無敵の太陽

主要マスメディアでは解説されない政治問題・文化・社会現象などを論評する。固定観念では分からない問題を黒木頼景が明確に論ずる。

saul alinsky を含む記事

誘惑のマルキスト / 国家破壊は地元から(前編)

教科書に載せて全日本人に知らせたい現代史 支那人の卑史 朝鮮人の痴史
黒木 頼景
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ヒソヒソ話で勧誘する

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(左 :赤い 劣等学生だった頃のバラク・オバマ  /  右 : ユダヤ人マルキストに憧れた若き日のヒラリー・ロダム、「後のクリントン夫人」)

  日本の政界は左翼勢力と反日マスコミで溢れかえり、鬱血状態というか、慢性的な宿便で“どんより”とした日々となっている。立憲民主党を主力とする野党は、税金の無駄遣いが目的なのか、相も変わらず“どうでもいい”与党のアラ探しで忙しい。「森友・加計問題」が消え失せたと思ったら、今度は「桜を見る会」の金銭問題で安倍総理を叩いているんだから、「テメェーら、国家の優先事項を分かっているのか!」と怒鳴りたくなる。口を開けば、「人権 ! 平和! 市民の生活!」と九官鳥みたいに騒ぐけど、肝心要な日本の防衛や拉致被害者の奪還は頭の片隅にも無い。彼らの「人権擁護」発言は、在日朝鮮人や帰化支那人を支援する時だけに発動される“雄叫(おたけ)び”だ。日系日本人の女子供は、救うほどの価値は無い。保守派が武力を以て「同胞を取り戻せ !」と叫んでも、左翼議員は涼しい顔で、「私も頑張ってまぁぁ~す」と嘘をつく。本当に忌々しいけど、こんな連中が毎回当選しているんだから、民衆政治のどこが素晴らしいのか? 「拉致被害者なんか、どうでもいいじゃん。どうせ、死んでいるか、日本人村で気楽に過ごしているんだろう」というのが、言葉にしない彼らの本音だ。

  そこで、「野党がダメなら、自民党は・・・」と言いたいところだが、自民党も左翼の巣窟になっているから、「野党と何が違うんだ?」と白けてしまうし、抗議を行っても糠(ぬか)に釘。立憲民主党や国民民主党の支持率が低迷していても、与党に同類の議員が増えているだけだから、正常な日本国民は天を仰ぎたくなる。保守派国民の一部は、「もう数年で社民党や共産党は消滅だなぁ」と笑っているが、それは国会議員の数が減っただけで、深紅や桃色の党員は地方議会で生き延び、地道ながらも着実な国家破壊に勤しんでいる。「中央からの革命が無理なら、シロアリのように地方の支柱を食い尽くし、土台からジワジワと崩してやる !」というのが彼らの戦略だ。なるほど、これは一見、地味なやり方だけど、「日本の國體を破壊する」には有効だ。手段は違えど、目的地は同じだから、単に到達経路が異なっているだけである。

Saul Alinsky 2Hilary Clinton 3(左 : サウル・アリンスキー  /  右 : 学生時代のヒラリー・ロダム・クリントン)
  左翼陣営というのは、小党に別れて失敗や成功を積み重ねているが、破壊活動の裏側には、戦術や戦略を授ける“智恵袋”が存在している。戦国時代の武将を引き合いに出せば分かるけど、戦争や外交での秘策を提案する側近は実に頼もしい。今川義元には雪齋(せっさい)が居たし、豊臣秀吉には竹中半兵衛と黒田官兵衛、上杉景勝には直江兼続が軍師や参謀として控えていた。歐米諸国の左翼陣営にも様々な戦略家が居て、現場で奔走する実行部隊に様々な悪智慧を与えている。左翼分子を裏から操る理論家と言えば、真っ先にユダヤ人マルキストが思い浮かぶ。例えば、バラク・オバマやヒラリー・クリントンの師匠となったサウル・アリンスキー(Saul Alinsky)は有名だ。学生時代のヒラリーは、このアリンスキーに憧れ、「アシスタントにならないか」との誘いを受けたというが、色々迷った挙げ句、丁寧に断ったらしい。ただし、彼女は卒業論文で彼の理論を用いていた。(過去の記事を参照。)

