になる代物なんだけど、決定的な証拠じゃない。ただ、宣誓証言をすれば、裁判で尋問を受ける破目になるから、あやふやな記憶に基づく「お喋り」では駄目。適当な嘘を混ぜてしまうと罰せられる、という危険性もあるのだ。

  なるほど、物的証拠を伴わず、反対尋問も受けない証言だけでは不充分だろう。ただ、次々と現れた証言者の意見を主要メディアが一切報じず、単なる「戯言」として扱ったことには疑問が残る。本当なら、PBSとかCBSの報道番組が特番で取り上げてもいいのに、それを「トランプ陣営の言いがかり」と斬り捨てるのはおかしい。古森氏の反論を受けた時、ギルバート氏は「そんなのトランプ陣営が言っていること」で、「州議会は取り上げてないんだから」と却下していたが、そもそも、マスコミがこうした宣誓供述書を封殺し、一般国民に知らせないというのは奇妙というより異常だろう。これがもし、バイデン陣営からの不満なら、主要メディアは連日連夜の大報道合戦だ。「トランプ大統領による票の不正操作、違法投票の隠蔽だぁぁぁ~」と狂ったように騒ぎ出すに違いない。でも、一般人は政治に関心がないから、「トランプの弁護士連中が何か叫んでいるぞ!」といった認識しかないのだ。一般人は大手メディアの報道しか情報源が無い。だから、マスコミ各社が「報道しない自由」を行使すれば、「有った出来事」も「無かった事」になる。

  不正選挙については、日本の保守言論界でも色々と語られているので、ここでは繰り返さないが、「通常のまともな選挙」でなかったことだけは確かだ。日本の自衛官なら在日米軍の将兵に対し、「我々は以前、カンボジアに行ったことがあるので、もし、ジョージア州やミシガン州に問題があれば、我々も監視団の準備をしますよ !」と言うんじゃないか。今回ばかりは、米軍士官も恥ずかしくて何も反論できまい。さすがに、あれだけの犯罪を見てしまうと、潜水艦に乗り込むアメリカ人も、「ワシントンの沼にはあれほど多くの鰐(ワニ)が沈んでいたのか !」と寒気がする。

  普段、チャンネル桜で行われる討論会はつまらないが、今回の討論会だけは面白かった。何しろ、選挙不正の話題を否定したいギルバート氏が、顔面を紅潮させ、昂奮しながら古森氏に反論していたからだ。日本語で抑え気味にキレていたが、もし、英語で話していたら心の箍(たが)が外れて、「人の話を邪魔するな ! 俺が話しているんだから、横から遮るんじゃない ! 黙っていろ、馬鹿 !」と言ったかも知れない。確かに、古森氏の横槍は不愉快だ。せっかくギルバート氏が説明しているのに、話の腰をボキっと折るんだから、古森氏の方が悪い。公平に見れば、ギルバート氏が激怒するのも当然だ。カンカンに怒ったギルバート氏は理性を忘れてしまい、「帰る !」とまで言い出したんだから。

  ただし、ギルバート氏の反論には「反論」したくなる。彼は州の裁判所がトランプ陣営の訴えを却下し、州の議会もトランプ陣営の訴えを退けて、選挙結果を受け容れたんだから、「不正じゃない」と言い張った。なるほど、1月6日の連邦議会でも、各州で行われた選挙に異議を唱えず、疑惑の選挙結果を受け容れ、バイデンが勝ったことを承認したんだから、「不正選挙」ではない、とも言えるだろう。しかし、各州から集まった大勢のトランプ支持者は、こうした議会の決定に承服しないはずだ。なぜなら、激戦州の裁判所は最初から訴えを審議しないし、連邦議事堂で行われた上下両院の議会でも、不正疑惑を正面から取り上げる議員は少なく、大多数の連邦議員は「闇勢力の影」に怯えていたからだ。それに、共和党の議員だって反トランブの裏切者が多く、院内総務のミッチ・マコーネルに追随するだけの者もゾロゾロいた。さらに、乱入事件の勃発で反トランプの態度を取りやすくなったから、もう目出度し目出度し。「トランプ不利」と見定めた共和党員は、事件の真相を探らず、「長いモノには巻かれろ !」の原則で、主流メディアの世論操作に便乗した。アメリカの闇組織は、パニック状態を作って大衆を動かすことに長けている。

  チャンネル桜の討論会で、電子投票機器や集計システムに関する議論が無かったことは残念だけど、たとえ議題になっても、ギルバート氏は「そんな不正は無い !」の一点張りを繰り返していたことだろう。なぜなら、彼は昨年11月8日の時点で、「もうトランプは負けだなぁ~」と判断していたからだ。ギルバート弁護士は開票作業の“疑惑”を耳にしていたが、「裁判での勝利はない」と判断し、トランプ陣営の負けと考えていた。それに、彼は「再集計しても票数はあまり変わらないなぁ~」と呟いていたから、その見解を今でも貫いている。11月11日に上念司と一緒にDHCの「虎ノ門ニュース」に出演した時も、ドミニオン社の投票機器についての話題に言及したが、「ドミニオンはあまり強い話ではないと思う」と述べていた。11月25日の「虎ノ門ニュース」に出演した時も、不正疑惑の話には消極的で、トランプ陣営の主張を退けていた。彼の発言は以下の通り。

  ・ジョージア州知事は賄賂をもらっていない。
  ・集計マシーンはインターネットに繋がっていない。ドミニオン社の重役は否定している。見当外れだ。
  ・郵便投票が問題。
  ・シドニー・パウエル弁護士に爆弾的証拠は無い。シドニー・パウエル弁護士は証拠を出すと行っているが、私は軍の証拠は無いと思っている。あるとしても、それは信憑性が無いもの。あるとしたら内部告発だ。
  ・集計機器に焦点を当てるのは見当違い。時間の無駄。ドミニオンの資本は全てアメリカの資本、共産圏とは一切関係が無い。
  ・ドイツでサーバーが押収されたというのも嘘。

  とまぁ、これだけの発言をしていたんだから、ギルバート氏がチャンネル桜の討論会で選挙不正を認める訳がないだろう。11月の時点でトランプの敗北と判断し、「弁護士」として「法的な逆転は無い」と公言してしまったから、今更「あれは私の早とちりでした」とは言えまい。だから、選挙不正を言い立てる日本人が忌々しくて堪らないのだ。もしかすると、ギルバート氏も心の底では「選挙の不正があった」と思っているんじゃないか。疚(やま)しいことがあったのに、「大規模な不正は無い。憲法違反でもない !」と言い続けなければならないから、顔面を紅潮させて反論していたんだろう。もし、去年の11月から今年の1月まで、トランプ支持者と一緒になって、「あんな選挙は怪しいぞ !」と言い続けていれば、もっと気持ちが楽になっていたはず。選挙戦の裏事情を知らずに、あの討論会だけを観た視聴者は、「何でケントさんは民衆党支持者や主流メディアと同じ事を叫んでいるの?」と不可解に思うだろう。もし、本当にギルバート氏がインチキ無しでバイデンが勝ったと思っているなら、あんなに激昂しないはずだ。

  人によって判断はマチマチだけど、露骨に憤慨するギルバート氏を観ていた視聴者は唖然としたんじゃないか。同国人を眺めていたエルドリッチ氏も、内心では「駄目だ、こりゃ !」と呆れていたのかも知れない。というのも、ギルバート氏は「バイデンが8,000万票を獲得した」と言い張っていたんだから。彼は選挙結果に疑問を抱く古森氏と水島社長に対し、どうして8千万票を取っていないと断言できるのかを尋ねていた。でも、史上最大の8,000万票を取った大統領が、あんなに不人気なのはどうしてなんだ? 「落選」したはずのトランプ大統領の方が圧倒的な人気を誇っているじゃないか ! フロリダ州に戻ったトランプ大統領は、まるで凱旋将軍のようだった。

  一方、バイデンときたら家政婦に介護される痴呆老人みたいだ。演説を行っても、プロンプターの原稿を棒読みするだけ。自分で何を言っているのか分かっていないようだ。数字の間違えもしょっちゅうで、「これで最高司令官の職が務まるのか?」と不安になる。まぁ、衰弱したFDR(フランクリン・D・ローズヴェルト)に囁きながら背後で操っていたハリー・ホプキンス(Harry L. Hopkins)みたいな奴が居るんだろう。たぶん、小沢一郎よりも凄い奴らなんだろうけど、バーナード・バルーク(Bernard M. Baruch)みたいな悪党が、「担ぐなら、軽くてチョッとパーがいい」と嗤(わら)っているんじゃないか。それにしても、バイデンの記憶は日々薄れて行くし、ろれつも回らないから、もう無茶苦茶だ。しかも、ホワイトハウスがいつの間にか「特養老人ホーム」になっている。これじゃあ、悲劇の脚本で喜劇を観ている気分だ。志村けんは演技で惚(ぼ)けていたけど、バイデンはリアルなんだから。こんなボケ老人に敬礼する、否、敬礼しなければならない海兵隊員は、本当に気の毒だ。

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(左 : 「操り人形」のバイデン  / フランクリン・D・ローズヴェルト / ハリー・ホプキンス /  右 : バーナード・バルーク )

  話を戻す。確かに、部外者の日本人には具体的な証拠を挙げる事は出来ないが、司法省なら徹底的な調査をすることが出来たはずだ。しかし、ウィリアム・バー長官には全くやる気が無く、むしろ反トランプの民衆党側に通じていた。FBIは真相の追究どころじゃなく、悪事の隠蔽に精を出していた。CIAなんかはもっと悪質で、闇組織の手先になっていた疑いが濃い。ジョン・ラトクリフ情報長官が報告書を要求しているのに、ロシアによる介入を主張して長官に協力しないなんて異常である。

  ここで、ちょっとだけ不正選挙について言うと、ジョージア州の集計システムはインターネットに接続可能だった。州の司法委員会で投票用紙の偽造印刷を暴露したことで有名になったジョヴァンニ・ハットン・ピュリッツァー(Jovan Hutton Pulitzer)は、議員の前で疑惑を説明していた時、解析スタッフからの知らせを受け、「只今、投票システムにアクセスできました」と発言し、議員達を驚かせた。また、後にミシガン州でも投票機の「異常ソフトウェアー」に関する報告がなされ、トランプ票がバイデン票に移ることがバレてしまった。でも、ジョージア州では投票機器の記録データが何者かによって「消去」されてしまったので、ドミニオン社の役員は一安心。

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(左 : ジョヴァンニ・ハットン・ピュリッツァー / 右 : パトリック・バーン )

  ただし、手抜かりが一つあって、それが「郵便投票用紙の抜き取り」だ。一応、闇組織の下っ端が軍隊用のシュレッダーを使って、怪しい郵便投票用紙を”粉々”にしてしまったけど、トランプ陣営の者が何枚か抜き取ったので、証拠が残ってしまった。それにしても、細い紙に裁断する普通のシュレッダーじゃなく、復元不可能な特殊シュレッダーを使うなんて、本当に用意周到だ。集計システムの不正に関しては、トランプ陣営に参加した実業家のパトリック・バーン氏が詳しく述べているので、彼が自身のブログで発表した回顧録を参考にしてもらいたい。(Patrick Byrne, "How DJT Lost the White House, Chapter 2", January 31, 2021.) バーン氏の回顧録で刮目すべき点は、トランプの法律顧問を務めていたパット・シポローネ(Pasquale Anthony Cipollone)の裏切りである。この法律顧問はインチキ投票を炙り出す作戦を考えず、むしろトランプ大統領に敗北を認めるよう熱心に勧告していたのだ。これにはバーン氏も呆れたというよりも憤慨しており、シポローネが民衆党に通じているんじゃないか、とまで疑っている。以前、当ブログで述べたように、トランプの周りは敵だらけであった。

ギルバート氏は単なる宣教師に過ぎない

  一般の日本人は受験勉強や試験結果で辛い目に遭っているから、膨大な法律を暗記した人に対して畏敬の念をもっているようだ。テレビのワイドショーやバラエティー番組でも、有名事務所の弁護士や元検事がちょいちょい顔を出している。たぶん、日テレの『行列が出来る法律相談所』の成功が成功したから、無知蒙昧の藝人だけを並べるより、弁護士を混ぜた方が「報道番組らしく見える」と思っているのだろう。しかし、弁護士とか裁判官には元左翼や隠れ活動家が多い。たとえ、民事や刑事の裁判沙汰で“まとも”な見解を示す人でも、いざ政治や憲法の話となると豹変し、常識外れな意見を述べる人が少なくない。アメリカでも事情は同じで、弁護士や裁判官といっても、左巻きの人がほとんど。また、アメリカには驚くほど弁護士が多い。繁華街で石を投げれば弁護士に当たるくらいだ。昔、ソニーを創業した盛田昭夫会長が愚痴をこぼしていたけど、アメリカの若者は職人や技術者になるよりも、高額な報酬を得る弁護士になりたがる、と。まぁ、一口に「法律家」といっても十人十色だが、大手企業から膨大な賠償金をむしり取る恐喝屋とか、離婚訴訟で手切れ金や隠し財産を没収する吸血鬼、人権問題に没頭する極左分子など千差万別だ。