  狡猾さを絵に描いたようなアリンスキーは、オバマのような出来損ないの黒人でも立派なマルキストになれるよう、マニュアル本のような『過激派への招集警笛(Reveille for Radicals)』を書いた。この中には、具体的な方法が幾つか示されており、アリンスキーに痺れる日本人左翼も結構多い。ここでは、その内の一つを紹介する。

  アリンスキーは左翼団体「民衆組織(People's Organization)」の勧誘員である「デイヴ(David)」の例を挙げる。デイヴは東部にある見知らぬ土地で新たな「布教」を始め、ジョージ・シェリー(George Sherry)なる大物と出逢う。ジョージは地元の労働組合で幅を利かす有力幹部であった。しかし、他の一般組員とは違い、労働者の助けとなる「民衆組織」に全く興味が無い。それでも、親分肌のジョージはデイブを温かく迎え、この新参者を夕食に招いたり、ナイト・クラブに連れて行き、打ち解けた感じで会話を楽しんだ。ただし、デイブが「民衆組織」に言及するとソッポを向く。こうしたジョージとの会合を何度か重ねたあと、デイブはある晩飯の時、再び“例”の話題を持ち出し、「一度だけでもいいから、民衆組織に行ってみないか」と誘いを掛けた。すると、ジョージは気分を害し、堪っていた不満を吐き出すように癇癪を起こした。彼の怒りを要約するとこうである。

  毎回毎回、なんでアンタはその『民衆組織』とやらについてゴチャゴチャと話し出すんだ? 俺はアンタを気に入っているが、その話になるとイライラしちまうんだよ。いいか ! 俺はそんなモンに興味は無いんだ。もう二度と触れないでくれ ! もし、今度口にしたら即絶交だぞ ! 俺は本気で言っているんだ !

  カンカンになったジョージを目の当たりにして、デイヴは何も言えず困り果てた。彼は仕方なくホテルに帰り、何とかジョージの御機嫌を直して、勧誘できまいかと色々考えたそうだ。そこで、ベテラン左翼のデイヴにはあるアイデアが閃いた。早速、彼はジョージの友人で、既に「民衆組織」のメンバーとなっている二人の男に電話を掛けてみた。デイブは彼らに事情を伝え、指示通りの会話をするよう頼んだらしい。デイブの作戦はこうだ。ジョージと一緒に野球観戦に出掛けるが、肝心な時を見計らって密談を交わすというのだ。例えば、打者がツー・ストライクに追い込まれた時とか、誰かが盗塁を成功した時など、試合が盛り上がったところで、二人がデイヴとヒソヒソ話をする。また、ストリップ劇場に入って、ジョージと一緒に淫乱ショーを楽しむが、踊り子が服を脱ぎ始めたら、再びソヒソヒ話を始めるという段取りだった。レストランで食事を取る場合は、もっと巧妙で、約10分おきに店の隅に行って三人が密談をする、という手筈になっていた。

  こうした打ち合わせを知らないジョージは、三人の行動を見る度にイライラし、腹立たしい気持ちになったそうだ。野球場で二人の友人が密談するのを目撃すると、ジョージは不思議な顔で尋ねる。「おい ! どうしてヒソヒソ話なんかしているんだ? 今、一番いいところじゃないか。さっきのプレーを見てみろよ ! せっかくのナイス・キャッチを見逃しておいて、何がそんなに重要なんだ? 俺達は試合を見に来ているんだぜ !」、と。レストランでもジョージは不満を述べる。「なぁ、お前ら、10分おきに何をヒソヒソ話しているんだ?」 ストリップ劇場でも同様な事が続くと、ジョージは「いったい、何を話しているんだ?」とブチ切れる。すると、気になってしょうがないジョージは、ついにデイヴの罠に嵌まってしまうのだ。蚊帳の外に置かれっぱなしのジョージは、デイヴの策に引き込まれ、無意識のうちに屈服する。彼は敗北者のように跪く。「おい、何の問題だが知らねぇが、俺に出来ることがあるんなら言ってくれ ! 何か手助けが出来るかも知れねぇしな !」と。

  これこひ、デイヴが勝利した瞬間である。ジョージはデイヴが仕掛けた“撒き餌”に食いついたのだ。人間は“疎外”されることを嫌うので、仲間に同調したいという願望がある。野球場や食堂、劇場で、ジョージは三人から仲間外れにされ、イライラする程の孤独感を味わった。彼は地元や労働組合で指導的な立場にあり、常にみんなから“一目”置かれる存在なのに、デイヴの「小さなコミュニティー」からは排斥され、無視されていたのだ。いつも尊敬されるリーダーであるジョージにしてみれば、こんな仕打ちには耐えられない。だから、彼は三人の輪に入ろうとした。しかし、それは「民衆組織」に入会することを意味する。かくして、ジョージは「民衆組織」への参加を正式に表明したという。(Saul D. Alinsky, Reveille for Radicals, Vintage Books, New York, 1989, PP.107-110.)

ゴロツキ黒人が大統領に

  どうだろうか。アリンスキーは中々の策士である。このユダヤ人マルキストは、一般民衆を称讃するという手法で、単細胞の学生を籠絡し、世間知らずの若者を赤いデモクラシーに引きずり込んだ。共産主義革命を目論むインテリどもは、民衆の自尊心をくすぐったり、嫉妬心を煽ったりして仲間にしようとする。キャンパスで屁理屈を捏ねる学生には、「国家の将来は君達の肩に懸かっている!」と煽(おだ)てるし、学歴や身分で劣等感に悩む一般人に対しては、エリート批判で慰めようとする。アリンスキーは烏合の衆を味方に付けようと考えたから、名も無き大衆を持ち上げるべく、見え透いた嘘を平気でついた。このユダヤ人はぬけぬけと言う。

  自然に出来た集団において、真の指導者は自然に生まれる無名のリーダーであり、それは平凡な人間の中にこそ見出されるのだ! (上掲書 pp.73-74.)

Obama 3(左  /  若い頃のバラク・フセイン・オバマ)
  インテリ左翼のアリンスキーは、人望は無いけど、口だけは達者だ。憎らしいけど、“潰しの利かない半端者”や“碌でなしの黒人”を操るのが実に上手い。大統領になったバラク・フセイン・オバマはその忠実な弟子である。ハーヴァード大学のロー・スクールで法律を勉強していたというオバマは、何の業績(学術論文)も無かったけど、権威と伝統を誇る法学雑誌の『ハーヴァード・ロー・レヴュー』で編集長になれた。何も知らない日本人からずば、奇蹟に思えてしまうだろう。でも、PC(政治的に正しい言動)に馴れたアメリカ人からすれば、「奇蹟」でもないし、「不思議」なことでもない。なぜなら、オバマは黒人だから・・・。もし、彼が白人なら絶対に編集長にはなれない。それどころか、雑誌の編集にさえ関与できないだろう。

     まぁ、「ケニアからの留学生」という嘘でコロンビア大学に編入したオバマだ。「人種カード」をちらつかせて、エリート大学の白人を籠絡するなんて朝飯前である。黒人は「弱者」だから、厳しい批判をしては駄目。2008年のコロ、日本のワイドショーときたら、オバマの黒い過去には一切触れず、オバマの当選を願うを小浜(おばま)市の住民にインタヴューするくらい、といった体たらくであった。あとは娯楽に徹し、「イエス・ウィ・キャン(Yes, we can !)」を真似る芸人(ノッチ)を起用するだけ。テレビ画面に向かって石を投げつけたくなるが、日本のテレビ局は地上波の無駄遣いが本業なんだろう。

  ハーヴァード大学を去って弁護士活動を始めたオバマだが、地元のシカゴで張り切ったのは、白人社会に不満を抱く黒人の組織化であった。「コミュニティー・オーガナイザー」なんて、ゴロツキ黒人が選ぶ役職で、とても“カタギ”の人間が就く正業ではない。これは文化人類学とかマイノリティー研究を専攻したクズ学生が集まる業種だが、アメリカではリベラル派の大富豪が資金を提供したりするので、ヒスパニックや黒人の左翼が近寄ってくる。左翼団体とはいえ、一旦就職できれば何とか生活できるから、碌でなしの有色人種にとっては有り難い。ロックフェラー財団やフォード財団はもちろんのこと、ジョージ・ソロスの「オープン・ソサエティー財団」やビル・ゲイツの「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」などは、極左団体に莫大な資金を流し、アメリカ社会の破壊に貢献している。