  日本人は日本語を流暢に話すアメリカ人を妙に重宝する。ケント・ギルバート氏は憲法問題や日弁連に関して保守的な意見を述べるから、「虎ノ門ニュース」の視聴者は彼を歓迎しているみたいだが、本当に「保守派」のアメリカ人なのか? 日本人の保守派はある意味“単細胞”なので、狡猾な西歐人に騙されることが多い。日本文化を持ち上げるデイヴィッド・アトキンソン(David Atkinson)を思い出せば判るだろう。保守派国民は日本の茶道や国宝、美しい観光地を絶賛する在日イギリス人に魅了されていた。しかし、彼がゴールドマン・サックス上がりの元アナリストで、国際金融業界の“廻し者”であることくらい誰にでも判る。過去を振り返れば、テレビ東京の「ワールド・サテライト・ニュース」に出ていた金融アナリストのロバート・フェルドマン(Robert A. Feldman)も同類で、彼は財政諮問会議のメンバーになっていたけど、その正体はモルガンスタンレー出身の東歐系ユダヤ人。IMFやソロモンブラザーズを経て、日銀や野村総合研究所に潜り込んでいた。「神戸生まれ」を看板にしていたリチャード・クー(Richard Koo / 辜朝明 / こ・ちょうめい)も野村総研のお雇い外人で、米国のニューヨーク連銀から日本へ派遣された華僑であった。

  脱線したので話を戻す。ギルバート氏は副業で弁護士や賃貸業者しているけど、基本的にはモルモン教の宣教師である。おそらく、彼が「保守派」のアメリカ人を演じているのは、保守派の日本人を自分の教会に勧誘するためだろう。左巻きの日本人なんて有害だから、ギルバート宣教師は最初から選ばない。標的は善良な日本人。赤い碌でなしと違って、保守派の日本人は躾が良く、モルモン教会にとって“プラス”となる改宗者だから、ギルバート氏は保守界隈に出現するのだろう。それにしても、保守派国民はどうかしている。だいたい、何で「日本語が上手」というだけで、アメリカ政治の批評家とか、ニュース・ショーの御意見番になれるんだ? 日テレは「パックン」と呼ばれているパトリック・ハーランを重宝し、フジテレビは左翼のモーリー・ロバートソンを起用している。でも、あんな連中の意見を聞いて利益があるのか? TBSやテレ朝が持ち上げるデイブ・スペクターなんかの「見解」なんて、せいぜい「便所の落書き」か「オカマのオナラ」程度だろう。

  例えばもし、米国のABCやCNNが橋下徹とか丸山和也を「日本問題の専門家」として招き、日本の政治や社会について尋ねたら、在米日本人は彼らの“御意見”とやらを拝聴するのか? ニューヨーク支店などに勤務する商社の駐在員とか、ロー・スクールに通って国際弁護士を目指す日本人留学生、外政や軍事の関係で派遣された役人などが、橋本の意見を耳にしたって、「へぇ~、そうかい ! まぁ、いいんじゃねぇか。俺は違う意見だけどさぁ~」と言って馬鹿にするだろう。冷静な人なら、せせら笑うくらい。もし、日本の事情に疎いアメリカ人が「ミスター・ハシモトは英語が上手い」と言えば、「九官鳥だって英語を喋るぞ」と日本人なら反論するはずだ。

  それに、「弁護士あがりの政治家」なんて碌な奴がいないじゃないか。昔、社会党には左派の伊東秀子がいて、バリバリの左翼弁護士だった。民主党の仙谷由人も、学生時代は左翼活動家で福島瑞穂の先輩だ。官房長官になったら反日のし放題。立憲民主党の枝野幸男は、革マル派の代弁者として悪名高い。橋下徹は出自を明らかにする国籍制度が大嫌いなので、数字だけで国民を管理する社会保障番号の導入に大賛成。北鮮人による「背乗り」には関心がない。

  とにかく、正常な日本人であれば、「英語が流暢だから何なんだ? 政治家を経験したから立派な人物だって? アホな議員なんか、そこら辺にいっぱい居るじゃないか。そもそも、弁護士なんて黒を白と言いくるめる詭弁家だ。六法全書を暗記したって馬鹿は馬鹿なままだ !」と言うはず。日本人は英語を隆昌に話す日本人に出逢うと「すごぉぉ~」と称讃するが、米国や英国に行けば「当たり前の話」で驚く事ではない。路上の乞食だってちゃんと英語を話しているんだから。したがって、日本に住んでいるアメリカ人とか、商売で来日する外国人が日本語を上手に喋っても不思議じゃない。「日本語がペラペラ」というだけで、大橋巨泉の『世界まるごとHowマッチ』に出演できる方が異常だ。英語が上手いだけで、米国の娯楽番組や『クイズ・ミリオネアー』に出演できる日本人弁護士なんていないぞ。

  「虎ノ門ニュース」のファンには申し訳ないけど、ギルバート氏はバラエティー番組の方が似合っている。そういえば、もう一人の「外人タレント」であったケント・デリカットはどうしたんだろうか? 彼もギルバート氏と同じく、モルモン教の布教活動をするためにユタ州からやって来たアメリカ人だ。MBS(毎日放送)と制作会社のイースト・エンターテイメントは、どんな理由で彼らを雇ったのか? 1980年代までの日本では日本語を話す歐米人が珍しかったから、『世界まるごとHowマッチ』には色々な「外人タレント」が登場していた。山形弁を話すダニエル・カール(Daniel Kahl)とか、スポーツ・インスタラクターのチャック・ウィルソン(Charles Kent Wilson)、大阪弁を話すイーデス・ハンソン(Edith Hanson)がいた。ちなみに、ハンソン氏の父親はデンマーク人の宣教師で、娘のイーデスはインド生まれである。生まれ育った国が西歐世界以外だと、ヨーロッパ人とは精神的に違ってしまうようだ。

  普通の日本人はケント・ギルバートを「保守派のアメリカ人」と思っているが、筆者はミット・ロムニー(Mitt Romney)のような「リノ(RINO)」、すなわち「名ばかりの共和党員」ないし「民衆党に属さないだけの一般人」と見なしている。事実、モルモン教徒のロムニーは「七人の裏切者(Seven Traitors)」の一人で、トランプの弾劾裁判で賛成票を投じた隠れ民衆党員。保守派のアメリカ人なら「やっぱりねぇ~」と思ってしまうだろう。共犯者のスーザン・コリンズ(Susan Collins)やリサ・マーコウスキー(Lisa Murkowsky)、ビル・キャシディー(Bill Cassidy)だって、「なぜ共和党員なんだ?」と質問したくなるほどのリベラル派である。そもそも、「アメリカの保守派」といってもピンからキリまであって、「ネオコン」の如き元民衆党の転向組から、ブッシュ家みたいなエスタブリッシュメント派閥、「リバタリアン」系の自由主義者、民衆党の左翼路線にウンザリした南部人(元のSouthern Democrats)、伝統的価値観を尊重する英国派の保守層(paleo-conservatives)あるいはエドマンド・バークの流れを汲む「バーキアン」まで、と多種多様だ。