  脱線したので話を戻す。オバマが上院議員になれたのは、リベラル派の慈善活動家やアラブ人の大富豪をバックに持っていたからだが、シカゴの黒人やヒスパニックなどの有色人票を獲得できたことも大きい。黒人は黒人の候補者に投票するものだ。その公約とか理念などは関係ない。同じ種族だから投票するのが一番の動機である。大統領選でも、黒人の90%以上がオバマに投票した、というから度肝を抜く。(2008年の大統領選挙では、黒人の95%、ヒスパニックの66%がオバマに投票したそうだ。しかし、白人の有権者でオバマに投票したのは43%、55%はマッケインに投票したという。これは単なる憶測だけど、民衆党の白人有権者の中には、こっそりと共和党に入れた者もいるんじゃないか。やはり、生理的に黒人大統領は嫌だからねぇ。秘密投票万歳だ ! )

Obama 1Obama 6









(写真  / 地元シカゴで有権者と交流するオバマ上院議員 )

  日本の主要メディアは、チンピラのオバマを「知的で紳士的なアメリカ人」といった風に紹介していたが、その正体は過激な黒人学生だった。インターネット・ニュースサイトの「ブレイトバート」を創立したアンドリュー・ブレイトバート(Andrew J. Breitbart)は、亡くなるちょっと前、保守派団体(CPAC)の集会で「俺は昔のオバマを収めた映像を手に入れたんだぞ ! これで奴が過激派の学生だった事を証明してやる !  みんな、楽しみに待っててくれ!」と意気込んでいた。しかし、彼の運命は急展開を見せる。2012年3月1日の夜、自宅の近くにあるレストラン兼バーの「ザ・ブレントウッド(The Brentwood)」に出掛けたアンドリューは、そこで軽く酒を嗜んだ後、自宅に戻る途中で道端に倒れたという。すぐさま病院に運ばれたが、彼は既に息を引き取っていた。死因は肥大型心筋症による発作らしく、酒か薬物の影響もあったらしい。でも、彼の友人によれば、アンドリューは至って健康で、とても心臓発作で死ぬようには思えなかったという。享年43というから、若すぎる死であった。

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(左 : アンドリュー・ブレイトバート  /  右 : マイケル・コーミエ)

  しかし、アンドリュー・ブレイトバートの死去はオバマにとって吉報だった。彼が「あの世」へ行ってくれたお陰で、知られたくない過去が歴史の闇に葬られたのだ。アンドリューが暴露しようとした「爆弾映像」は何処かに隠されており、遺族でもその保管場所を判らないという。たぶん、アンドリューが厳重に保管したはずだから、家族が知らなくてもおかしくはない。アンドリューの死は、あまりにも唐突すぎたので、様々な憶測が乱れ飛んだ。もしかしたら、誰かに毒で暗殺されたのでは、という陰謀論まで出てきた。さらに、彼の遺体を検査したマイケル・コーミエ(Michael Cormier)が亡くなったので、さらに疑惑が深まったのである。何と、3月に遺体を調べた検視官が、翌月の4月20日に亡くなってしまったのだ。死因は砒素中毒であるらしい。一部のアメリカ人は二人の謀殺を仄めかしていたけど、具体的な証拠が挙がらないので、今のところ偶然の死亡と考えるしかない。とにかく、オバマは強運の持ち主だった。

後編に続く。


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FIBの嫌がらせは悪質だ ! / 反トランプ勢力の行方 (前編)

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トランプの顧問を狙ったFBI
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(左: ロジャー・ストーン  /  右: ロバート・モラー)

  アメリカの主要メディと民衆党は、心の底からトランプ大統領を憎んでいるようだ。彼らにとったら2020年の大統領選挙は悪夢の再来で、トランプが二期目を迎えれば憂鬱どころの騒ぎじゃない。あの忌々しい顔を更に四年間も見るくらいなら、自分の目玉をくり抜きたくなるほど気分が悪くなる。ただし、本当に眼球を潰すのは痛いから、罵詈雑言を浴びせかけるだけだろう。それでも、トランプにとったら悩みの種で、左翼は有ること無いこと何にでも難癖をつけてくる。「史上最低の大統領にしたい」と願う左翼は星の数よりも多い。だが、「2020年まで待てない!」と発狂する極左分子は、ロシアゲート疑惑でトランプを失脚させようと目論んでいる。何といっても、彼らには元FBI長官で司法省の特別顧問になったロバート・モラー(Robert Mueller)がついているから鬼に金棒だ。民衆党の議会とマスコミを敵に廻したトランプは、政治的四面楚歌といったところである。毎回うんざりしてしまうが、「絶対にトランプを弾劾裁判にかけてやる!」と息巻くリベラル派の執念は恐ろしい。

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(左: リチャード・ニクソンとロジャー・ストーン  /  右: ロナルド・レーガンとストーン)

  「本丸を攻めるなら、まづ外堀を埋めよ !」じゃないけど、アメリカの左翼陣営はトランプの首を締めるために、側近や友人から締め上げることにした。今回、その標的となったのが、大統領選挙でコンサルタントを務めたロジャー・ストーン(Roger Stone)だ。日本ではあまり知られていないが、ストーンは米国の政界やメディア界では名が知られており、時たまFOXテレビやインターネット番組の「InfoWar」に出演し、政界の裏話や陰謀について語っている。また、彼の著作は結構おもしろい。例えば、『ケネディーを殺した男(The Man Who Killed Kennedy)』という著書では、首謀者の一人と見られるリンドン・ジョンソンを厳しく批判し、その破廉恥な私生活まで暴いていた。筆者も読んだことがあるけど、本当にジョンソンは汚い奴で、呆れるほど金と女には目が無く、ケネディーを激しく憎んでいた。JFKが暗殺されて大統領に昇格した時のジョンソンときたら、笑顔を堪えるのが大変で、悲しみの表情なんて一切無かった。日本では公民権法で黒人の地位を向上させた偉人と思われているが、実際のジョンソンはテキサスの悪党と懇ろだった利権屋に過ぎない。ブッシュ家の次男を取り上げた『ジェブとブッシュ犯罪一家(Jeb ! and the Bush Crime Family)』も刺戟的な本で、痛快というか辛辣な批判で満ちている。ストーンはジョージ・W・ブッシュの選挙を手伝ったが、後に仲違いをしたのか、ブッシュ大統領親子を容赦無く叩いていた。ここでは紹介しないけど、ストーンが述べていたレーガン大統領暗殺未遂の真相も興味深い。

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(左: ジェブ・ブッシュ  / ロバート・ゲイツ  / リー・エドワーズ  / 右: ヒラリー・クリントン  )

  トランプとの関係を取りざたされたストーンは、昔から共和党畑を歩んできた人物で、たった24歳の若さで共和党全米青年部会(Young Republican National Federation)の総裁に就任したというから凄い。ちなみに、この組織に属していた有名人を捜してみると、フロリダ州知事を経て統領選に出馬したジェブ・ブッシュ、元CIA長官で国防長官にもなったロバート・ゲイツ、保守派のシンクタンク「ヘリテージ財団」で上級研究員を務めるリー・エドワーズ(Lee Edwards)が挙げられる。意外なのは、若きヒラリー・クリントンが属していたことだ。彼女はシカゴの中流家庭に生まれ、父親のヒュー・ロダムは保守的なビジネスマンだった。メソディスト信徒の家庭で育ったヒラリーは保守派少女になってウェズリー大学に進み、ウェズリー共和党青年部の支部長になったそうだ。しかし、卒業論文を作成する頃には、ユダヤ人マルキストのサウル・アリンスキー(Saul Alinsky)に魅了され、引き返すことの出来ないダーク・サイドに落ちてしまった。そして、法科大学に通うようになったリベラル娘は、後に女たらしのビル・クリントンと結婚し、州知事夫人からファースト・レディー、上院議員、国務長官、大統領候補へと出世した。しかし、念願の大統領にはなれず終い。アメリカにも神様がいるのか、支那人から裏金をもらう奴には天罰が下るようだ。

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(左: サウル・アリンスキー  /  右: 学生時代のヒラリー・ロダム・クリントン)