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(左 : ミット・ロムニー / リサ・マーコウスキー / ビル・キャシディー / 右 : スーザン・コリンズ )

  筆者がギルバート氏自身のYouTubeチャンネルを視聴した時、一番興味を持ったのは、彼の家族、とりわけ母方の祖父についての動画である。ギルバート氏の御母堂は、ユタ州ではなくアイダホ出身の女性で、彼女が大学に進む前、父親からある注意(警告)を受けたそうだ。彼女の父親(ケントの祖父)は娘の結婚相手を心配していたから、どんな男性と付き合ってもいいが、黒人だけは勘弁してくれ、と要望したらしい。現在のアメリカとは違って、1960年代までのアメリカは、異人種間結婚をタブーとしていた。ゆえに、黒人との交際とかセックスなんて論外。息子や娘を持つ親にしたら“おぞましい”行為に他ならなかった。

Dean Rusk 04(左  / ディーン・ラスク )
  例えば、ケネディー政権とジョンソン政権で国務長官を務めたディーン・ラスク(Dean Rusk)には、マーガレット・エリザベス(MArgaret Elizabeth)という娘がいたが、当時18歳のマーガレットは空軍の予備役士官であるガイ・ギブソン・スミス(Guy Gibson Smith)と結婚したから、世間を騒がせる一大事となった。当時のアメリカ白人にしたら、堂々たる禁忌への挑戦である。予想通り、幸せなカップルは白人からの厳しい批判を受けた。ラスク長官の辞任も、この縁談が原因となったのだろう。アメリカには戦前から「反雑婚禁止法(anti-miscegenation laws)というのがあって、リチャード・ラヴィング(Richar Loving / 白人亭主)とミルドレッド(Mildred Loving / 黒人女房)による訴訟で判決がつくまで、すなわち1967年まで、異人種間の結婚は違法だった。

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(左 : マーガレット・エリザベス・ラスクとガイ・ギブソン・スミス/  右 : リチャード・ラヴィングとミルドレッド夫妻)

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(左 :  ジョージ・S・パットン将軍 / 中央 : ヒラリー・クリントンにキスをするロバート・バード / 右 : 元KKKのロバート・バード )

  日本人は「ジム・クロウ」とか「人種隔離」を聞くと、「うぁぁ~、白人至上主義者だぁ~」と怯えるが、公民権運動の頃までは、白人が中心のヨーロッパ的社会なんて当たり前だった。人種差別主義者のKKKからリベラル派へと豹変したロバート・バード(Robert C. Byrd)上院議員は、転向組の代表格だ。あのヒラリー・クリントンが尊敬する民衆党の重鎮となっていたから、左翼陣営に寝返るのは結構「お得」である。共和党の院内総務を務めたトレント・ロット(Trent Lott)上院議員も若い頃は人種差別主義者で、「KKKの元メンバーでは?」と疑われていた。後に民衆党の大物議員となるストローム・サーモンド(James Strom Thurmond)上院議員も、若い頃は黒人との隔離に賛成していたそうだ。南部の政治家には優秀な人物が多く、上院議員からミシシッピー州の知事になったセオドア・ビルボ(Theodore G. Bilbo)やヴァージニア州の知事になったハリー・バード(Harry Floof Byrd, Sr.)、ミシシッピー州選出のジェイムズ・イーストランド(James Eastland)上院議員などは、「ポリティカル・コレクトネス」の標的となり、「白人至上主義者」として糾弾されている。ダグラス・マッカーサー将軍よりも有能だったジョージ・S・パットン将軍(Gen. George Smith Patton, Jr.)も、現在の基準で測れば人種差別主義者だ。

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(左 :  セオドア・ビルボ  / ジェイムズ・イーストランド  / ハリー・バード  / 右 : ストローム・サーモンド )

  話を戻す。ケント・ギルバート氏の母親には妹がいて、四人の息子に恵まれたそうだ。彼女(叔母)の長男は大学に通い、金髪の白人娘と結婚したそうだが、幼い頃の病気が原因で子供を作れない体になっていた。しかし、この夫婦は子供を望んでいたので、養子を取ることにしたそうだ。ところが、養子にしたのは黒人の女の子。これは申し込みの段階で承知していたそうだ。彼らは更に三人の養子を迎えたが、これまた黒人ばかり。まぁ、健康な白人の赤ん坊は供給量が少なく、入手は極めて困難だ。したがって、どうしても欲しいとなれば、アジア人とかヒスパニック系の子供、それでも駄目なら黒人、というのが相場である。アメリカ人は絶対に口にしないけど、金髪碧眼の赤ん坊(北方種族の新生児)なんてメルセデス・ベンツよりも高く、フェラーリ・スパイダーかランボルギーニ・アヴェンダドールを求めるようなものだ。つまり、「高嶺の花」というか青い薔薇の類いである。

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(写真   /  「貴重品」 となっているアーリア人の子供)

  案の定、ギルバート氏の叔母は最初、息子の養子縁組に戸惑ったそうだ。彼女は口を閉ざし、沈黙を守り続けたという。彼女は「本当に、この孫(黒人の養子)を心から温かく迎えることができるのか?」と自問自答し、黒い孫を受け容れるのに二年間を要したそうだ。更に驚くのは、彼女の次男で、彼も黒人の養子(男子)を迎えたという。時代の流れと諦め、そして考え方の転換があったのか、ギルバート氏の叔母は黒人の孫に違和感を覚えず、温かく迎える気持ちに変わったそうだ。そこで気になるのは、彼女の父親、すなわちケントの祖父がどう反応したか、である。ギルバート氏の話によれば、祖父も考え方を改めたようで、孫のケントに対し「あれは昔の間違い」と認めたらしい。

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( 写真 /  「供給量」が多い黒人の子供)

  ギルバート氏は家族の人種差別を「間違い」と断定し、彼自身は一度も黒人差別をしたことが無いと語っていた。彼は以前、成長した養子達がどうなっているのかと思い、国際電話で御母堂に尋ねたそうだ。すると、彼の母親は「どうして学校の友達が彼らを差別することがある? あの子達の母親は麻薬中毒者であったから、まともな家庭に引き取られて幸せになったのよ !」と、息子のケントを叱ったらしい。ユタ州の学校には黒人の子供が少なかったから、ギルバート氏はイジメを心配しただけなんだけど、御母堂は息子に差別の心があると勘違いしたのだろう。

  筆者はギルバート家の事情に全く文句は無い。家族を大切にする気風が強いアメリカでは、キリスト教徒の家庭が黒人の養子を取ることはしばしばある。筆者の友人も異人種の養子を迎えたから、一概に反対することはない。でも、筆者は異人種の養子を迎えた白人家族の心情や対応に疑問を抱いている。なぜなら、黒人の養子は正常な環境で育てられるが、自分が何者なのかで悩むからだ。養父母と街を歩けば、人攫いと間違えられるし、どんな関係なのか奇妙に思われる。また、両親の友人なども、人種に触れる話を避けるべく、微妙な“配慮”を示すから余計に傷つく。祖父母も優しく接してくれるが、会社の同僚や親友が実の孫を連れているのを目にすると、「どうして俺には黒人の孫なんだ」と哀しくなる。でも、そんな態度は決して見せないから、黒人の子供は余計に居たたまれなくなるのだ。

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(左 : 黒人の子供を養子にした昔の白人夫婦  /  右 : 黒人の赤ん坊を養子に迎えた現代の夫婦)

  祖父母が立派な博愛主義者ならいいけど、普通の感情を持った老人だと厄介だ。彼らは心の底で息子夫婦の養子縁組に反撥し、感謝祭やクリスマス休暇でも訪ねないことがある。また、次男や長女に子供ができて、同種族に属する孫となれば、家族全員が集まったときに、実の孫だけを可愛がるケースもある。悲惨なのは、祖父や祖母が実の孫だけにクリスマス・プレゼントを用意し、黒人の孫には与えない場合だ。不憫に思った養父母は「あとで何か買いましょうね」と言ってくれるが、祖父母からオモチャをもらって喜ぶ「いとこ」達を目にした養子は、否が応でも自分が「よそ者」であることを実感する。黒い養子は近所の子供と遊ぶ時も何かと問題が多い。幼稚園児くらいだと、カッとなって喧嘩をしたとき、白人の幼児がつい、「何だよニグロのくせに !」と口走ってしまう場合もあるのだ。白人の子供同士なら、いくら喧嘩になっても、「何だよ、このコケイジアン(Caucasian) !」とか「アーリア人(Aryan)め、黙れ!」とは言わないだろう。また、無邪気な子供だと、黒人の縮れ毛を触って、「わぁぁ~、トイプードルや羊みたい」と評してしまう。側で聞いている保母や母親は冷や汗ものだ。

  一般的に白人家庭で育てられた黒人の養子はまともに育つ。しかし、中には「白人社会の異物」という感情を抱く黒人青年もいるので、彼らは黒人としてのアイデンティティーを望むことが少なくない。だから、黒人の左翼活動家や「アフリカ文化」を称讃する民族主義者は、温かい家庭で育った孤独な黒人を目にすると、熱心にブラック・アイデンティティーを吹聴したりする。啓蒙主義者や人権派左翼は外見での区別に反対し、人種の平等性を唱えるが、黒人はやはり黒人同士で集まることに喜びを感じるようだ。白人の友達は決して差別を口にしないけど、白人に接する時のように、心を開くことはないい。表面的な善意は、結構バレるものである。

  ギルバート氏は人種別の同質社会に反対するが、筆者は西歐人だけの西歐社会の方が健全だと思っている。同じ種族の者同士でずっと暮らしている民族の方が、他人への配慮に敏感となるし、利他主義(altruism)の感覚が強くなる。(この点については、心理学者のジョナサン・ハイトが詳しい。) 世界中の民族を見渡してみれば判るけど、国民性や倫理面では、西歐人が一番日本人に近いと思う。明治維新後、乃木希典大将や川上操六大将はドイツに留学し、東郷平八郎元帥や杉浦重剛はイングランドに留学したけど、彼らは現地の文明に驚くと共に、こうした社会を築いた国民性に敬意を表していた。一方、明治や大正時代にインドやフィリピン、マレー半島を探検した日本人が、同じような敬意を現地人に示したのか? 南洋土人なんか野生動物と同じ扱いだった。支那大陸や朝鮮半島に渡った日本人などは、鼻をつまんで「臭い、汚い、気持ちが悪い」と不満を漏らしていたじゃないか。

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(左 : 黒人の少女を養子にした白人女性  / 右 : 白人の兄弟と一緒に暮らす黒人少女 )

  日本人は根っからの差別主義者ではないが、やはり異人種の子供、特に黒人の子供を敬遠する。黒人にとったら日本は住みづらい社会だろう。敗戦後、赤線地帯で「立ちんぼ」をしていた娼婦の中には、黒人兵の子を宿した者もいたけど、彼女達は堕胎か放棄を選んだ。いくらなんでも、実家の両親には見せらない。「どうしたらいいのか」と困り果てた女性の中は、頭を下げてエリザベス・サンダース・ホームに預ける者も。どの程度か判らないが、出産後に「あの世」へ送られた赤ん坊もいたらしい。昭和の頃だと、黒人の子供を産むというのはかなり悲惨ことだった。黒人であることは罪じゃないけど、やはり黒人はアフリカに住むべきで、他国に住み着けば不幸なことが多くなる。そして、差別する日本人を恨むようになるから、黒人との混血児は知らず知らずのうちに性格が歪んでしまう事もあるのだ。

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(左 : 「養子マーケット」で斡旋されるアジア人の赤ん坊  /  右 : 自分の人種に目覚める黒人少女)

  ケント・ギルバート氏を見ていると、ホント、左翼教育の申し子だなぁ、と思うことがある。保守派というのは冷酷な現実を理解できる人で、ギルバート氏のようなアメリカ人は、聖書に基づく倫理・道徳を尊重するが、高邁な理想や空論で現実を断罪する癖がある。日本の若者も実社会で苦労すれば“まとも”になるが、生憎、大学に通ってクルクルパーにされるから、リムジン・リベラルが格好いいと思っている。若い頃、学生運動に浮かれた団塊の世代とか、高い地位に就く幼稚な老人を見れば判るじゃないか。でも、カタギの庶民は違う。多民族共生を刷り込まれていない日本人は、いくら子供が欲しくても、ベトナム人やラオス人などを養子に迎えないだろう。日本の庶民は血統の重要性を心得ているので、異人種の養子には愛情の限界があると分かっているのだ。自分の本音を隠しながら、養子を育てるなんて我慢できない。それなら、ペットを飼った方がマシだ。黒人の子供より、ゴールデン・レトリバーの方がよっぽどいい。

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(左 : 養子にされたベトナム人の子供達  /  右 : 支那人の子供を養子に迎えたイギリス人夫婦)