  話を戻す。共和党の政界で活動したいと望む若きロジャーにとって、最初のヒーローはリチャード・ニクソンで、思い出がいっぱい詰まっているのか、失脚した大統領についての本を書いている。洒落た服装を好むストーンは、見かけとは違いバリーゴールド・ウォーターやロナルド・レーガンを支持する保守派で、ジャック・ケンプ上院議員や大統領候補にもなったボブ・ドールの選挙も手伝ったそうだ。ストーンはトランプの法律顧問だったロイ・コーン(Roy Cohn)と顔見知りで、その交友関係からトランプと親しくなったものと思われる。彼はトランプがカジノ経営をしていた時にアドヴァイザーとなり、1998年になると大統領選挙に出てみないか、と勧めたそうだ。そして、2016年、ついに不動産王は動いた。アウトサイダーのトランプは、共和党の主流派を敵に廻したものの、持ち前のキャラクターを活かして合衆国大統領になってしまった。なるほど、ストーンの炯眼(けいがん)は中々のものである。

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(左: ロイ・コーン  /  右: 不動産王のトランプとロジャー・ストーン)

TVドラマのような逮捕劇

John Podesta 3(左  /  ジョン・ボデスタ)
  ところが、順風満帆に見えたストーンの人生に暗雲が垂れ込めてきた。彼はロシア疑惑の件で議会の公聴会に招致され、ロシアが大統領選挙に干渉したのかどうか、詳しく質問を受けたという。もちろん、ストーンは不正なことはしていないと答えたが、司法省の役人は信用していなかった。というのも、ストーンは選挙中、ジュリアン・アサンジ(Julian Assange)の「ウィキリークス(WiKiLeaks)」と接触を持ち、ヒラリー・クリントンにとって不利になる情報を得ていたから、間接的ではあるが、「ロシアに協力したのでは?」と疑われてしまったのだ。FBIの推測によれば、ロシアの諜報局が民衆党幹部やジョン・ポデスタ(John Podesta)の電子メール・アカウントをハッキングしたという。確かに、謀略の天才であるロシア人なら、盗んだ情報をウィキリースクに渡し、そこからトランプ陣営のストーンに流れるよう仕組んだとしても不思議ではない。容疑者のストーンは司法手続きの妨害1件と5件の偽証罪に加えて、1件の証人買収で起訴されたという。ちなみに、ポデスタはビル・クリントンのホワイト・ハウス首席補佐官を務め、ヒラリーが大統領選挙に出馬したとき、選挙事務所を統括した人物である。

  今回の騒動は1 月25日の夜、FBIの“強襲部隊”がフロリダにあるストーンの自宅にやって来た事で始まる。ただし、この逮捕劇は異例だった。何と、17台の車輌が屋敷を取り囲み、上空にはヘリコプター、地上では29名の武装したFBIエージェントが66歳のロビイストを逮捕しようとしたのだ。(Brooke Singman, "FBI show of force in Roger Stone arrest spurs criticism of Mueller tactics", Fox News, January 26, 2019.) 日本人ばかりか、アメリカ人も「えっ!、何が起きたの!!」と驚くだろう。それも無理はない。防弾ベストを着たFBI職員がアサルト・ライフルを構え、暗視装置を頭に装着し、もの凄い形相で建物を取り囲んでいたんだから、近所の住民だってビックリだ。でも、一番驚愕したのはストーン本人だろう。警察が来たので玄関のドアを開けると、大勢の武装警官が自分に銃を向け、サーチライトまで当てていたんだから。その時、唖然とするストーンはTシャツ姿で裸足という有様。愛犬のヨークシャテリアは御主人様に何が起きたのか理解できず、ストーン夫人と一緒に戸惑うばかり。寝間着姿のストーン夫人も外に連れ出され、まるで共犯のような扱いだったという。言うまでもないが、ストーン氏はおとなしくFBIに従い、手錠を掛けられたまま連行されたそうだ。

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(映像写真  /  ストーンの自宅を取り囲むFBIの部隊)

  ストーンをよく知るFOXニューズは、この逮捕劇を大々的に取り上げ、FBIの手法に疑問を投げかけていた。FOXキャスターのタッカー・カールソン(Tucker Carlson)は、ストーン氏に掛けられた容疑を紹介し、その妥当性を議論していたし、保守派の評論家として有名なローラ・イングラム(Laura Ingraham)は、呆れて物が言えないといった様子であった。FOXで冠番組を持つイングラムは、FBIの逮捕劇を“嫌がらせ”ないし“見せしめ”と非難していた。おそらく、一般のアメリカ人も同感だろう。馬鹿馬鹿しい騒動に憤慨したイングラムは語気を強めて、「どうして拳銃すら持っていないストーン氏を大勢で取り囲むの? 彼は麻薬王とか殺人犯なの?!」と苦言を呈していた。彼女の怒りはもっともだけど、それよりも一般国民はFBIによる税金の無駄遣いの方が赦せない。夜の街中には犯罪者がウヨウヨしているのに、丸腰のロビイストを逮捕するのに大勢のFBI職員を派遣し、ヘリコプターまで飛ばして派手なアクション劇の上演だ。公金の浪費と言われても反論できまい。だいたい、パトカーとヘリの燃料代で、“いくら”かかったのか? 100ドルじゃ済まないはずだぞ。まったく、役人というのは他人のゼニ(税金)だと、気前よく使えるんだから。

Laura Ingraham 1Roger Stone 0021









(左: ローラ・イングラム  /  右: 釈放された時、野次馬に取り囲まれたストーン)

  アメリカ人は派手な銃撃戦が大好き。(特に、楽勝の相手だと。) 逮捕時の映像を観てもらえば分かると思うが、まるで「クリミナル・マインズ」か「CSI」、「Law & Order」といった刑事ドラマを髣髴させるシーンであった。よくSWATチームがコロンビア・マフィアのアジトに乗り込み、スリリングで凄まじい撃ち合いがあるけど、まさか単なる評論家を捕まえるのに、29名も隊員を使うなんて尋常ではない。普通なら、2名の捜査官が1台のパトカーでやって来て、静かにドア・ベルを鳴らし、「ご同行願います」で済む話だ。たぶん、FBIの上層部がストーンを重罪犯に仕立てるため、印象操作を行ったのであろう。その証拠に、逮捕現場に“なぜか”CNNの報道スタッフが同伴していたのだ。どうしてFBIは出動前にCNNに連絡し、「一緒に来るかい?」と誘ったのか? おかしいじゃないか! 日本でも特捜が容疑者宅にガサ入れをするとき、事前にテレビ局に連絡するけど、それと同じことだ。トランプ大統領を憎むCNNとモラーは、ちゃっかり裏で繋がっているんじゃないか? (ちなみに、CNNのプロデューサーは元FBIのアシスタントで、モラー特別顧問とは顔見知りであるという。) もしかしたら、トランプを失脚させたい民衆党とツルんでいたりして。アメリカ人は人前で紳士ヅラをするけど、裏で汚い陰謀を仕掛けるから注意が必要だ。

Roger Stone 2(左  /  Vサインを掲げたストーン)
  FBIに捕まったストーンは25万ドルの保釈金を払って解放されたが、違法な事は何もしていないと言い張っている。トランプ大統領も彼の無罪を信じており、さっそくツイッターで、「これは魔女狩りだ!」と怒りを露わにした。ストーンが釈放された時、大勢の報道陣が集まっていたが、当人はそれに動じず、両方の手を左右に広げ、指でVサインをつくると、ニクソン大統領の物真似をしていた。ニクソンはウォーターゲイト事件で失脚したが、トランプは何とかロシアゲート疑惑を切り抜けるかも知れない。FBIが派手な逮捕劇を画策したのは、ストーンを有罪に持ち込めないと諦めていたからじゃないのか。モラー達はせめて悪い印象だけでも世間に残したから、あのような演劇を実行したのだろう。

  とにかく、民衆党の「トランプ降ろし」は終熄せず、これからも執拗にイチャモンをつけてくるだろう。こうした嫌がらせには、「巨大な壁を絶対に造らせない」と意気込む連中の怨念が漂っている。政界には金銭慾とか権勢慾に加え憎悪が渦巻いているから、理性で対処できると思ったら大間違いだ。後編では不法移民に対処する壁の建設について述べてみたい。
  


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