  リベラル派のアメリカ人は黒人を毛嫌いする白人を非難するが、アメリカの白人には「白人だけの国家」を要求する権利は無いのか? ギルバート氏のようなアメリカ人は、西歐社会を望むアメリカ人を見棄てて、色々な民族がひしめき合うアフリカや東南アジアに移住すべきだ。インドなんか細かい部族に分かれているから、好きな村を選べるぞ。日本人はモルモン教に興味は無いから、さっさと見限って、普遍的宗教に興味を示すアジア人やアフリカ人を対象にした方がいい。それに、一部の保守的日本人はギルバート氏の本性を垣間見たから、もう彼を支援することはないだろう。おそらく、彼の話に耳を傾けるのは、「虎ノ門ニュース」の視聴者くらいだ。上念司はDHCの番組から追放されたそうだけど、ギルバート氏が今後どうなるのかはまだ分からない。でも、ギルバート氏のYouTube番組は無料だから、ある程度のファンは維持できるだろう。たとえ、彼の人気が低迷しても、日本で結構な銭を稼いだから、もう余裕の老後を楽しめるはずだ。

   筆者は彼の言論活動にあまり興味は無いけど、一つだけ知りたい事がある。それは、「何十年にも亙る宣教活動の中で、ギルバート氏はいったい何人の日本人をモルモン教に導くことが出来たのか?」という点だ。ギルバート氏が「保守派」を演じてきたのは、宣教活動に役立つと思ったからではないのか? ギルバート氏は反日活動を展開する外国人よりもマシだけど、彼のファンになった日本人を見ていると、何となく憐れに思えてくる。




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バイデンが政治好き? / 楽園に住む困った学者

非合法大統領に期待する大学教授

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(左 : インチキで大統領職を手にした痴呆老人  / 右 : 窃盗事件の被害でホワイトハウスを去った大統領 )

  日本の大学はよく「象牙の塔」と呼ばれるが、どちらかと言えば、自立できない大人を収容する「保護施設」と評した方がいい。一般的に元高校生が進学する教育施設は「最高学府」と見なされる。だが、修士号や博士号を求める学生が通っている大学院ともなれば、実力社会で弾(はじ)かれる“出来損ない”とか、一般企業に採用されない“社会不適合者”の二軍ベンチとなりがちだ。そもそも、財界の企業経営者は口だけが達者の若者を雇いたがらない。もちろん、物理学とか生理学を専攻する大学院生は別。なぜなら、彼らは“国際競争”に晒される分野で勉強しており、素質や能力、そして学問的業績で評価されてしまうからだ。

Sergey Akhromeyev 001(左  / セルゲイ・アフロメーエフ )
  例えば、法学部と違い、化学を専攻する学生は世界共通の知識・素材を扱っているから、金属の比重を語っても「日本ではアルミ(Al : 2.7kg/㎤)が銀(Ag : 10.49kg/㎤)よりも重い」とは言わないし、「銅(Cu : 11.36kg/㎤)は米国で計ると金(Au : 19.32kg/㎤)よりも重くなる」と言うこともない。医学部の学生も同じだ。国別で外科手術の知識が違ったら大問題。ところが、歴史学とか政治学を専攻する者は、自分の都合や趣味、思想に合わせて事実を枉(ま)げるから、本当に信用ならない。ソ連が崩壊した時、社会主義体制の未来を語っていた進歩的文化人や、共産主義に憧れていた大学教授で自殺した者はいなかった。1991年の八月クーデタが失敗した後、かつてソ連軍の参謀総長を務めたセルゲイ・アフロメーエフ(Sergey F. Akhromeyev)元帥は、このままソ連の崩壊を見るに堪えないとして8月24日に自ら命を絶った。一方、東大でソ連を讃美していた和田春樹は、ソ連帝国が瓦解しても元気溌溂、別の反日活動に精力的だった。もしかしたら、「オロナミンC」でも飲んでいたのかなぁ~?

  それはともかく、慶應義塾大学も日本の学校なので、「文系」の教授には赤い人物が多い。それゆえ、彼らの言説を鵜呑みにするのは非常に危険だ。なるほど人命を扱う医学部は立派だが、社会学とか教育学、歴史学、法学、政治学、国際関係学といった学部は誠にいかがわしく、教師の「解釈」でどうにでもなるから、こんな連中は授業開始前に、嘘発見器や思想審査にかけた方がいい。一橋大学から慶應大学へ移ってきた竹中平蔵などは、経済学の“専門家”というよりも、外国勢力の仲介役となって儲ける“政商”だ。小泉政権や安倍政権で大臣や諮問委員になった名物教授は、菅政権になっても隠然とした権力を有している。何しろ、竹中が総務大臣の時、副大臣を務めていたのが菅義偉だ。元の部下が首相になった訳だから、色々な頼み事がしやすい。一方、「竹中の学者的能力はどうなんだ?」との疑問が湧いてくるが、彼の学問的“業績”を覗いてみると、これといった業績は無く、むしろおぞましい臭いがする。たぶん、竹中氏は自分の講義を取る学生が、佐々木実の『市場と権力』を読まないよう願っているはずだ。(竹中平蔵について話すと長くなるので、別の機会で述べたい。地上波テレビで明かされない彼の過去を知ると、なぜこの男が嫌われているのかがよく分かる。)

Nakayama 11(左  / 中山俊宏)
  総合政策部にも要注意人物の教員がいて、それがNHKやフジテレビで重宝される中山俊宏(やまなか・としひろ)教授だ。如何にも左巻きを旗印にした確信犯らしく、NHKは去年の11月7同日に『混迷 アメリカ大統領選挙』という特番を放送した。同局の制作者は慶應大学の渡辺靖(わたなべ・やすし)教授と中山教授をゲストに迎え、尻尾を摑まれないように、巧妙なトランプ批判をさせていた。アメリカの國體を理解しない三流学者だから仕方ないけど、中山氏は“不正投票”の疑惑が持ち上がった大統領選挙に触れ、トランプ大統領の方に「非」があるかのような発言を繰り返していた。彼はアメリカが訴訟社会であることを紹介し、選挙結果に異議を申し立てるトランプ大統領が、訴訟社会の悪い面を代表している、と非難する。曰わく、「トランプは選挙の正当性を始めから奪うことを目的としていおり」、そのためにトランプは訴訟を重ねていたそうである。中山氏は深刻な表情を浮かべ、トランプ大統領は「不正が明らかではないのに、事前に文句を言って、訴えることができるよう最初から仕込んでいた」、と。

  常識ある日本人なら、「いくらなんでも、こんな解釈は捩(ね)じ曲げすぎだろう」と思ってしまうが、「アメリカ政治の専門家」たる中山氏には一寸の迷いも無い。11月4日の開票作業で現れた、驚異的な“バイデン・ジャンプ”を目にすれば、誰の思考にも「不正の影」は明らかじゃないか。統計学や物理学を専攻する大学生なら、あの“急激”な投票数の増加を見て、「これは人為的な票の操作が起こったんじゃないか?」と怪しむだろう。おそらく、中山氏の講義を取る学生だって、インターネットに流れる情報を耳にすれば、「これは裏で何かあったぞ !」と気づくはずだ。NHKで中山教授の解説を聞いていた幾人かの学生は、こうした珍説に唖然とし、「えっっ~、マジで言ってるのかぁ~?」と絶句するかも・・・。まぁ、実力社会で通用しない人間が大学教授になっている訳だからしょうがない。けど、あれじゃあ、観ている方が恥ずかしくなる。慶應の学長を務めた故・加藤寛(かとう・かん)先生は、比較的まともで温厚な人物であったが、もし生きていれば苦笑していたことだろう。

  しかし、中山教授はバイデン陣営の露骨な不正行為を目にしても、未だに選挙の異常性に気づいていないようだ。むしろ、インチキで勝ったバイデンに期待を託し、アメリカを“正常”に戻す人物と評している。保守派の日本人は中山氏の解説を聞くと、「鳩山由紀夫みたいな奴だなぁ~」と思ってしまうが、ネジの外れた頭の持ち主というのは、所詮こんなものである。中山氏は大恐慌に取り組んだフランクリン・D・ローズヴェルトを引き合いに出し、大統領になったバイデンには武漢ウイルスや経済不況、人種問題、分断されたアメリカ社会の修復といった重い課題が課せられており、「まさにローズベルト級の政治手腕が要求されている」と述べていた。(「『オバマやトランプと違って…』アメリカ人が過去最多得票でバイデンを大統領に選んだ理由」、中山 俊宏 、文春オンライン、2021年01月21日)

  中山氏はCNNやABC、あるいはNHKやTBSしか観ていないのか、数々の不正で積み上げられたバイデン票に疑問を抱いていないのだ。あの「捨て駒」たるバイデンが、米国史上最高の8100万票を獲得したなんて、アメリカの左翼だって信じていないのに、中山氏は本当にバイデンが8千万票以上を獲得したと思っている。中山氏は世間の人々がトランプの人気ばかりに目を奪われ、バイデンの「歴史的得票数」に言及しないことに不満を募らせているようだ。

  大統領選挙の結果にいたっても、8100万票という歴史的な得票数であったにもかかわらず、トランプが7400万票の支持を得たことの方にむしろ注目が集まっている。しかし、下院で民主党は議席数を減らし、上院では最終的には多数党の地位を奪い返したものの期待したほどには議席数を伸ばせなかった(=民主党自体が大勝したわけではない)にもかかわらず、史上2位の得票数に達したトランプと700万票の差をつけて勝ったことの意味を見落としてはいないか。(上掲記事)

   中山氏はバイデンの「勝利」を力説しているようだが、事情を知っている一般の日本人は“専門家”の中山氏と違い、「庶民の良識」と「昔ながらの倫理」を有している。だから、巷の平民はバイデン陣営が仕組んだ「インチキ」の方に目を向けているのだ。ところが、名門大学で禄を食む中山氏は、別次元の世界に住んでいるのか、我々とはちょいと異なる御仁らしい。彼はトランプへの熱狂を斥け、バイデンが有する「普通さ」、すなわち「退屈」と変わらない「凡庸さ」を重視する。中山氏は言う。

  今回の選挙でわかりにくかったのは、なにをアメリカ人が選んだかという点である。たしかに「熱狂度」では常にトランプが優っていた。しかし、仮にアメリカが「普通であること」を新しい大統領に期待していたのだと仮定すると、バイデンの勝利の意味がよりはっきりと見えてくる。(上掲記事)

  さぁ~すが、偉い先生は観ている角度が違うようだ。しかし、日本の庶民は「でもさぁ~」と口答えしたくなるぞ。中山氏はバイデンを「超人気の大統領」と思っているが、保守的なアメリカ国民は冷めており、「あの老人に何が出来るんだ?」といった侮蔑感さえ持っている。それでも、慶應義塾の碩学は怯まない。中山氏はバイデンの「普通さ」に魅力を感じているそうだ。


  仮に本当にアメリカが「普通であること」を大統領に求めていたのだとすると、実は期せずして民主党は最強の候補を選んでいたということになる。「普通」というのが、あまりにも曖昧であるならば、それを「decency(良識)」と言い換えてもいいだろう。「普通であること」は定義上、熱狂的支持とは無縁だろう。であるがゆえに、選挙中はバイデンの「平板さ」が際立ち、どうもパッとしない候補という印象が定着してしまった。しかし、それこそが彼の強みだったという見方もありうる。(上掲記事)

  日本の一般人は中山氏の記述を読んで、「バイデンが最強の候補?! おい、何考えてんだ ?」とビックリ仰天するだろうが、この専門家は真剣にそう考えているようだ。今回の大統領選挙に興味を持った日本人なら、「在日米軍の士官や将校は、本当にお気の毒だねぇ~。事もあろうに、ボケ老人が最高司令官になっちまったんだからさぁ~」と憐れむだろう。でも、中山教授は一顧だにしない。彼はバイデンの使命を見出し、「アメリカン・デモクラシーの実存的脅威」であったトランプを斥けた、と高く評価しているのだ。

  ・・・バイデンになにも期待できないかといえば、実はそうではない。その期待の核心にあるのは、バイデンがなによりも「政治好き」だということである。バイデンは1972年の議会選挙でわずか29歳で上院議員に当選、以来2009年に副大統領に就任するまで、政治一筋で生きてきた。その間、大統領選挙に2度出馬している。今回は3度目のチャレンジだった。副大統領として8年を勤め上げた後、もう引退だろうと思いきや、76歳にして大統領を目指すと決断する。こうしたキャリアを自ら選択してきた人が「政治嫌い」なわけはない。(上掲記事)

  将棋界のレジェンド、加藤一二三(かとう・ひふみ)先生じゃないけど、「ひやぁぁぁ~」と叫びたくなる。「政治好きの議員だからバイデンに期待する」とは、一体どんな発想なんだ? 確かに、バイデンの政治人生はかなり長いけど、それは全米からデラウェア州に集まる裏金を管理していたからで、何回も再選されたのは、バイデンが殊さら“有能”だったからではない。自民党の二階俊博を観れば判る通り、特殊利権の守護神はどんな苦戦があっても、最後には当選するようになっている。しかも、「北京政府のバックアップ附」で。

  中山氏はトランプとオバマに言及し、両名の「政治嫌い」とバイデンの「政治好き」を対比していた。

  オバマは、「あるべき世界」について語り、アメリカが歩むべき方向性を提示することには長けていたが、実際にその歩んでいく道を舗装したり、そのために予算を確保したりする「政治」にはあまり強い関心を持たなかった。トランプは、政治が「トランプ・ショー」である限りにおいては、強い関心を寄せたが、スポットライトが消えると一切関心を失った。政策への関心もほぼないといっていい。この二人とバイデンを比較すると、バイデンは明らかに「政治好き」だ。それはバイデンが古き良き上院の文化の中で政治家として育ってきたこととも無関係ではない。(上掲記事)

  へぇぇ~、あのボケ老人は「古き良き上院の文化」で育ってきたのか ! 筆者は「“腐敗臭が充満するワシントンの沼”にずっと棲息していた銭ゲバ」かと思っていた。中山氏の政治分析によると、アメリカの政界には相手と妥協せず、自分の考えばかりを主張する政治家が多そうで、バイデンは珍しく「妥協や譲歩を重ねながら問題を解決する」タイプであるらしい。しかし、バイデン政権下では全ての問題が解決するような答えが提示されるのではなく、政治の「ドラマ性」が奪われ、政治が退屈なものになっていくそうだ。それでも、中山氏はバイデンの姿勢を評価する。

  しかし、元来政治とはそういうものではないか。政治空間においては、そもそもあらゆる問題が解決されるわけではないし、そもそもそうしたものが目標として設定されるべきではない。(上掲記事)

  中山氏によると、オバマ政権やトランプ政権の下では「政治が過剰に劇場化し、その結果、人々が全人格的にそこに自らを投入し、本来の政治のかたちをかなり歪めてしまった」そうである。だが、バイデン政権はこれに終止符を打つ。

  ・・・・バイデンにできることがあるとしたら、それは政治をもう一度「退屈」なものにして、会話ができる状態を作りだすことではないか。この役割は、オバマにもトランプにも絶対に担えない。それは、いまこの瞬間にはバイデンしかできないことだ。(上掲記事)

  うわぁぁぁ~、「バイデンにしか出来ない退屈な政治」だって ! 「物は言い様」というが、さぁ~すが、有名大学の大先生というのは違うねぇ~。低学歴の庶民とは大違いだ。中山先生はこう仰る。

   おそらくアメリカ人がバイデンに求めたのは、トランプを糾弾して政治的に葬り去ることではない。それは、また新たな政治的憎悪のサイクルを生むだけである。むしろ、アメリカがバイデンに求めたのは、普通であることを復権させること、そしてそのことに対する強い支持が、バイデンの勝利の背景にあると考えた方が、「バイデンという選択」の意味がよく見えてくるのではないか。(上掲記事)

  数千万人のアメリカ国民が求めたものは、「普通の政治を復権させる」ことなんだって ! こりゃ驚きだ ! 早速、「Newsmax」や「One American News」のキャスターに教えてあげなきゃ ! 今、アメリカの政界に必要なのは、過熱した政治劇を一旦冷却し、もう一度“退屈”な政治に戻すこと、なんだって。なるほど、筆者は気がつかなかった。中山氏によると、アメリカの警官や軍人が、文字通り「背を向ける」バイデンであっても、「退屈」で「普通」の政治を行えば、歴史に残る大統領になるらしい。中山教授曰わく、


  これができれば、78歳にして熱狂度ゼロで国民に選ばれたバイデンは、期せずして歴史に痕跡を残す、いまこの時代に必要不可欠な大統領として記憶されることになるかもしれない。(上掲記事)

  いやぁぁ~、畏(おそ)れ入りました。お葬式のような就任式を敢行した偽大統領が、熱狂ゼロの国民に支持されて、歴史に名を残す偉大な大統領になるなんて、筆者には想像もつかない。中山氏は「政権発足だからこそ、バイデンの可能性に目を向けることに意味があるのではないだろうか」と述べるが、現実のアメリカ人は既にバイデンを見限っており、誰もバイデンの「可能性」なんかに期待していないぞ。むしろ、井戸端会議で「いつカマラ・ハリスに大統領職を禅譲するんだ?」とヒソヒソ話に花を咲かせている。民衆党の議員だって次の中間選挙や2024年の大統領選挙に目を向けているそうだ。でも、あの老人が「選挙の顔」になったら、民衆党の下院議員は軒並み落選だろう。

  まぁ、文系の大学教授に文句を言ってもしょうがないけど、この程度の認識力と判断力で「アメリカ政治の専門家」を自称するなんて、私学助成金の配布を考え直した方がいいんじゃないか。確かに、我が国の大学では縁故昇進や同族採用が横行しているので、碌でなしの教師が多い。何しろ、学術論文の「質(quality / 内容)」じゃなくて、クズ論文の「量(quantity / 枚数)」で教授への昇格が決まるんだから。我が国の大学は本当に異常だ。赤い活動家は正教授となって余裕の生活を楽しみ、どんなことがあってもクビにならない。終身雇用に守られたピンク教授も、日本社会の恩恵を受けながら反日宣伝を繰り返し、いつかやって来る「國體破壊の夢」を毎日見ている。

  世間のオッちゃんやオバちゃん等は、「大学教授って気楽な商売よねぇ~」と小馬鹿にするけど、そもそも中山氏の授業を取っている学生、あるいは優秀な教え子のうち、いったい何割が「アメリカ政治の専門家」になるんだ? 板前や大工を目指す若者なら、自分の師匠となる人物をよぉ~く見極めてから、「弟子にしてください ! 願いします !」と頭を下げるが、普通の大学生は卒業単位を揃えるために退屈な授業を受けるだけ。入社試験の面接係は卒業論文の「質」なんて調べないし、卒業証書に至っては、「四年間の授業料を収めました」という領収書ていど。したがって、いかにアホな講義を受けてもお構いなし。中山教授には悪いけど、アメリカ政治の授業なんてカルチャー・センターの市民講座と同じである。暇なオバちゃんたちがいくら熱心に聴講したって、一流の学者になるわけじゃない。せいぜい、「教養人」にでもなった気分を味わうだけだ。

  良識を備えた日本人なら分かるけど、自信満々の大学教授に向かって、いくら反論を加えても無駄である。華麗な学歴だけが「唯一の誇り」となっている人物には、実力社会の厳しさは解らない。だいたい、論文の善し悪しで降格や解雇になる教授っているのか? 実力制度が徹底している将棋界では、たとえ九段のベテラン棋士でも、「読み」の力が衰えれば、A級からB級へ転落し、やがてC級の順位戦でもがき苦しむ破目になる。実力で身分が変わってしまう世界は、本当に辛くて厳しい。十億円者資金を動かすファンド・マネージャーはもとより、個人商店を営むオッちゃんだって、市場や世間の動向を慎重に見極め、日々危険な商売に励んでいる。判断を誤れば「即倒産」というリスクを抱えている人物と、恩給が保障された大学教授とでは月とスッポン、最初から話にならない。「乞食と教師は三日やったら辞められない」というけど、案外本当なのかも知れないね。 




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